機本伸司のレビュー一覧
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購入済み
光と場、早熟と保障
自分は文系ですが、科学をかみ砕いて
紹介するサイトで聞いていた
考え方が多く総合されていて
興味深く読みました。
光が光速=最速なのは、
雷が地面に向かうように
光が、膨張する宇宙の果てに向かうから、
そして、光が光速で飛ぶから
認識できる。
(光の波長より短い区間の
位置とエネルギーは
同時には認識できない。)
また、光も水など通るときは
少し遅くて、より速いものの存在を
教えるように発光するんだね。
(チェレンコフ光)
それに、穂瑞の言う、光子と場は
同じものの別の形態だというのは
優れて統合的で感心した。
穂瑞はさらに天才的にふるまって
く -
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ネタバレ「...金がないから」できないと言うのなら、金を集めればいい。技術的に課題があると言うのなら、一つずつ解決すればいいだけじゃないか。次にどんな言い訳を考えるつもりなんだ。根本的な問題は、金でも技術でも何でもないはずだ。必ず目的地まで行くという信念だ。だからこそ、それが唯一の参加資格なんだ、...」
<この星にしがみついていたい気持ちもわかる。この星に未来なんかないと思っていたくせに、そんなことが起きるのは自分たちの世代じゃないと心のどこかで思おうとしていた。ところがどうだ。終末がやってきた。これは終末という究極の価値観移行(パラダイムシフト)に備えて、我々が何をなすべきかということなんだ。 -
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ネタバレ「生きているうちに、何としても私は知りたいんです」ーーーー
留年寸前の僕が担当教授から命じられたのは、不登校ほ女子学生 穂瑞沙羅華をゼミに参加させるようにとの無理難題だった。「宇宙を作ることはできるのか?」
なぜ、なぜという疑問はいつも持っているが、それを理解し得ない自分に焦りを感じつつ放置している。橋詰老人は凄いなぁと思いつつ、そこまで行動しても答えを得られない焦れには共感した、けど彼は脇役なので、問題を提起したらほぼ出番は終わりだよ!綿貫があまりにもボヤボヤしていてストレスも感じていたが、彼がそれくらい分かっていないからこそ物理を理解していない自分でも読み進めることができたんだなと感じ -
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2010/03/06
文系の私には、理系の話は難しくてついていくのがやっと(というか、ついていけない部分が多かった)ですが、楽しかった!
理系の人は面白いんだろうなあ。
主人公がお馬鹿だったのが唯一の救いでした。
「学ぶこと」の、根本的な意味を教えてくれた気がする。社会のためではなく、ただ単に「知りたい」「面白い」という自分のために勉強をするんだと。大学は学ぶためにある。何のために学ぶのか。大切だけど言葉だけではない、本質を再確認できた気がする。
キャラクターの名前が粋な設定
ほみず→ホームズ
綿さん→ワトソン
考えることが多かったと思う。読書のこと、自分の考察を持つということ、勉強の本質な -
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人は神を生み出せるのか?という疑問に量子コンピューターを駆使して挑んでいく本作。同著者の『神様のパズル』のスピンオフとあったので、オマケ程度の内容かと思って読み始めたが、全然別の物語で大変楽しめた。あえて言えば、『神様のパズル』を読んでいれば最後にちょっとニヤリとできる程度で、未読でも全然問題なく楽しめる内容。
機本伸司氏ならではというか、「神様を作る」という壮大なプロジェクトを4+2人でやってしまおうというユニークなシチュエーションが可笑しくて笑ってしまう。量子コンピューターやAI、スパコンにグリッド・コンピューティングといろいろなコンピュータを駆使した展開も面白い。
ただ、「神」を目指さな -
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表紙絵が野尻抱介の「ロケットガール」を思い出させる。 本屋で「電波男」の隣に置いてあって、ちょっと手に取り辛かった。。。 でも、買って正解でした。これは面白い。 家族経営のしがない人材派遣会社が、人類初の恒星間宇宙船建造を受託って、、、ありえないけど妙なリアリティを感じさせる設定が上手いなー、と。 題材は宇宙船なんだけど、主題はプロジェクトX的な人間模様、みたいな。 自分もものづくりに携わるものなので、リアルに想像できて、ちょっと胃が痛くなったり。 しっかりSFなんだけど、それっぽくないというかそれだけじゃない、という感じですね。 この作者のほかの作品も読んでみたい、と思わせる一冊でした。
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Posted by ブクログ
今さらながらQuizKnockにハマり、いまなら物理もいけるかも、と思って読んでみましたが、やっぱり物理は難しいです。
ただ、どこまでが現在判明している物理でどこからがフィクションなのかはわからなかったものの、物理を極めることは自分自身を知ることという究極の物理学的テーマにはちょっと感動しました。
母親が天才児を育てたいという思いから購入した精子から生まれた天才少女穂瑞(ほみず)沙羅華(さらか)。
誰とも対等なコミュニケーションをとることができない孤高の少女を、なんとか大学に留めたい大人たち。
それから巨大加速器という実験施設の建設にかかわる諸問題の責任など、本当ならまだ高校生である年齢の少