リー・チャイルドのレビュー一覧

  • 短編画廊 絵から生まれた17の物語

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    楽しめた!
    知ってる作家も知らない作家も、1枚の絵から広げる想像力の半端なさをまざまざと見せつけられた思い。キング御大、ジョイス・キャロル・オーツ、ローレンス・ブロックなどはさすがの出来で、中でもジョー・R・ランズデールがダントツ。ウォーレン・ムーア、クリス・ネルスコットが発見だった。

    しかしそれぞれヴァラエティに富みながらも、全体としてはダーク寄りの傾向なのは、そもそもエドワード・ホッパーの絵の中にある「孤独感」「空虚感」の為せる技だろう。

    読む前、読みながら、読んだ後、何度もホッパーの絵を見返したことよ。

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    2019年06月24日
  • 短編画廊 絵から生まれた17の物語

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    おもしろいが、6/17殺人、4/17近親相姦なのは過剰にセンセーショナルでは。ミステリ作家多いからか。

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    2025年07月07日
  • 副大統領暗殺(上)

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    ▼安定のジャック・リーチャー・シリーズ。
    副大統領に、暗殺を匂わす手紙が来て、リーチャーが依頼されて「その警護係」をやりながら、最後には犯人をやっつける。以上。

    ▼きっかけは、

    ・副大統領を警護するシークレット・サービスのとある女性から依頼。彼女はリーチャーの亡くなった兄の、元彼女だった。

    そして、その彼女とリーチャーが結局恋愛関係になる。んだけど、彼女が殺されてしまう。というわけで、副大統領を守る、という目的が「彼女の仇を討つ」に変換されて最後の戦い。

    ▼いつもどおり、全体の七割地点まで、犯人と動機が明確に分からない。分かったらあとは段取り(笑)。今回みたいに国家権力そのものと共闘すると、仕方ないですね。

    ▼ちょっと違うのはほぼ全編、「リーチャーの軍隊時代の部下の、強い女性ニーグリー」が相棒として活躍。リーチャーとのやりとりがちょっと面白い。

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    2024年11月03日
  • 葬られた勲章(上)

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    2024.10.13
    リーチャーの考え方でわからないので誰かに教えて欲しい。
    なぜ、彼は帰るべき家などを一切持たないにもかかわらず、自分に関わり合った出来事には「何もそこまで」と思うくらい過剰に関わり続ける。そのなぜ?は何作読んでもスッキリしない。

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    2024年10月13日
  • 副大統領暗殺(下)

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    副大統領を狙う暗殺犯からの、執拗な脅迫。その意図は、なにか。そして感謝祭に賑わうワシントンDCで決戦の幕が上がる。リーチャーの推理は冴えわたり、ニーグリーとの息の合った共闘は読み応え十分。
    安定のシリーズは今作も健在。巻末のリストを見ると、近作は翻訳されていないが、仕上がりはどうなのだろうか。例えばジャック・ヒギンズのように尻すぼみになっていないことを祈る。

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    2024年09月04日
  • 副大統領暗殺(上)

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    放浪中のリーチャーのもとに奇妙な依頼が届く。依頼主は亡兄の元恋人でシークレットサーヴィス幹部のフレイリック。内容は殺害予告が届いた次期アメリカ副大統領の警護だった。リーチャーは依頼に応じ、戦友のニーグリーに協力を仰ぐ。
    翻訳15作目。シリーズ第6作は現実の大統領選に合わせて翻訳されたのか。時折挿入される緻密な描写が楽しい。大統領暗殺を描いたアメリカ映画の蘊蓄も。

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    2024年09月03日
  • 奪還(上)

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    二転三転しておもしろかった。妻子誘拐の謎解きとアクション。アメリカ人とイギリス人の違いよ描写もなるほどと思いました?あっという間に読み終わります。

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    2024年02月19日
  • 消えた戦友(上)

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    (上下巻併せた感想)

    ▼何作目かの、ジャック・リーチャー・シリーズ。アメリカ退役軍人のジャック・リーチャー。軍人としてのキャリアをずっと憲兵隊として過ごした、つまり軍隊内の警察であり、捜査官だった。叩き上げのエリート(矛盾?)だったが若くして少佐で思うところあって退官、その後は年金暮らしだが、なんとホームレス。着のみ着たまま、所有財産は着てるものと歯ブラシとパスポートとキャッシュカードだけ。ヒッチハイクか電車バスで安宿から安宿へ、アメリカを放浪している…つまり、たれも彼に電話できないし、行動を捕捉できない。格闘と記憶力と銃器の扱いと洞察力で米軍随一と謳われたリーチャーの行先に、毎回1話完結でトラブル事件ミステリーと美女と悪者たちと戦いが立ち塞がる…が、強いぞリーチャー連戦連勝、というのが大まか御紹介文です。

