トマス・ハリスのレビュー一覧
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ネタバレレクター博士とクラリス、運命の邂逅。
“悪の金字塔”がいま、鮮烈によみがえる 新訳
獲物の皮を剥ぐことから“バッファロウ・ビル“と呼ばれる連続女性誘拐殺人犯が跳梁する。要員不足に悩まされるFBIが白羽の矢を立てたのは訓練生クラリス・スターリング。
彼女は捜査に助言を得るべく、患者を次々に殺害して精神異常犯罪者用病院に拘禁されている医学博士ハンニバル・レクターと対面するが――。
作品名は映画などで知っていましたが、初めて読んでみて、
「主人公が犯罪者に助言を求める」といった形をはじめ、
現在までのサイコスリラーあるいはシリアルキラーの先駆となった作品だとのことを、なるほどと考えさせられました -
Posted by ブクログ
当時この本を深夜に読んでたのだが ハンニバル・レクター博士の子供時代のあまりに残酷な場面では思わずベッドで寝て読んでられなくてリビングに移動してしまった。カニバリズムはなにかの儀式で生まれてきたのだろうか。それとも飢餓の苦しみで人が狂気に陥ったために?この本の中では飢餓だけどレクターが狂気に堕ちてしまった瞬間が苦しかった。復讐劇の被害者にたいして心が全然痛まなかった。
日本をそこまで重要視しなくってもと思うほど異国の変な日本が 時に情緒的に描かれている。映画の紫夫人は日本人に演じてほしかったなぁ。
ひじょうに痛い1冊だがレクター・ファンは読まねばいけない。
映画はいまだに観れない。
主演のギ -
Posted by ブクログ
言わずと知れた『羊たちの沈黙』の続編。
1988年に発表された『羊たちの沈黙』は、アメリカを騒がす連続猟奇殺人事件と犯人を追う新米FBI女性捜査官・クラリス、そして彼女に助言を与える天才心理学者にして食人鬼のレクター博士を描いた物語。現実世界でも増えつつあった猟奇殺人と当時としては珍しかったプロファイリングという手法を初めて本格的に扱ったこと、そして何よりレクター教授の強烈なキャラクター性によって、まさにサイコスリラー・ホラーの歴史を一変させた。ついでに言うと、優れた心理学者・臨床心理医は初見で相手の略歴を言い当てるもんだという誤解を流布させた。そんなことしません。
題名の通り、およ -
Posted by ブクログ
前3作と比べると、ちょ〜っと規模が小さいかな〜って感じもしますが。
『レッド・ドラゴン』『羊たちの沈黙』『ハンニバル』に比べると、犯行も華麗さを欠くところも見受けられますが、その分若いのでアクションもあったりします。
子供の頃から並外れた知的成長をみせるハンニバル。
何不自由なく幸せな生活を送っていたのに、戦争によって全てを失ってしまう。戦争さえなければ、必ず大物になっただろうと思わずにはいられません。まあ、“人喰いレクター”も大物ですけど。
戦争によって、彼の中で何かが変わってしまったのは事実。叔母である紫夫人を侮辱した相手を、まだ13歳だというのに、淡々と殺してしまう。しかも罪悪感無し。