サイモン・シンのレビュー一覧

  • 暗号解読(下)

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    暗号にまつわる紀元前から21世紀以降までの壮大な物語。
    言語学、数学、コンピュータ科学などさまざまなジャンルの知識が盛り込まれていて面白かった。
    線文字Bの解読など、暗号ではないが読解不能な言語を蘇らせるストーリーも非常に興味深かった。

    暗号というと軍事用途などの機密保持のイメージが強かったが、数千年昔の単換字式暗号から現代のRSAに至るまで一般市民にとってもプライバシー保護に重要な役割を果たしてきたことを改めて認識した。
    暗号技術は、ブレッチレーパークの例のように、その軍事上の有用性から新技術が公表されず、開発者や技術が一般的に認知されない場合もある。今現在も秘密裏に新たな暗号技術が開発さ

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    2020年01月11日
  • 暗号解読(下)

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    当時最強を誇ったドイツ軍の暗号機はいかにして破られたのか。「戦争の世紀」が「情報の世紀」へと移り変わるなかで、数学者たちの攻防は続く。RSA暗号、PGP暗号、量子コンピュータ、量子暗号……。ネットや銀行を始め、知らずに我々の周囲に溢れる暗号技術の現在と未来、歴史の背後に秘められた人間ドラマを解き明かす傑作ノンフィクション。巻末に「史上最強の暗号」とその解答を収録。

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    2019年09月01日
  • 暗号解読(上)

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    文字を入れ換える。表を使う。古代ギリシャの昔から、人は秘密を守るため暗号を考案してはそれを破ってきた。密書を解読され処刑された女王。莫大な宝をいまも守る謎の暗号文。鉄仮面の正体を記した文書の解読秘話……。カエサル暗号から未来の量子暗号に到る暗号の進化史を、豊富なエピソードとともに描き出す

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    2019年09月01日
  • 宇宙創成(下)

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    天文を特集した上巻に比べ、物理に着目した下巻でさらに面白さが加速。とはいえ最新のところまで来るので、読んでて面白いエピソードは少な目。
    ビッグバンって1992年にCMBゆらぎを観測してから勝利を勝ち取っていたとは、そんなに最近なんだという驚きがあった。あとは相変わらず訳者あとがきが秀逸。ここから読んでもいいかも。

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    2019年01月07日
  • 宇宙創成(上)

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    ビッグバン理論についての本。科学は間違うということが壮大なテーマとなっており,いつものサイモンシンのように人物が生き生きと描かれている。
    科学的素養がなくても身近な比喩で説明を進めているのすごい。

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    2019年01月07日
  • 暗号解読(下)

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    蜀?ョケ縺後h繧企ォ伜コヲ縺ォ縺ェ繧翫?∵囓蜿キ縺ョ莉慕オ?∩縺昴?繧ゅ?縺ッ繧医¥逅?ァ」縺ァ縺阪↑縺九▲縺溘′縲∬ソ台サ」縺ォ縺翫¢繧区囓蜿キ縺ョ鬮伜コヲ蛹悶??幕逋コ閠?◆縺。縺ョ繧ケ繝医?繝ェ繝シ?亥性謔イ蜉?シ峨?∵囓蜿キ繧定ェ阪a繧九°?亥クょ?エ縺ォ蟋斐?繧具シ峨°縲√さ繝ウ繝医Ο繝シ繝ォ縺吶k縺具シ域帆蠎懊↓蟋斐?繧具シ峨°縲∫ュ峨???∬?蜻ウ豺ア縺?ゥア縺梧コ?霈峨?

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    2018年12月31日
  • 代替医療解剖

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    読んでよかったと言える本。皆にもお勧めしたい。

    この著者のシリーズは興味深い話が多い。

    現代医療の臨床検査による医療の効果の測定について、今では当たり前になっているけど、思ったよりも最近になってから定着したのだという印象を受けた。
    自分が歳をとったので、100年前というのが、古いとは思うが、以前よりも近いと感じるためだと思う。

    また、私も鍼には効果があるのでは?ってなんとなく考えていたけど。まったく効果がないとは、そこはちょっと意外だった。

    海外の話だが、ホメオパシーのようないかにもいい加減に聞こえるものが大手を振って医療行為としてなされているかと思うと怖くなった。

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    2018年06月01日
  • 代替医療解剖

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     二千年以上前にヒポクラテスは警告した。
    「科学と意見という、二つのものがある。
     前者は知識を生み、後者は無知を生む」