    ▼話の段取りは以上なんですが、三人称描写が基本ながら、リーチャーの思考に寄り添う書き方で、リーチャーの思考は米国軍人ではあったし誇りはあるけれど、かなりリベラルで。作品が大まか2000〜現在くらいのアメリカ各地を描くのですが、「荒廃したアメリカ」「格差社会アメリカ」「ドラッグと犯罪のアメリカ」などに鋭敏なセンスで、かつ旧職場の米軍はしばしば悪の巣窟として描かれたりします。なるほど作者はイギリス人です。

    ▼今作は、珍しく「チーム物語」。軍隊時代のリーチャーの最高チーム、8人がいた。今はみんな退官している。そのうちひとり、探偵をしていた仲間が、変死他殺体で発見される。仲間たちが10年ぶり?とかで集合。集まったのは4人。あとの3人は?…。リーチャーを隊長に探偵作業が始まる…。というものです。


    ※以下、ネタバレ※




    ▼残り3名は殺されている。
    旧友のうちひとりが、軍需メーカーに勤めた。警備担当みたいな。その会社の工場では、最新兵器部品を作っていた。そして悪い幹部が「不良品に見せかけて大量の部品をテロ集団に高く売却」という犯罪をやっていた。リーチャーの旧友の1人がそれに気づく。極秘操作のために旧友たち動員。だがなんと警察内に悪い連中の仲間がいた。さすがに騙され殺された。

    と、いうのが今回の悪者たちと経緯。

    ▼で、それらが暴かれるまでがストレスだけどドキドキで。ときどき悪いやつが暴力手段に出るとリーチャーが勝ってすきっとして(笑)。終盤全貌が分かり、実力行使対決して、勝利、敵討ち、パチパチ。

    ▼殺されたであろう4人のうち、3人までは死体が出てくる。もうひとりは死体が出てこない。なので、「ああこの4人目がきっと裏切ったんだな、悪者なんだな。苦い感じくるんだろうな」と、予測していたら、違った。なんだけど、4人目は「あいつも死んだ」と語られるだけで死体は出てこない。こ、これは……この4人目が裏切り野郎だと思わせておいて予想を裏切るためだけの設定だったのだろうか…。

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    2023年12月02日
  • 消えた戦友(下)

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    やつらは特別捜査官に喧嘩を売ったのに、われわれは手出しできず友人の仇をとれない。墜落死の事件と、戦友らと連絡がとれないことは関係があるのか。やがてリーチャーの記憶の糸がつながる。

    安定の面白さ。リーチャーはやはり我が道を行くのであった。

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    2023年08月29日
  • 消えた戦友(上)

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    放浪中、かつての仲間から連絡を受けたリーチャー。
    助けを請われて向かうと、憲兵隊時代の戦友が無惨な殺され方をされており、ほかにも行方不明者がいるという。
    真相の究明に乗り出すリーチャーらの背後には、常に不穏な尾行者が……。

    8月のお楽しみ。今回はチームで事件の謎に挑みます。冴え渡るリーチャーの推理は相変わらず。
    下巻に続く。

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    2023年08月24日
  • 宿敵(上)

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    リーチャーが人助けするんですが、同時にトラブルにも巻き込まれるような冒頭。ちょっと驚いたんですが、それは、仕組んだことだったんですねぇ。

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    2023年06月13日
  • 葬られた勲章(上)

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    ▼「葬られた勲章」上下、リー・チャイルド。初出2009年。青木創訳、講談社文庫。リー・チャイルドさんの名探偵ジャック・リーチャー・シリーズの第13作。このシリーズは見事なまでに「どの話から読んでも楽しめる」ように作られているので、第何作というのがあまり受取手には意味が無いんですが。

    ▼導入はエンタメとして非常に素敵でした。ニューヨーク、深夜の地下鉄。リーチャーは自分の目の前の女性が「自爆テロを行う人物の特徴」を全て兼ね備えている佇まいであることを見て取って、声をかける・・・。するとその女性は突然拳銃で自分の頭をぶち抜いてしまい・・・。その女性は国防省で働いていた。

    ▼毎度同じくなんですが、リーチャーと個人的には全く関わりなくとある陰謀が進行している。そこに途中から「予想不能偶然因子」としてリーチャーが乱入してきて、目の前のてがかりからじわりじわりと真相に近づいていく。このあたりのミステリ構造は「新宿鮫」だってチャンドラーだってそうなんです。この黄金パターンは分かっていても楽しめるんでしょうね。

    ▼このシリーズの特色は、割とこの「葬られた勲章」が典型かもしれませんが、そこに国家安全レベルの闇が関わってきます(主人公が元軍人ですからね)。そして途中も、クライマックスも、血まみれのバイオレンスアクションで、それこそがリーチャーさんの十八番だ、という。

