ユッシ・エーズラ・オールスンのレビュー一覧

  • 特捜部Q―檻の中の女―

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    「ユッシ・エーズラ・オールスン」の長篇ミステリー作品『特捜部Q ―檻の中の女― (原題:Kvinden i buret、英題:The Keeper of Lost Causes)』を読みました。

    「サラ・ブレーデル」に続きデンマークの作家… 北欧ミステリが続いています。

    -----story-------------
    捜査への情熱をすっかり失っていたコペンハーゲン警察のはみ出し刑事「カール・マーク」は新設部署の統率を命じられた。
    とはいってもオフィスは窓もない地下室、部下はシリア系の変人「アサド」の一人だけだったが。
    未解決の重大事件を専門に扱う「特捜部Q」は、こうして誕生した。
    まずは自殺と片付けられていた女性議員失踪事件の再調査に着手したが、次々と驚きの新事実が明らかに!
    デンマーク発の警察小説シリーズ第一弾。
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    未解決の重大事件を専門に扱うコペンハーゲン警察「特捜部Q」シリーズの第1作、、、

    期待して読んだのですが、期待を超える面白さ… 600ページ近いボリュームでしたが、愉しく読めたので、一気に読み終わっちゃいました。


    コペンハーゲン警察の「カール・マーク警部補」は、2か月前の捜査中に部下一人を亡くし、もう一人は半身不随となり、自らも銃弾に倒れて入院… 復帰を果たしたものの職務に対する情熱を失い、その反抗的な態度が職場で煙たがられていた、、、

    そんな中、過去に未解決のまま放置されている重大事件を専門に扱う「特捜部Q」が設立されることになり、厄介払いとして「カール」が責任者役を押し付けられる… 警察内部にとって「特捜部Q」は、殺人捜査課全体の予算を拡充するための目的でもあり、体よく「カール」を左遷する先でもあった。

    暗い地下室で事務所を構え、捜査員は「カール」と助手の「アサド」だけ… しかも「カール」は警官ではなく、デンマーク語すら怪しいシリア系の奇人変人だった、、、

    二人とも、謎の過去を持っており不透明な性格なのですが、これがまたまた魅力的… しかも、頭の回転が良く、コンビの相性も意外と良くて、二人が協力して地道に真相に近付く展開が愉しめましたね。

    当初、全くやる気のない「カール」でしたが、、、

    「カール」が与えたヒントから、「アサド」が調査・推理を進め、当時判明していなかった新事実が明らかになるにつれて、徐々に事件解決に向けて興味を感じ… いつの間にか情熱を傾けて事件解決にあたる展開も、テンポが良くて好感が持てました。



    そして、並行して登場する女性議員「ミレーデ・ルンゴー」の過去から現在に至る物語、、、

    少女時代に交通事故で両親を失い、弟「ウフェ」は障害を抱え、「ウフェ」との生活を続けながら、議員として成功を手にしようとした矢先に失踪… 自殺か事故死と思われたが、謎の人物(家族)に特殊な方法で長年に亘り監禁されていた。

    監禁された動機が判明したときは、衝撃的でしたねぇ… しかし、それにしても、その報復方法は残忍極まりない、、、

    その事件の捜査を進め、徐々に核心に近付く「カール」と「アサド」… 二つの物語が交差したとき、これまでの伏線が全て繋がり事実が判明しますが、「ミレーデ」を救出するには、特殊技術を使用した救出方法が必要だった。


    結果的には「カール」と「アサド」の事件解決に向けた執念と知識、経験、機転が活かされ、無事に救出できたのですが、、、

    終盤はドキドキハラハラが続き、一気読みになりましたね… そして、「ミレーデ」と「ウフェ」が再会するエンディングは、なかなか感動的でした。


    この物語の魅力のひとつは、個性的な脇役ですね、、、

    特に「カール」を取り巻く面々は印象的… 「カール」と別居中の妻「ヴィガ」は、職務中にも関わらず迷惑な電話をかけてくるし、一緒に生活している義理の息子「イェスパ」とは、なかなか心が通じないし、「カール」の家に同居している料理上手の「モーデン・ホラン」がイイ味を出しているし、「カール」の元部下で半身不随で入院している「ハーディ・ヘニングスン」は、自分を殺して欲しいと言いながらも捜査(推理)に協力してくれるし、美人の心理学者「モーナ・イプスン」には心を奪われそうになるし、上司の「マークス・ヤコプスン」は意外とイイ奴で好感が持てるし と、作品に彩を加えています。