     本書は一言で言うと、怪しい代替医療手段に手を出すのはやめましょう、という点に尽きる。
     なぜならば、通常医療はコストのかかる臨床試験を経て効用と安全性が実証されているのに対し、代替医療は無法地帯のように効能ばかりが強調されているが科学的に立証されていない。
     代替医療はプラセボ効果以上のものはないという結論である。

     「フェルマーの最終定理」などの著書で有名な科学ルポライター、サイモン・シンと、自らホメオパシーを施術する代替医療分野における世界初の大学教授絵エツァート

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    2017年10月07日
  • 宇宙創成(下)

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    古代、人類が太陽や月の大きさ、そこまでの距離を計算で明らかにするところから、やがて現代のビッグバン理論につながるまでの知の歴史を綴った物語。
    そこには理論の積み重ねだけでなく、偶然の生んだドラマ、科学者達の人間臭さ(ここが一番面白かったです)が詰まっていました。
    “科学にとって言語”であるところの数式が全く無く、文系脳の私にも内容が頭に入ってくるのは驚きです。
    夜、頭上に光る星を眺めながら、つらつらと思いを馳せたくなりました。

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    2017年06月29日
  • 暗号解読(下)

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    本書は、ヒエログリフ解読から未来の技術である量子暗号までの歴史を紐解いています。さて、現代最高の暗号PGPは、素数と素数を乗じた値を鍵として構築するという件が興味深く、最高の暗号といわれる由縁が 因数分解を簡略化して計算する方法がないという説明に驚きを禁じ得なかったことです。 ちなみに、量子コンピュータが高速で素因数分解を解くことができれば、現存するすべての暗号は破られるそうです。

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    2025年12月21日
  • フェルマーの最終定理

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    「新しいアイディアにたどりつくためには、長時間とてつもない集中力で問題にむかわなければいけならない。ただそれだけを考える、それから集中をとく。すると、ふっとリラックスした瞬間、潜在意識が働いて、新しい洞察が得られる」(P323) これは天才物理学者の思考作業の方法らしい。わたしも熱帯魚の水槽をボーと眺めれるとふっと・・・無駄な考えを思いつきますもの(笑 

     17世紀に生まれたこの謎を解くために、20世紀の手法に頼らざるをえなかったワイルズだが、確かフェルマーは答の式はこの余白には書けないって書いていたはず、彼がその答えを持っていたのかいなかったのか永遠の謎である。

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    2025年08月25日
  • 宇宙創成(下)

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    ネタバレ

    フェルマーの最終定理同様、読者が自然と引き込まれるような構成になっている。電車の中で読んだが、2時間くらいあっという間に経ってしまった。サイエンス系の本だと、読んでいても何が書いてあるか分からず、飽きてしまうケースが少なくないのだが、サイモン・シンはそのあたりが本当に上手だ。難しい数式なども出てこないので、予備知識がほとんどない状態でも読み進めることができる。宇宙論は数学や物理学を用いて詳細に説明しようとすればいくらでもできると思うのだが、読み物として読まれることを意識しているのだろう。それでいて、分かりやすく宇宙に関する歴史の概略を理解することが出来る。面白い。

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    2016年04月26日
  • 宇宙創成(上)

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    ネタバレ

    フェルマーの最終定理同様、読者が自然と引き込まれるような構成になっている。電車の中で読んだが、2時間くらいあっという間に経ってしまった。サイエンス系の本だと、読んでいても何が書いてあるか分からず、飽きてしまうケースが少なくないのだが、サイモン・シンはそのあたりが本当に上手だ。難しい数式なども出てこないので、予備知識がほとんどない状態でも読み進めることができる。宇宙論は数学や物理学を用いて詳細に説明しようとすればいくらでもできると思うのだが、読み物として読まれることを意識しているのだろう。それでいて、分かりやすく宇宙に関する歴史の概略を理解することが出来る。面白い。

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    2016年04月26日
  • 宇宙創成(上)

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    あまりの面白さに連続で読み続けているサイモン・シンによる宇宙の謎を巡るドキュメンタリー。

