あらすじ
浜松西高校化学部部長・浅倉泉の人生の目標は“努力しないで生きること”。文化祭を前に泉は、ただ一人の部員・保科昶(あきら)とフラーレンを生成する化学実験を行っていた。そのとき学校を雷が直撃!実験失敗と落胆する泉の眼前には空気中に浮かぶシャボン玉のような粒子が生まれていた。ダイヤモンドより硬く空気より軽いその物質を泉は“ふわふわ”と名づけ、一儲けしようと考えるのだが・・・・・・伝説の星雲賞受賞作、ついに復刊。
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化学好きの女子高生が新物質を開発して事業を展開していき、スケールがどんどん大きくなっていく。SFらしくて面白い。
ふわふわで宇宙に出てみたいものだ。
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前から読みたいと思っていたが再販されたので購入。これ書いた人が初音ミクと出会ってピアピア動画を描いたってのがよーくわかる。これからも野尻氏にはついていきます!
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いいな~こういったマイナス要素に着目しないSFは。
一人の女子高生(のち社長)が世界の倫理観やら関係なしに自分のしたいようにする。
星雲賞受賞だそうで。
中学時代に「星虫」を読んだ時の気持ちを思い出した。
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ずっと脳内ではわだぺん。さんの『℃りけい』のキャラが泉や昶として動いていたのですが…
ラノベとして侮れない、ハード宇宙開発SF。ピアピア動画で尻Pにハマった人なら必ず楽しめる作品。
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ライトノベルレーベルで発売され、星雲賞を獲るも、増刷されなかったという逸話を持つ名作。
ラノベだからと甘く見ていると、作者の罠(?)にハマる。これは歴としたハードSFだ。
水素より軽い新物質『ふわふわ』の作り方を見つけた主人公は、会社を起こしその使い途を探っていく。
新しい技術がどんな風に生活を、果ては生き方を変えていくのかが描かれる。
中でも、ふわふわで浮き島を造り、地球を巡りながら生活する『空中コミューン』が印象深かった。
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とてもおもしろかった。
読みやすかったし、SFに慣れてないという自分の苦手意識を感じずに読めた。
『南極点のピアピア動画』は、初めて読み通すことができたSF物で、こちらも僕にとっては、新鮮味が感じられたけれど、『ふわふわの泉』も初めての冒険をするようで、わくわくしながら、先に進んで行けた。
立方晶窒化炭素など、科学的な知識も豊富なので、読み返すには最適な本だと思う。
次は、野尻抱介さんの他の本を読んでみたい。
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ファミ通文庫版を持っているのに、なお買ってしまうのは面白いから。
清く正しく面白く、理屈で正しいことは常に巧くいくし、悪いヤツずるいヤツの企みや妨害なんか、片っ端から蹴散らしてしまうセンス・オブ・ワンダーがすべてな1冊。
「こんな面白いこと、拡散しなくてどうする」というピアピア動画の精神は、すでにここで誕生していた。
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内容(「BOOK」データベースより)
浜松西高校化学部部長・浅倉泉の人生の目標は“努力しないで生きること”。文化祭を前に泉は、ただ一人の部員・保科昶とフラーレンを生成する化学実験を行なっていた。そのとき学校を雷が直撃!実験失敗と落胆する泉の眼前には空気中に浮かぶシャボン玉のような粒子が生まれていた。ダイヤモンドより硬く空気より軽いその物質を泉は“ふわふわ”と名づけ、一儲けしようと考えるのだが…
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祝・復刊! いやぁ、実に面白い!
女子高生が「空気より軽くてダイヤモンドより硬い」夢の新素材を発明したことから巻きおこるハイテンポなSF。コミカルだけど、これハードSFなんですよ。
南極点のピアピア動画が好きな方は必読!
面白いなぁ!