    スピーディーな展開に豊富なアクション、気になる今後の「カール」の私生活の展開、そして謎だらけのアラブ人「アサド」の正体は、、、

    いやぁ… 今後も目が離せない魅力的なシリーズになりましたね。

    こんなに愉しめたのは「スティーグ・ラーソン」の『ミレニアム』シリーズ以来だと思いますね… 次作以降も早く読みたいな。





    以下、主な登場人物です。

    「カール・マーク」
     コペンハーゲン警察殺人捜査課警部補。特捜部Qの責任者

    「ハーフェズ・エル・アサド」
     カールのアシスタント

    「ヴィガ」
     カールの妻
     
    「イェスパ」
     カールの義理の息子

    「モーデン・ホラン」
     カールの同居人

    「ハーディ・ヘニングスン」
     カールの元部下

    「アンカー・ホイア」
     カールの元部下

    「マークス・ヤコプスン」
     コペンハーゲン警察殺人捜査課課長

    「ラース・ビャアン」
     コペンハーゲン警察殺人捜査課副課長

    「ボーウ・バク」
     コペンハーゲン警察殺人捜査課刑事係の警部補

    「モーナ・イプスン」
     心理学者

    「ミレーデ・ルンゴー」
     民主党副党首

    「ウフェ」
     ミレーデの弟

    「マーリオン・コック」
     ミレーデの秘書

    「スス・ノーロプ」
     ミレーデの秘書

    「ヘレ・アンデルスン」
     ルンゴー家の家政婦

    「テーイ・バゲスン」
     急進中央党の交通政策広報官

    「ビレ・アントヴォースコウ」
     陳情団の代表。大富豪

    「ダニエル・ヘイル」
     陳情団の一員。研究者

    「カーアン・モーデンスン」
     ソーシャルワーカー

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    2022年09月10日
  • 特捜部Q―檻の中の女―

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    ネタバレ

    読友さんお薦めのデンマーク警察のQシリーズ。滅茶苦茶面白かった。鼻つまみ者の警部補・カールが国会議員の思い付きで未解決事件を追う特捜部に異動。アシスタントはシリア人のアサドは切れ者でとてもいいヤツだがどこか雰囲気が異様。今回、民主党副党首・ミレーデが拉致され、5年間監禁される(その女アレックスに似ている)。トイレはバケツ。ミレーデの過去から人生を狂わされた犯人達。彼らの復讐は凄まじい。部屋の圧力5年かけて加え、一気に減圧する狂気の計画だったが、ミレーデの弟が解決に貢献した。コペンハーゲン、懐かしい!⑤↑

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    2022年08月15日
  • 特捜部Q―檻の中の女―

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    映画よりはるかに残酷で、凄まじくて、すごかった。感動さえさせられた。アサドが最初から飛ばしてたなあ。こりゃ続くよね。しかし作者、閉じ込められ限界系多いよね。こわい

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    2022年07月26日
  • 特捜部Q―自撮りする女たち―

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    映画から入って、小説ははじめて読んだのだけれど、いや~やられた、参った。何故これまで読んでこなかったのか悔いた。ローセ、ローセ、ローセ、ローセの事が脳にこびりついてえらいことになっている。これからももちろん読む。正直2度読んでもいいくらい込み入っている本作品。衝撃的

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    2022年06月13日
  • 特捜部Q―檻の中の女―

