高村友也のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
この本は「ポツンと一軒家」などの、「都会生活
に疲れた人」にとっては、たまらなく面白いです。
私も疲れているのかな?
それはさておき、イメージ的にはキャンプの延長
で、小屋を建てて一人に時間をどう楽しむのか、
というような内面的なものを想像していました。
しかし全く違ったのです。
本当に物理的に小屋を建てる過程と、そこで普通
に、限りなく普通に暮らしていくためのノウハウ
が綴られているのです。
しかも行政への対応までもです。
つまり小屋と言えど、定住するための家となると
手作りなんてもってのほか、となり建築基準法の
遵守が必要になってくるので、そうならない為の
対応方法なども書かれています。
本当に土地を購入にしてサバイバル生活を送るの
ではなく、現代の文明の力は全て利用して、でも
定住建築から逃れるために(つまり建築基準法の
適用)、電気やガスは引かず、ギリギリのライン
で生活をしていくのです。
なんだか楽しそうです。でも一生は無理だな、と
軟弱は私は思った一冊です。 -
Posted by ブクログ
Bライフの定義は筆者のもの以外にも好き好きにできるだろうが、Basic、Beginner・・・も良い。小屋づくりの、そして自由にごろごろすることの、という意味において。なぜかこの世界(小屋、スモールハウス、段ボールハウス・・)にあこがれを持ち続けてきた。一方で戸建てを購入し、ひいこらローンに追われ、一方で、近所の小山に本書のような10平米以下の小屋を建て、そこを書斎に、とか妄想しては楽しむ、ということを続けている。
結局は自室を小屋化して終わる、可能性大ではあるが、多様なライフスタイルの1つとして選択肢に入れ続けたい。本書の内容はほぼすべて、適用可である。大きな課題として、家族がいる、というのがあるが。 -
Posted by ブクログ
これも「本屋のパンセ」で紹介されていて、読んでみた本。ミニマリズム系の本は、そういえばことしの初めにも読んだけど、それとはまた少し違う印象を受けた。途中から、なんか家を小さくすれば全てよしってことなのかなぁと思い始めてしまった(けど、色々削ぎ落としてシンプルな自分から再スタートしたい気持ちはいつも持っている)けど、それに呼応するかのようなことが、最後の解説に書いてあった。スモールハウスは小さな門のようなもので、そこをくぐるときは、自分の生活や価値観に劇的な変化があるけど、それはゴールではない。そこをくぐればまた新しい日常が始まっていく、みたいなことだ。
んー、そうだよなー。
なんか私(たち)は、毎日がごちゃごちゃしすぎていて、それをシンプルに克服して、もう二度とごちゃごちゃなんてしないぞということを目指しているし、それが真理みたいに思っているけど、たぶんどうなっても迷い続けるのに毎日毎日対処するのが真理なのかもしれないなと思う。 -
Posted by ブクログ
まず率直な感想。建築基準とか法律とか細かいことはわかりませんが、アメリカならまだしも、地震大国の日本でセルフビルドのスモールハウスをつくって、そこで暮らすことって危険ではないのかな、と思いました。ただ、本書で紹介される6つのスモールハウスと、その住人の考え方を背景に、著者が考えるスモールハウスにおける哲学や生き方は面白く、妙に説得力があります。
私自身は家族もいて、小さな子どももいるので、スモールハウスという選択肢はないな、とは思いつつ、世の無駄な生産と消費の経済活動にある程度距離を置いて、本当に必要なもの、好きなものだけに囲まれて生きる、というスタイルには賛同します。私自身、本当に無駄なものに囲まれて生きているし、家の中にある数多くのモノを片付けたり探したりすることに無駄な時間を割いているなぁ、と最近実感しています。この本を読んで、『よし!スモールハウスを買おう!』とは思いませんが、無駄なモノの購入はやめよう!無駄な所有は放棄しよう!という断捨離的意識は更に強まった気がします。 -
Posted by ブクログ
自分で山の中に小屋を建てて暮らしてみる、そういった自給自足の田舎暮らしには憧れるものの実行に移せる人はそう多くない。
著者は実際に街から離れて、自分で小屋を建てて、完全な自給自足ではないものの、畑をたがやしたり、電気を確保したり、工夫を凝らして生活している。
しかし、その方法は異質で、二重の意味で「適当」である。自分の目的にかなった方法ではあるが、やり方自体は雑だったり、完ぺきではなかったりする。他人から見るとそれで大丈夫なのか心配になるようなこともあるが、自分が満足できるならそれでいいのだ。
それが著者の提唱する「Bライフ」である。Basicライフ、つまり必要最低限度の生活を意味している。
田舎暮らしを始めるからといって別に木を切り倒す必要もないし、ホームセンターで材料を買えばいい。米が食べたければスーパーで買ってくればいいし、電気が欲しければソーラーパネルを設置すればいい。
