ユッシ・エーズラ・オールスンのレビュー一覧
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ネタバレデンマークの警察小説、特捜部Qシリーズ第二弾。
いつの間にか置かれていた資料には、数十年前に解決し、犯人も収監中の兄妹殺しのことが。調査を開始するカールとアサドだったが、捕まらなかった者たちの存在を知る。
うーん、疾走感とハラハラ感は前作の方が上か。カールたちの捜査パート、ホームレスの女性のパート、逃げ切り社会的に成功した三人のパートの視点があるが、逃げ切った三人のパートが胸糞すぎて…捜査パートも、前回ほど犯人をじわじわ追い詰めるものでもなく。
更には、ラストもそこまで爽快感のあるエンディングではないので、総じて一作目が良かったなと。次作はガラスの鍵を受賞したとのことで、楽しみにしている。
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Posted by ブクログ
ネタバレとても面白かったです!
今回も、変わらず嫌なヤツが犯人でしたが、テンポ良く、先の気になる展開に、どんどん惹き込まれ、あっという間に読んでしまいました。
テーマは新興宗教。そして信者のこども達…。犯人の過去も、可哀想な描写はありましたが、それでも非道な犯行を繰り返し、犯人に対する、哀れみの気持ちは消えました。
几帳面で、犯行もぬかりなく行なってきた犯人でしたが、最後の最後に凡ミス連発?で少し拍子抜けしました…。まさかのボーリング愛好家とは…。ここまで犯罪を繰り返してきたなら、一般人と戯れるのはリスクが高すぎる…!と私は感じました。
私的には、もう少し犯人の苦しむ最期が見たかったです。そして、いまいち最期の展開が、理解が出来なかったのですが、イーヴァ達は捕まった?のかな…
次回作も楽しみにしてます。 -
Posted by ブクログ
子は親のものでは無い。
親の信仰を子に押し付ける、生まれながらにして一つの枠の中に閉じ込められた子は、親に見放されることを恐れて従う。
やがて思春期に矛盾した感情に苦しむ。
ミステリーはその国の闇を背景にする。
弱者である子と強者である親の関係がねじれる。
子供の頃の心の歪みは成長とともに社会の歪みに埋没していく。
デンマークではなくても、この国でも共通する。
こんなに重いテーマにも関わらず、思いっきり「暗い」北欧ミステリーとは一味違い、相変わらずの騒々しさがクセになるほどに良い。
主人公らしく無いカールや不思議なアサドとローセ、上巻で感じたストレスは下巻に入って一気に吹き飛んだ。
それにしても「なんでみんな、お尻のことで例えるんだ」って……。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ今回は、タイトルこそまた蹂躙された少年少女の事件のようだが、実は徹頭徹尾身勝手な大人たちのボタンの掛け違いが悲劇を大きく広げたのだった。
だから、「吊るされた少女」にはもちろん同情はするけれども、今までの事件ほどは胸が痛まずに読めた。
天性の人たらしであった青年と少女の出会いが事件の引き金だったとしても、そしてその二人が、あまり周囲の人たちの気持ちを忖度しないとしても、それが二人の罪であると糾弾するのはいささか酷だろう。
過去のひき逃げ事件と現在の宗教団体内部の諸問題。
いったいいつこの二つが交差するのだろう、と思いながら、どちらも興味深くぐいぐい読んでいたのだが、二つの事件が交差したとき、一つの解決を見た!と思ったのは単なる思い違いで、そもそも語り手自身が誤った前提で動いているのだから、その後の結果がどんどん思惑からずれて行ってしまう。
真犯人はあっちだったか。
いや、違うの?
懺悔なの?復讐なの?
残り数十ページになっていきなりの二転三転する展開に、読書スピードまで急上昇してしまった。
ぜいぜい。
カール、アサド、ローセそれぞれが抱える過去も、今回捜査の一環でセラピーしてもらったおかげで、次巻からぐっと深堀されていきそうな気がする。
願わくば、彼らにも安寧の日々が来ますように。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ読んでいる間、ずっと眉間にしわを寄せていたと思う。
そのくらい嫌な事件。
最初から最後まで暴力的な、救いのない話だった。
寄宿学校時代の友人グループ。
男子5人女子1人といういびつなバランスで、学友や教師たちを性や暴力で蹂躙していく。
しかしそのバランスが崩れたとき…。
まず男同士のつながりが気持ち悪い。
深い友情とは無縁の自己中同士なのに、互いの欲望を満足させるためにつるみ、学校を卒業して20年たった今も、その容赦ない暴力への嗜好を満足するためにつるんでいる。
金持ちだから、そして暴力に関しても容赦ないから、敵はいない。
ただ一人、仲間の前から姿を消した唯一の少女・キミーを除いては。
男たちは探偵を雇ってキミーを追いかける。
キミーは見つからないように姿を隠しながら、男たちの動向を探る。
ところが、いつの間にか追う者と追われる者が逆転して、キミーが男たちを追い詰める。
キミーの抱える心の闇と、哀しい事件、喪失については同情を禁じ得ない。
けれど、たった一人の信じられる友であったティーネに対して行ったことは、許されることではない。
たとえ自分の命と、命より大切なものを守るためであったとしても。
そして、カールの絶体絶命の時にキミーが現れてすべてがひっくり返るのだけど、どうしてそううまくいくのかがちょっとわからなかった。
だって相手は武器を持っていて、だからカールは絶体絶命だったはずなのに、狩の武器を携帯している男3人に対してキミーの登場だけで逆転できるもの?
