阿井幸作のレビュー一覧
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ネタバレこれで紫金陳の本を制覇してしまった。
前作から高棟周りの人間が続投してるのは分かるが、他の人はどうなんやろか。見つけれませんでしたが、知らなくても大丈夫!
繋がってもないし、前作のネタバレもないです!
この著者の小説はツボにハマりまくっているので全て最高なんですが、今作に限って強いて言えばもうちょい葉おじさんとの蜜月、生徒たちとの触れ合いが欲しかったかな〜。じゅうぶんだけどももっと欲しいってなったかな。
犯人が逃げ切りエンドは前作同様ですが
この著者の描く犯人の事情が同情を誘い、周囲の弱者には身を挺してでも守ります。あと殺される側は絶対権力で他人を殺しても何のそのだし、罰も受けないんだから余計に犯人を応援しちゃいますよね。
今回も刑事と犯人の直接やり取りがあるかな?と期待したけど電話だけでしたね。
なぜこんなにも犯行にミスがなく躊躇がないのかはラストの方で明かされます。
その理由に納得、葉おじさんに人生を捧げるのもそりゃそうだと言わざる得ない。
最後の男の子への優しさでもう感涙しました。
こういうやり取りを随所に入れてくれるのがこの著者の魅力、一方で極悪非道な犯罪を犯す人に多面的な要素を入れるのがすごい好きです。 -
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ネタバレこの人の本は本当に面白い。
中国の事が分からなくても全然大丈夫。
めっちゃ読みやすいし、わかりやすいです。
事件が起きて高刑事が調べ始めると、事件現場の野次馬の中に旧友がいて久しぶりーって話したその人が犯人だったと読者は分かっている状態で話が進む。
犯人が次はどうやって殺そうかなとか高刑事と仲良く話したりするスリリングな状態がずっと続く。
そして続けて2人目、3人目と殺されていってこのあとやっぱり犯人は捕まるのかな?と思ってたらこの終わり方ですよ、最高です。
奇しくも高が言った台詞をそのまま引用して下さいと丁寧にオチまでつけられるんだから、納得するしかない。
中国といえばの特権を使った嫌がらせもふんだんに盛り込まれてるのも楽しい。
殺される対象が政府高官なのがまた良いです。
こいつらに一方的にやられては、仕返しも出来ず、一般人同士で弱いものいじめするだけの社会で、やり返してくれる頭のいい犯人ものは読んでて気持ちいいです。
今の日本を舞台にして誰かやってくれないかな。 -
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ネタバレたまたま録画して見たドラマの「ロングナイト」が面白かったので、その小説が翻訳されると聞き、そしたら、この本があると知って、読んでみた。
面白かった。
倒叙モノだとは知らずに読んだら、なんかこれ犯人か?と思ったら犯人だった。背表紙のあらすじをそれからチェックした。
中国のお国柄を感じられる。やばい。モラルが無い。ごますりはわかるが横領とか談合とかやばい。日本だってあるだろうけど、もうちょっとそこらへんの意識が薄い気がする。うへえ、中国好きじゃないなあ。だからこそ、高棟が友人の徐策のために偉い人に掛け合ったりするのが光るのかも。出世に関係しないけど、優秀で気の合う友人のためなら頑張る。なるほどな。
最後らへんは徐策逃げ切ってくれと思ったが、意外とハラハラすることなく逃げ切ったし、説明もちゃんとされて終わって面白かった。
みんな死んだ。良かった。めでたし、めでたし。
作者は中国の東野圭吾と言われてるらしいと知ってたが、この二人の関係まさに容疑者Xの献身じゃん!と思ったら、中国で流行ったらしく、これもそれを意識してるらしく、なるほどな。母親のための復讐。良かった。
監視カメラ怖い。怖すぎ。それで市民階級付けもしてるもんな。怖い。
出てくるキャラみんな嫌い、主人公の高棟だって優秀で、みんなこんなキャラ良いでしょ?と言わんばかりの描写がされてるけど、好きになれない。無理だ。徐策のほうが良い。 -
