ピーター・スワンソンのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレミランダやアリスより好きかも。ミランダはエンタメとしての面白さや話の完成度が高かったが、ダスティンは、ヘンとマシュー、時々マイラやリチャードで、いろんな視点で見られて面白かった。
リチャードの正体は、ミシェルの家に行こうとして行かなかったところで、もしかして実在していない?と思った。マイラは知ってたけど、黙殺してたんだろうな。
ヘンが信頼できない語り手ポジなのが面白い。ロイドよく付き合うな、結婚までするな、と思ったら浮気してた。その点、マシューが紳士的に見えるが、静かに狂ってる感じ。みんなちょっとずつ欠陥があって面白い。程度の差はひどくあるが。
これ映画化するなら、ヘンとリチャードの対決のところはもっとアクションがあっただろうなと思った。あっさりだったが、それで良かった。
そして最後のヘンとダスティンの繋がり。だからヘンは気にしていたのか。
彼女が彼を知る前。だからダスティンは死んだ。
マシューが自分の殺しの正当化は罪と罰の主人公的であるし、父親殺しであり、自分を殺す行為でもあって面白い。
面白かった。 -
Posted by ブクログ
展開がなめらかで無駄がなく、緩急のつけかたが抜群に巧いミステリだと思いました。
翻訳ミステリは序盤は地固めというか設定周りを丁寧に張ってから展開させる印象が個人的に多いのですが、この作品は序盤からさくっと意外性ある事実をあっさりと明らかにします。
その事実を前提とした心理戦を、彼ら彼女らの微妙な関係性とともに長く展開し、その緊張感が頂点に達するとともに大技を放ちます。斬新なアイディアとまではいかなくても、その真実を開く手つきの巧さが良い。ある程度の予感を持ちつつも、ここぞというところでバシっと決まった、という爽快感がありました。
そしてさらにカタルシスを残す余韻をもうひとつ残してあり、この邦題と、そして原題とともに深い納得に浸ります。Before She Knew Him。確かに彼女から始まる物語であったのでした。
ミステリの醍醐味に気持ちよく浸かれた作品でした。