何か読み落としたかな。
特捜部Qという組織は、一名増員もしたことだし、しばらくは安泰だろうけれど、アサドの秘密が明らかにはなっていない。
カールは、別居中の妻や同居している義理の息子との関係は直接ストーリーに影響を与えないのなら、退場願っていいのでは。
無駄に煩雑。
それよりも、捜査中の大けがの後遺症で肢体不自由になった元部下をうまくストーリーに絡めて事件を解決に導いていくほうがスマート。
どうせ捜査中の大けがの真相もそのうち解明しなければならないのだから。
で、主人公のカール・マークの上司がマークス・ヤコプスンなの、混乱するって前作の感想で書いたのに、今度は同じ警察の中にマーク・ヤコプスンとは無関係のヨハン・ヤコプスンが出てくるの、やめて~。
最後にキミーについて。
彼女は誰からも本気で愛されたことがない人生だったけれども、愛することはできた。
それが唯一の救いだと思った。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ先に映画を観ているといっても全く安心できず焦燥感を抱えたまま最後まで読む手が止まりませんでした。なんということでしょう……面白かった。。
常に特捜部Qの一歩先を行く犯人だけれど包囲網を徐々に狭めていくのが良いです。そこが繋がるの!?という驚きがあります。映画とは違ってるので安心できない。
被害者となるカルト宗教信者の各家族、宗教的な排他ではあるものの、底には悲しみに共感できる心がちゃんとあるんだなと思えました。敬虔になる人は元々真面目だったり謙虚だったりするんだろう。。特捜部Qに呼び出されたりして犯行が続いているのを知るとちゃんと協力してくれる。
現在進行系の事件が間に合って良かった…けれど、両親は間に合えなかったのが悲しい。イサベルは回復したのかな。
大団円とはいかないけれど、最後の展開には救われた思いです。ミア…よかった。。
特捜部Qのわちゃわちゃももちろん。
ローセそうなの?と思いました。ローセのときもユアサのときも良い人だ。三つこぶのラクダ。
アサド。貴方がいなかったらカールは万事休すという場面が多々あったので、シリア人という以外はなにもわからないけど貴方は必要な人です。
カールって不器用で言葉が足りんと思ってたけど原作だとそうでもない。アサドとローセと一緒に特捜部Qとして事件に関わってきたり、ハーディとの生活で変わってきたのかな。
クリスとかいう心理オタクはまた出てくるのかな…モーナから彼にバトンタッチ?アサドもこの人も例え話がおしり系。
次は屈指の名作「カルテ番号64」です。映画は泣いた作品……あんなカールとアサドって(T_T)
読むのが楽しみです。
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Posted by ブクログ
ネタバレ映画観たので、3作目はカルト宗教ものだとわかっててもキツい。
ボトルメールが何年も放置されてて、でも特捜部Qに回ってきて良かったです。13年前だから経年劣化であれまなボトルですが今は食堂勤務の元鑑識官も手伝っててかなり捜査が進みました。
特捜部Qが、いつもの面々からローセの代わりに姉ユアサが加わっててもドタバタしているので、辛さと笑いが3:1なのがそんなに救いになってないです。カールのセンス良い毒舌は健在だし3人とも変わらず面白いけど。アサドいつも何食べてんだろ。
犯人サイドと被害者サイドはとてもつらい。犯人もカルト宗教育ちなら、被害者もカルト宗教信者のご家庭から選んでいる。上巻で犯人の動機も語られていました。
今回誘拐されてる子たちの母親と、犯人から利用された女性がタッグを組んで犯人を追いかけてるのはアツい展開です。イサベルは怒りに燃えてるけど、母ラーケルは信仰が篤いので下巻もハラハラさせられそう。エホバの証人かぁ。
アサドとユアサがヒントを掴んで、でも特捜部Qはボトルメール事件を追ってるからと他部署が捜査してる連続火災事件は絡んでくるのかなぁ。下巻も読みます。
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Posted by ブクログ
未解決事件を調査するはずの特捜部Qのデスクに解決済みの兄妹惨殺事件の書類が置かれていた。犯人は自首して服役中なのだが……。カールとアサドは新メンバーローセとともに再調査を始めるが。→
シリーズ2作目。前作とは違い冒頭からわかりやすい展開。そして出てくる事件の関係者たちが全体的にクソオブクソ(お下品な言い回しで失礼します)
暴力描写がすごくて眉間の皺が濃くなりそうな感じなんだけど、特捜部Q側が逆に明るくて救われる。変人だけど仕事ができるアサドとローセ、最高→
正直前作に比べたら物足りなさはありつつも、特捜部Qメンバー(+α)が魅力的なんで、次も読んでいく!
