機本伸司のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
題名:メシアの処方箋
作者:機本伸司
出版社:角川書店(ハルキ文庫)
ヒマラヤの氷河湖が解け始めた近未来。
地球温暖化が進んだ結果だった。
ヒマラヤの下流の村や町を氷河湖が決壊した土石流から守る為にダムが作られた。
このダムの管理を勤めていた彼は、仕事をしてる時に氷河湖が決壊。
土石流から逃げようとしたが捕まってしまった。
その時丸い木のような物につかみ一命を取り留めたが、その丸い木のようなものは、舟の穂先だった。
ノアの方舟なのか?
考古学の調査隊が入り内部を調べると、発見されたのは大量の木簡。
不思議な蓮華模様が刻まれた木簡は、当初文字なのか絵なのか判断が出来なかっ -
Posted by ブクログ
バイオ仕掛けのメシア譚。すかすかとエピソードが続き、本当にややこしい論争や問題をするすると場当たり的に解決する。ご都合主義や、葛藤の割愛はゲームかあらすじを読んでるようだ。もっともみっちり書き込んだら、この3倍くらいボリュームでたかも。あっさり読むために割愛や省略を繰り返した著者の演出は評価する。アイディアは壮大ながら猛烈な一本道で突き進み、なんだか矮小なエンディングへ落ち着いた感触は否めない。とはいえ、最後まで読ませた。全員が個人主義者で、強烈に突出した個性もあえて描かなかったため、感情移入はしづらい。作者も狙ってなさそうだ。とことんドライな人間が、救いを求めるのか。それがなんだか、不思議。