トマス・ハリスのレビュー一覧

  • ハンニバル(下)(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

     うむむ。上巻の熱情に比べると、個人的には地味なように思う。というか、クラリスが都合のいい女になりすぎじゃないか? 男のロマンというか、マイ・フェア・レディというか。そうして作り出された彼女に私は魅力を感じなかった。
     マーゴの方が興味深い。

    (以下若干のネタバレあり)

     しかし、概説を読むと、レクター博士シリーズとして、これまでと同じように、猟奇連続殺人事件を主軸として、レクター博士を絡ませて続けていく手法もあったはずだ。けれども、それをやめ、新たな方向性へ舵を切ったのは、確かに英断だしすごい。

     あと、この物語が私にとって物足りないのは、私の心の中に抱いていた格好いいレクター博士から

    0
    2018年03月10日
  • ハンニバル(下)(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    クラリス…、そのラストはないだろう。
    こうなったら、もう一度グレアムに出張ってもらうしかないんじゃないの。

    0
    2017年11月27日
  • 羊たちの沈黙(上)(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    難しい文章じゃなくてほっとしている。
    レクターが難しそうな話をしているイメージがあったので。

    レクターの周りの人間が不気味。レクターの人を壊す方の力が、立ち直らせる力になったら近くの牢の人が救われただろうに。

    0
    2017年08月29日
  • ハンニバル(下)(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    食人(カニバリズム)を連想させる名前の通り、この作品の終盤にはハンニバル・レクターによるグルメショーがある。そこに至るまでにも様々な活劇がある。それは多くの読者が期待したものでもあるだろうし、見たくなかったものでもあると思う。厳戒房に囚われた危険でミステリアスなカリスマは、この作品で正体を晒し、ただのダークヒーローになってしまった感がある。
    ラストは映画版の方が多くの人に受け入れられるだろうが、衝撃的で革新的なのは小説のラストだろう。想像の外にあった終わり方だ。好き嫌いはあれど、この結末はすごいと思う。

    0
    2017年04月09日
  • ハンニバル(上)(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    名作「羊たちの沈黙」の続編。トマスハリスは寡作の作家で、この続編が出るまで何年も待たなければならなかった。

    これも緊張感があって面白い作品ではあったが、ただ、期待が高すぎて少々アレだったかなというのが正直な感想。
    やはり、囚われの身でありながらその頭脳で外に影響を与えるという構図がレクターのカリスマ的魅力を生んでいたのであって、普通に動けちゃうとなるとちょっとね。その点を補うためのいくつかの新しい設定も、あまりうまくはいっていなかったような。前作と比べてしまうせいか、どうしても少し陳腐に思えた。

    0
    2017年04月09日
  • 羊たちの沈黙(下)(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    バッファロウビル事件の終結と、静かに次に繋がる余韻。ここからハンニバルに話がとぶと思うと、もう少し間を埋める描写があってもよかったのでは。

    0
    2017年03月06日
  • 羊たちの沈黙(上)(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    クラリスとハンニバルの邂逅。なぜハンニバルがクラリスに結果としてあれほど執着するのかはここではまだ分からず。バッファロウビルの捜査を通じて事態は走り出す。

    0
    2017年03月06日
  • ハンニバル(下)(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    クラリスとレクター博士の関係性の終着点。メイスンの最期はショッキングなかたちだったけど、これがカルマなのか。決してハッピーエンドではない。

    0
    2017年03月02日
  • 羊たちの沈黙(上)(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    サイコサスペンス。ミステリ。
    クラリスとレクター博士の会話が面白い。
    『森博嗣のミステリィ工作室』によると、『すべてがFになる』の冒頭は、この作品に影響を受けているらしい。
    森博嗣ファンとしても興味深い作品。下巻にも期待。

    0
    2017年01月18日
  • ハンニバル・ライジング(下)(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    何を考えてるかわからない怪物的なところがハンニバルの魅力だと思うのだけど、今回のでその魅力が減ったと考えるひとが多くいてもそれはしょうがないなぁと思える内容でした。
    これは…うーん、そこまで衝撃の事実ってわけではない(実際あったらそりゃすごく辛いけど)想定内の展開と、特に魅力もないし誰が誰だか区別しづらいほど印象が薄い敵…それを淡々と始末していくという…なんだか物足りないような気がしてしまう。
    文章もなんだか読みづらい部分が多かった。
    あとやっぱ私も日本人なので気になるとこがちらほら。

    ハンニバルの過去がどんなのであれ知りたいと思える人には面白いだろうけど、スリリングな展開や予想外の展開など

    0
    2016年03月09日
  • ハンニバル・ライジング(上)(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    ハンニバルがどうしてあぁなったのかを描く子供時代の話。

    前半は切ないし辛いけど、中盤辺りからはなんとなくテンポが遅くそこまで劇的な変化がないので羊たちの沈黙などに比べてしまうとやっぱり盛り上がりにかけるなぁという印象。
    あと家族についてはもっと掘り下げてたほうが悲しみが増したかもしれない…思ったよりあっさりしてた…。

