小川敏子のレビュー一覧
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■話し方
①聞き手は勝手に言葉を補足し、話を自分に都合よく解釈する。
②何かを質問するときに、なぜその情報が必要なのかという理由を省くと、相手に不信感を持たれやすい。
③会話をするとき、頭の中で相手と入れ替わって自分の言葉を聞く立場に立ってみよう。
④こたえやすい質問からはじめる。迷わずに答えられるというのは、誰にとっても快適なことである。
⑤感情を表現させる。感情は緊張を呼ぶ。緊張が高まった状態では人の言葉を受けとめてじっくり考えることはできない。だいいち、耳に入らない。だからここはぐっと言葉を飲み込んで、相手に話をさせる。
⑥言葉がつたえるのはものごとの一断面にすぎないのに、それで全体像を伝えた気になる。
⑧会話で質問する習慣をつけよう。 -
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相手からうまく話しを引き出すための質問の仕方がわかりやすい。
聞く時には最後までコメントを排除せず、その後、YesやNoでは答えられない具体的な質問をする。
特に、感情が高ぶっている時に論理は無力でしかないので、高ぶりを受容し、欲求を吐き出させる。
受け入れの下地ができたサインが出るまで待つ。
興味深かったのが、人は相手の話を聞きながら思考することは非常に難しいということである。
自分が話してになっている場合、相手に的確な返事を期待しがちだが、それはやめた方がいいということだろう。
自分に置き換えてみても人の話しを聞いている最中はうまい考えは浮かばないものである。 -
Posted by ブクログ
章ごとに明確なテーマがあり、それのための方法論が具体例と共に分かりやすく書かれている。
重要な部分は太字になっているため、「章題(または節題)=問い、太字=解」をサクサク目で追える。
時間がない場合は具体例を読み飛ばすこともできるので、読者のニーズに応じて読むことが可能である。
タイトルに心理学という単語が入っているが、専門用語は皆無である。
記述が詳しく説得力があり、しかもこの原著が日本人以外である点が大きい。
日本人であろうがそうでなかろうが、コミュニケーションの基本は変わらないのだろう。
決して話をする側だけの目線ではなく、コミュニケーションをトータルでとらえている。
その理由としては、逆説的だが、相手の話をよく聞くことがこちらの話をよく聞いてもらえるというスタンスをとっているからだ。
コミュニケーションでの心がけとその方法論を知りたい人にはお勧めである。 -
Posted by ブクログ
人間が生存していくために食糧は不可欠だ。その食糧を獲得するために、ヒトが狩猟採集から農耕牧畜へと舵を切ったことは大きな変化だった。
創意工夫を積み重ねて繁栄の歯車が回る→行く手に手斧が振り下ろされるように危機が訪れる→解決法を編み出して方向転換する、このようなサイクルを繰り返し、幾多の困難を乗り越え、ヒトはこれまで食料をまかなってきた。そこから、問題は必ず解決できるという楽韓論が一方に、仮に今まではそうだとしても、現代は地球温暖化や生物の絶滅など許容の限度を越えつつあると警告する悲観論とが対立している。
本書は単純にどちらかの立場に組するのではなく、まずは、人類の文明と地球が密接に関わり合いながらどんな歴史をたどってきたのかを俯瞰的にとらえ、自然界と人間の創意工夫との長く複雑なかかわりを理解し、その上で次の変化に備えようとする試みである。
本書のエッセンスは、次の文章に示されている。「人類の旅路は地球からのすばらしいめぐみとともに始まった。プレートテクトニクス、養分の循環メカニズム、豊富な動植物と微生物に恵まれたのは、まさに宇宙の宝くじに当たったようなものだ。その後、わたしたちの祖先は…能力を活かして文化を築いて進化した。文化のなかで急速に知識が蓄えられ、世代を通じて受け継がれた。数千年後、少しずつ栽培が始まり、狩猟採集の生活から農耕生活への移行が起きて大部分が定住するようになった。都市が生まれ、交易が始まり、新しい肥料をはじめさまざまな新しい取り組みによって、自然界からの制約がひとつまたひとつとはずれていった」(278-279頁)。
各章で順次、その内容が具体的に説明されるが、主たるテーマは、我々の祖先が創意工夫をした「新しい取り組み」についてである。
土壌の養分、特に窒素とリンをどう補給するのかという問題を、いかに工夫し克服していったのかが説明される。焼畑農法や三圃式農業、糞尿の利用、グアノと硝石の交易、ハーバー・ボッシュ法、リン酸肥料原料の骨からリン鉱石への推移など、断片的には知っていたことだったが、大きな流れとして説明してくれるので、頭に入りやすかった。
そのほか殺虫剤の使用と生態環境の関係についてや、より高い収穫量を目指して行われた小麦や米の品種改良について、その貢献面と併せて負の面にもきちんと目配りした叙述がされている。
世界を見渡せば、飢餓に苦しんでいる人たちは依然多いが、現在、日本に住んでいれば、国内生産物はもとより世界中の美味しいもの食べられるようになっている。飽食の時代とさえ言われているほどだ。しかし、その陰では、熱帯雨林が大規模に破壊されたり、モノカルチャー経済に組み込まれ非常に不安定な状況で生産をせざるを得ない状況があるし、牛肉は美味しいが、牛の飼育によりCO2の排出はより多くなってしまう。
誰にとっても食べ物は大切だ。食糧について考える上で参考となるいろいろな材料を本書は与えてくれると思う。