野尻抱介のレビュー一覧

  • 沈黙のフライバイ

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    『退廃した未来』ではなく、『少し不思議』な世界でもなく。
    テクノロジーが発達した先に実現するのではないかと思わせる、正しく『サイエンス・フィクション』な短編集です。
    宇宙への憧憬、未知への挑戦、子供のような好奇心に溢れた5編の物語。
    にわか宇宙熱な今時の気分にぴったりな一冊でした。

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    2013年09月29日
  • 南極点のピアピア動画

    購入済み

    面白いよ

    ただ、ニコ動の用語を文字で見ると、なんかいたたまれなくなっちゃう

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    2013年09月25日
  • 太陽の簒奪者

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    前半はまだ見ぬ異星人に対する憧れが募りつづける主人公に、読み手も異星人に会いたい、文化交流したい気持ちが高められた。
    でもラストはあっさり。主人公のがっかり感をよく表しているといえば、そうだけど。
    もっといろいろあってもよかったなあ

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    2013年09月09日
  • ふわふわの泉

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    ネタバレ

    偶然にも新素材「ふわふわ」を生み出した科学部長の女子高生が社長、後輩がNO.2となり、大企業を率いて妄想を次々と実現していくSF。それらしく書かれているふわふわの化学組成や物理反応みたいなことは勢いで読み飛ばし、雰囲気を味わう。
    空中コミューンに出会って少し考えることがあってもあまり深追いせず、新素材に「ふわふわ」と名付けたテンションのまま突き進むのは小気味良かった。霧子ちゃんて(笑)。

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    2013年08月13日
  • 太陽の簒奪者

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    徹底的な迄の理性派で在り乍ら、異星生命体とのコンタクトを望み続ける熱い魂を持つ女性の一代記、と云うのが印象です。最後の一行に至る迄じっくり味わうべき作品。この内容をよくこの頁数に纏めたなあ。。

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    2013年06月27日
  • 沈黙のフライバイ

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    ハードSF短編集。どれも秀逸。「片道切符」「大風呂敷と蜘蛛の糸」がお気に入り。宇宙大好き!という下敷きあってこその内容の割に、解説にもあったように熱くなりすぎず、あくまで理性的な展開と、主人公の冷静なキャラクターが(大体どの作品の主人公にも共通している)説得力がありました。他の作品も読みます。

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    2013年06月22日
  • 太陽の簒奪者

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    水星に起きる異変、太陽の周りに構築されていくリング。日照が低下した地球の危機。なぜこんなことが起きたのか?どうすれば地球を救うことができるのか?
    専門的な内容も多く難しかったが、すごく読ませる小説で、テンポよく楽しめた。
    異星人とコンタクトしてからの話も面白い。主観を共有し、個を持たずはるかに高度な思索を可能とした生物。進化の過程でいかにしてこうなったのかを詳しく書いてみても面白いんじゃないかと思う。

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    2013年06月16日
  • ふわふわの泉

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    ごくごく小さな事柄から、やがて大きな事柄へと移行していくさまは、非常に面白かった。

    小さな素材の発明がやがてSF定番のファーストコンタクトまで連なっていくのでわくわくした。

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    2013年07月11日
  • 沈黙のフライバイ

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    普段SFをほとんど読まないけれど、もっと早く読んでおくんだった・・・!こんなおもしろい本を放置していたなんて。特に、「沈黙のフライバイ」と「大風呂敷と蜘蛛の糸」が好きだった。内容は壮大なスケールなのに、自然とノンフィクションを読んでいるような感覚。地球の周りに広がっている宇宙の存在を感じずにはいられないし、今自分が暮らしている範囲とか悩みなんて本当にちっちゃいもんだと改めて思う。それぞれの登場人物の、探究心と行動力と熱意は、自分も頑張ろう!と背中を押してくれた感じ。中間層から望む景色って、どんなものなのだろう。

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    2013年06月01日
  • ふわふわの泉

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    女子高生な科学者が空気より軽くてダイヤモンドより硬い物資「ふわふわ(命名 女子高生)」を発明して一代国際企業を作り上げて行く話。
    スタートの設定こそとんでも設定だが、ふわふわ後の発展は緻密な科学に基づくガチガチなSF。
    女子高生の妄想と科学の理論の融合がとても面白い話になってました。楽しかった

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    2013年05月24日
  • 太陽の簒奪者

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    野尻抱介初。久しぶり大興奮したSF。え、こういうハードSF作家だったのか!何となく食わず嫌いだった。これを10年も未読だったなんてなんともったいない。あとがきにも指摘されたレム世嫡の面あるな。

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    2013年05月02日
  • ふわふわの泉

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    初めて読んだのですが・・・最高のSFです
    テンポが良くてラストがハッピー
    新発明の素材が世界を変え、宇宙をも視野に
    途中からコミュニケーション用の模造体が出て
    「おお!長門有希じゃ!」と喜んでいたらマジに
    そんな一節あありました
    面白いですよ~

