あらすじ
誰にも文句を言われず好きなだけ寝ていられる。時間を気にせず好きなことができる。10万円で小屋を作ってベーシックに暮らす(Bライフ)までの試行錯誤。雑木林に土地を買い、手工具で小屋を建て、水や電気、トイレ等の生活設備を整える。地元の人の反応や野生動物との出会いも。文庫化にあたり薪ストーブの楽しみについても追記。小屋ブームの一端を担った本。
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Posted by ブクログ
こういう生き方もあると勇気づけられる本。
林に小屋を建てて暮らすほどの意欲はないけれど著者のメンタリティは自分の普段の生活に取り入れられるように思う。
贅沢が義務になっては本末転倒。社会保障や税金はいなす。利用できる制度はうまく利用する。など。
最後の方でBライフが金銭的にお得かどうか、客観的に検証して疑問を呈しているのに誠実さと理性を感じ好ましく思った。
Posted by ブクログ
この本は「ポツンと一軒家」などの、「都会生活
に疲れた人」にとっては、たまらなく面白いです。
私も疲れているのかな?
それはさておき、イメージ的にはキャンプの延長
で、小屋を建てて一人に時間をどう楽しむのか、
というような内面的なものを想像していました。
しかし全く違ったのです。
本当に物理的に小屋を建てる過程と、そこで普通
に、限りなく普通に暮らしていくためのノウハウ
が綴られているのです。
しかも行政への対応までもです。
つまり小屋と言えど、定住するための家となると
手作りなんてもってのほか、となり建築基準法の
遵守が必要になってくるので、そうならない為の
対応方法なども書かれています。
本当に土地を購入にしてサバイバル生活を送るの
ではなく、現代の文明の力は全て利用して、でも
定住建築から逃れるために(つまり建築基準法の
適用)、電気やガスは引かず、ギリギリのライン
で生活をしていくのです。
なんだか楽しそうです。でも一生は無理だな、と
軟弱は私は思った一冊です。
Posted by ブクログ
この本を読んでますます小屋への憧れが強くなった。
小屋暮らしを実現するまでの試行錯誤、始めてからの試行錯誤、その過程で得られた知識を知れます。
色々なものに支配されていくと、毎月必要なお金は膨れ上がり、不必要な生活水準を維持するためだけに働くことになり、結果、寝転がっていられなくなる。
Posted by ブクログ
実際に自分ができるかと言われれば なかなかハードルは
人それぞれ高いとは思います
人によっては 虫や獣がダメとか寂しすぎるとか
お風呂は毎日入りたい とか
でも自分にも意外にできるかもと希望が持てて
ありかな と思います何より
「快適に過ごす」というのが
なにか ということを考えさせられますね
Posted by ブクログ
Bライフの定義は筆者のもの以外にも好き好きにできるだろうが、Basic、Beginner・・・も良い。小屋づくりの、そして自由にごろごろすることの、という意味において。なぜかこの世界(小屋、スモールハウス、段ボールハウス・・)にあこがれを持ち続けてきた。一方で戸建てを購入し、ひいこらローンに追われ、一方で、近所の小山に本書のような10平米以下の小屋を建て、そこを書斎に、とか妄想しては楽しむ、ということを続けている。
結局は自室を小屋化して終わる、可能性大ではあるが、多様なライフスタイルの1つとして選択肢に入れ続けたい。本書の内容はほぼすべて、適用可である。大きな課題として、家族がいる、というのがあるが。
Posted by ブクログ
精神的に身軽でいたいという欲求で、敷地を買って自作で小屋を建てて生活していく過程
ある種、ミニマリスト、もしくはサバイバルのような感覚で楽しく読めるが、
実際に真似をするには難易度が高い。
筆者の法律を読み解いたり、哲学する能力も素人には真似し難いかも。
Posted by ブクログ
虫や水気が嫌いな自分には無理、いわんやコンポストトイレをや、というのが一番の感想。
でも、こういう選択肢もあるというのを知ってるのと知らないのとでは、生き易さが変わってくる。
お金は多い方が何かと便利で安心ではある。
でも、筆者にとっての睡眠のような、人生で重きを置きたいものを我慢してでもたくさんのお金って必要なんだっけ?