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    大好きな北欧ミステリ映画の原作を遂に。好きな世界です。面白かった。。
    カール!ア、アサド…!?
    1番驚いたのがバディの凸凹です。得体の知れない、過去を抱えつつ陽気なシリア人アサドが自由にやってしまうのを寧ろカールがフォローしているだと…?それにアサドは警官じゃなくて、カールが頼んでた人にどうしても仕事が欲しいと付き纏ってた人だったとは。
    でもフォローの鬼で有能な片鱗はうかがえます。優しいし。謎パイが気になります。
    カールもあまり朴念仁じゃない。有能すぎるのと言葉を選ばないとで敵は多いけど、カールが有能なのはコペンハーゲン警察もよくわかってる…だからこそムカつく、みたいなんかも。カールの皮肉の語彙センスが好きです。イギリス人を思わせられましたがデンマーク人もこんな感じなのかな。。
    事件は映画で観ていたとはいえ、あれコンパクトに纏まってたんだなと思うくらい詳細でキツかったです。何年も与圧室に監禁して気圧をじわじわ下げていって体内細胞を変化させていって、一気に気圧上げて……という復讐は心にも身体にもダメージ大きい。それだけ憎悪してるんだろうけど。
    「カールの強烈な奥さん出てきますよ!」と言われた通り、強烈な奥さんでした。カールの駐車場でいつもバーベキューしてるご近所さんもなんだか好きです。

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    2022年04月20日
  • 特捜部Q―Pからのメッセージ―(上)

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    特捜部Qシリーズ第三弾。ボトルメールから誘拐事件を追い始める。事件も犯人の背景も重いが、サクサク読めるエンタメ性がある。また全身不随のハーディがマークの家にやってきて、マークのトラウマの事件をもう一度考える準備を行い、またアサドやローセの正体について一歩進めるシリーズ全体のストーリーが動き出す重要な章だった

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    2021年08月11日
  • 特捜部Q―Pからのメッセージ―(下)

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    特捜部Qシリーズ第三弾。ボトルメールから誘拐事件を追い始める。事件も犯人の背景も重いが、サクサク読めるエンタメ性がある。また全身不随のハーディがマークの家にやってきて、マークのトラウマの事件をもう一度考える準備を行い、またアサドやローセの正体について一歩進めるシリーズ全体のストーリーが動き出す重要な章だった

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    2021年07月22日
  • 特捜部Q―檻の中の女―

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    情熱を失ったベテラン刑事が、未解決事件に挑む
    本筋の事件の展開は警察小説の王道で、主人公を取り巻く人々もキャラがたっていた。最後の姉弟の姿により読後感も良かった

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    2021年06月21日
  • 特捜部Q―Pからのメッセージ―(下)

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    ネタバレ

    カール、いい加減犯人のところに乗り込む時は拳銃持ってくれ。

    序盤は犯人の方が一歩先を行っていたが、それを覆すのがチームワークだった。犯人の策略が次々と、一つずつ崩されるところはページをめくる手が止まらなくなるほど。
    全て偽名で何もかも準備し、更に別名義で二重の足跡消しをしていた犯人は流石。全てを変えたが「普通が一番目立たない」ことを徹底したところなんかも連続誘拐殺人犯としては称賛されるところかもしれない。ただ、その偽名を身近な人から取ったところは浅はか。余裕がないはずなのに逃げずに後始末を優先したところなんかは、自らの能力の過信と今まで見つからなかった傲慢さのツケを考えていない。
    浅はかさを突き崩し、ツケを支払わせるのが警察、いや特捜部Qの仕事だった。
    神を憎んだ男は神が作りし人の愛情によりその身を滅ぼし、神の元で光を失った女はひとときの無垢な温もりにしがみつかずあるべきところへ帰した。

    ユアサとローセが同じ人物なのかも?というところをあえて突っ込まずにやり過ごすのもQらしい。
    アサドの過去が若干でもわかるのかと思いきやそうでもなかった。
    やっぱり面白すぎて読み終わるのが惜しい作品でした。
    次作も読まないと。

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    2021年04月17日
  • 特捜部Q―自撮りする女たち―

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     スウェーデンを中心とする北欧ミステリだが、デンマーク発のミステリと言えば、このシリーズだろう。第3作までは映画化されたものをWOWOWで観ているが、第四作『カルテ番号64』は今年になっての上映。映画化されたものに比べて、作品はカール・マークの独白による描写が多く、リズミカルでコミカルで明るいイメージが強い。息詰まるような暗い犯罪を解決する捜査官としては、このくらい明るくなくてはやってられない、ような気がする。

     そして、特捜部Qシリーズも、いよいよその第七作に突入。全10作で完結するという本シリーズ。宿題もいっぱい抱えている。第一作の最初に起こった事件の捜査途上で、当時、銃撃され生死が危ぶまれ意識不明に陥っていた元部下のハーディは巻の進むごとに回復しているものの、事件そのものは暗礁に乗り上げたまま。

