トマス・ハリスのレビュー一覧

  • 羊たちの沈黙(上下)合本版(新潮文庫)

    映画のファンだから読んでみた

    良かった!先に映画を観てるのもあって、場面が容易に想像できて楽しめた。
  • ハンニバル・ライジング(上)(新潮文庫)
    ハンニバル・レクターさんが「ハンニバル・カンニバル」になる事情が見えてくる幼少から青年時代のお話。
    とにかく文章の表現が美しい…と思いました。原語で読めばもっと味があるのでしょう。

    ハンニバル少年が影響を受ける日本人の叔母さんである紫夫人の日本人像がリアルな日本人からすると「フジヤマ・ゲイシャ」っ...続きを読む
  • ハンニバル(下)(新潮文庫)
    この物語の最初にクラリスは「理解と共感は違う。その違いを知ることが大人になるということだ。」と言っていたけれど、前作の若い頃からクラリスはレクター博士を「理解」できていて、それが今作の最後では「共感」もできてしまったということなのかな。

    クラリスにとっては父親、レクター博士にとっては妹という心の大...続きを読む
  • 羊たちの沈黙(下)(新潮文庫)
    犯罪部分についてはこの本がこの手の内容では「金字塔」であるからか真新しさは感じない世代なのだけど、ちょっとした文章に深みを感じる作品でした。
    正直言って訳はイマイチだと思うけれどね。

    「羊たちの沈黙」は、クラリスが自分を高める努力を放棄したり、怠惰な暮らしで満足するようになってしまえば忘却されるの...続きを読む
  • 羊たちの沈黙(上)(新潮文庫)
    アンソニー・ホプキンスさんのレクター博士のイメージはあるのだけど、お話の内容は全然覚えていないので再読。
    FBI訓練生のクラリスさんの成長が、連続殺人の被害者たちののどに押し込められた蛾の繭のイメージとリンクする感じ。
    今の自分から脱皮することは簡単ではないし、場合によっては脱皮の途中で死んでしまう...続きを読む
  • ハンニバル(下)(新潮文庫)
    原題 HANNIBAL

    7年の時を経て(作中で)再び回り出す歯車。

    レクターとスターリングは、たぶん二つの隣り合うパズルのピース。認識してるかしてないかの違いはあるけども…というのが最後の第六章「長いスプーン」を読んだ(ショックから立ち直った)後の、行き着いた感想。
    レクターもスターリングも、な...続きを読む
  • ハンニバル・ライジング(下)(新潮文庫)
    映画の脚本がトマス・ハリスだというので観たい気もするけれど、勇気が出ないなぁ。レクター博士の生い立ちは壮絶でありながら文化・教養の素地も幼き頃に習得し、凶暴でありながら気品のある人物になったことがわかる。ただ、辛い生い立ちの有無に関係なくレクター博士は出来上がった気がする。凶暴性の現出は遺伝子とか自...続きを読む
  • ハンニバル・ライジング(上)(新潮文庫)
    幼い頃から孤独な戦いが始まってた。日本とも所縁があることに驚いた。武士とか刀とか大東亜戦争とか、日本の文化や精神に、作者自身、並々ならぬ興味があるんだろうなぁ。紫夫人の浮世離れした雰囲気には、「日本人ってこんな風に描かれるのか」と驚いたが愛は感じる。レクターの幼少期に触れ、また『レッド・ドラゴン』か...続きを読む
  • ハンニバル(下)(新潮文庫)
    再読。映画のラストシーンも記憶に鮮明に残っているのにハラハラドキドキ。もう読みたくないほど気持ち悪い場面も多いのに読む手を止められない。おそらくレクター博士のイタリアでの生活や山の中での生活様式が優雅で穏やかだからなのかなぁと。悪人というのは本当に魅力的で、だからこそ本当に危険。またどこかで読み直す...続きを読む
  • ハンニバル(上)(新潮文庫)
    言うまでもなく、天才的精神科医で稀代の殺人鬼ハンニバル・レクター博士シリーズの最新作にして最終作。……最終作ではないのかもしれないけど、私はもうこれで完結でいいと思った。
    たしかにすごく面白い。下巻に入れば一気読みだが、想像とは全く違う続編だったので、期待を裏切られたという意味で★マイナス1。個人的...続きを読む
  • ハンニバル(上)(新潮文庫)
    レクター博士は冷酷な食人鬼でありながら、冷静で知識教養があり、一人で生きていく力に満ち溢れている。そこがもうどうしようもないほどに魅力的に感じてしまう危険な人物。目を覆いたくなるような描写にうわぁ、と思うのに読むのを止められない。トマス・ハリス大好き!
  • 羊たちの沈黙(下)(新潮文庫)
    前回読んだ後は映画を観たけれど、今回は観たくないないかなぁ。グロテスクなものが観たくないからだけれど、本だとドキドキしてどんどん読めちゃう。レクター博士とクラリスのやり取りは事件関係なく日常生活が怖くなる。選ばれてしまった感というのか、気を抜くと背後にレクター博士が立っていそうな怖さ。社会に出しちゃ...続きを読む
  • ハンニバル・ライジング(下)(新潮文庫)
    悲しい過去だけど、全員がレクターのようになるわけではない。なので、完成されたレクター博士に、どうしたらなるのか、もう少し知りたかった…

