野尻抱介のレビュー一覧

  • 沈黙のフライバイ

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    日本SF大会米魂の分科会「SF小説の文章技法」で取り上げられた小説『大風呂敷と蜘蛛の糸』が収録された短編集。表題作、大風呂敷、どれも面白かった。
    野尻さんの文章は本当に巧い。難しいのに、読みやすい。とても淡々としていて、するする物語が進むが、時として思わず涙が出てしまうほどに心を揺さぶられる。冗長なだけが文章ではないということを強く考えさせられる。
    個人的には『轍の先にあるもの』という短編が強く心に残っている。

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    2016年02月05日
  • 南極点のピアピア動画

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    共通の偶像(ミクさん)があることで大勢の人たちが共通の目標に向かい、それによって予想もできないものすごいできあがってしまった!!!...というニコニコ技術部の「作ってみた」文化や今後の3Dプリンタの技術に期待できるSF作品集。これはすごい。短編集の形式なのでよみやすかったです。

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    2015年10月06日
  • 南極点のピアピア動画

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    久々に、どストライクな小説にあたった。初音ミクをモチーフにしたお気楽小説かと思っていたが…間違いでした。

    どの話も実現してもおかしくないような話ばかりで、ワクワクさせられっぱなしでした。宇宙からの使者はさすがに…だけど。でももしそうなったらまっさきにファミマに行って複製希望だしますw。

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    2015年09月27日
  • 南極点のピアピア動画

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    ネタバレ

    地球文明史におけるVOCALOIDの意味を俯瞰してとらえ、その愛すべき存在価値を究極まで歌い上げた良作と申せましょう。
    後世の方々には、初音ミクさんの誕生期にはこの小説みたいなトキメキが疾風怒濤していたから読んでみ?と伝えたい。

    月にさ、彗星が墜落しちゃうアクシデントがあったわけ。そんで、大学院生である彼が係わってた月探査計画が頓挫しちゃってぐちゃぐちゃ愚痴ってたら彼女がいなくなっちゃって…というのがこの本の一番目のお話。
    でもその悪い運命かと思われたアクシデントは新たなるチャンスを彼に与えてて、ボーカロイド小隅レイを好む人々がそれを後押しする状況は出来ていた!ってゆう。美しいね。
    そのあと

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    2015年08月31日
  • 太陽の簒奪者

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    地球外に生物、さらには知的生命体が存在するか、存在するとして彼等とのコンタクトが可能かというのは、SFの好きなテーマの一つである。地球上の全ての生物はおそらくたった一つの生命体もしくはたまたま同じ構造を持つに至った生命体群から発展してきたと考えられる。
    地球上の生物はセントラルドグマと呼ばれるコンセプトないしはそのバリエーションといえるシステムで生きているのである。
    地球外に知的生命体の存在を示唆する活動が発見され、その生命体の所在する恒星系が解り、人類はコンタクトを取ろうするが、相手はどんな問い掛けにも答えない。こういったシチュエーションに陥ったとき人類はどうするの、というのが本書の描いてい

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    2014年10月03日
  • 南極点のピアピア動画

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    ネタバレ

    読みだしはSFを絡ませたライトな恋愛モノか~と思いながら読んでたけど、徐々にSF臭くなっていき、「歌う潜水艦と~」で突如未知との遭遇!そこから1話2話を巻き込んで一気にSFな感じに!!
    巻末の解説にもありましたが、とっても楽天的なSF(でもあ~やの設定がなかったらこうはならないだろうな…)。実際、初音ミクやらニコニコ動画やらは全然知らないんですが、ほんとにこんなことができれば夢があるな~と楽しく読めました。冷静に考えると「オタクの妄執ってエネルギーありすぎて怖ぇ~」と思わなくもないですが(笑)。
    でも現実世界の上記ユーザーに理系バリバリの人達ってどれぐらいいるんだろうな~??あと、ネットユーザ

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    2014年08月09日
  • 南極点のピアピア動画

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    読みだしはSFを絡ませたライトな恋愛モノか〜と思いながら読んでたけど、徐々にSF臭くなっていき、「歌う潜水艦と〜」で突如未知との遭遇!そこから1話2話を巻き込んで一気にSFな感じに!!
    巻末の解説にもありましたが、とっても楽天的なSF(でもあ〜やの設定がなかったらこうはならないだろうな…)。実際、初音ミクやらニコニコ動画やらは全然知らないんですが、ほんとにこんなことができれば夢があるな〜と楽しく読めました。冷静に考えると「オタクの妄執ってエネルギーありすぎて怖ぇ〜」と思わなくもないですが(笑)。
    でも現実世界の上記ユーザーに理系バリバリの人達ってどれぐらいいるんだろうな〜??あと、ネットユーザ

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    2014年12月24日
  • 魔法使いとランデヴー

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    短編集、ですね。

    日常的にひょいひょい有人飛行に行ってるところがスゴイ。
    ふつーは宇宙飛行士ひとりあたりトータル2~3回ぐらいのもんじゃないかな、たぶん。

    はやぶさ君とのカラミもあったりなんかして。
    スペースシャトルはたぶん引退済みなんだな。
    うーん、時代だなぁ。

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    2014年06月27日
  • 私と月につきあって