個人的にはマークス・ヤコプスンとカールの絡みが大好きなんで、マークスにはずーっと課長でいてほしい(笑) -
Posted by ブクログ
『人間の一生は、誘惑の奈落の上を綱渡りし続けることであり、一歩間違えれば、どん底に落ちることもある。』
北欧ミステリーの人気シリーズ【特捜部Q】の第4弾。
本作は50年ほど前に実際にスプロー島に存在した女子収容所と、そこで行われていた非人道的な行いの史実をもとにしたストーリーだ。
映画化もされているが、映画とは違うストーリー展開なので、原作未読の方はご安心を。
本書では収容所出身のニーデの壮絶な過去パートと、現代の複数の失踪事件を捜査するパートが交互で構成されており、なぜ事件が起こってしまったのかを丁寧に描いている。
今回も胸糞が悪くなる内容ではあるが、史実をもとにしているので内容もより重く感じた。
作中に登場し、実際の収容所で行われていた強制不妊手術と優生思想は、けしてデンマークだけの問題ではない。世界中、日本でも行われていた。
現代では、出生前診断がそれにあたるのではないかと人種差別問題として取り上げられている。
この問題に関しては、漫画【進撃の巨人】等でも取り上げられているように多くの作品に影響した問題であり、私たちが考えなければならないことのひとつであると改めて思った。
【ダンサーインザダーク】のような救いがないストーリーだが、作中登場するニーデと教師の触れ合いが素晴らしく、これだけで1冊出来そうなエピソードだ。
ラストのエピローグも救いがありよかった。
また、カールと仲間たちのユーモラスなやり取りも健在で楽しく読ませてもらった。
エンタメとして楽しむだけではなく、社会問題として考えさせられる著者の熱い思いが込められた1冊だ。
こんな人におすすめ .ᐟ.ᐟ
・北欧ミステリーが好きな人
・社会派ミステリーが好きな人
・イヤミスが好きな人
・考えさせられる話が好きな人
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Posted by ブクログ
結局ミステリーの面白さはどれだけ魅力的な敵役を登場させられるかで決まるような気がする
あるいはどれだけ憎らしい敵役を
その意味で本作は合格点だ
今回カールたちが立ち向かうのはとんでもないくそ野郎でアサドやローセの怒りも大爆発だ
それにしても人の歴史とはこんなにも黒いのか
果たして人とは本当にこの地球に存在する価値のある種なんだろうかと思ってしまう
本作に描かれているスプロー島の女子収容所はデンマークに過去に実在していて、倫理的でないと思われた女性や軽度の知的障害を持つ女性を民族衛生法や優生法といった鬼畜な法律を根拠に不妊手術が行われてたのだという
作者のユッシ・エーズラ・オールスンはそのことへの″怒り″で本作を書き上げたようだ
ご承知の通り日本にもかつて優生保護法という法律が存在して″選別″が行われていました
これはとても恐ろしいことだと思います
なんの罪もない人が正義の名の下に未来を閉ざされてしまう
しかも障がい者や犯罪者に対して生まれてきたこと自体が罪なのだと考えるような人は今の世の中にもごく少数ながら実在し、神の代弁者のように振る舞っている
人の未来を作るのは、そんな悪魔たちに惑わされない人たちだと思う -
Posted by ブクログ
【全欧ベストセラーの警察小説.ᐟ.ᐟ】
未解決事件の再調査を行う『特捜部Q』
捜査するのは、はみだし刑事カールと変わり者のシリア人アサド。
このシリーズ作品は映画で観て面白さは先に知っていたのだが、原作も面白かった。
北欧ミステリーは初めて読んだのだが、最初は名前に馴染みかなかったので苦戦したものの、テンポがよく一気に読んでしまった。
ラストのアクションもスリリングで面白い。
本書で垣間見れる、デンマークの政治や生活様式などが知れるのも新鮮だった。
カールの過去に自身と相棒2人を重症と亡くした事件が描かれるのだが、こちらも未解決事件であり、今後シリーズにどう関わっていくのか楽しみだ。
このシリーズは映画も原作通りでいいので、気になる方は是非観てみてほしい。
北欧の雰囲気を存分に楽しめる1冊だ。
こんな人におすすめ.ᐟ.ᐟ
・海外ミステリーが好きな人
・北欧ミステリーが好きな人
・警察小説が好きな人
・北欧が好きな人
・映画化されている作品が好きな人
・ホワイダニットものが好きな人