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「中国の密室の王」と呼ばれる作者の初読み作品だったが、最初は「華文ミステリーって読みにくいイメージがあるんだよなぁ。」と思っていたが全くそんなことはなく、読みやすい上に三つの連続殺人、それも水密室や首切り死体といったカーを彷彿とさせる本格ミステリーの面白さがこれでもかというくらい詰まっていて最後まで面白く読めた。また探偵の職業が漫画家(非常勤似顔絵師)であったりヒロインが声優だったりといったところが新鮮だったし、『織田裕二』『踊る大捜査線』『涼宮ハルヒ』『ウルトラマン』といった日本ほエンタメの記述が出てきて「作者は日本のエンタメが好きなのかな?」というところも読みやすい要因の一つだった。
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“宝樹” 時間を操る作家
ケン・リュウ編ハヤカワSF新書「月の光」にあった「金色昔日」をよんでから、この人の物語になぜか惹かれる。
宝樹短編集『時間の王』
「穴居するものたち」……人は自らを囲い有限のなかに平安を得る。なぜ? そしてラストはやっぱりロマンチック。
「三国献麺記」……嘘をホントにする為の時間旅行。ドタバタって理屈なく楽しい。
「成都往時」……過去にしか行けないタイムトラベラーと不老不死を得た者が再び出逢うことはできるのか。ロマンチックタイムトラベル、良いですね〜。
「九百九十九本のバラ」……タイムトラベルなんて、もうどっちでもいいほどロマンチックで青春、作者も「二つは同じものかも」って?
“……ぼくらはみな時間の起点であり、終点。
種子であり、果実。
過去と未来がもつれ合った存在。
ぼくらはみな時間そのもの、サイコロを投げる子供、ひとりひとりが……”
とっても良いです。
「時間の王」……ハヤカワSFマガジンで既に既読も、改めて、やっぱりいいですね。
「暗黒へ」……人類最後の一人の見る景色とは?一転して本格SFの様相だけど、やっぱり宝樹作品らしく《希望》がある。
宝樹という人、これからも楽しみです。 -
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悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい悔しい
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ネタバレ孫沁文の長編デビュー作。日本には同人誌に一度短編の掲載があったのみ。漫画家探偵の安縝シリーズ第一弾。
湖一帯の土地を持つ名家、陸家で通路が水没した地下から他殺体が発見される。地下室と死体は全く濡れておらず、死亡推定時刻より前に、地下までの道は水没したことがわかっている。振り回される警察を嘲笑うかのように、第二の密室殺人が発生し。。。
中国ミステリは久しく読んでいなかったが、雰囲気、トリック共に良かった。名家と古い一族を舞台とした密室殺人、横溝正史+ディクスン・カー的な。密室の実現性が低いというか、所謂、バカミスに紙一重なトリックもあるが、トリックだけに終わらず、軽いどんでん返しも用意されている。
サラッと読める厚さだが、非常に面白く、翻訳が続いてほしいシリーズの一つになった。
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ネタバレ・あらすじ
中国龍州市が舞台。
公安局刑事隊長の羅飛は、女性の毒薬風呂殺人事件を発端に次々と起こる殺人事件を捜査することになる。
それぞれ殺害前に配達人が訪れており、荷物の差出人が次の殺人事件の被害者になるという法則性を見つけた羅飛。
また尋常ならざる殺害方法に催眠師が関わっていると確信を持った羅飛は、事件を防ぐために奔走する。
・感想
1作目読まずにこの作品から読んでしまったけど、問題なく読めた。
部下の劉は前作もいたのかな?
もし前作から読んでたらこの展開はちょっとショックかも。
やっぱ中国の倫理観ってよくわからない。
「メンツ」が何より大事な国民性というのは知ってるけど、ここまでとはなー。
私は犬の死骸に 500回でも土下座できる!!!