田舎暮らしを実践する本では、徹底的に自給自足したり、なるべく文明の利器に頼らないようにすることもあるが、本書は真逆である。無理のない範囲で、自分の納得できる基準でできればいい。
そういったゆるい田舎生活は読んでいて妙に地に足がついている感じがあって、こういう生活も悪くないかもしれないなぁと思わされた。
実際にどういう材料で、どのような手順で小屋暮らしの基盤を整えていったか、具体的に書かれていて読みやすい。週末にちょっと自然の中で生活してみたいというようなプチサバイバルに憧れる人にはうってつけかもしれない。 -
Posted by ブクログ
この著者の本は2冊目。
「自作の小屋で暮らそう」がBライフの実践編だとすると、この本は思想編といった感じ。
海外のスモールハウスに住む人(街中で仕事を持ち暮らす人や、森の中でインフラもなく暮らす人までさまざま)が、住むことになった理由やその後の変化、それぞれに通低するものについて著者自身の考えを重ねながら紹介される。
登場人物達の共通点は(著者も含め)、資本主義/消費主義な暮らしに対して疑問を持っていることだと思う。
まじめに働き社会的承認を得つつ生活水準を上げることで達成感や生きがいや幸せを感じる人もいると思うが、一生懸命働いても承認も得られず暮らしは豊かにならず、何かをすり減らしている感覚を持ちながら暮らしている人もいる。
前者のような生活が自分に合っていて、且つ成功していればいいけど、そんな人はかなり少ないと思う(たぶん)。当たり前だけど、自分に合わない生活はしないほうがいい。
後者のような人(程度はあるだろうが)が自分の生活を変えたいと思ったとき、選択肢としてスモールハウスもあるよ。というのが本書の主な内容と思う。
スモールハウスに暮らすことがそもそも一つの暮らし方だが、小さな家に住むにあたり余計なものを限界まで減らす過程で自分が本当に好きで必要なものが見えてくるわけで、それらを見出す方法としても機能している。
必ずしも本書に載っているような小さい家に住む必要ななく、それぞれが必要なだけの大きさの家に暮らせばいい。
余計なものを排除していくことで、楽になるし納得感の高い暮らしを送ることができる。
スモールハウスに住むことを勧める本のようにも読めるが、実は余計なものを排除していく過程に重心があるように思う。
家は、現実的な暮らしの場所であると同時に自分を形成する一つの(結構大きめの)要素でもある。住む家が変われば生活が変わり、自分自身も変化する。
自分がより良く生きていくための生活のはずなのに、今の生活を維持するために余計なものを抱えながら生きているような、そんな気分を変えたい人にはなんらかのヒントになると思う。
自分自身、近々引越しを考えているので考えさせられることが多かった。
最後(第6章)に紹介されている事例は、なんだかこの社会にマッチしないなぁ、と日々感じながら生きている人にとっては感じ入る所が多い話だと思う。 -
Posted by ブクログ
なるべく社会との関わりを薄め、できるだけ快適にゴロゴロして暮らすことを目指し実践したドキュメンタリー。
「これはお前にピッタリの本だから読んでみて」とツッキー(友人)から紹介されて読んだ。
結果的には、この国で生きていく上で一般的には当たり前とされているが自分には耐え難い部分や、感覚的にズレている部分はとても共感でき、同志を得たような気持ちになり元気がでた(ツッキーの予想的中)。
ただ著者は生活の中で必要とするものが自分よりもかなり少ない(BはBasicでもある)。ここまでミニマルで淡い暮らしができるかというと疑問、というか不安がある、というかたぶん無理。
著者のような「Bライフ」を実践するかはさておき、今の暮らしの中にある本当に必要では無いものと、それらを手に入れるために払っているコストを減らしたいという願望はたくさんの人が抱える問題だと思う。
その問題に対してこの本では現実的な必要最低限(Basic)を目指しているが、目指す先はゴロゴロして暮らすことなわけで、目指す過程でストイックに頑張ってしまってはわけがわからない。なので極力テキトウにやるわけだが(Bはbabyish幼稚のBでもある)、そのテキトウさ加減のゆるい雰囲気が文面に滲みでていて読んでいて心地よい(リアルは色々大変なんだろうが)。
ミニマムと快適さの狭間で薪ストーブを導入し、予期せぬ新しい喜びに目覚める下りもとても面白い。曰く、「生の火の魔力に魅了されてしまったのだ。ああ、筆者は馬鹿になってしまった。」
自分も焚き火が大好きなので良くわかる。
その他、現実的に問題となる法律やお金の情報や(3章)、自身がBライフを送ること、あるいはたくさんの人がBライフをしたらどうなるかなどの社会学的な考察(4章)などがあり、上記の問題に相対している人には貴重な経験談になると思う。
人によって必要最低限は違うだろうが、それを見極めようとする作業や、現実的に無駄を減らすための行動は、この時代に生きる人には、豊かで後悔のない時間を過ごす上でとても大切なことだと思う。