ユッシ・エーズラ・オールスンのレビュー一覧

  • 特捜部Q―Pからのメッセージ―(下)

    Posted by ブクログ

    特捜部Qシリーズ第三弾。ボトルメールから誘拐事件を追い始める。事件も犯人の背景も重いが、サクサク読めるエンタメ性がある。また全身不随のハーディがマークの家にやってきて、マークのトラウマの事件をもう一度考える準備を行い、またアサドやローセの正体について一歩進めるシリーズ全体のストーリーが動き出す重要な章だった

    0
    2021年07月22日
  • 特捜部Q―檻の中の女―

    Posted by ブクログ

    情熱を失ったベテラン刑事が、未解決事件に挑む
    本筋の事件の展開は警察小説の王道で、主人公を取り巻く人々もキャラがたっていた。最後の姉弟の姿により読後感も良かった

    0
    2021年06月21日
  • 特捜部Q―Pからのメッセージ―(下)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    カール、いい加減犯人のところに乗り込む時は拳銃持ってくれ。

    序盤は犯人の方が一歩先を行っていたが、それを覆すのがチームワークだった。犯人の策略が次々と、一つずつ崩されるところはページをめくる手が止まらなくなるほど。
    全て偽名で何もかも準備し、更に別名義で二重の足跡消しをしていた犯人は流石。全てを変えたが「普通が一番目立たない」ことを徹底したところなんかも連続誘拐殺人犯としては称賛されるところかもしれない。ただ、その偽名を身近な人から取ったところは浅はか。余裕がないはずなのに逃げずに後始末を優先したところなんかは、自らの能力の過信と今まで見つからなかった傲慢さのツケを考えていない。
    浅はかさを

    0
    2021年04月17日
  • 特捜部Q―Pからのメッセージ―(上)

    Posted by ブクログ

    北欧ミステリ賞「ガラスの鍵」受賞に輝く著者の最高傑作!
    と紹介がある。勢いに乗って「!」マークは私がつけた(^∇^)
    600ページ近くますます大部になっていた。

    何しろ、奇人変人の助手のアサドともローセとも友人気分、カール警部補とは同僚気分になって馴染んできた。

    漏れ聞くとボトルメールが始まりらしい。波に運ばれたビンの中の手紙なんてロマンかも。

    ケヴィン・コスナーのあのかゆくなるような悲恋映画まで頭の中に顔を出してきた。

    海に囲まれたデンマーク、入り組んだ湾のコペンハーゲンならこういう話も生まれるだろう。

    * * *

    特捜部Qに、未解決だった誘拐事件の証拠品らしい、手紙が入った壜が

    0
    2019年12月09日
  • 特捜部Q―自撮りする女たち―

    Posted by ブクログ

     スウェーデンを中心とする北欧ミステリだが、デンマーク発のミステリと言えば、このシリーズだろう。第3作までは映画化されたものをWOWOWで観ているが、第四作『カルテ番号64』は今年になっての上映。映画化されたものに比べて、作品はカール・マークの独白による描写が多く、リズミカルでコミカルで明るいイメージが強い。息詰まるような暗い犯罪を解決する捜査官としては、このくらい明るくなくてはやってられない、ような気がする。

     そして、特捜部Qシリーズも、いよいよその第七作に突入。全10作で完結するという本シリーズ。宿題もいっぱい抱えている。第一作の最初に起こった事件の捜査途上で、当時、銃撃され生死が危ぶ

    0
    2019年04月29日
  • 特捜部Q―自撮りする女たち―

    Posted by ブクログ

    「特捜部Q」もシリーズ7作目。
    デンマークの大人気ミステリです。

    地下の特捜部に追いやられているカール・マーク警部。
    部下はほぼ警官ですらないメンバーで回しているが、事件の解決率はかなりのもの。
    今回は秘書のローセに焦点が当てられています。

    福祉国家として知られる北欧のデンマーク。
    福祉事務所には給付を望む市民が詰めかけ、中には働く意志がなくなんとか言い訳してお金だけは貰おうという根性の人間も。
    相手をする係員もストレスを抱えているのでした。
    そんな状況で出会った気まぐれな若い娘たちが意気投合、思わぬことから犯罪に‥?
    背景には、歴史を背負って破綻した家族たちの重いものも含まれるのですが。