犬の死骸に土下座することが死ぬほどの屈辱にはならないんだけど、まぁ運転手の人はそれだけじゃなくてきっと積み重なったものがあったんだろう。
ちょいちょいツッコミどころがあったんだけど、特にトラック運転手と催眠師は美談にしていい関係なのかと困惑した。
催眠師が運転手に「甘んじて他人のサンドバックになっておけ」と諭してそれが素晴らしいことのように話が進んで言った場面には恐怖を感じたわ。
絶対こいつが復讐の本命だろって思ってたのに最後まで善人ポジション維持してて謎…。
いじめるわ猫たんを殺すわ他人のサンドバックになることを勧めるわで、こいつ1番最悪じゃね???
3人目が出てきたあたりで元ネタはすぐわかった。
でも別にSE7ENになぞらえた殺人じゃなくても良かった気もする。
殺害方法が結構グロかったんだけど、新札で殺すのはだいぶ厳しいのでは?どんな鋭利な紙なんだw
1番嫌な仕打ちはやっぱ犬の糞かな。
他の人は催眠状態だったから苦痛もなかったのかもしれないけど、食糞はシラフじゃん。
シラフで食糞はきつい…それならいっそ殺してほしい。
犯人の動機には同情できるかな。
終わりは良かった。 -
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北京生まれの作家、陸 秋槎(りく しゅうさ)の短篇集。一応ミステリ作家だがこれはSF短篇集
なお日本SF作家クラブの会員でもある
各短編◎◯□△☓の5段階評価で
1「サンクチュアリ」△
書籍が700部しか売れず、作家として次は無い主人公に大作家のシリーズ作のゴーストライターの依頼が舞い込む
このあらすじからは明後日の方向に向かう。まるで漁網を投げてからすくい、捕れたものを書いたような。あとがきにグレッグイーガンのような物を書きたかったがそうならなかった、とあり成る程そういう動機なのかと納得した。一応、脳科学SF…なのか?
小さくて綺麗なので簡単に掴めそうなボールと思っていたが小さすぎて潰してしまったので感慨はない、そんな印象
2「物語の歌い手」◯
貴族の娘である主人公がお忍びで抜け出した酒場で物語を歌っていた吟遊詩人に魅せられる。彼女は歌うこと、そしてもう一度吟遊詩人に会いたいと侍女のステファネットと旅に出る
驚くほど台詞がない。地の文で9割構成されており題材も手伝いファンタジー昔話を読んでいる気分になる。何よりその台詞の数の少なさは恐らく最後の展開との対比に利用、効果を発揮しており明らかにワザと。巧みな一作と思う。ミンストレルサガがお好きな方はこれだけでも読んでみては如何だろうか?40ページの量と思えないほど1人の貴族の娘の旅を読める。これは普通にファンタジーでした。リュートという楽器の音色を知っておくと脳内で広がる光景は本当に美しい。が、台詞がとにかく少ないのでドラクエのような問いかけにも思える
3「三つの演奏会用練習曲」△
三つの掌編で構成された、詩とは、文学とは
前編の物語の歌い手と根底のテーマが似通っていて、そして物語ベースにしないで書いた版というか。続けて揚げ物出てこられても胃もたれますし、既視感ありますし
4「開かれた世界から有限宇宙へ」◯
スマホゲーム会社で働く主人公が会社の偉大なプロデューサー宮沼(爆笑)に新しいオープンワールドゲームの開発で手伝ってほしいことがあると呼ばれる。それはズバリ昼夜、影を完全にリアルタイムで表現することで没入感を高める天体をシステム化して欲しいというトンデモ依頼だった
宮沼。爆笑です。ゼルダの伝説のトップ2名の名前からだと思います多分。ついでに白崎社長(笑)も出て来る。業界お仕事小説、と見せかけて理系バリバリの宇宙話の味わいも。とっても楽しい。中国人作家が「中華系クソゲー」なんてワード使う所も茶目っ気たっぷり
5「インディアン・ロープ・トリックとヴァジュラナーガ」□
たった8枚の嘘八百論文。
これが許されるのがSFの良い所と思う
6「ハインリヒ・バナールの文学的肖像」□
架空の作家、ハインリヒバナールの伝記。