     そもそもその正体が不明である部下などいるわけもないと思うのに、アサドとローセはまさに正体不明の部下である。アサドは、どこかイスラム圏の政府機関にいたことがあるようにも思えるほど、時に国際社会の闇に精通している様子を垣間見せるが、たいていは言葉の間違いや、イスラムの風習で笑わせてくれる明るい存在だ。

     最も心配なのが、ローセ。これまで姉と妹の双子役を演じ、多重人格を疑わせてきたローセは、本作でまた新たな人格を纏って職場に現れる。さらに彼女の精神状態が重篤化し、過去に抱えてきた心の闇が徐々に露わになることを思えば、本書はシリーズの中でも重要な作品と言えるかもしれない。

     さてシリーズとしての役割はともかく、本作も、デンマークの社会問題の闇に迫る一作となっている。北欧諸国が世界に誇る福祉政策の裏側で、福祉され受給する似非(えせ)弱者たちの問題である。失業保険を過度に受給する若く美しい女たちが一向に真面目に働かず、華美な衣装に身を包んでいることに、切れてしまう福祉局職員の犯罪、という少し考えにくい想定でありながら、いつもの通り、物語は想像を遥かに超える怖い場所にまで
    読者をいざなってゆく。徐々に壊れる心と、狂気の怖さは、事件当時者の側にも、捜査側のローセにも同時並行的に膨らんでゆくのである。

     いつもの緊迫感に欠けはするものの、じわじわと迫ってくる物語の深さと恐怖を味わいつつ、特捜部Qは新たな救済に向けてまた一作進んできたことをも伺わせる。あと三作ですべての宿題がきれいに片付いてくれることを願うばかりだ。

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    2019年04月29日
  • 特捜部Q―自撮りする女たち―

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    「特捜部Q」もシリーズ7作目。
    デンマークの大人気ミステリです。

    地下の特捜部に追いやられているカール・マーク警部。
    部下はほぼ警官ですらないメンバーで回しているが、事件の解決率はかなりのもの。
    今回は秘書のローセに焦点が当てられています。

    福祉国家として知られる北欧のデンマーク。
    福祉事務所には給付を望む市民が詰めかけ、中には働く意志がなくなんとか言い訳してお金だけは貰おうという根性の人間も。
    相手をする係員もストレスを抱えているのでした。
    そんな状況で出会った気まぐれな若い娘たちが意気投合、思わぬことから犯罪に‥?
    背景には、歴史を背負って破綻した家族たちの重いものも含まれるのですが。
    おしゃれだけはする若いコたちの身勝手な言い草が情けないやら哀しいやら。
    さらに、真面目な官吏のはずの担当者の切れっぷりのほうがすごくて、笑えてくるほど、ぶっ飛ばします。

    ローセは有能だけど変わり者。というのはわかっていましたが、これほど壊れてしまうとは‥
    鬼気迫る描写の後に、過去のつらい状況が明らかに。
    現在の事件とも運悪く絡み合い‥
    救いようがないと思われたいきさつがあっても、時とともにじわりと事態は動きます。
    ローセを救おうと懸命に突き進むカール、アサド、ゴードンたち。
    ラストに光が差し、泣かされます。
    ローセのために★1つ追加で。

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    2018年09月29日
  • 特捜部Q―自撮りする女たち―

