阿井幸作のレビュー一覧

  • 宇宙墓碑 現代中国SFアンソロジー

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    中国SFの多彩で多才なこと。少し抽象的・現代的なテーマのものが多かったが、ゾンビとの愛を描く阿チュエ『彼岸花』と、タイトルからして心躍る江波『宇宙の果ての本屋』がよかったです~。

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    2025年08月03日
  • 7人殺される

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    ネタバレ

    洗脳のプロ同士の命をかけた戦い。色んな読みにくさ、がある。
    登場人物の名前と地名が永久に読めず、名称が出る度に目が止まるのが、すごいストレス。毎度ルビ振るか、略称にすればいいじゃん。内容について途中から七つの大罪をテーマにしたブラッドピット主演セブンの映画に似ているな、とテンションが下がる。冷ややかな気持ちで読み進めてた。
    面白いのは終盤。セブンになぞらえた連続殺人であると判明。ふむふむ。犯人とその動機を知ると、伏線がきちんと回収されるのが気持ちよい。そうか、ベビーカーを押す母が怪しいとおもったら、乗っている方が犯人かい!動機まで知ると、犯人に気持ちがよってしまった。
    最終的にはとても面白かっ

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    2025年06月08日
  • 厳冬之棺

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    陸家の密室殺人のトリックや、男児しか産まれない謎陸家の密室殺人のトリックや、男児しか産まれない謎におおおっとなりました。

    リャン・リャン、ロン・シュエンの警察コンビや、アン・ジェン、ジョン・クゥの漫画家、声優コンビもよかったな。

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    2025年05月29日
  • ガーンズバック変換

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    2024-04-29
    思ったよりも純文寄り。意識してなのか、だんだんSF濃度が上がっていく感じ。いや、冒頭の「サンクチュアリ」もかなりか。自分には、詩歌をテーマにした2篇がよく分からなかった。美しい物語だとは思うのだけど、SF短編集への収録理由がよく分からない。
    どの作品もそのまま長編に出来そうな煌めくアイデアに満ちている。そして様々な過去作への言及も心憎い。

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    2024年04月29日
  • 時間の王

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    中国の歴史を織り交ぜたタイムリープSF集。
    ロマンチックなお話が多い中で、三国志の曹操に魚介麺を食べさせようとする「三国献麺記」のバカSFっぷりが楽しい。

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    2024年03月31日
  • 厳冬之棺

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    ネタバレ

    中国の「密室の王」と呼ばれる作者の作品。
    舞台設定や人物もまずまず面白く、若干怪奇的な部分もあり、漫画家が探偵で、第二の密室の謎をあっさり見破るところぐらいまではテンポもよく、面白かったが、、、。
    第一、三の密室は大掛かりだし実現可能かどうか理解が追い付かない。また犯人の行動も実現可能かかなりあやしいし唐突な印象。次作に期待。

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    2024年02月19日
  • 厳冬之棺

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    上海の作家さん。中国のミステリーを読む機会が増えてうれしいです。
    作者さんが1987年生まれだからか、日本のミステリーからしたら若手さんの作風に感じました。私がトリックの整合性を考えないタイプ(トリックはわからんが犯人はこいつタイプ)なので、キャラクターに重きを置いてしまうのですが、それで言うとあまりキャラクターに魅力を感じませんでした。まだ続きそうなので、魅力はこれからかもしれませんが。

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    2023年11月29日
  • 厳冬之棺

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    舞台は現代の上海で、探偵役は売れっ子漫画家。対象的に密室殺人事件が起こったのは、人里離れた洋館。何か訳ありの陸一族は、まるで横溝正史か、サスペンスドラマの世界のようで、読んでいてどこか懐かしく感じた。もともと、本格ミステリと言われる手のこんだ殺人トリックは好みではないので評価は低めだけど、意外と日本文化が浸透しているんだなあ、と上海の今を知ることができて面白かった。作者は織田裕二が好きなのか、踊る捜査線などの単語が見られたのも楽しい。

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    2023年11月19日
  • 厳冬之棺

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    密室ものでストーリーも密室トリックも素晴らしくてあっと言う間に読んだ。アンジェンとジャンクゥとのコンビでの続編が読めるのか、ラスト一文が気ががり。伏線そのものはかつて読んだミステリー作品で使われた様なデジャブ感が強くて☆3つ。

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    2023年10月21日
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     陸秋槎さんを知ったきっかけが早川書房の「アステリズムに花束を 百合SFアンソロジー」だった事もあり、再び「色のない緑」に出会う事が出来、感動しています。

     歴史や宗教、言語や文学など様々な知識が盛り込まれており読み応えのある短編集でした。

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    2023年08月08日
  • 知能犯の時空トリック

