小川敏子のレビュー一覧
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ネタバレ人間讃歌、と言う言葉が自分としては一番、しっくり来る作品だった。人物が(少数の例外はあれど)皆、それぞれの形で人間と世界の善性を何処かしら信じている、何かトラブルや不幸があったとしても、きっと乗り越えて行けるという、宗教で刷り込まれたような頭での信念と言うよりも、魂の奥にある性向とも言うべき心が感じ取れる。
世界とは、本来そういうものなのだ、そうあるべきなのだという、サローヤンのメッセージと受け取れた。不幸があっても、周りが支えてくれる、自分を想ってくれる人が必ず居る、だから「それでもなお」と思うことが出来る。
最後には(予想通り)マーカスに不幸が起こるのだが、それでも暖かな感じが残るのは -
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7つの習慣の第5の習慣である『まず理解に徹し、そして理解される。』の具体的な実践方法が書かれていた。(7つの習慣信者ではないが、体系だって理解する時に例として用いやすいため書いてます)
私は自分の感情を言葉にするのが下手で、ただそれを察してくれる文化を美徳としていたし、全てを伝えることはつっけんどんだと考えていた。ただ全てを伝えるという意味が、自分の要求を満たすためにわがままを言うことのように捉えていたことを、この本を読んで認識した。本書では言葉を用いて相手とコミュニケーションを取る方法について記載されている。文章にしてみると普段当たり前のようにしていることだが、その当たり前をきちんと理解し、 -
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勝間さん推薦
ときどき再読したい本。
読むたびに発見や見落としているところがある。
第1章心の底与える
NVCの構成要素
①観察
②感情
③自分が必要としていることを自覚する
(人を批判、分析、裁くことなく、
思いやりをもって)
④人に対する欲求
人生を豊かにするために
もし、
人に手をあげてしまいそうになったら
思い起こしてほしいこと
①自分はこの人が何をすることを望んでいるのか?②それをこの人が実行するのは、どんな理由からであってほしいのか?
自分の思い通りにすることが本当に望んでいるわけではないはず。
力を権威の服従にしないことが大切
力で教えさせる、は大人の幻想です -
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やっぱり読ませるな~というのが感想です。これまでの著書にあった人類史というより、近現代の歴史を中心に、個人の危機と国家の危機を比較し、後者については、さらに7つの国の危機対応を対比するという内容。特に、日本と米国には2つの章を割いており、関心の高さが伺えます。
7つの国は、ダイヤモンド博士が住んだか関係の深い国とのことですが、読んだ中ではドイツの記述が興味深かったです。
日本については、1つの章で明治日本をうまく危機を乗り越えた事例としてあげつつも、もう1章では現代の課題を列挙。人口減少については資源保全の観点から寧ろ喜ばしいこととする一方で、移民の受け入れやドイツとの対比での中国・韓国と -
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「あなたは○○をしてくれない」「してるさ!」「してない!」
ドラマでも実生活でもよく見られる典型的なすれ違いだ。
なぜこのようなすれ違いが起きてしまうのか、そしてそのすれ違いとはどう向き合うべきなのか。
評価と感情を分ける。
そのために観察し、感情を突き止め、ニーズを明らかにし、要求していく。そのプロセスは一見まどろっこしいが、あくまで"I"の観点で物事を捉え、共感し働きかけて行くアプローチは効果的であるように思える。
この本には豊富な事例が紹介されているが、この聞き方で本当にうまく進められるのだろうか、という点には疑問が残る、というのは正直なところだ。ここまで感情を顕 -
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ネタバレ各国に起こった危機を分析している本書は、各章それぞれとても面白いだけでなく、12の要因を分析し、他の国と比較することで、よりその国についての理解が深まる。
第8章で現代の日本を分析しているが、人口現象そのものは憂慮するような問題ではないこと、少子高齢化の対応策として移民の受け入れを提案していたのは新鮮だった。
この様にして歴史から危機とその対応策を学び、将来に生かすことで闇雲な対処をしなくていい。歴史を学ぶことは将来の自国の利益につながるのだと思った。
危機を学び、先人の知恵を得ることで、我々の社会をより良いものに変えていく。 -
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アメリカ大統領選挙が行われましたが、ジャレド・ダイヤモンドはアメリカが抱える大きな危機としてまず最初に「政治の二極化」をあげています。
今回の大統領選挙の投票率は低くなかったようですが、「投票率の低下」も大きな問題だと…、というのも年収15万ドル以上あるアメリカ人の投票率は80%を超えているのに、年収2万ドル未満のアメリカ人の投票率は半分に満たないそうです。選挙活動資金の高騰は、ますます政治権力を富裕層側に向かせ、富裕層の税負担率と再配分のための公共投資を低下させています。
このような事態の進展を招いている原因として「顔を合わせないコミュニケーションの台頭と直接的コミュニケーションの減少」を -
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ネタバレ上巻では明治日本の選択的変化を評価した著者は、下巻では現代日本の国家的問題への対応について「希望を持っている」という。そのことは、突然の鎖国政策の廃止や第2次世界対戦での敗戦の時と同様に、「もう一度時代に合わなくなった価値観を捨て、意味のあるものだけを維持し、新しいしせたせいに合わせて新しい価値観を取り入れること、つまり基本的価値観を選択的に再評価すること」である。
女性、高齢者、移民、中国と韓国、自然資源管理について、「公正で現実的な自国認識」が必要だと述べる。自国認識を誤っているという指摘である。
下巻では、戦後ドイツ、オーストラリアの経験を学び、現代日本とアメリカ、そして世界共通の -
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ネタバレフィンランドの対ソ戦争、明治日本、チリのクーデターとその後、インドネシアのクーデター未遂後を襲った危機。その時、「国」はどういう選択をしたのか。
重要だったのは、必要だったのは「選択的変化」。
「危機に直面した個人と国家にとって難しいのは、機能良好で変えなくていい部分と、機能不全で変えなければならない部分との分別だ。そのためには、自身の能力と価値観を公正に評価する必要がある。」
明治日本は選択的変化によって国家的危機を解決した。それは「他に類を見ないほど公正な自国評価」、つまり欧米は日本よりも強いという真実と、日本が強くなるためには欧米から学ぶ以外に方法はないという真実を受け入れたと -
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相手と自分自身へのコミュニケーションのあり方を見直す上で非常に参考になった。相手に苛ついたり否定的な感情を抱くのは、自分が相手に抱く期待からずれたり、期待よりも下の答えが返ってくるからであると、筆者は主張する。そして、感情的に自分の感情や意見を伝えるのではなく、「何が自分をその感情にさせ、何を相手に期待していたのか」を伝えることこそ、良好な関係性を構築する重要なステップであると、本書では繰り返す述べられている。
このコミュニケーションのやり方は、私も以前に実践して、大きな効果があった。それはある日に友人より、「仕事に価値を見いだせない。自分が今の仕事に向いてるし、成果も出せているけど、意義を見 -
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ジャレドダイアモンド様にどハマりしました。
上下で危機に直面し、変えることのできない制約と選択できる変化とを分別して危機を乗り越えた国家の事例を解説してくれる。
国家が紡いだ歴史から、どう組織は危機を乗り越えるのか。何が危機を生み出したのか、などを世界史を知らない人でも1から学べる。
その上でその国の課題やあるべき姿を提言する。
それは説得力に富んでおり、国が取るべき対応策まで歴史から学べる気がする。
なによりも適切な自己評価、それに伴って最善の行いを行うことの大事さを感じる。
危機に迫られると、人や国家は変わる。それは、ピンチはチャンスということにもつながるのかな。
逆に自己評価を