サイモン・シンのレビュー一覧

  • フェルマーの最終定理

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    最初にこの本を手に取ったとき題名から難しい本だと思ったのですが、話の中身は数学についてあまり知らない人にもわかりやすい数学史が描かれていました。様々な数学の分野において多くの業績を納めた偉人たちが登場し、人生をかけて一つの問題に取り組む姿にとても感動しました。数学が好きな人はもちろん、数学にあまり関心、興味がない人でも楽しんでいたたける作品でした。

    数学は、この世界な存在する学問の基礎で最も合理的を追求した学問かもしれないと感じた。

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    2025年09月25日
  • 宇宙創成(下)

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     上巻では、天体の動き方や並びの発見を主に描いていた。下巻では、ビックバンモデルと静的な宇宙を比較して、どちらが正しいのかを検証するまでのストーリーを展開している。

     上下巻を通して、非常に読み応えのある作品だった。少々難解な説明がでてくることがあったが、人類が地道にそのような問題を解決してきたという実績を理解するためには、分かりやすすぎるより良いことだと思う。

     個人的には、ホイルによる「人間原理」を利用して元素の合成の問題を解決するエピソードが印象的だった。誰もが「なぜ?」を繰り返したときに、一度は考えそうなことを学問にしっかりと応用させることに頭の柔軟さが垣間見える。

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    2022年10月12日
  • 宇宙創成(上)

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    ようやく読み終わった「宇宙創成」。なかなかのボリュームで内容もかなり難しい部分もあったが非常に質の高い作品で面白かった。
    宇宙に関する人類の考察の歴史がよく分かり、今までは何となく言葉だけ知っていたビッグバンについてより正しく理解することが出来た。これ1冊読めば現代の宇宙物理学まで全部理解できるという優れもの。
    それにしても「フェルマーの最終定理」といい、難しい学問を素人にも分かり易く表現できるサイモン・シンの力量には感服するばかり。

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    2022年08月27日
  • 宇宙創成(上)

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     宇宙の性質や構造の仕組みを解き明かすドキュメンタリー番組を見ているようだった。個人的に面白いと感じたのはその時代の風潮が科学の発展に大きく影響することである。

     本書では、アインシュタインとニュートン宇宙理論のストーリーがそれに当てはまる。年齢を重ねた人がいなくなると、古い理論を支持する人が減り、新たな理論が相対的に受け入れられやすくなるのである。古い理論を簡単に捨て去ることができないのは、新しい理論が正しい場合、古い理論を用いた実験結果は全て使えなくなってしまうからである。しかし、それ以上にその人が築き上げてきた結果とプライドによるところが大きいと思う。

     上巻では宇宙の起源を発見する

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    2022年08月29日
  • 数学者たちの楽園―「ザ・シンプソンズ」を作った天才たち―(新潮文庫)

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    下品でもあり、なんとなく知的な要素も含まれていたシンプソンズが好きで、BSでよく見ていた。
    当時は軽く楽しんでいただけだけれど、これを読んでもう一度見返したくなって、DVDを買ってしまった。

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    2022年04月27日
  • 暗号解読(下)

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    中世から現代までの暗号の考案と解読の歴史を綴った一冊。技術とヒューマンドラマが絶妙にバランスされていて、知的好奇心をくすぐられる。訳文も読みやすい。
    下巻では、アメリカ先住民のナヴァホ族の言葉があまりに聞き分けづらくて、世界対戦でも暗号として利用されていたエピソードが好き。

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    2022年04月16日
  • 暗号解読(上)

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    中世から現代までの暗号の考案と解読の歴史を綴った一冊。技術とヒューマンドラマが絶妙にバランスされていて、知的好奇心をくすぐられる。訳文も読みやすい。
    上巻では、世界大戦後で使われた暗号機エニグマのエピソードが好き。

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    2022年04月16日
  • 暗号解読(上)

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    著者は「フェルマーの最終定理」を著した、サイモン・シン。

