感情タグBEST3
Posted by ブクログ
「...金がないから」できないと言うのなら、金を集めればいい。技術的に課題があると言うのなら、一つずつ解決すればいいだけじゃないか。次にどんな言い訳を考えるつもりなんだ。根本的な問題は、金でも技術でも何でもないはずだ。必ず目的地まで行くという信念だ。だからこそ、それが唯一の参加資格なんだ、...」
<この星にしがみついていたい気持ちもわかる。この星に未来なんかないと思っていたくせに、そんなことが起きるのは自分たちの世代じゃないと心のどこかで思おうとしていた。ところがどうだ。終末がやってきた。これは終末という究極の価値観移行(パラダイムシフト)に備えて、我々が何をなすべきかということなんだ。そのために科学技術、社会、また自分自身は、一体何ができるのかということなんだ。
いろんな対処法があるだろう。穴蔵へ逃げコ込みたい奴は、逃げればいい。ただ僕は、自分か死ぬことを思い続けながら、身をかがめて生き続けるのは嫌だ。それで思いついた。いや、僕だけじゃないだろう。誰もが一度は夢見たはずだ。星への旅を。
『地球は人類の揺りかご』―。”宇宙ロケットの父”とも呼ばれるツィオルコフスキーの有名な言葉だ。しかもこの星は、確実に数十億年後には蒸発してしまう。死滅したくなければ、それまでに脱出しなければいけないことは間違いない。恒星間旅行というのは、いつか誰かがやらねばならないことだ。そういう話は、一杯聞かされもした。
だから計画を立ち上げた。すると今度は、誰もが無理だとぬかしやがる。もしできないのだとすれば、漠然と思い描かれ続けてきた宇宙旅行の夢は、一体何だったんだ。一方で人類文明は、幼年期どころか壮年期を過ぎ、この先は急速に衰えて突然死も起こり得る。恒星船を建造するだけの体力が、これより未来にあるのかどうか。分かりやすい例をあげると、石油化学製品だ。また燃料や費用のことを考えると、そう度々できる計画でもないようだ。場合によっては、今が最初で最後のタイミングなのかもしれない。そもそも恒星間旅行は、今までの宇宙開発とは桁が違う。人々の曖昧なモチベーションしか得られないような状況で百パーセントの成功をめざして動いたりするものじゃない。こういう事情でもなければ、起きなかった計画だったかもしれない。つまりこれは、終末において必然的に発生する、たった一度のファンタジーなんだ!
成功率は高くないかもしれない。しかし、地球で行われるどんな救済計画より、はるかに発展性はある。それだけは断言できる。今、人類というのが、どういう生き物なのかが問われているんだ。ここで絶滅するのなら、それだけの生き物だったということだ。それでいいと僕は思わない。できもしないとハナからあきめて死んでいくよりは、やるだけやって死んだ方がいい。まさに、ダメで元々じゃないか>
Posted by ブクログ
世界の終末に向けて、宇宙船を作ろう!
国や大企業や、そういったものの力ではなく
民間のちっぽけな会社で宇宙船を作ってしまおうとする話。
お金さえあればできるんじゃね?
と思ったけど、まさにのそ資金調達が難関。
なかなかに無謀なその計画に
出資しようなんて酔狂もおらず
設計図だって、造船請け負いの企業だって、
政治的・法的な対処だって
何から何まで民間でやるのは本当に大変なことで…。
ただただ感心し、驚嘆し、絶望し…
なんというか、理性的な感情の揺さぶられる話だった。
為になったと思う
Posted by ブクログ
表紙絵が野尻抱介の「ロケットガール」を思い出させる。 本屋で「電波男」の隣に置いてあって、ちょっと手に取り辛かった。。。 でも、買って正解でした。これは面白い。 家族経営のしがない人材派遣会社が、人類初の恒星間宇宙船建造を受託って、、、ありえないけど妙なリアリティを感じさせる設定が上手いなー、と。 題材は宇宙船なんだけど、主題はプロジェクトX的な人間模様、みたいな。 自分もものづくりに携わるものなので、リアルに想像できて、ちょっと胃が痛くなったり。 しっかりSFなんだけど、それっぽくないというかそれだけじゃない、という感じですね。 この作者のほかの作品も読んでみたい、と思わせる一冊でした。
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地球脱出を考えて行動に移すSF。不可能に思えることから少しずつ行動に移していく過程が面白い。そして取り扱ってる問題の規模に対して、おっさんの抱える問題が際立つ。青臭さも感じるかもしれないがおもしろい。
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【人間なんて、理屈に合わない。だから、憎いし労しい】
個人的にガッツリSFが読みたくなったので、機本作品を。
内容はまず、スケールがでかい。アニメーションにしたら面白そうだけど、兎に角一から那由多まで。具体的には世界の終末に宇宙へ行こう。民間の企業が5年でSSでなく、縦1キロ横700メートルの有人宇宙船を造り、なんと60年かけて最果てまで行く。という話。
構成はともかく内容が胸熱で、実際興味ない人が見たら評価は低いかもしれない。ただ、なにかもの作りの精神の琴線に触れるものがあった。
また、大変分かりやすく解説しながら進めてくれるのでSF初心者でも触れやすい作品だと思う。
長いからすぐに再読はしたくないが、いつか忘れた頃にもう一度読みたい。
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太陽がどうのこうので、地表の生物が死んじゃうので、恒星間宇宙船を作って移住しようという話。アバウトな試算が面白かったけど、作るところは、お話の中でも無理ありすぎ。同時に、「夏のロケット」を読んでいたので、対照的だった。
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地球消滅の危機が現実味を帯びる近未来を舞台に、氏が描く地球脱出計画。
実際に起きたら。。。あんな光景になるだろうなぁと、確信してしまうのは何故?