後半の加速っぷりは実に哀しい、世に何も残せなかったらあなたの伝記を作った所でこういうものだよ、と言われたような気もして。嫌われ松子の一生である
7「ガーンズバック変換」◯
ネットへの視覚的アクセスの規制条例が敷かれた香川県から女子高生がやってきた(帯より)
表題作。発想元が「香川県ネットゲーム依存症対策条例」、アニメ「電脳コイル」とのこと。女子高生が主役なので大変読みやすく、そして広範囲にSFオマージュが散りばめられていて楽しかった。SF入門的な作品ではあるけれどその分まさに電脳コイル的な範囲で収まっていて分かりやすく楽しい。にしても日本書くのうめえな
8「色のない緑」◎
ノーム・チョムスキーの有名な無意味文「Colorless green ideas sleep furiously.(緑色のない縁は激しく眠る)」をモチーフに百合感情物語が広がる
巻末に相応しいと思う。まさか色という単語から感情を呼び起こしSF的な叙情を広げるとは。本当に美しい。何か今後も似通ったテーマの際アンソロジーなどに編まれても何も不思議ではないほど抜けているので内容には触れないでおく。百合なのかどうなのかは分かれそうだけれど芯のある作品で文字から派生する受け手の余韻にも余白があると感じた。
全体的にライトなSFで肩に力入れず読める上、中国出身にも関わらず中国が舞台の作品は1つもあらず。また読んだ方は3つ目あたりで感じると思うがあらゆる方向の知識、国、描写が素直に描かれており器用な作家と受けると思う。あとがきにもある通りSF初心者とあるが、SF的なガジェットがあるだけで彼の視点は不思議なお話いかがです?といった印象。枠に囚われず描き続けて欲しいと感じた。良本でした -
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中国の作家・孫沁文の長篇ミステリ作品『厳冬之棺(原題:凛冬之棺)』を読みました。
中国の作家のミステリ作品を読むのは初めてですね。
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華文ミステリ界の▼密室の王▼第一長篇
湖のほとりに建つ陸家の半地下の貯蔵室で、当主陸仁の遺体が発見された。
この地下小屋は大雨により数日間水没しており、誰かが外から侵入した形跡はない密室状態だった。
そして現場には、なぜか嬰児のへその緒が。
さらに新たな密室殺人が陸家を襲い……。
華文ミステリ界の「密室の王」が放つ本格謎解きミステリ
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2018年(平成30年)に刊行された、孫沁文の長篇デビュー作です。
上海郊外の湖畔に建つ陸家の館で殺人事件が起こる……現場は大雨で水没した地下室で完全な密室だった! 天才漫画家探偵・安ジェン(糸へんに眞)登場。
上海郊外の湖・胎湖(タイフー)の畔に建つ陸(ルー)家の屋敷で、3つの密室事件が立て続けに起こる……殺害されたのは、当主・陸仁(ルー・レン)と一族の陸哲南(ルー・ジャーナン)、陸寒氷(ルー・ハンビン)、、、
3件の現場には、赤ん坊のへその緒という不可解な遺留品が残されていた……呪いか? 巧妙なトリックか? 警察は、密室殺人に詳しい人気漫画家・安ジェン(糸へんに眞)に協力を得ながら、陸家に伝わる赤ん坊の呪いと、一族の秘められた過去を手がかりに、連続密室事件の真相へ迫っていく という、王道の本格ミステリでした。
3件の密室トリックを明かす謎解き要素、閉ざされた屋敷、富豪一族の因習、呪いの伝承という館モノ・因習モノ独特の雰囲気、暗くなりがちな展開の中で程よい軽さを与えてくれる探偵役の安ジェン(糸へんに眞)の存在……等々、好みの要素が盛りだくさんで、愉しみながら読めました、、、
真相が判明した……と思わせた後でのどんでん返しも良かったですね
孫沁文は密室殺人など不可能犯罪ものが特に得意で、中国では「中国の密室殺人の王様」として知られているそうです……他の作品も邦訳してほしいですね。