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    2013年04月07日
  • ふわふわの泉

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    夢のある、タイトル通りのふわふわな物語。

    化学の知識が乏しいので、想像しても補えない部分があるが、
    知識があったらもっと驚けるのかもしれないと思うと悔しい。
    あとがきで作者曰く乱暴で展開も唐突、とのことだが、
    確かにそこは否定できないが、そのスピード感がむしろいい。
    このふわふわの物語には、丁度いい軽さ、というべきか。
    この作品世界の続きを読んでみたい。

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    2013年03月04日
  • ふわふわの泉

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    復刊とか。女子高生が新素材開発で楽して大もうけと思ったけど色々としがらみが大変・・良き参謀がいてよかったよね。この参謀とのラブ要素も欲しかったかもーと思ったけれど。さくっと読めて楽しいSFは良いな。個人的に竹本泉のキャラで読んでた。

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    2013年02月04日
  • 沈黙のフライバイ

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    内容(「BOOK」データベースより)
    アンドロメダ方面を発信源とする謎の有意信号が発見された。分析の結果、JAXAの野嶋と弥生はそれが恒星間測位システムの信号であり、異星人の探査機が地球に向かっていることを確信する―静かなるファーストコンタクトがもたらした壮大なビジョンを描く表題作、一人の女子大生の思いつきが大気圏外への道を拓く「大風呂敷と蜘蛛の糸」ほか全5篇を収録。宇宙開発の現状と真正面から斬り結んだ、野尻宇宙SFの精髄。

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    野尻宇宙SFの真骨頂。短編5編。
    「沈黙のフライバイ」はハードというか、実にリアル

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    2012年10月23日
  • 太陽の簒奪者

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    凄まじい。
    異星から飛来しようとする生命体。それに対する地球人の感情や情勢が、主人公が生命体へ馳せる期待や憧憬とは逆に恐怖や懐疑の方向へ向かっていく様子は現実味を覚えた。
    ただ、ハードSFとされるだけあって、科学ド素人の私には想像の及ばない点もあった。しかし、それすら軽く消し飛ばすストーリーテリングや心理描写に焦燥を掻き立てられ、全編を通して愉しめた。

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    2013年05月05日
  • ふわふわの泉

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    20120907
    ハヤカワ文庫のSFレーベルだけど表紙の絵は思いっきりラノベ。
    挿絵は全くないけどキャラクターイメージやセリフ運びもやっぱりラノベ。

    なのに出だしから「ベナール対流」「フラーレン」「水上置換」「コランダム結晶」「立方晶窒化炭素」・・・なんのこっちゃ?Wikipediaで意味を調べながら読みました(^_^;)

    なのこの傑作?!

    もし高校化学部の女子部長が空気より軽い新素材を発明したらー
    という軽〜い内容だけど、読みながら Googleや計算機に手が伸びるハードSF。トンデモ話の背景にある物理的な設定がとても良く練られてる。だけど一気に読めてしまう。

    物理の知識があれば

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    2012年09月08日
  • ふわふわの泉

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    野尻抱介やっぱ好きだなー。
    突拍子もない展開の中に、芯を外さない科学的考察。
    限りなく日常に近いところから、無限の時間と距離を隔てた世界まで一気に風呂敷を広げるなんて、なかなかできやしませんぜ奥さん。

    ラスト近くに描かれる以下のセリフには目からウロコであった。

    「人間の自意識は、自己と周囲の環境との関わりを類推することで生まれる、一種の錯覚です」

    まぁ、信じたくはない話ではあるが。

    この作品を2001年に発表してるなんて、ああ、野尻抱介はやはり凄いぞ。小川一水と甲乙つけがたいな、いやマジで。

    詰め込みすぎてふわふわになってしまったが85点(100点満点)。

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    2012年09月15日
  • 沈黙のフライバイ

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    「ピアピア」を読んだ後にこの作品と「太陽の簒奪者」を読み忘れていることに気が付きあわてて購入。
    「ピアピア」が萌え要素+SFだったのに比べるとかなりハードSF寄り、でも異星人とのファーストコンタクトと宇宙旅行へのあこがれはきっちり抑えてあってすごく面白い。でも「ピアピア」から来る人にはちょっと厳しいかも。
    個人的には作者らしい「大風呂敷と蜘蛛の糸」が好きだけど、「ゆりかごから墓場まで」がかなり衝撃的でした。

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    2012年06月06日
  • 沈黙のフライバイ

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    久しぶりのSF。そして短編集。
     
     どれも非常に面白く、また一つのアイデアからストーリーが広がる話が多い。作者もネタを思いついたときはさぞ楽しかったろうと思わせる。
     解説で松浦晋也氏が述べているようにハードSFなためか、ところどころ門外漢の宇宙好き(そこまで詳しくは無いので好意をもっている、程度か)である自分には理解しがたい単語が出てきたが、SFの常でもあるし、文脈から読み取れないほどではなかったのでそれほど問題にはならなかった。
     文系の人が理系の人の楽しさを覗けてお話も楽しめる、そんな本ではないだろうか。

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    2012年03月28日