島本和彦のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
在りし日の大阪芸大の学生生活を描いたアニメファン、マンガファン垂涎のノンフィクションのようでありながらフィクションを唄い、その中心にはどうにもならん感じのダメ学生を置いてドラマを展開するという、この構成にハマる。
ほお、庵野ウルトラはこういう経緯で生まれたのか!とか、この頃の大阪芸大とんでもねーな!とか、このあたりあまり詳しくない身としては面白く読めた。
一方で焔のキャラクターもいい。情熱は人一倍、知識や鑑賞力も高いのに、それだけで実力と行動が伴わないこの感じ。決して嫌なキャラではないのだが、庵野あたりの突出ぶりと比較して残念な感じになってしまう。だが応援したくなるし、今後が気になる。 -
Posted by ブクログ
正義のヒーローも会社員だよ、という設定の物語。
昨今こういうあるあるネタというか、これまで作られてきた定石が読者側の常識・知識として存在することを前提として、その裏目を描くお話が続くなー。
この作品は、世間もヒーローがヒーローカンパニー所属であり、雇われ人である、ということをちゃんと認識してくれているのが心にやさしい。
ここを表向きは秘密、にしてしまうと、ヒーローたちはがんばっているのに、民間人から見ると融通が利かないとかヒーローらしくないとか、文句を言われる可能性があるからねえ。
それと、悪がきちんと分かりやすい悪事をしでかすのも、スカッとしていて読みやすい。
この後も、ヘンに馴れ合わ