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    さすがにこの世界観で月旅行はリアリティに欠けてくるが、そのぶんドラマは充実。まさかのマツリの大活躍も嬉しい。特殊能力も活きてるし、レンチで指、の場面は名場面だと思う。
    それにしても、このシリーズ3冊で共通して出てくる描写は、宇宙服が汗臭い、ってことでした。

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    2014年06月20日
  • 私と月につきあって

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    ほい。

    これはひょっとして名作シリーズだったのか?
    宇宙技術の地道な積み上げと奇想天外さが程よくミックスされていて、とても面白いですね。うん。
    月面でのトラブルで絶体絶命ピンチで暗黒の闇で・・・てゆう場面、なんだか某「宇○兄弟」みたいだ。

    ほい。

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    2014年06月20日
  • 私と月につきあって

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    ネタバレ

     ロケットガール3作目。これは面白かった。フランス版ロケットガールの本格登場。ちょっとキャラクターが掴めないうちに出番が終わってしまう娘もいたが、イラストでもあればと思う。
     後半の危機の設定とその脱出方法は、作者があとがきで触れている通り かなり画期的なアイデアだと思う。
     科学的知見も、なにげない文章の中に 当事最新の知識と、一般人になかなか理解されない科学的事実が織り込まれ、読むと賢くなったような気がする。
     日本のロケットガール3人の中で、メインヒロインのゆかりはこれまで受動的な立場に置かれる事が多い印象が強かったが、今回能動的な立場になると実に爽快なキャラとなった。

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    2014年06月11日
  • 私と月につきあって

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    まさかの月面着陸.なお,場所はNASAが選んだところよりも難しいところへヨーロッパ(ESA)の国旗を立てに行く.ご人的にはクライマックスにいたるまでのすべてが伏線であって,脇役であり最後の最後で盛り上がり,とても素晴らしい物語である.

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    2014年05月27日
  • 魔法使いとランデヴー

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    今回は短編と中編で構成されたお話.時事ネタが合わさっておりちょうどはやぶさの時期に執筆されたと思う.今後は新刊としてまたでるのだろうか.これで再販は全部そろったので.

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    2014年05月27日
  • 南極点のピアピア動画

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    悪ノリはバーチャルアイドル"小隅レイ"に具象化し、宇宙へ飛び、地上と宇宙を繋ぎ、鯨を追って深海に潜る。星間文明の親善大使にだってなれるのだ。
    ネット住人の「なんだか面白そう」が寄り集まって、ビックプロジェクトへ。このみんなで何か出来る感…。ワクワクしますね。
    動画サイトやボカロ、コンビニなどの身近なところから、有人宇宙船や軌道エレベーター、ファーストコンタクトといった本格派SFへの極端な飛躍が面白い。
    "アカルイミライ"がきっとあるはず、と信じたくなります。

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    2014年05月10日
  • 天使は結果オーライ

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    ここまで感動できる物語に久しぶりで出会えた.この本が10年前以上にでていたなんて驚きである.今回もまた女子高生でないと解決できない問題をクリアする物語.管制室の描写などもでてくるので,かなりのめり込めました.

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    2014年03月20日
  • 南極点のピアピア動画

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    ネタバレ

    ボーカロイドを使って歌わせるだけでなく、弾道飛行にも連れて行く。
    コンビニの入店音がボカロ曲のプロモに。
    鯨とのコミュニケーション試験にボカロ音声が使われ、それは未知との遭遇へと繋がる。

    ボカロや動画サイト、それを取り巻く人々を書いた連作短編。
    面白かった。うちにもあーやが来たらいいのに。

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    2014年03月09日
  • 天使は結果オーライ

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    2度目の新装版。何度読んでも何年経っても相変わらず極上です。
    ワクワク感がパないです。
    金魚の件とか胸が詰まります。
    このまま順当に4巻までリリースされたとして、新作出るといいなぁ。
    ついでにRPGも新装版で出せばいいと思うの。

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    2014年02月24日
  • 太陽の簒奪者

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    ネタバレ

    NHK FM の「青春アドベンチャー」でラジオドラマ化されています、天文部部員の主人公が水星の太陽面通過という地味なイベントを見ている最中に水星で起きている異変に気が付き、その後、異星人が作り上げようとしているダイソン球の破壊任務を成功させ、その異星人とのファーストコンタクトを自我を持つ人工知能を通して成功させるといった
    SFマニアなら涎を垂らして半狂乱になるほどの良作です

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    2014年02月07日
  • 女子高生、リフトオフ!

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    昔アニメでみた記憶を思い出して読んでみた.エンジンの燃料についてはとても驚いたが,ところどころにエンジニア的な考えがあり,主人公の発言には納得する部分が多い.あと,スペースシャトルの扱いはお約束でした.

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    2014年05月27日
  • 女子高生、リフトオフ!

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    ふわふわの泉がJAで復刊した時も満面の笑みで『2冊目』を買いましたが、まさかロケットガールまで再リリースしてくれるとは。店頭で見た時目を疑いましたよ。狂喜乱舞。
    というわけで『3冊目』のロケットガール1。やっぱりいいわぁ。バイブルです。
    願わくば。新作で「ロケットガール5」を。
    ついでにドラゴンブックの「ロケットガールRPG」の復刊を。

    それにしても昨今は「富士見の遺産」が各所で復刊復活してて実に嬉しい状況です。やんややんや。

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    2013年11月25日