ユッシ・エーズラ・オールスンのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
国家予算を騙し取る政府の役人と銀行家、その巻き添えになって口止めのために殺されてしまう下っ端の公務員と現地の熱意ある真面目なスタッフ。大がかりで机上のインチキで金を騙し取る犯罪の犠牲者と、力と恐怖と知識や教育を与えない虐待で支配した子供たちに物乞いや盗みをさせて金を集める泥臭い悪人の犠牲者が交差したことで、特捜部Qの面々が動き出します。主人公のひとりマルコという少年が非常に利発で魅力的でした。Qの面々は相変わらずですが、ハーディに回復の兆しが現れ、カールはモーナに振られ、アサドはひどい怪我から後遺症もほとんどなく回復していて、良かったです。
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Posted by ブクログ
特捜部Qシリーズ4作目。スプロー島という島に1960年代まで実在したという、知的障害があったり品行方正でなかった(と独断で判断された)りした女性の矯正施設(という名の強制収容施設)を土台にしているそうです。よもやこんなひどいことが、と慄きながら読み進み、慄けることは幸運なのだな、としみじみ感謝しつつ、複雑な気持ちで読みました。子供の頃に母親を亡くしたことに起因する知識の欠如に、いくつもの不幸と無関心と不親切と悪意が最悪のタイミングで重なってしまったニーデという美しく魅力的な女性と、親子二代で優性思想にとりつかれつつも権威を持った医師であるため長期間に渡り非道な行為を続けてきて政治にも働きかけよ
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Posted by ブクログ
これがシリーズの一作目の様だが、多くの人が嵌るのも無理ない面白さ。さすがに一気読みは辛いがちびちび読むのがお勧め。他の、まして駄作と一緒に読むと尚の事この作品が光って見える。訳も読み易い。
特捜部Qとはデンマークにおいて実在ではない存在だ。PTSDを追ったカール(事件の捜査で仲間を一人失い、一人を障害者に至らしめた)を軸に据え、たった一人の相棒をつけて解決困難事例を扱わせる。
アサド!解説によれば、最も変人である事になっているが、デンマークへ来た「シリア人」しかも逃亡政治犯と自ら名乗るだけで十分に紗はかかる。しかし、天才的頭脳とまだら呆け❔がユニークで、人間性も温かくて面白い。この2人の捜査 -
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Posted by ブクログ
下巻、解説にもあるが
もう冒頭からノリに乗っているのである。
特捜部Qのカールとアサドは地道に調査
誘拐犯は犯行を着々と進める
問題は誘拐された、子供の母親
こちらが…大爆発している。
上巻で読んだ印象は吹き飛び、子供のために闘う。
そこから捜査チーム側につながり、犯人との攻防がカール達に引き継がれていく流れは怒涛でした…
解説の「メッセージボトルという小道具は"偶然"が付き纏うため危険」という話も納得、この作品では主人公カールはボトルに対して距離を置いていたし、ボトルの要素をうまく使っていた。
暗く重たいテーマ×少数チーム(イライラしてる主人公+謎の変人達)という -
Posted by ブクログ
特捜部Qの三作目
二作目がちょっと微妙だったので警戒しながら読み始める。
海辺で見つかったメッセージボトル
中には「助けて」と言う書き出しと、解読出来ないくらいに文字が削れた手紙が
アサドやローセは、救助を求めているはず、と捜査を進めるがカールはなかなか乗り気にならない。
冒頭でメッセージを送った側の青年の視点が描かれていたので「おや?これは一作目のパターン(監禁された女性の視点と捜査チーム側の視点)と似た展開か?」と考えてしまったが、メッセージが投げ込まれたのはかなり前の話で犯人は捕まらずに、いまだに犯行を続けている点が違う。
今のところローセが勝手に休暇を取り、代役として派手目な姉 -
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Posted by ブクログ
デンマーク・コペンハーゲン警察内にある、未解決事件を扱う〈特捜部Q〉のメンバーの活躍を描くシリーズ第六作。
今回捜査するのは17年前に起きた、少女が車に撥ね飛ばされ木に逆さ吊りになったまま絶命した凄惨な事件。
この事件を生涯をかけて個人的に捜査していた警察官ハーバーザートが、自らの退官式で拳銃自殺したことをきっかけに〈特捜部Q〉が後を引き継ぐことになる。
このシリーズの魅力の一つは〈特捜部Q〉のメンバーたちのキャラクター。
リーダーのカールは基本的に面倒を嫌う質だが、なんだかんだで引き摺られていく。
アサドはその名前通りイスラム圏の人間らしく、デンマークの慣習や社会からすると浮世離れ的な言 -
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Posted by ブクログ
未解決事件を掘り起こし解決する正義の組織「特捜部Q」とは名ばかりな
厄介者刑事を地下に閉じ込めるために即席で、上司の予算目当てで作られた。
そして変人助手しかいない部署のメンバーが活躍する
シリーズの二作目
シリーズ全体の中でも、評価が低いらしい
(平均点は高い)
読んでみて、解説にもあったが、すぐに話の全体像がわかる。
一作目は過去と現在が入り組み、徐々に絡み合っていく構造だったこと。
社会的に地位のある人物たちが裏で結成した凶悪なグループと、それに復讐しようとする人物、そして主人公たちという構図が他の本でも出てくるパターンだったことでかなり困惑した。
前作のように期待してた劇的な展開