サイモン・シンのレビュー一覧

  • 暗号解読(上)
    古代からの暗号技術の発展の歴史を辿り、20世紀の大戦の行方を左右したエニグマ暗号を巡る攻防を転回点にして、現代のデジタル暗号、果ては量子暗号までを解説する上下2巻にわたる本書。欲張りとも言える内容の豊富さだが、時代々々の技術に暗号作成者/解読者として関わった人物たちの生き様に十分に光を当てつつ、なお...続きを読む
  • 暗号解読(下)
    古代からの暗号技術の発展の歴史を辿り、20世紀の大戦の行方を左右したエニグマ暗号を巡る攻防を転回点にして、現代のデジタル暗号、果ては量子暗号までを解説する上下2巻にわたる本書。欲張りとも言える内容の豊富さだが、時代々々の技術に暗号作成者/解読者として関わった人物たちの生き様に十分に光を当てつつ、なお...続きを読む
  • 代替医療解剖
     二千年以上前にヒポクラテスは警告した。
    「科学と意見という、二つのものがある。
     前者は知識を生み、後者は無知を生む」

     本書は一言で言うと、怪しい代替医療手段に手を出すのはやめましょう、という点に尽きる。
     なぜならば、通常医療はコストのかかる臨床試験を経て効用と安全性が実証されているのに対し...続きを読む
  • 宇宙創成(下)
    古代、人類が太陽や月の大きさ、そこまでの距離を計算で明らかにするところから、やがて現代のビッグバン理論につながるまでの知の歴史を綴った物語。
    そこには理論の積み重ねだけでなく、偶然の生んだドラマ、科学者達の人間臭さ(ここが一番面白かったです)が詰まっていました。
    “科学にとって言語”であるところの数...続きを読む
  • 暗号解読(下)
     タイトルの通り、暗号に関する本。単純に文字を何か別の文字と置き換えて作られる暗号(たとえば、i am andoの各文字を右隣のアルファベット入れ換えてjbnboepとする)からRSA暗号や量子暗号まで、暗号の歴史と進化がわかりやすく丁寧に書かれている。
     
     この前情報処理の試験受けた時も暗号に関...続きを読む
  • 宇宙創成(下)
    フェルマーの最終定理同様、読者が自然と引き込まれるような構成になっている。電車の中で読んだが、2時間くらいあっという間に経ってしまった。サイエンス系の本だと、読んでいても何が書いてあるか分からず、飽きてしまうケースが少なくないのだが、サイモン・シンはそのあたりが本当に上手だ。難しい数式なども出てこな...続きを読む
  • 宇宙創成(上)
    フェルマーの最終定理同様、読者が自然と引き込まれるような構成になっている。電車の中で読んだが、2時間くらいあっという間に経ってしまった。サイエンス系の本だと、読んでいても何が書いてあるか分からず、飽きてしまうケースが少なくないのだが、サイモン・シンはそのあたりが本当に上手だ。難しい数式なども出てこな...続きを読む
  • 宇宙創成(上)
    あまりの面白さに連続で読み続けているサイモン・シンによる宇宙の謎を巡るドキュメンタリー。

    本書を読むまで、自身が宇宙に関して抱いていた興味は「なぜ、ブラックミュージックは宇宙へと接近するのか?Sun RaやFunkadelic/Parliament,etc」というもので、この点については野田努の労...続きを読む
  • 宇宙創成(下)
    下巻では本書の白眉とも言える「宇宙ビッグバン説」が、いかに反対の理論との科学的論争の中で正しいと認められるに至ったかが、様々な科学者たちの生々しい姿ともにスリリングに描かれていく。そして読者はビッグバン説を理解するにあたって、前提として必要となる原子物理学、電波天文学の基礎的な知識についても自然と得...続きを読む
  • 代替医療解剖
    「DJの首を吊し上げろ、奴らの音楽は俺の人生に何の役にもたっていない」(The Smith 「Panic」)