SFは未来に起こりうる可能性を描く物語だと私は思うのですが、氏の作品は秀逸です。
秀逸なSF作品を読者に送り続けるかの堀晃氏が解説で絶賛!
あなたは終末の時、どう生きますか?
Posted by ブクログ
この作者は「神様のパズル」以来気に入って読んでいる作者なのですが
これは神様のパズルと同等かそれ以上の作品じゃないかと思います。
正直なところ2作目の「救世主」だったかな…とにかくそれがあまり
気に入らなかったので今回の本も買うのを少しためらったんですが
買ってみて大正解でした。
ヒトのもつモノが巧く表現されてて、読んでいて爽快感というか
後味すっきりというか、それでいて濃厚というか
うまく表現できないけど、そんな感じ
SF小説だけど、この人の作品はメインはSFじゃなくて
物語がメインなのでとても読みやすい、のに
奥が深くて味わいがあって…
まぁこれからはためらい無く買う著者になりました。
Posted by ブクログ
近未来・・。
南極大陸の氷を掘って過去の大気中のガスの成分を調べていた。
「ここは、俺の居る場所ではない」
天文学者である神崎正は、この計画の発案者だったがこの仕事を辞めて南極から出て行く。
太陽が大きなフレアを起こし、地球に影響が出てきたのだった。
今は、電磁波の影響がたまに出てるだけだったが、予測では今後この勢いがまして、生命体が目玉焼きになって人類が滅亡するかもしれない。
地球では、シェルターなどを作りそこに非難する方針が進められていた。
正は地球の外に生きる希望をみいだそうとする。
そして彼は、ネットに募集をかける。
宇宙船を作りませんか?
「ダメで元々スペーストラベル。略してダメトラ」
1口1万円で抽選で乗船できる。スタッフも募集中。
このネットを見た、瀬河那由は父親にこれに応募した事を聞く。
詐欺かも知れないと思い、スタッフ募集に登録してこの人物に会いに行く。
宇宙船を作るという無謀な計画に巻き込まれていく那由。
父親と正とともに「ワールドエンド・スペーストラベル」を立ち上げた。
しかし、実勢に建築していく会社も設計までもまだだったのだった・・・。
映画「神様のパズル」の原作者機本伸司が書いた第三弾がこの作品です。
宇宙船を作る人々の物語りになってます。
実際に宇宙船を作るとこのくらいの規模になるのでしょうか?
俺個人としては、今回も面白かったです。
宇宙船の作る色々な問題が面白かったです。
キャラクターもそれなりにたってるのでその影響もあるかな?
Posted by ブクログ
『神様のパズル』が面白かったので、こちらも読んでみた。『メシアの処方箋』につづく長編第三作目、メシア~にも興味あり、読んでみたい。SFなので内容は壮大であり夢がある。地球滅亡を前にして、恒星間宇宙旅行計画を実行に移すまでのストーリーである。
アカデミックな用語をちりばめながらの、学園ドラマ風仕立てに違和感がない。この本ってライトノベルってことなのかな、そういう意味でこの表紙はありなのだ、女子が尻を向けて笑っている意味が不明
Posted by ブクログ
これまでの作品は近未来程度の進化レベルでどうにか理解しながら楽しめたが、本作は恒星間移動の宇宙船まで突き抜けてしまったので、自分にはもう限界かな。
最後まで読むのは苦痛の一歩手前でしたが、コンピューターが持つ人工知能(?)の中途半端さが可愛かったので救われました。
Posted by ブクログ
読んだことあった気がしたけど、最後の展開に記憶がないから読んだことなかったんだと思う。
理論的なことは難しくてわからなかった。
実際に宇宙船を作れてしまったことが、意外だった。
いままでの雰囲気からすると作れない気がしていたので。
ベガさんとか少年たちが素敵。
自分だったら、世界が終るとしても、宇宙に飛ぼうとか考えられないだろうな。
Posted by ブクログ
地球の終末2050年が舞台。 このままでは地球は滅亡するから宇宙へ逃げようとする人たちの話で、宇宙船作ることはもんのすごく大変なことがいやでもわかりました。
主人公が主人公らしくなく周りの人物もまぁまぁアホで…おもろいやん(笑)ページ数が多いのと導入部分(宇宙船どやって作るか)が長いわりに実際作る話がなくて完成間近まで話が飛ぶんのは残念でした。
人間のロマンや人間関係の話が良かったので文系の私にも楽しめる作品でした!
Posted by ブクログ
太陽が膨張して、地球が危ない⇒自給自足型の宇宙船で逃げる。
テーマは壮大ですが、ぶつかる問題は権力や倫理など日常的なところがいい塩梅です。
特に、ラストの再起に臨む会話が好きです。
Posted by ブクログ
主人公に魅力を感じられません。
アイディアとシチュエーションで読ませる作品です。
2012.10.27追記
キャラクター造形は「神様のパズル」「メシアの処方箋」に比べればまだマシといったところ。
第一部で宇宙船の設計だけであれだけもめていたのに、第二部になったとたん、完成間近になっていたのは拍子抜け。
重要なのは宇宙に行って自分とは何かを知る、ということならストーリー展開が早足になってしまうのも仕方ないか。