    0
    2018年09月29日
  • 特捜部Q―自撮りする女たち―

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    今作は良かった。始め、これらがどんなふうに収束するのか不安だったけど最後はそれぞれの事件が一応落ち着いた。
    ローセの父親殺しの犯人達はいきなりカールが詰め寄って自白させて解決。これはいきなりすぎた。元々見当はついていたけどローセの状態が悪くなったので切羽詰まって、というところだろうか。
    ローセの父親の同僚5人くらいが共謀して、作業中に事故に見せかけて電力をストップ。電磁石が止まって、金属の塊がローセの父親に落下。目の前でそれを目撃していたローセは心の傷を負う。
    ローセは親しくしていたリーモアの死にもショックを受けたし、自撮り二人組に監禁されたこともショックで、巻末に少し回復への希望があったけど

    0
    2020年08月25日
  • 特捜部Q―自撮りする女たち―

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    シリ-ズもの。カールと愉快な仲間たち…的なシリ-ズてのはずが、今回もまた重たい(涙)
    ロ-セの過去が明らかになり仲間たちを巻き込んでの命がけの事件関わりっぷり~。
    また、題にもある『自撮りする女たち』のダ-クで一切未来も見えず破滅へまっしぐらの生活保護を受ける女たちと、公務員女性。

    さっぱり明るくはないし、救いもない。なのに、彼ら彼女らの動静から目が離せない。
    ますます謎を深めるアサドの過去、カ-ルの周りの人達、つづきが気になる。

    0
    2018年01月20日
  • 特捜部Q―吊された少女―

    Posted by ブクログ

     デンマークのミステリシリーズ第6弾。
     常に同じ品質ではなく、時とともに変わりゆく関係性が、なんとも切ない。
     相変わらず読ませる。

     この物語には、一人の魅力的な男性が登場する。
     彼について、他者からどれだけ彼が魅力的か、は語られるのだけれども、ついぞ彼が本当に何を考えていたのかは示されない。いや、示されているともいえるんだけど、主人公らが彼と語り合う機会は与えられない。
     そのことにより、物語を読み進めながら「この人はどんな人なんだろう」とずーっと考えさせられてしまい、その結果、彼がとてつもなく魅力的に見えるという不思議なことになった。
     語らず想像させるってすごい。

    0
    2016年10月12日
  • 特捜部Q―知りすぎたマルコ

    Posted by ブクログ

    真面目で心優しい官僚が出張からの帰国後姿を消す。その裏には公金横領が絡んでいる。一方犯罪組織から逃げ出したマルコ。知りすぎた為に組織に命を狙われる事に。手に汗握るマルコの逃亡劇にドキドキハラハラされらせる。Qよ、早くマルコを救って!

    0
    2016年09月25日
  • 特捜部Q―Pからのメッセージ―(下)

    Posted by ブクログ

    シリーズ第三作目。
    事件は相変わらず陰惨。
    だが、特捜部Qメンバーのやり取りが楽しく、この落差がまた妙。
    描写がイキイキしているものだから、読んでいて目の前に修正液付きのハエがみえてきた。
    シリーズが進むに連れて、アサドがより謎めいていくというのもおもしろい。

    0
    2016年03月13日
  • 特捜部Q―吊された少女―

    Posted by ブクログ

    嫉妬、嫉妬、嫉妬の本作。
    今回は新興宗教も絡んで、今までとはまた違った雰囲気でした。
    特捜部Qができてもう7年になるらしい。
    その割にチームのアサドの秘密、ローサの秘密はほとんど明かされず。でもそれでいいのかも。
    早く新しい作品が読みたい。
    ミステリとしても面白いけど、背景や人間関係が描き込まれていて、良いです。

    0
    2016年02月28日
  • 特捜部Q―知りすぎたマルコ

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    シリーズ第5弾。
    今回はミステリーと言うより、良質な冒険小説って感じで、逃走劇とアクションシーンがたまらなく良い。

    で、その逃走とアクション場面を生かしてるのが、Qの面々を差し置いて本編では間違いなく主役を張ってるマルコ。この子がいいんだよなぁ。少々出来すぎ感はあるものの、優等生がいないこのシリーズにとって、貴重な賢い良い子ちゃん。