    本書を読むまで、自身が宇宙に関して抱いていた興味は「なぜ、ブラックミュージックは宇宙へと接近するのか?Sun RaやFunkadelic/Parliament,etc」というもので、この点については野田努の労作『ブラックマシンミュージック ディスコ、ハウス、デトロイトテクノ』を読むことですっきりしたのだが、全く別の角度から(当たり前だが)、宇宙について知ることができた。

    上巻では古代ギリシャの天文学から、コペルニクス、ケプラー、ガリレオらによる地動説の誕生、ニュートン~アインシュタインによる物理学と宇

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    2016年02月27日
  • 代替医療解剖

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    「DJの首を吊し上げろ、奴らの音楽は俺の人生に何の役にもたっていない」(The Smith 「Panic」)

    優れた科学ジャーナリストであるサイモン・シンが、代替医療の学術的研究を行うエツァート・エルンストとの共同作業により、鍼治療、カイロプラクティック、ホメオパシー、ハーブ療法等のいわゆる「代替療法」について、数多の先行研究を踏まえて科学的なプロセスによる効果検証を行い、その結果をまとめ上げた一冊。

    検証にあたってのスタンスは決して「代替医療は効果がある/ない」というどちらかの立場に与するものでもなく、また生理学的な効用をもたらすメカニズムがわからないとしても、それが実際に効果があるのか

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    2016年01月17日
  • 暗号解読(上)

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    スコットランド女王メアリーの処刑など暗号解読にまつわるエピソードに絡めて暗号を解説。エニグマの仕組みの概要がわかるので映画イミテーションゲームの暗号解読機がガチャガチャ回転しているのが、何をやっているのか理解できる。チューリングのエニグマ解読の背景にポーランド人の貢献があったのを初めて知った。
    (2015年6月)

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    2020年03月24日
  • 代替医療解剖

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    とりあえず、自分や身近な人を殺してしまわないためにも、すべての人に読んで欲しい本。
    代替医療を科学的アプローチから、有効かどうかを判断して行く本です。
    無害ならまだしも、施術から数年後に悪影響の出る可能性のある治療法があったりして、ちょっとぞっとします。
    癌は治療するなとか、肉は食うなとか、そういった情報を受けたときに、実践に移る前にちゃんと考えてみるための参考になります。
    ただし、これ読んだら、ブラシーボ効果が効きづらくなる可能性があるので、そこら辺は覚悟の上で。(^^;

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    2015年07月20日
  • 代替医療解剖

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    ホメオパシーは怪しいと気付いている人でも、鍼灸、カイロプラクティック、漢方を疑いなく信じている人は多い。
    科学は今の時代でも万能ではなく、推論の積み重ねであり、原因が完全に解明されないまま利用されているものは多数ある。だが、本書が軸としているのは科学的根拠の究明ではなく、臨床試験とその結果を収集した系統的レビュー。ランダムで選ばれた患者に対し、二重盲検法によって試験担当者も対象者も本物の薬かどうか知らされないまま検証し、プラシーボの効果を排除してその効果を測定する。
    正規の医薬品だろうと鍼治療だろうと霊感診療だろうとその理論はさておき、同じ検証プロセスを通してこそ何が有用で何が有害であるのかが

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    2018年10月20日
  • 暗号解読(下)

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    暗号の歴史を綴ったノンフィクションの下巻。
    内容は、第二次大戦で暗号として用いられたネイティヴ・アメリカンの言語、古代言語の解読、コンピュータ時代の暗号、次世代の量子暗号など。特に公開鍵暗号に関しては一般に知られている発明者以前に、英国の暗号班が同等のものを開発していたという話は興味深い。
    巻末には著者からの読者への暗号解読の問題が記載されている。この問題はスウェーデンのチームにより既に解読済みだが、解読プロセスを再現した訳者ら"チーム暗号猫"の活動についても記されている。

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    2019年01月04日
  • 代替医療解剖

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    代替医療について、科学的に突き詰めて考察できる。
    おかげで、いろんなものが怪しく見えてくることになるが、逆にこれまでいろいろなことを信じすぎていたということか。
    とりあえず、首に着けていた磁気ネックレスは外した。

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    2014年11月06日