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    シリーズ2作目と知らず先に読んでしまったが、たぶん大丈夫。
    計画停電の夜に県検察院のトップが殺されたことから始まる官僚の連続殺人。捜査の指揮をとることになった高棟は自殺に見せかけた犯罪を他殺と見破っていくが、犯人は次々と犯行を成し遂げてゆき…
    捜査側と犯人側の視点で交互に描かれているので、両者の息詰まるような頭脳戦が面白かった。有力者ばかりをどんどん殺していく犯人の知力がすごい。

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    2023年07月28日
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    8作品のSF短編集。読みやすい作品と読みにくい(なかなか頭に入ってこない)作品の差が大きいように感じた。私の好みの問題なのかもしれないけれど。
    個人的に好きな作品は3つ。スマホゲームでシミュレーションされる物理現象を矛盾なく成立させるためにいろいろ考える「開かれた世界から有限宇宙へ」と、手品のトリックをSF的に暴く「インディアン・ロープ・トリックとヴァジュラナーガ」、なんとも切ないSFミステリの「色のない緑」。特に「色のない緑」では、SF的ガジェットが巧みに使われていて、それがラストの切なさにつながっている。

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    2023年05月25日
  • 邪悪催眠師

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    ネタバレ

    最後まで、肝となる「催眠術」に馴染めず…。
    羅飛が、凌にも白にもやられっぱなしでもどかしく。最後は伏線も回収できてよかったけど…。

    歪んだ野望を持った人間が、催眠術の力なんて持ってしまったらとんでもないことになる、ということは、よく分かった…。

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    2023年01月22日
  • 時間の王

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    時間の王になりたいかー!?
    え?大丈夫ですって?
    そんなこと言わずにちょっとだけですから…。

    ●○●○
    人生は選択の連続で、それゆえ人は選らばなかったもう一つの結末を知りたがります。SFでタイムトラベルものが好まれる由縁でしょう。

    あの時、別な学校を選べば…。
    あの時、あんな事を言わなければ…。
    別な人と結婚していれば…(?)
    ヾ(≧ω≦*)オイッ!
    一体どうなっていたんでしょうか???

    そんな表題作をはじめ、三国志の曹操にラーメンを食べさせようとするトリッキーなお話など、この本ならとことん時間の王になった気分を味わえます。

    ○●○●
    さ、お値段2200円とお買い得!
    今ならキャンペー

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    2022年11月07日
  • 邪悪催眠師

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    「死亡通知書」がとても良かったので、その前作品との事で読んだ。ひとつひとつの流れが素晴らしく期待度も高かったが、半分位から、あれ?どうした?と疑問をもつ程進展が遅くなり、それが全体のテンポを損わせたよう。もっと短くても良かったのでは、と思う。

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    2022年10月18日
  • 邪悪催眠師

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    はじめて中国の作家の小説を読んだ。
    名前が日本名だったら日本が舞台でも全然行けるなって思った。
    内容は、催眠術がチートすぎるのも含め割と面白かったんだけど、後味がちょっと悪かったな〜〜
    続編の志望通知書に期待!

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    2022年10月03日
  • 邪悪催眠師

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    「死亡通知書・暗黒者」の前日譚らしいが、未読でも然程問題なし。華文ミステリは陳浩基氏の作品しか読んだことがなかったが、理路整然として上品な印象は今作も同じく。催眠術師の能力がサイキックさながらだったり、登場する女性が全員絶世の美女という御愛嬌もありつつ、芯の通ったエンタメ警察小説に仕上がっている。如何様にも盛り上げようのあるクライマックスからラストシーンにかけて、淡々と収束させてしまうのは勿体ない気もするが、これはこれでアリだと思った。今作に関して、無理目な設定の数々に突っ込むのは野暮というものでしょう。

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    2022年09月19日
  • 邪悪催眠師

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    龍州市で怪事件が発生した。
    ある男はゾンビのように人の顔を食いちぎり、またある男はハトのようにビルから飛び立ち死亡。
    まもなく“生死を操れる"という催眠師による犯行予告がネット上で発見され、数日後に開かれる催眠師大会への参加が判明する。
    刑事の羅飛は、大会主催者で催眠療法の第一人者といわれる凌明鼎に協力を仰ぎ、捜査を進めるが、その先には恐るべき陥穽が待ち受けていた――。

    「死亡通知書 暗黒者」は楽しく読んだ。本作も力作。

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    2022年09月15日
  • 時間の王

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    時間をテーマにしたSF短編集。
    ハード面で難しい部分もあったが、どれも面白く読めた。
    三国志好きなのでベストは「三国献麺記」。時間を遡って曹操に麺を食べさせるという発想がぶっ飛んでいてすごい。
    「暗黒へ」は三体っぽい感じで、『三体X』も読んでみたいと思った。

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    2022年08月12日
  • 時間の王

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    文学系エンタメSFと言ったらいいのか、中国の新鋭SF作家の硬軟取り混ぜたタイムトラベルにまつわる短編集。「成都往事」、「三国献麺記」がなかなかだったが、全体的にもっとあっさり終わってくれていいんだけど、という、印象が残った。

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    2022年04月03日