    スコットランド女王のメアリーの処刑という歴史的事件から始まって、カエサル暗号からエニグマまでを解説する。

    単に暗号の構造を解説するだけでなく、そこにまつわる歴史的なエピソードもふんだんに盛り込まれている。

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    2022年01月23日
  • 暗号解読(下)

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    線文字Bの解読、公開鍵を持つ暗号の開発、そして実用化されつつある量子コンピューターと量子暗号について解説されている。

    技術的(数学及び量子力学)なことにも踏み込んで説明されており、読み応えがあるが、丁寧に読んでいけば十分に理解できる。

    これだけ調べ上げ、わかりやすく表現した著者に脱帽である。また、訳者もわかりやすい日本語に翻訳することに注意を払っていることがわかる。

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    2022年01月23日
  • 宇宙創成(上)

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    地動説の正しさを主張したコペルニクスやガリレオにしても、より正確な重力理論を提唱したアインシュタインにしても、一番の敵は科学それ自身ではなく、宗教や有力な科学者など、その時代の権威であったことがよく分かる。だからこそ科学にドラマが生まれたのだ。

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    2022年01月20日
  • 宇宙創成(下)

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    量子の世界から始まり、ミクロの世界を解き明かすことが宇宙の神秘を探ることに繋がることが説明される。そして宇宙の始まりであるビッグバン理論がどのように形作られていったか宇宙マイクロ波背景放射を主役に語られる。

    上下一気に読んだが、何世紀にもわたる科学者の努力や天才的な能力を見せつけられ圧倒された。それでもまだ分からないことがある。話はまだまだ続くのだろう。

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    2021年11月14日
  • 宇宙創成(上)

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    ギリシャ神話から始まり、アインシュタインの特殊相対性理論ができあがるまで、科学者の関わりやそれまで常識と思われていたことに対する理論を作り、実験にて証拠を揃え、確立していく流れが描かれている。一般性相対理論が発表され、もっと微小な世界に目を向けていく流れが少し書かれ、下巻に続く。
    科学者の名前を覚えるにはちょうど良い。理論そのものの説明があるわけではない。

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    2021年11月14日
  • 宇宙創成(上)

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    科学史の本はいくつか読んだけれど、これが1番面白い。あまりに面白くて読んでいる最中に立ち上がってしまった。

    古代ギリシャ時代から、ビッグバンモデルの完成した現代まで、宇宙の研究を追う。
    我々が存在するこの宇宙がどうなっているのか、それを知りたくて、人類は寒空のもと望遠鏡を覗き、よりよい設備のための金策に奔走し、ときには隊を組んで観測遠征に赴く。
    ただ宇宙研究発展の歴史を綴るのではなく、探究心に突き動かされた人間の営みにスポットを当てる。観測中のハーシェルを支えた妹(彼女も優れた天文学者)や計算部隊として活躍した家政婦(後に博士号を得る)、専門の写真家など、本題を追うだけなら省略してもいいよう

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    2021年10月31日
  • 宇宙創成(下)

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    元々宇宙に興味を持っており、ビッグバンまでの様々な重要な発見を行なった科学者、数学者にスポットを当てている。そのエピソードがいちいちカッコよい!!
    フェルマーの最終定理も、数学者のヒラメキのかっこよさ、生きかたの真摯さに感動したが、宇宙創生のほうが自分にはわかりやすく登場人物も多く、面白かった。
    本当に「サイモンシン」にハズレなしである。

    アインシュタインの異常な凄さがわかり、そのアインシュタインでさえ致命的に間違った理論を表明し、それを検証により修正していく物理学者が描かれている。我々は常に巨人の肩に乗っており、また乗るべきである。

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    2021年09月18日
  • 暗号解読(下)

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    暗号技術についてはもちろんのこと、歴史、数学、軍事、政治、計算機技術等々、多様な分野への興味を掻き立てられた。

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    2021年06月27日
  • 宇宙創成(下)