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    ネタバレ

    今作は良かった。始め、これらがどんなふうに収束するのか不安だったけど最後はそれぞれの事件が一応落ち着いた。
    ローセの父親殺しの犯人達はいきなりカールが詰め寄って自白させて解決。これはいきなりすぎた。元々見当はついていたけどローセの状態が悪くなったので切羽詰まって、というところだろうか。
    ローセの父親の同僚5人くらいが共謀して、作業中に事故に見せかけて電力をストップ。電磁石が止まって、金属の塊がローセの父親に落下。目の前でそれを目撃していたローセは心の傷を負う。
    ローセは親しくしていたリーモアの死にもショックを受けたし、自撮り二人組に監禁されたこともショックで、巻末に少し回復への希望があったけど…。
    ローセの父親はずっとローセに精神的虐待をしていた。
    ジェームズの自白でリーモア殺しが解決。ここもジェームズにたどり着いたのは立派だがうーむ…
    ビアギトを追い詰めて自白、ゴンダスン殺しが解決。動機とかがいまいちよくわからないけど…
    最後に手榴弾が暴発?して犯人の暴走ソーシャルワーカーが吹っ飛ぶというのはあっけない。
    アサドがとっても頼もしくなってカールもアサドを今以上に信頼してる。ゴードンも頼もしくなって、特捜部Qの結束力がめっちゃ高まった作品。ローセの家族背景がわかったのは前進だけどローセの状態が心配。
    アサドの特殊能力の背景、ハーディの具合が良くなってきたこと、マークスも登場、盛りだくさんで楽しい回だった。
    2016年に本国デンマークで、2017年にドイツ。次回作はいつになるのか

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    2020年08月25日
  • 特捜部Q―自撮りする女たち―

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    ネタバレ

    シリ-ズもの。カールと愉快な仲間たち…的なシリ-ズてのはずが、今回もまた重たい(涙)
    ロ-セの過去が明らかになり仲間たちを巻き込んでの命がけの事件関わりっぷり~。
    また、題にもある『自撮りする女たち』のダ-クで一切未来も見えず破滅へまっしぐらの生活保護を受ける女たちと、公務員女性。

    さっぱり明るくはないし、救いもない。なのに、彼ら彼女らの動静から目が離せない。
    ますます謎を深めるアサドの過去、カ-ルの周りの人達、つづきが気になる。

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    2018年01月20日
  • 特捜部Q―吊された少女―

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     デンマークのミステリシリーズ第6弾。
     常に同じ品質ではなく、時とともに変わりゆく関係性が、なんとも切ない。
     相変わらず読ませる。

     この物語には、一人の魅力的な男性が登場する。
     彼について、他者からどれだけ彼が魅力的か、は語られるのだけれども、ついぞ彼が本当に何を考えていたのかは示されない。いや、示されているともいえるんだけど、主人公らが彼と語り合う機会は与えられない。
     そのことにより、物語を読み進めながら「この人はどんな人なんだろう」とずーっと考えさせられてしまい、その結果、彼がとてつもなく魅力的に見えるという不思議なことになった。
     語らず想像させるってすごい。

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    2016年10月12日
  • 特捜部Q―知りすぎたマルコ

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    真面目で心優しい官僚が出張からの帰国後姿を消す。その裏には公金横領が絡んでいる。一方犯罪組織から逃げ出したマルコ。知りすぎた為に組織に命を狙われる事に。手に汗握るマルコの逃亡劇にドキドキハラハラされらせる。Qよ、早くマルコを救って!

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    2016年09月25日
  • 特捜部Q―Pからのメッセージ―(下)

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    シリーズ第三作目。
    事件は相変わらず陰惨。
    だが、特捜部Qメンバーのやり取りが楽しく、この落差がまた妙。
    描写がイキイキしているものだから、読んでいて目の前に修正液付きのハエがみえてきた。
    シリーズが進むに連れて、アサドがより謎めいていくというのもおもしろい。

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    2016年03月13日
  • 特捜部Q―吊された少女―

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    嫉妬、嫉妬、嫉妬の本作。
    今回は新興宗教も絡んで、今までとはまた違った雰囲気でした。
    特捜部Qができてもう7年になるらしい。
    その割にチームのアサドの秘密、ローサの秘密はほとんど明かされず。でもそれでいいのかも。
    早く新しい作品が読みたい。
    ミステリとしても面白いけど、背景や人間関係が描き込まれていて、良いです。

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    2016年02月28日
  • 特捜部Q―知りすぎたマルコ

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    ネタバレ

    シリーズ第5弾。
    今回はミステリーと言うより、良質な冒険小説って感じで、逃走劇とアクションシーンがたまらなく良い。

    で、その逃走とアクション場面を生かしてるのが、Qの面々を差し置いて本編では間違いなく主役を張ってるマルコ。この子がいいんだよなぁ。少々出来すぎ感はあるものの、優等生がいないこのシリーズにとって、貴重な賢い良い子ちゃん。