    優れた科学ジャーナリストであるサイモン・シンが、代替医療の学術的研究を行うエツァート・エルンストとの共同作業により、鍼治療、カイロプラクティック、ホメオパシー、ハーブ療法等のいわゆる「代替...続きを読む
  • 暗号解読(上)
    スコットランド女王メアリーの処刑など暗号解読にまつわるエピソードに絡めて暗号を解説。エニグマの仕組みの概要がわかるので映画イミテーションゲームの暗号解読機がガチャガチャ回転しているのが、何をやっているのか理解できる。チューリングのエニグマ解読の背景にポーランド人の貢献があったのを初めて知った。
    (2...続きを読む
  • 宇宙創成(下)
    下巻は、ビッグバンの裏づけのための話と対案となった定常宇宙モデルの論争をポイントに話が進み、ビッグバンが現時点の結論として確からしいというところで話のピークをもってきている。エピローグとしては、ビッグバン直後のインフレーション理論や宇宙の構造等にも触れているが、その証明については、将来ということにな...続きを読む
  • 代替医療解剖
    とりあえず、自分や身近な人を殺してしまわないためにも、すべての人に読んで欲しい本。
    代替医療を科学的アプローチから、有効かどうかを判断して行く本です。
    無害ならまだしも、施術から数年後に悪影響の出る可能性のある治療法があったりして、ちょっとぞっとします。
    癌は治療するなとか、肉は食うなとか、そういっ...続きを読む
  • 宇宙創成(上)
    上巻では、紀元前6世紀ごろの中国、アイスランド、アフリカなどの宇宙に対する神話から始まり、コペルニクスやケプラー、ガリレオ、レーマー、アインシュタイン、ハッブル等々、宇宙の観測、数学、物理学に人生をささげた人たちがお互いの主張を補完しあいながら、宇宙が膨張していることを示しているところまで。

    紀元...続きを読む
  • 宇宙創成(下)
    上巻ほどの勢いは無かったけど、上下巻通じて大変に読み応えのあるサイエンスノンフィクションでした。自分が生きている間に、どこまで人類は真理を突き詰められるのだろうかと、その先を知ることができない寂しさを感じる読後感。

    ■メモ
    Ⅳ:宇宙論の群雄割拠
    ①ビッグバン宇宙VS静的で永遠な宇宙
     ・惑星の年齢...続きを読む
  • 宇宙創成(下)
    下巻はビッグバン宇宙論が定説となるまでの歴史を一通り。宇宙背景放射とかその辺が証拠になって今に至る、と。今まで読んだ3つのサイモンシンの中では一番、一般向け科学史って感じの内容だった。非常に面白かったのだけれど、ブラックホールとかダークマター的な粒子の話とかまではいかなかった。今日新聞でたまたまニュ...続きを読む
  • 宇宙創成(上)
    『フェルマーの最終定理』、『暗号解読』と読んだけど今回は宇宙がテーマのサイモンシン、これまた非常に面白い。青木薫さんの訳がいいのもあって、洋書で比較的硬い内容にも関わらずすらすらと読める(好きなジャンルだからかも知れないが)。理系、というより宇宙とか自然科学好きならたまらない内容だと思う。上巻は古代...続きを読む
  • 宇宙創成(上)
    星の運行から宇宙の成り立ちまでを探る天文学者と物理学/数学者の科学史。
    しかし天文学者の観察精度を得るための努力と忍耐には尊敬を通り越して呆れかえるばかり。
  • 代替医療解剖
    ホメオパシーは怪しいと気付いている人でも、鍼灸、カイロプラクティック、漢方を疑いなく信じている人は多い。
    科学は今の時代でも万能ではなく、推論の積み重ねであり、原因が完全に解明されないまま利用されているものは多数ある。だが、本書が軸としているのは科学的根拠の究明ではなく、臨床試験とその結果を収集した...続きを読む
  • 暗号解読(下)
    暗号の歴史を綴ったノンフィクションの下巻。
    内容は、第二次大戦で暗号として用いられたネイティヴ・アメリカンの言語、古代言語の解読、コンピュータ時代の暗号、次世代の量子暗号など。特に公開鍵暗号に関しては一般に知られている発明者以前に、英国の暗号班が同等のものを開発していたという話は興味深い。
    巻末には...続きを読む