⸺納豆て、日本の専売特許じゃない!
高野さんは今まで納豆本を2冊出している(第二集の方は未読)。この絵本はおそらく、それを足してエッセンスを取り出してスケラッコさんの絵で小学生にもわかるものにしたものだと思う。
高野本の魅力は、ひとつはその饒舌の文体にあるのだけど、今回は封印している。でも、おそらくそのお陰で高野本史上最高にわかりやすくなっている。いや、今までもわかりやすかったんだけど、回りくどい面白いエピソードは省略して結論だけを述べる潔さと、全てカラー写真とはいかない高野本の欠点を補うかのようにカラーのイラストが対象国の風俗を如実に説明して、何よりも写真よりもイラストの方が遥かに料理の中身がわかりやすい。
第一集のミャンマーの納豆煎餅、ネパールの潰したキネマ(納豆)など今ひとつイメージわかなかったものが、今回見事にわかった。
その他興味深いことを箇条書き。
・菓子箱納豆(簡単手づくり納豆)は、煮た大豆を箱の中に稲藁と入れて、コタツの中で2-3晩温める。岩手県には「雪納豆」なんてのもある。一度食べたい。
・中国ミャオ族のガオヨウはほぼ日本納豆(シダの葉を使う)。
・韓国チョングッチャンは納豆汁。今では生チョングッチャンも売られている。特産は全州隣の元州(ワンジュ)。隠れキリスタンの多い地域で、3日で作れる納豆が逃げる時重宝したらしい。作り方は煮豆に藁を入れる方式。全州の食は有名で数度食べに行ったが、この背景は全く知らなかった。隠れキリスタンの木造教会見てみたい。
・中国朝鮮族のチョングッチャンはパック納豆をタレと一緒にお椀に開けてお湯を入れるだけ。今度真似しよう。
・納豆菌はアジアも日本も基本同じだった。
・アフリカにも納豆があった。
・第一集では、納豆は縄文時代から始まった説を唱えたが、今回は大豆由来の納豆以前に、その親種であるつる豆からも納豆ができることを発見。結果、納豆が先で、その後に大豆が作られた説を高野さんは唱えている。
・納豆は世界各地で、豊かではない、肉や魚を摂取しにくい所で伝わってきた。それは手軽に取れて、栄養高く、出汁にもなるものだったからだろう。