茂木健一郎のレビュー一覧
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まず、冒頭から「赤毛のアン」をまた読みたくなった。そして、読んでいくうちに、一番好きな本である理由が、どんどんわかっていった。確かに、アン・シャーリーの生き方に感動し夢心地になり、まるで一緒に生きている気分になる。そして、アンのように、自分で気づかないと幸福感は味わえない。そんな風に読み上げられるのは、大人になってからなのかもしれない。今が読み時かもしれない。この本を読んでいる間に、来春3月31日からNHK連続テレビ小説で「花子とアン」というタイトルのドラマが始まる。内容は、「赤毛のアン」最初の翻訳者である村岡花子さんの波乱な半生とのこと。「アンのゆりかご」(村岡花子さんの娘である村岡理恵さん著書)も読んでみたいと思った。
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人間はしょせんDNAから生成されているのでプログラミングで突き詰めていけば、人工知能は再現できるのではないか?と考えていたが、この本で、そんなに単純なことではないということが学べ、めちゃくちゃ参考になった。でも、弟と議論すると、それじゃできない理由としては弱いのでは?と納得させられなかったのが非常に悔しい。
脳がプログラムで再現できない理由は以下である。
①ただの物質である脳から、どうして自意識が生まれるのか、については解明できていない。また、それは機能主義的なアプローチでは生まれない。
②優しい問題(青があおだということ)と難しい問題(あなたが感じている青と私が感じている青とは本当に同じなのか)について認知のレベルを頻繁に変えながらコミュニケーションをとるはプログラムでの再現は難しい
③人間は客観的情報と主観的情報から行動する。チェスで人間に勝てるプログラムは作れても、勝利したことで喜びを感じるプログラムはどう定義するのか?そもそも定義できるのか?
④プログラムでのデータの保持の仕方は固定だが、脳のデータの保持の仕方は環境からのフィードバックを受け、絶えず生成されることで保持されるため、データの同一性が担保できないから。 -
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赤毛のアンは、中学生の頃に読んだ。
イメージは、お転婆なやつだ というような感じしか
残っていなかった。茂木健一郎にしてみれば、『赤毛のアン様』という
ほどのしたいぶりなのだ。原文で全部読破したというから、すごいのである。
さらに彼は、原節子を女神に思っているようだが。
この本は、その赤毛のアン様を、広い視点で考察しようという試みである。
真摯な自分を貫き、偶然の出会いをどう活かし、今までの世界観が変わるような出来事を
うけいれ、自分自身をどう変えるのか。
それを、赤毛のアン様を通じて、明らかにしようというのだ。
赤毛のアンの世界に、『敗戦体験』をしたという。
それは、生活感に溢れていて、そこに行きたいと願望が生まれ、
懸賞論文に応募し入賞して、カナダに行くことになったという。
赤毛のアンの中にある 洗練されず、垢抜けしない『ぎこちなさ』の中に
生命の躍動を感じた。
アンの口ぐせ『ここは、想像力の広がる余地がある』
まだ見ぬ世界。新しい感動。知らないこと。そこにアンは想像力を働かせる。
そして、周りを感化させる。その源泉は、欠乏感に他ならなかった。
アンは、見た目は赤毛で、ソバカスがあり、ガリガリに痩せ、器量も良くない。
そういうハンディというか、コンプレックスを魅力のあるものに
変換して行くことで、運命に出会いが始まる。
ギルバートとの出会いは、最悪だったが、そのことが、大きな運命となる。
成長するとともに、喪失して行くものがある。
幸福であるということは、自分の居場所を見つけることだ。
アンは、奇跡を起こした。それは、ひたむきに生きたからだ。
茂木健一郎の生きるためのクオリアが、赤毛のアンを通して、
爽やかに、説明されている。 -
Posted by ブクログ
茂木健一郎さんの考えや発言には共鳴することが多い。今回の「挑戦する脳」もTwitter上で知り、多くの方の高い評価を見て興味を持ち、読ませてもらったのだが、想像以上に得るものがあった。これほど読後の心と脳が心地よかったのは久方ぶりだった。
全編にわたって名著だと思うのだけれど、私が特に共感したのは、「9 脳は転んでもただでは起きない」の中の「安全基地」「根拠のない自信」と、「12 アンチからオルタナティブへ」。
■子どもの頃に十分な「安全基地」が与えられた人は、成長して大人になっても、やはり高いレベルの「安全基地」を自分の中に持つことができる。/ 自分の中に高いレベルの「安全基地」を構築できている人は「根拠のない自信」を持つことができる / 経済がグローバル化し、さまざまな偶有性が増す中で、「根拠のない自信」を持って不確実性に向き合う必要性は増大している
■「アンチ」とは、自分が気に入らないものに対して正面から向き合うこと。その短所を言い募るあまり、かえってとらわれてしまう。下手をすれば反対している対象に対して「おんぶにだっこ」/ 「オルタナティブ」は不満のある現状から飛び出し、具体的なある生き方を示すこと。一つの「創造」の行為。/ 私は、一つの「オルタナティブ」を示せているか。「もう一つの生き方」を実践しているか。社会を革命するなどおこがましい。まずは自分一人の生き方の「革命」を。
子どもを持つ一人の親として、新しい世界に常にチャレンジしたいと思い、日々挑戦を続ける一人の人間として、常に心に留めておきたい言葉が散りばめられている。