ピーター・スワンソンのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレノンフィクションを何冊か読んでいるうちに、小説を読みたくなる時がたまにある。
ノンフィクションは、基本的に自分の教養やスキルを高めるために読むことが多い。
未来のために今読む感じ。
この小説は、今楽しみたいから(あるいは読み終えた時の「そういうことだったのか!」という快感)のために読みたいな、と手に取った。
9人のもとに、9つの名前が入ったリストが届く。
誰も、どの名前にも見覚えがない。そんな手紙が届く理由もわからない。
そのうちの1人が殺される。
名前のリストが警察の目に留まり、警察はその名前の人物をしらみつぶしに探し、見つけ、危険を知らせ、警備についたりする。
それでも、一人一人殺されていく。
彼らはなぜ名指しされたのか、なぜ殺されるのか。
9人の被害者それぞれに家族や同僚がいるわけで、カタカナ苦手…な自分には読むのが大変だった。
殺人は、興奮も凄惨もなく、淡々と、無駄なく果たされていく。
こちらも、「あー、死んだ」くらいしか感じられなかった。
犯人の娘や妹の亡くなり方は、痛ましく描かれていて、そこで「心動かし成分」は摂取したが、殺人のあっさり具合とのアンバランスがなんとも。
「くうー、騙されたー!」というほど、気持ちが入らなかったのが正直なところ。
でも、作中でアガサ・クリスティの「そして誰もいなくなった」が言及され、対比しながら読めたのは面白かった。
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Posted by ブクログ
ネタバレ読み始めて数ページで背筋がゾワゾワし落ち着かない気持ちになった。中心人物であるリリーは幼少期より絶えず親から、男性から性的な意識を匂わせられ、突きつけられ、晒されて生きている。それらから逃れようととった行為はむしろ清々しく「よくやった!」とさえ思えたが、彼女は見境をなくしてしまった。
途中までは傑作か!と思いつつ読んだが、序盤から気になっていた「他者の土地」がオチに使われていて、これだけ冷静でかしこい彼女がその点について懸念していなかったことのほうが不自然。
第三部で語り部として出てくる刑事の詩も気持ち悪すぎてこいつもなんだかなぁという感じ。
結論、リリーの親が諸悪の根源。
読み始めると止まらなくなる力があったが、ラストが残念だった。 -
Posted by ブクログ
何の関係性もない9人に、自分を含む9名の名前の入ったリストが送られてくる。
受け取った者たちが首を傾げていたところ、リストに名前があった1人が殺される。
続いてまた1人被害者が出るが、警察の必死の捜査にも関わらず、なぜ殺されるのか、リストにはどんな意味があるのかが皆目分からない。
捜査が行き詰まる中、警察による保護の目がありながら、被害者はどんどん増えていく・・・。
犯人とその動機がわかるまでのサスペンスで一気に読ませるが、謎自体は少々呆気なく、個人的には犯人の動機にも納得感が弱く、物足りなさが残った。
作品中アガサ・クリスティの「ABC殺人事件」のネタに触れているが、ミステリーとしてはあっちが数段上。 -
Posted by ブクログ
アメリカ各地の9人に自分の名を含む9つの名前だけが
記されたリストが郵送された。差出人も意図も不明。
だがその後、リストにあったホテル経営者の老人フランク・ホプキンズが溺死。
その翌日、ランニング中のマシュー・ボウモントが射殺される。
FBI捜査官のジェシカはリストの人々の特定を進めていた。
自分も死んだ二人と同じリストを受け取っていたのだ。次は誰が殺されるのか?
といったあらすじ。
まさに『そして誰もいなくなった』の様な展開。
各章の最後で9人のうちの誰かが殺されるという展開で進んでいくので
毎章ごとに、あぁこの人が殺されてしまったのかという驚きがある。
そう、それなりにミステリーの楽しさはあったのだが、
いかんせん、犯人とその動機には納得しづらいものがあった。
ピーター・スワンソン作品と言ったらといった具合に
今回も仕掛けとしてはバッチリな叙述トリックがあったはあったのだが。
うーん、物語という意味では消化不良かもしれない。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ有名な『そして誰もいなくなった』を、オマージュというか意識した作品。
どうしてミステリ好きは『そして誰もいなくなった』につい心惹かれてしまうのか…
ある日9人の元に送られてくる9人の名前のみが綴られたリスト。
そしてひとり、またひとりと殺害されるリストの人物。
孤島でもクローズドサークルでもないのに『そして誰もいなくなった』を感じられるストーリーはわくわくした。
『ABC殺人事件』にも触れていると注意書きがあったので、彼らの共通点は?犯人は?と作中のヒントを探したけど結論べつになかった笑
トリックとかも特段なにがあるわけでもなくて、別につまらなくはなかったんだけど、
ミステリー…なのか?という感じの…
ちょっと期待外れな一作だった。 -
Posted by ブクログ
因果応報。読み終えた瞬間、まさにその言葉を思い浮かべた。
大学生のハリーは、父親ビルの事故死を知らされる。
急ぎ実家に戻ると、傷心の美しい継母アリスが待っていた。
その後の調査で、父が海辺の遊歩道から転落する前、
何者かのよって父は頭を殴られていたということがわかる。
しかし、アリスは事件について話したがらず、ハリーは疑いを抱く。
まず、怪しさしかない継母のアリス。
父の死の真相を探るハリーの現在と、10代のアリスの様相を描く過去。
その二つの時間軸が交互に展開されていく構成。
なかなか読み応えはあった。
次の展開がどうなるのかというワクワク感はありつつも、
テーマとしてなのか、またここでもかと思わせる設定が幾つか出てくる。
その辺のモヤモヤ感は最後まで拭いきれなかったかもしれない。
老いと若さ。見た目に現れる非情さ。
大きな年齢の差というものは愛だけで乗り越えられるのか。
はたまたそれを愛と呼ぶのか、フェチズムと呼ぶのか。
苦手な人はとことん苦手であろう内容でもあった。 -
Posted by ブクログ
全く前情報なしに買ってみた本作。
帯に「最低でも3回の驚愕を保証」とあるが、「え!?(大)」が1回、「え?(小)」が1回の計2回でした。
確かに面白いが、「恋愛サスペンス系(解説によれば犯罪小説)」「性的描写が多い」という自分の苦手要素がギッシリだったため、その点が面白さからマイナスされる、という印象。
特にこれまで古典小説ばかりを読みまくっていたこともあり、現代的な性的描写の多さとストレートさには辟易してしまった。
「セ○クス」「体位の描写」「股」「股間」「ペ○ス」「キ○タマ」「立たない」「胸が云々」「○慰」などが、最初から最後まで一定間隔でワードや描写として出てき続ける。
そういう描写書きたくて無理矢理本文に入れてるだろwと思うレベルで出てくるため、その点が残念。
個人的には「感情」や「人間関係」よりも「物」や「事実」を重視したきっちりサッパリした作品の方が好きなので、ピーター・スワンソン氏の作品が全て本作のような傾向なら次作以降は読まないかもなあ、と思ってしまった。
逆に、本作のような性的描写オンパレードな作品でなければ次作以降も読んでみたい。
というのも、話としては普通に面白かったので。