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短編だし途中かなり強引な展開もあるけれど、簒奪者やフライバイほどでは無いがリフトオフ程度の面白さは感じた。なにより氏の作品は根が明るく未来への希望が伴っているので好みだ。
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「ピアピア動画」の清く正しい未来と変わらないので
「シンギュラリティ文明」化のほうについて
単語意味は「技術的特異点」で
つまり想像でき得る限り技術が向上した状態のことらしい
想像できることしか創造できない人間らしいSF用語である
人間が人間でありながら三次元以上のものを知覚することは無理らしいが
想像なら出来る
そうなったときどうなるかも想像の内であるようだが
想像できないほどそれを極端に推し進めた先はどうなっているのか(=宇宙の端の先には何があるのか)
人類が衰退して妖精さんに託されるのか
活力失うことなく連続を成すのか
オーバーロードがなんとかしてくれるのか
それとも想像できない状況に陥るのか
想像できないものは想像できないようだが想像できないのでなんとも言えないのである
一個人で完結するのでなくファンタジーとかサイエンスとかで積み上げていって
せめてそこまでは人類の辿り付く事を期待したい
Posted by ブクログ
技術の発達によって、テクノロジーが怖ろしく発達する、と言ふナニ。
なんかのコミューンが空中に出来てゐると言ふのは面白い。
南洋の土人のなんかと、最新科学がくっつくのは面白い。
異星の知性体との接触がまぁ、うーん。
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出だしから、娘そっくりで面白い。科学的考証を積み重ねて突飛な世界を作る、SFとはこうあるべきだな。復刊ハヤカワ文庫のあと書きに、種明かしが述べられている。
アーサー・C・クラークの作品に『楽園の泉』という軌道エレベータに関する作品があるのだが、それのオマージュである。主人公の名前が「朝倉」泉、そして軌道カタパルトを建設する。
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偶然にも新素材「ふわふわ」を生み出した科学部長の女子高生が社長、後輩がNO.2となり、大企業を率いて妄想を次々と実現していくSF。それらしく書かれているふわふわの化学組成や物理反応みたいなことは勢いで読み飛ばし、雰囲気を味わう。
空中コミューンに出会って少し考えることがあってもあまり深追いせず、新素材に「ふわふわ」と名付けたテンションのまま突き進むのは小気味良かった。霧子ちゃんて(笑)。
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ごくごく小さな事柄から、やがて大きな事柄へと移行していくさまは、非常に面白かった。
小さな素材の発明がやがてSF定番のファーストコンタクトまで連なっていくのでわくわくした。
Posted by ブクログ
女子高生な科学者が空気より軽くてダイヤモンドより硬い物資「ふわふわ(命名 女子高生)」を発明して一代国際企業を作り上げて行く話。
スタートの設定こそとんでも設定だが、ふわふわ後の発展は緻密な科学に基づくガチガチなSF。
女子高生の妄想と科学の理論の融合がとても面白い話になってました。楽しかった
Posted by ブクログ
初めて読んだのですが・・・最高のSFです
テンポが良くてラストがハッピー
新発明の素材が世界を変え、宇宙をも視野に
途中からコミュニケーション用の模造体が出て
「おお!長門有希じゃ!」と喜んでいたらマジに
そんな一節あありました
面白いですよ~
Posted by ブクログ
夢のある、タイトル通りのふわふわな物語。
化学の知識が乏しいので、想像しても補えない部分があるが、
知識があったらもっと驚けるのかもしれないと思うと悔しい。
あとがきで作者曰く乱暴で展開も唐突、とのことだが、
確かにそこは否定できないが、そのスピード感がむしろいい。
このふわふわの物語には、丁度いい軽さ、というべきか。
この作品世界の続きを読んでみたい。
Posted by ブクログ
復刊とか。女子高生が新素材開発で楽して大もうけと思ったけど色々としがらみが大変・・良き参謀がいてよかったよね。この参謀とのラブ要素も欲しかったかもーと思ったけれど。さくっと読めて楽しいSFは良いな。個人的に竹本泉のキャラで読んでた。
Posted by ブクログ
20120907
ハヤカワ文庫のSFレーベルだけど表紙の絵は思いっきりラノベ。
挿絵は全くないけどキャラクターイメージやセリフ運びもやっぱりラノベ。
なのに出だしから「ベナール対流」「フラーレン」「水上置換」「コランダム結晶」「立方晶窒化炭素」・・・なんのこっちゃ?Wikipediaで意味を調べながら読みました(^_^;)
なのこの傑作?!