    紫とのやり取りは優雅で、知的だったし、あったまいいなーもう!本当に憎めないよ!という点は裏切られておらず、本当に満足だった。
  • 羊たちの沈黙(上)(新潮文庫)
    再読のはずなのにドキドキする。レクター博士とクラリス・スターリングのやり取りはウィル・グレアム(レッド・ドラゴン)に対してと同様に二人の共通点を探っているのではないかと思わせるところが怖い。早く下巻を読みたい。
  • 羊たちの沈黙(上)(新潮文庫)
    専門用語についての記載が多く、イマーゴゥという語を知った。中学生の頃に教科書で読んだエーミールの話はこのイメージで書かれたのかなと思った。

    心理学用語辞典を買いたくなった。
  • 羊たちの沈黙(下)(新潮文庫)
    ドラマ『クリミナル・マインド』でもそうなんだけど、残酷なことができる犯人には、もう生まれた時からの犯罪者と、成長していく過程での環境が影響しているタイプと、本当に精神的な病気を抱えている人などがいるけど、ガムはやっぱり過去に原因があったりして、こういう犯人は少しかわいそうだな、と思ってしまう。

    ...続きを読む
  • 羊たちの沈黙(下)(新潮文庫)
    映画は断片的にしか見たことがないので、読んで初めて知ったのだが、クラリスがまず捜査官ではあるものの教育実習生だったこと。
    これが頭にあって最初
    「この主人公でやっていけるのか?」という印象を持ってしまった。

    読んでて緊張したのは、捜査に抜擢されて優秀なベテラン捜査官のクロフォードの下でこなす任務に...続きを読む
  • カリ・モーラ(新潮文庫)
    20200113 トマスハリスの新作。怪物と美女の対立構成はあるがどちらも現代風でテンポが早く、登場人物の名前と関係をメモしながら読まないとついていけなかった。そういう意味で本書は映画的なのだろう。読み終わりまで時間がかかったが読む時間の問題で結局は一気読みした快感が残る。
  • カリ・モーラ(新潮文庫)
    積読で何となく手に取っていなかったけど、読み出したらサクッと一気。すぐに読めば良かった。グロテスクなんだけど、気を許せるところもあり。軽くなった。
  • 羊たちの沈黙(下)(新潮文庫)
    犯人は途中で分かっているので謎解き感は薄い
    犯人へどうたどりつくかの過程はスリリングで面白かった
    レクター博士が化けて逃げるところは定番の展開なので志村後ろ感があって楽しめた