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    (上下巻合わせてのレビューです。)

    大好きなノンフィクション・ライター、サイモン・シンの最新作。
    今回のテーマは「宇宙」。

    地球の大きさの測り方とか天動説v.s.地動説の話から、
    相対性理論、ビックバンまで、歴史に基づいて書かれています。
    そこには、やっぱりドラマがありました。

    今まで天体って難しくてとっつきにくいイメージがあったけれど、
    そこはさすがサイモン・シン。
    初心者にも理解できるように最大限の配慮がなされています。
    初めは何も知らなかった人間が
    いかにして今の知識を得るに至ったのか、
    科学の歴史をハイライトで追うことで、
    読者は「宇宙」について理解を深め

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    2021年06月24日
  • 暗号解読(下)

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    暗号とは何か、暗号と解読の歴史、暗号の現在、暗号の課題をこれ1冊で掴むことができる名著。古代ローマから、エリザベス1世、第一次世界大戦、量子コンピュータの時代までを暗号という視座から追う。

    単なる解説本ではなく、暗号にまつわる人間ドラマや外交のダイナミズムから暗号の全容を浮き彫りにしている。さらに、伝記や陰謀史で終わるわけではなく、暗号の仕組みや解読に至るまでの思考経路を数学も言語学も分からない素人に分かるように解き明かしてくれる。
    プライバシーと治安維持、外交政策と民主主義といった視点から、暗号技術を誰がどう扱うか今後も議論が続くのだと思う。自分はどちらの立場なのか決めきれない。「犯罪組織

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    2021年06月14日
  • 代替医療解剖

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    「代替医療解剖」という、なかなかおもしろい本を読みました。

    ここで言う「代替医療」とは、通常治療以外の民間治療のこと。その中でも特に、「鍼」「ホメオパシー」「カイロプラクティック」「ハーブ療法」に多くのページが割かれていました。

    原書はイギリスで2008年に出版されたもので、原題は「Trick or Treatment?」。なかなか洒落た題名ですよね。ハロウィンのときの子どもたちの言葉「Trick or Treat」をもじって、「トリックなの?治療なの?(ホントのところはどっち?)」ってことですよね。

    最初のページに書かれている言葉は、「チャールズ皇太子に捧ぐ」。
    最初は意味がわからなか

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    2021年05月19日
  • 宇宙創成(下)

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    何千年の時間をかけて尚、完成を見ない統合理論に取り組む科学者達の大河ドキュメント。

    宇宙の真理究明に向けた科学者達のバトンリレーは、アベンジャーズの様でもあり、ケプラーやアインシュタインの登場にはワクワクした。
    この様に、科学者の群像大河とも読めるし、文庫版訳者あとがきが言及している通り、「科学的手法」を主人公とした物語ともよめる。いずれにせよ、「その時代において最高の思想と想像の力を持つ人物」達が、何世代も紡いで描いてきた事の偉大さと、尚、描き切れない自然界の巨大さに目眩する。

    完成されたと思われた体制的理論に立ち向かう科学者(特に、フリードマンや、コペルニクス)の姿が、特に印象的だった

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    2021年03月04日
  • 暗号解読(下)

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    傑作『フェルマーの最終定理』の著者サイモン・シン氏による暗号解読に関するドキュメンタリー。

    暗号発生の歴史から現代の暗号の状況まで数々のエピソードがちりばめられている。
    上巻は暗号の歴史から第二次世界大戦中、最強の暗号作成機として名高かったドイツの『エニグマ』を解読した連合軍の苦労話が秀逸。

    コンピューターの先駆けを作った英国のチューリング博士の話が興味深い。

    下巻は、コンピューター時代の暗号の話。
    今我々がコンピューターを使うとき、例えばメールを送ったり、ネットショッピングをしたりという時には、自然と暗号化がされているが、その暗号とはどういったものなのかが説明されている。

    『フェルマ

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    2021年01月16日