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Posted by ブクログ
「パズルの軌跡」は三池崇史監督、市原隼人、谷村美月主演で映画化された「神様のパズル」の続編で、様のパズルの時はまだ大学生だった主人公(綿貫基一、穂瑞沙羅華)の卒業後を描いています(故に「パズル」の軌跡と)。
卒業後なので、綿貫基一、穂瑞沙羅華とも社会人になっている感じですが、穂瑞沙羅華は飛び級で大学に入っていたため、本作では実年齢とおり高校生活を送っています。といっても内面的に色々とかかえていることは後半判明していきます。
まったくの余談ですが、映画版は三池崇史監督が設定等にガンガン手を入れているため、小説とはかなり違う内容になっています(その辺は三池崇史監督の三池崇史らしさでもありますが、ここでは語る所ではありません)。もっともこの映画は映画で完成度は高く個人的には好きな映画の部類に入っています。
パズルの軌跡は、大学を卒業してとある企業の研修を受けている綿貫基一に「ネオ・ピグマリオン」という企業から会いたいというメールから物語がスタートします。
普段(研修中も)はなにかとトロい綿貫ですが、このメールを受け取ってからすぐに接触の理由が「穂瑞沙羅華(この作品では性が変わり森矢沙羅華になっています)」との橋渡し役を望まれていることに気が付きます。。。。
この敏感さが常に出ていれば、このあとのトラブルの大半は避けられるのにな、、、
なんて思い返すぐらい鋭いです(笑
そんなことはともかく、ネオ・ピグマリオンの社長である樋川氏と接触しますが、依頼内容は「失踪人探し」ではあるものの、そのためには
穂瑞沙羅華が開発に携わったシステム(Qコン)のチューンナップが必須と言われ、やはり「穂瑞沙羅華」絡みであることが判明、最初は二の足を踏むものの「穂瑞沙羅華に会う理由ができる」と、なんとも短絡的な理由で承諾をします(後に「理由などいらない」と沙羅華に言われますが)。
最初は沙羅華もネオ・ピグマリオンの依頼を断っていますが、断るための理由を探していく中で「ある発見」をしたことから、表面上は関与しないふりをしつつ、独自の調査を開始し一人で真相に近づこうをしていきます。
ネオ・ピグマリオンが探す失踪人はどこに?
ノアスとは?
ライフロストは誰?
ゼウレトの狙いは?
アポロン・クラブとは
といった謎解きが表面的な面白さなんですけど、実際のところ沙羅華はこういった表面的(というか「俗っぽい」といったほうがいいのかもしれない)な謎解きにはまったく関心がなく、行動のすべてが「人とは(=自分とは)?」を探すためだけといったも過言ではありません。
沙羅華の行動規範と、一般人(読み手)の代表として存在している綿貫との考え方、行動のギャップも物語の厚みを増すことになっているんですよね。あと、今作では二人の距離が離れたり縮まったりと(一般的な恋愛論とは違いますが)ラブロマンスもアクセントになっていて変なドキドキ感もあります^^
神様のパズルのときは「宇宙を作る」という内容がテーマだったため、物理の法則がかなり登場して読みにくさを感じた人もいると思いますが、パズルの軌跡ではテーマが「自分探し」に変わり、より身近な内容になっているため、いくらか読みやすくはなっているように思います。
Posted by ブクログ
「神様のパズル」続編。前作では宇宙を作ることはできるか?というものすごいテーマをべたな学生の日常風景とのギャップで楽しませてくれるとても楽しいSFでした。今回は同じ登場人物が就職して社会に溶け込もうとしたところから始まります。テーマは前作の裏返し、「宇宙は作る必要がない。観察者としての自分が変われば宇宙が変わる」バラード的インナー・スペース(懐かしい!)へ向かうのです。自殺サイトに怪しげな宗教集団と、しかけが大きくなった分、作者の持ち味の日常からのギャップ分は少なくなってしまった感じ。でも、天才を作るために人工授精により生まれた性格に難あり美少女と、ぼーっとした主人公綿貫君とのでこぼこ具合が楽しいです。インナースペースらしく人間とは何か、にでこぼこコンビで迫ります。どうやらシリーズになりそうな気配。楽しみ。
Posted by ブクログ
「神様のパズル」の続編。
外界が変えられないなら内側を変えればいいじゃない!ってことで、今度は宇宙を造るのではなく、精神の改造に挑戦ですよ。このあたりの動機が、「どこに行っても馴染めない」という天才孤独ヒロインの心理と絡み合っていて、非常にいじましい感じがします。今回もナイスツンデレ。
作者自身はヒロインが萌えキャラ扱いされるのが心外らしいのですが(今回表紙がおとなしいのもそのせい?)、普通、高飛車強気少女がぐずぐず泣いたりするような描写を入れておきながら萌えキャラじゃないとかそんな言い訳おかしいですよ!
ともあれ主人公の変態具合とあいまってニヤニヤすればいいんじゃないのですか。
ストーリーとしては、ちょっと先が読める感じがしたので前作ほどでは…という感じ。
でも好きなんでこのコンビもっとやってください。
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