七月鏡一のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
レッドキャップスと対峙する、スナーク狩り編が今巻から始まっている。相変わらずのテンポ感の良さで、キースと対峙する内に隼人がARMS・騎士の覚醒を得て、武士もまた覚悟を決めたことで白兎の力を引き出し始めている。
物語展開は動的であり、各々が過去を引き受けて成長を遂げ、物語上見逃せない決断を行っている。三組に分けて相手の作戦「スナーク狩り」を打破しようとしている展開は、それぞれのキャラの振り分けの良さが強く感じられたところである。特に武士と笑う女豹のコンビなどは秀逸であった。
物語の厚み、熱さとテンポ感のよさが同居した優れた巻だった。星五つで評価したい。 -
Posted by ブクログ
第一部覚醒編の完結である。各々の名が知れるとともに、一つの悲劇を切っ掛けにしてジャバウォックの覚醒が起こった巻であった。
お見事の一言である。日常を描いていた1巻から少しずつ非日常へとシフトさせながら、ここで日常を完全に破壊した。ここまでに三巻を費やしたのみというのだから、そのテンポ感の良さは並外れている。
2巻の感想でも書いたが、人(キャラ)を殺すことに躊躇いがないところもまた、ドラマ性の構築に大きく寄与している。物語の展開は動的であり、そのダイナミズムは望ましいものである。
文句なしに星五つ。巻を重ねるごとに評価が高まった。本当にお見事の一言だ。