もし高校化学部の女子部長が空気より軽い新素材を発明したらー
という軽〜い内容だけど、読みながら Googleや計算機に手が伸びるハードSF。トンデモ話の背景にある物理的な設定がとても良く練られてる。だけど一気に読めてしまう。
物理の知識があればもっと面白く読めるのだろうけど、素人にもサラッと読ませる作者の構成力はすごい。他の作品も読んでみたいけど、この手の表紙だとちょっとハズカシイかな (#^.^#)
「ホーマン・トランスファー軌道」「シンギュラリティ到達」最後まで WikiとGoogle先生を開きっぱなしでした。。。
Posted by ブクログ
野尻抱介やっぱ好きだなー。
突拍子もない展開の中に、芯を外さない科学的考察。
限りなく日常に近いところから、無限の時間と距離を隔てた世界まで一気に風呂敷を広げるなんて、なかなかできやしませんぜ奥さん。
ラスト近くに描かれる以下のセリフには目からウロコであった。
「人間の自意識は、自己と周囲の環境との関わりを類推することで生まれる、一種の錯覚です」
まぁ、信じたくはない話ではあるが。
この作品を2001年に発表してるなんて、ああ、野尻抱介はやはり凄いぞ。小川一水と甲乙つけがたいな、いやマジで。
詰め込みすぎてふわふわになってしまったが85点(100点満点)。
Posted by ブクログ
the material checks:'electric,go, suit , go all system go' it's cool! 恋愛が介在しなかったので、夢あるリアル系SFになって楽しめた。
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表紙とタイトルに騙されるのが気持ちいい、本格ハードSF系ライトノベル。堪能しました。
ただ、せっかく魅力的なテクノロジーなのだから、社会がどう変わるかと言うような本格的なエクストラボレーションを期待してしまった。ちょっと残念。あとがきを読むとある作品の展開を意識したということなので仕方ないのかもしれないけど。実際には単分子膜に近い薄膜で真空を保持するのは難しいだろうな。結晶構造の隙間を通り抜ける気体分子がいるはず。
あと、アンディ・ウイアー「火星の人」読んだ後だと、やっぱり「夾雑物」問題を意識しちゃう。そこが良い、という向きもあるはずとは思うんですけど。
Posted by ブクログ
女子高生が偶然から新素材を発明し,「ふわふわ」と名付ける.
このふわふわを使用した技術がどんどんスケールアップしていく構成.
タイトルからも伝わる通り,全篇通してゆるい.
まさにふわっと読めるがあまり内容が残らなかった.
良くも悪くもタイトル通りの作品であった.
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尻P先生の代表作。
タイトルからして「楽園の泉」、展開も実に忠実な感じなのですが、
主人公がアーサー・C・クラークのもじりだとは気付かなんだ。
言わずと知れた楽園の泉リファインなのですが、
パクリという評価は見たことが無く愛される作品であります。
骨子がしっかりしてて話のスピード感があるのに、
全体に漂うゆるふわ感がキモのような気がします。
ちなみに、一番キャラが立っているのは、
ついついテンションがあがっちゃう霧子さんと言う事でひとつお願いします。
Posted by ブクログ
第五章で「ピアピア動画」と同じ流れになったことにびっくり。
ま、あとがきでそういってたし。
それが、作者のテーマのようです。
ポジティブメンタルなので、好きですよ。
Posted by ブクログ
この作者の作品はかの名作、太陽の簒奪者しか読んだことがなく、本作も表紙のライトノベル感がどうにも抵抗があったため、読むかどうか悩んでいたが、読んでみると十分にSFであり、まあ肩の力を抜きながら楽しむことができた。話としては楽して生きることを目的としておきながら、自らが偶然作った世界を変える新素材のあり方に、自らが振り回されながらも、自ら名付けたふわふわという世界観で切り開いていく話であり、話の展開が早すぎることと、多くのSF的なガジェットと用語についていければ、十分に楽しめる。ただし、新素材だけでも十分に話が広がっているのに、更にファーストコンタクトまで話を広げ、どうやって話を収斂させるのかと心配させられたが、最後に肉を持った人間として変われる可能性を示し、明るい未来を描いたことで広げた風呂敷を畳んだのは見事。それにしても結構、古い話であるが、既に退役となったシャトル代替という話は兎も角、未だに話としては古びていない。