    これからの展開が気になる終わり方だったので下巻に期待。

    0
    2016年03月04日
  • ハンニバル(下)(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    レクターシリーズのうち、時系列的には最後にあたるものである。レクター博士が、その天才性・異常性をいささかも衰えることなく発揮してくれている一方で、そのレクター博士が、「怪物」でありつつも同時に「人間」であることが様々な場面で吐露されていくことになる。むしろ、もともとは一応(?)「人間」であった存在が、自身の理性によって「怪物」へと変化させている(それも、意図的に)その強さには、憧れすら抱かされる。
    そのレクターによってついにクラリスも・・・となっていってしまったのが、個人的には少し残念なところだ。レクターとクラリスは、お互いに決して交わらない平行線のようなもの・・・(どこかの漫画で聞いたような

    0
    2016年01月31日
  • ハンニバル・ライジング(下)(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ハンニバルの復讐劇の完結。
    まあ、とは言えただのそれだけで終わるはずもなく、当然未来のレクター博士になる切っ掛けが紹介されるわけだけど、結構安易だった気もするかなあ。
    この物語自体が後付けだろうからアレなんだけど、結局この話の人達ってその後の未来に欠片も出て来ないのもアレだよね……。
    もっと、その理由まであったりしたのかなあと思って大惨劇になるんじゃないかとか思ってたのですけど、流石にそれはやり過ぎか……。
    まあ、そんな感じで面白いけど全部は納得できない感じでありました。
    原作はかなり日本びいきな感じもしたけど、映画版とかってどうなってるんだろうとは思ったので映画版も見てみようかなあ。

    0
    2015年12月26日
  • ハンニバル・ライジング(上)(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    タイトルの通りのハンニバルの成長過程が見て取れる作品。
    何と言うか、最初からかなりキツイ感じの展開が続いて、
    その後はいきなり場面が飛んで日常生活らしくなるんだけど、どういう方向に向かっているのかよく分からない感じ。
    ハンニバル・レクターとしての開花はまだ若干しかないけど、この後どうやってあの怪物になるのかと言う所だろうか。
    基本的には復讐劇の感じになってゆくのかと思いつつ、それだけじゃレクター博士にはならないよなあとか。

    0
    2015年11月15日
  • 羊たちの沈黙(下)(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    レクター博士が脱獄し、クラリスは皮剥ぎ殺人犯バッファロー・ビルと対決する。
    レクター博士に影響を受けて生み出された、他作品のキャラクターを見慣れてしまっているせいか、あまりレクター博士がすごいと感じなかった。そうすると、普通のストーリーと翻訳調の本文が残る。

    0
    2015年10月27日
  • 羊たちの沈黙(下)(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    要はレクター目立たせるために、バッファロウビルはフランシスダラハイドよりも薄いキャラになったってことですかね?
    まあ、ダラハイドも満月に殺人起こすとかちょいやり過ぎ感あったんで、これくらい中身がよくわからない造形の方がリアリティあるのかもしれんね。下手に内面描写すると嘘臭くなるし。
    なんか、羊たちの沈黙ってタイトルの意味が分からんとか言ってる奴がたまにいるけど、最後にちゃんと描写されてるよな…さては読んでないな。まあ、菊池光訳しかなかったから仕方ないのかも知れないけど。
    登場人物たちは主に映画の俳優をそのまんま思い浮かべて動かしてたけど、最後付近の整形の描写で端正な顔が云々とか出てきて、流石に

    0
    2015年06月11日
  • 羊たちの沈黙(下)(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    そのままでも伝わりづらいし、意訳盛り込みすぎるとなっちゃんて言われるし、大変な仕事なんだろうなぁ翻訳、と思いながら読むと集中できない。

    0
    2015年03月13日
  • ハンニバル・ライジング(上)(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    2度目かもしれない。
    恐らく2度目。
    確信のもてないくらい、残念ながらそれほど印象に残らない内容。
    レクターがもっともっと魅力的に書かれてもよかった。
    子供時代なのだから仕方ないのだが。

    0
    2014年07月04日
  • 羊たちの沈黙(下)(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    全体的な感想では、クラリスよく頑張ったな!という感じ。あと、レクター博士が言うほど出番がなくて、ちょっと残念。整形しちゃうのはもっと残念。
    上の後半からだんだん真相に近づいていくにつれ、スピード感があって読みやすかった。ラストの犯人との対決も、ハラハラした。
    また、羊たちの沈黙というタイトルも素敵です。ラストにみせる、クラリスへ送ったレクター博士の紳士的で優しい言葉も沁みます。

    0
    2014年05月05日
  • ハンニバル・ライジング(上)(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    Hannibal the Cannibalの片鱗は、上巻ではほとんど見られません。過酷な戦争体験をした少年が、心の拠り所となる女性と出会うまでがメインです。
    映画の方を先に見たので、退廃的かつ耽美なイメージで読み進めたのですが、途中から完全にギャスパー・ウリエル像は消えましたね〜。映画のレクター博士と紫夫人はちょっと美しすぎるし、扇情的なんだなあ、やっぱり。

    家庭教師、叔父さん、紫夫人の付き人の日本人少女など、ハンニバル少年を取り巻く人々が映画では容赦無くカットされてたんですね〜。
    その分、映画では紫夫人の存在感が際立っていましたが、それに比べると原作は幾分控えめな感じ?下巻になるとまた違っ

    0
    2014年05月04日