    癖があるキャラばっかりのところに優等生を放り込むという展開が大成功している。マルコを脇役しておくのはもったいないなぁ。でもQの1キャラクターでは生かし切れないし、ここはマルコを主人公にした新シリーズを展開してみてはどうだろうか?まずは本編スピンオフって感じでもいいんだけどなぁ。と、無責任なファンは勝手な妄想を膨らませていたりする。

    今回は食われ気味の、本来主人公他メインキャラもそれぞれに色々あって、マルコとは真逆に全く使えない新キャラ(デンマークにもゆとり世代みたいなんあるんやろか?)が出てきたり、冴えないようにみせかけて実は日照り時期の少ないカールの恋の行方が新展開だったり…
    常連は常連で結構オモロいことになってきて、従前からのファンも楽しめるようなサービス精神が嬉しいぞ。

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    2016年01月11日
  • 特捜部Q―吊された少女―

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    ネタバレ

    いつの間にかQが創設されてから、7年も経っていることに驚き。モーナとも別れてるし。自分が置いてけぼりをくらった気分。
    細い細い糸を手繰り寄せて、結末まで持っていくのがすごい。
    ピルヨのパートは、まるで自分がピルヨになったかのように、ハラハラドキドキで、先が気になって、半分から一気読み。
    こんな救いのない終わり方って…Qのメンバーみんなが満身創痍で、どうなっていくのか。早く次回作が読みたい!

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    2015年12月26日
  • 特捜部Q―吊された少女―

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    ネタバレ

     本『特捜部Q』シリーズを読むたびに思うのだけれど、この作家は冒険小説の書き手としての色合いが強いのではないだろうか。物語の各所に個性的な人間たちを配することにより生まれる劇的効果を狙うのがとても巧い作家ではないのだろうか。だからこそ、警察という組織の人間を主人公にしていながら、およそ警察機構とは相容れないような主人子と、これまた同様の部下二人、そして何よりも事件の中核となる副主人公を物語ごとに造形し特捜部Qと対峙させ、交錯させ、緊張で蓄えた力を大団円で一気に爆発させてゆく手法が活きているように思える。まさに血沸き肉躍る冒険小説みたいに。

     それを強く感じさせてくれたのが本書である。交通事故に遭って木の上に飛ばされ、吊るされたままきみょうな死体となって発見された少女の話を、今回の特捜部Qは発掘する。その事件を取り憑かれたように調査していた老人が公衆の面前で拳銃自殺したのだ。衝撃的なスタートと言える。

     一方で現在より数年前から、奇妙な教団に生きるある人物の描写が始まる。女性、悪の化身、そして殺人鬼である。教祖との距離がなぜか不明だ。教祖の正体もわかりにくい。しかしそれなりの力を持ったカルトであり、その女は教団の実務を握る立場の人物であると同時に、頭の切れる悪魔である。彼女の手によって誰にも知られず教団から消えてゆく女たちのことがこうして語られる。

     カルト教団はこのような物語シリーズの中ではなかなか避けて通れない犯罪の火床のような題材であろう。教団そのものが健全であれ、そこに悪意のある人間、仮の姿を宿して金や力を行使できる人間の存在が、閉ざされた集団の中に特異に構築されたヒエラルキーに忍び込みやすい。そんな、古今東西を問わぬ宗教的悪の中で蠢く個の悪の姿が教団にも外界にも力を振るうことで、破滅を呼び込むという物語は宗教にも政治にも国家にもあり得ることであり、だからこそ冒険小説の骨格と似た造りになってきているのが、本シリーズなのではないかと思う。

     本書では主人公たちも命が安泰ではなく、火の中に飛び込まざるを得ない存在として描かれる。第三者的ではなく、まさに冒険を余儀なくされ、体験を己の物語に変えられる人々としての捜査官なのである。

     ちなみに本シリーズで冒頭から抱え込んでいる未解決事件=連続釘打ち機事件に、本書で大きな進展が見られる。カールたちを襲撃した銃が発見されたのだ。今後のシリーズ作品を通して、こちらの捜査も少しずつだろうが、露になるだろう。そしてあの事件で体の自由を奪われたハーディの人生も、自分の物語として冒険小説の道を伸ばし続けることだろう。今後も眼を離せない、注目のシリーズである。

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    2015年12月21日