    癖があるキャラばっかりのところに優等生を放り込むという展開が大成功している。マルコを脇役しておくのはもったいないなぁ。でもQの1キャラクターでは生かし切れないし、ここはマルコを主人公にした新シリーズを展開してみてはどうだろうか?まずは本編スピンオフって感じでも

    0
    2016年01月11日
  • 特捜部Q―吊された少女―

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    いつの間にかQが創設されてから、7年も経っていることに驚き。モーナとも別れてるし。自分が置いてけぼりをくらった気分。
    細い細い糸を手繰り寄せて、結末まで持っていくのがすごい。
    ピルヨのパートは、まるで自分がピルヨになったかのように、ハラハラドキドキで、先が気になって、半分から一気読み。
    こんな救いのない終わり方って…Qのメンバーみんなが満身創痍で、どうなっていくのか。早く次回作が読みたい!

    0
    2015年12月26日
  • 特捜部Q―吊された少女―

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

     本『特捜部Q』シリーズを読むたびに思うのだけれど、この作家は冒険小説の書き手としての色合いが強いのではないだろうか。物語の各所に個性的な人間たちを配することにより生まれる劇的効果を狙うのがとても巧い作家ではないのだろうか。だからこそ、警察という組織の人間を主人公にしていながら、およそ警察機構とは相容れないような主人子と、これまた同様の部下二人、そして何よりも事件の中核となる副主人公を物語ごとに造形し特捜部Qと対峙させ、交錯させ、緊張で蓄えた力を大団円で一気に爆発させてゆく手法が活きているように思える。まさに血沸き肉躍る冒険小説みたいに。

     それを強く感じさせてくれたのが本書である。交通事故

    0
    2015年12月21日
  • 特捜部Q―Pからのメッセージ―(下)

    Posted by ブクログ

    犯人逮捕までの展開が、あっという間の感がありました。
    本作は、前2作と違いスイスイと読みやすかったです。

    結局、ユアサとローセってどうなったの?

    0
    2015年12月20日
  • 特捜部Q―檻の中の女―

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    映画が面白かったので原作読んでみようと思いました(*´ω`*)

    購入したのは映画を見た頃。もう、7年も経ってんだ・・・
    お蔭様で、良い感じに忘れてます。
    読んでるうちに、大筋は思い出したけどね!(←言い訳)

    かなり陰惨な事件です。
    なぜ、誘拐・監禁されたのか?
    理由もわからないまま、5年もの間、あんな環境で、良く耐えたな・・・
    確かに過去のあの事故は、ひどい事故ではあったけれども、そこまでするか・・・
    被害者、救い出せて良かったよ・・・

    5年前の事件を再捜査するのって、大変ですよね・・・
    とにかく、バクは、報告書に大事な事書かなさすぎ。

    新しい、名前だけ立派な部署に追いやって、運営費だ

    0
    2023年03月04日
  • 特捜部Q―知りすぎたマルコ

    Posted by ブクログ

    アフリカとデンマーク。
    公金横領と暗殺者、移民の犯罪組織。入り乱れるなか、組織で育った少年マルコは犯罪を強制される生活から逃れ正しく生きようとする。
    特捜部Qも、新たなメンバー?が加わりさらに迷走。
    今までのシリーズで一番面白かった。重苦しくなりすぎないのも良かった。

    0
    2015年11月30日
  • 特捜部Q―吊された少女―

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    時系列にない物語がそれぞれに進行してやがて接点を持ち一緒になり、驚きの
    展開をみせる!これまでにもあった構成だけどストーリーの着地点が予測不可能なのは相変わらず唸ってしまう。
    カルト教団にも触れ、教義やら信仰やらザワザワと恐ろしい雰囲気が最初から漂っていたが、それ以上に恐ろしい真実が種明かしされる頃には、読者はストーリーに絡め取られてしまっている。
    アサドの前歴、ローセの謎などまだまだ目が離せない。

    0
    2015年11月12日
  • 特捜部Q―知りすぎたマルコ

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    日本が社会保障や社会福祉や教育などを問題にする時、よく北欧をお手本に考えるが、北欧の現代ミステリを読むと、結構闇の深さが見えるんだよね。今作はマルコ少年の魅力に尽きる。釘打ち機事件の進展がなかったのは残念。でもハーディはよかった。カールの恋愛はどうなる?

    0
    2015年06月18日