多ければいい、大きければいい、という思考の呪縛を解いてくれる一冊。
Posted by ブクログ
自分で山の中に小屋を建てて暮らしてみる、そういった自給自足の田舎暮らしには憧れるものの実行に移せる人はそう多くない。
著者は実際に街から離れて、自分で小屋を建てて、完全な自給自足ではないものの、畑をたがやしたり、電気を確保したり、工夫を凝らして生活している。
しかし、その方法は異質で、二重の意味で「適当」である。自分の目的にかなった方法ではあるが、やり方自体は雑だったり、完ぺきではなかったりする。他人から見るとそれで大丈夫なのか心配になるようなこともあるが、自分が満足できるならそれでいいのだ。
それが著者の提唱する「Bライフ」である。Basicライフ、つまり必要最低限度の生活を意味している。
田舎暮らしを始めるからといって別に木を切り倒す必要もないし、ホームセンターで材料を買えばいい。米が食べたければスーパーで買ってくればいいし、電気が欲しければソーラーパネルを設置すればいい。
田舎暮らしを実践する本では、徹底的に自給自足したり、なるべく文明の利器に頼らないようにすることもあるが、本書は真逆である。無理のない範囲で、自分の納得できる基準でできればいい。
そういったゆるい田舎生活は読んでいて妙に地に足がついている感じがあって、こういう生活も悪くないかもしれないなぁと思わされた。
実際にどういう材料で、どのような手順で小屋暮らしの基盤を整えていったか、具体的に書かれていて読みやすい。週末にちょっと自然の中で生活してみたいというようなプチサバイバルに憧れる人にはうってつけかもしれない。
Posted by ブクログ
ミニマルの究極はなにか?に興味を持ち
こちらの本を知って読み始めた
現時点でもミニマリストでもなければ
シンプリストにも達してないが
もう少しシンプルに生きられるんじゃ
ないかと日々思うなかで究極を知れば
いま一歩を踏み出せる気がした
ミニマルか?より生きることにシンプルに
自然に感謝して時間に縛られない生き方
発想と生活のシンプルさを学んだ
Posted by ブクログ
なるべく社会との関わりを薄め、できるだけ快適にゴロゴロして暮らすことを目指し実践したドキュメンタリー。
「これはお前にピッタリの本だから読んでみて」とツッキー(友人)から紹介されて読んだ。
結果的には、この国で生きていく上で一般的には当たり前とされているが自分には耐え難い部分や、感覚的にズレている部分はとても共感でき、同志を得たような気持ちになり元気がでた(ツッキーの予想的中)。
ただ著者は生活の中で必要とするものが自分よりもかなり少ない(BはBasicでもある)。ここまでミニマルで淡い暮らしができるかというと疑問、というか不安がある、というかたぶん無理。
著者のような「Bライフ」を実践するかはさておき、今の暮らしの中にある本当に必要では無いものと、それらを手に入れるために払っているコストを減らしたいという願望はたくさんの人が抱える問題だと思う。
その問題に対してこの本では現実的な必要最低限(Basic)を目指しているが、目指す先はゴロゴロして暮らすことなわけで、目指す過程でストイックに頑張ってしまってはわけがわからない。なので極力テキトウにやるわけだが(Bはbabyish幼稚のBでもある)、そのテキトウさ加減のゆるい雰囲気が文面に滲みでていて読んでいて心地よい(リアルは色々大変なんだろうが)。
ミニマムと快適さの狭間で薪ストーブを導入し、予期せぬ新しい喜びに目覚める下りもとても面白い。曰く、「生の火の魔力に魅了されてしまったのだ。ああ、筆者は馬鹿になってしまった。」
自分も焚き火が大好きなので良くわかる。
その他、現実的に問題となる法律やお金の情報や(3章)、自身がBライフを送ること、あるいはたくさんの人がBライフをしたらどうなるかなどの社会学的な考察(4章)などがあり、上記の問題に相対している人には貴重な経験談になると思う。
人によって必要最低限は違うだろうが、それを見極めようとする作業や、現実的に無駄を減らすための行動は、この時代に生きる人には、豊かで後悔のない時間を過ごす上でとても大切なことだと思う。
Posted by ブクログ
タイトルに惹かれて、読んでみました。まさにタイトル通りの本でした。具体的な方法を書いてて、面白く読めました。断捨離やシンプルライフに憧れている方にオススメです。世の中は便利な物に溢れているけど、本当に必要なものって何かなーっと考えさせてくれました。
Posted by ブクログ
小屋を建てて住むだけでなく人生観迄上手に説明されている。独りよがりにならず社会との関わり合い迄配慮している点は流石です。
自分の感じたことにさえ「かも」なんて付けたり、「大丈夫」なんて曖昧な表現を使ういい加減な表現にウンザリしていましたが久々に無駄のない文章に出会ったのも嬉しく思いました。筆者の知性に大変感心しました。
お陰様で三、四年後のリタイア生活の目標ができました。
Posted by ブクログ
とにかくうらやましい。
いつまでも寝ていたいという、誰しもが一度は願う禁断の夢を叶えた男の話。
分業で成り立つ文明世界を少しだけ利用しつつ、「自分の」土地を買い、開墾し、小屋を建てて淡々と生活する著者のエッセイ。
Posted by ブクログ
好きなだけ寝ていられる、最低限の低空飛行な暮らし「Bライフ」の紹介。コンセプトとしては、土地を買って小屋を建て、最低限の金額を稼ぎ、自分の安全地帯を確保する、といったところ。著者の経験が具体的実践方法とともに語られる。土地の探し方、税金、建築基準法などの法律面、具体的収支などが網羅的に、説明される。
コンセプトには大変共感したが、それを実際に実行してしまったのは恐れ入る。
余分なものを作りあう「空回り経済」への批判はうなずきながら読んでいたが、小説を書くのも「空回り」であり小説家は畑を耕しているべきなのか、との指摘にははっとさせられた。Bライフの是非を問う章にも関連する考察が展開される。どこまでが空回りでどこまでは「豊かさ」に属し労働に値するかは、複雑すぎてわからないと著者は述べる。
Bライフの実践も面白いが、著者の資本主義との付き合い方、考察が興味深かった。
Posted by ブクログ
インフラのない土地を買って、自分で小屋を建てて生活する話。
著者の行動をそのままマネできる人は少なそうだが、あまり働きたくない、お金を節約したいという人には部分的にでも参考になるかと。
土地の買い方や税金のことなど書いてあって、意外と実用的。
個人的には具体的な節約方法というよりも、調べたり工夫すれば結構いろんなことが自力で可能だというメンタル的な部分が参考になった。
あと、章の合間にある「言葉」というページ(小屋暮らしでの数少ない他者とのやりとり)が、リアリティを感じさせてくれて面白かった。