    ▼ネタバレですが、最後はマンハッタンの夜を「異国テロリスト」たちとリーチャーさんの孤高の対決になって、一応は当然ながらハッピーエンド。ただアメリカの国際的な「正義」という宗教自体はリーチャーは別段信じちゃい無いという虚無を残して非常に個人的な解決で終わっていきます。さすが、作者がイギリス人。

    ▼それにしてもこのシリーズのもうひとつの特色は、原題が「どの作品がどのタイトルでも全然構わないものになっている」こと。邦題の方がまだしもです。この作品はGone Tomorrowですが、他にもThe Enemy,Worth Dying For,Die Trying,Nothing To Lose…などなど。このあたりも意図的に「具体的過ぎないほうがいい」という007の映画的な論理があるのかしらん。

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    2023年05月27日
  • 奪還(下)

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    何が“奪還”なのか、はじめのうちは良くわかりませんでしたが、下巻に入ってから一気に物語が動きましたね。

    PMCが絡んでくるのは、いかにも現在の物語です。とはいえ、物語が一気に異なる様相を示してきます。

    激しい銃撃戦ではなく、肉弾戦を思わせる戦いになるのは、ジャック・リーチャーシリーズの特徴なのかもしれません。

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    2023年04月30日
  • 宿敵(上)

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    ▼「宿敵(上下)」リー・チャイルド、青木創訳。講談社文庫。初出は英米で2003。
    退役軍人で元MP(軍隊内の警察)のジャック・リーチャーさんが毎回難事件を解決する、言ってみれば名探偵モノのミステリー&アクションスリラー的なシリーズ。

    ▼FBIだったかCIAだったか、そんな組織の中の「はぐれ部隊」に非公式協力するお話しです。犯罪組織に潜り込んだ潜入捜査員が露見してつかまって、それを救出するために、再び今度はリーチャーが犯罪組織の一員として潜入するという趣向。

    ▼これが厳密には人助けでは無くて、リーチャーがMP時代に煮え湯を飲まされた(でも捕まえた)”宿敵”がそこに絡んでいることが分かったために、再び個人的復讐を兼ねてミッションを受けたという設定。

    ▼潜入するために派手に「悪者の一味の息子の拉致未遂事件」をでっちあげるというのがオープニングで、面白く読ませます。

    ▼相変わらず全体の2/3以上をかけて謎をとにかく徐々に解いていく手法にわかっていても楽しまされますね。

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    2023年01月15日
  • 葬られた勲章(下)

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    ジャック・リーチャーシリーズ第13作。ネットフリックスのドラマを見た後だけど、リーチャー役は彼でピッタリだね。
    今回はニューヨークの街中を巡る推理劇。頭脳派リーチャーも魅力的だ。
    どこから読んでも楽しめる安心のシリーズ。

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    2022年12月16日
  • 奪還(下)

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    レインに恨みを持つ人物から犯人を絞り込む試みが少しずつ実を結び、またレインの裏の顔が明らかに。やがてリーチャーはこれまで見落としていた手がかりを結ぶことで、事件の核心へと向かい…。

    後半はイギリスに舞台を移す。アクションミステリという、帯の文言に偽りなし。

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    2022年08月19日
  • 奪還(上)

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    民間軍事会社を経営するレインの妻と娘が拉致された。請われて妻子の救出に協力することになったリーチャーの読みを、犯人は何度も出し抜き、身代金をさらにせしめて連絡を絶ち…。

    シリーズ第10作。上巻はアクションよりも頭脳戦が中心。

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    2022年08月17日
  • 宿敵(下)

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    なぜ部下の死を防げなかったのか―― 暗い過去に苦しみながら、潜入捜査官の救出を試みるリーチャー。 密売組織を率いる黒幕との対決が迫る!

    緻密な描写が光る。10年前と現在のエピソードのカットバックが良い。

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    2021年08月26日
  • 宿敵(上)

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    大学キャンパスで誘拐事件が起こった。居合わせたリーチャーは学生を救うために警官に発砲。なぜ善悪の境目を超えてしまったのか?

    シリーズ第7作。なかなか凝った導入部。その後も息つく暇もなく、下巻に進む。

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    2021年08月25日
  • 短編画廊 絵から生まれた17の物語

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    それぞれの作家の個性が存分に発揮されているので、読者側がホッパーの絵をどう見るかによって、意表をつかれたり、違和感があったり、またぴったりとハマったり感想が分かれるだろう。
    個人的にはホッパー研究者の作品が(これは半ばノンフィクションかもしれないが)最も印象に残った。

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    2021年05月29日