翔田寛のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
真犯人
著/翔田 寛
### 〈書籍の内容〉
41年目の誘拐再捜査! 連続ドラマ化!
東名高速道路の裾野バス停付近で、高齢男性の遺体が発見された。事件を捜査する静岡県警裾野警察署の日下悟警部補は、被害者・須藤勲の長男・尾畑守が、昭和49年に誘拐死体遺棄事件に巻き込まれていたことを知る。誘拐事件は、時効直前の昭和63年に再捜査が行われていた。日下は、再捜査の陣頭指揮を取った当時の管理官・重藤成一郎元警視に捜査への協力を願い出る。
平成と昭和、時代を越えた刑事たちの熱い思いは「真犯人」に届くのか。二度敗北を喫した静岡県警の意地と矜持を賭けた三度目の捜査が始まる!
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### 〈感想〉
最近、警察小説を続けて読んでいる中で本作が目に留まり、手に取ってみました。現代の捜査技術を駆使する警察小説も面白いですが、昭和の未解決事件を追うストーリーには独特の味わいがあります。本作を読んでいると、かつて見た刑事ドラマの雰囲気がふと蘇るような感覚があり、懐かしさとともに物語に引き込まれました。
物語は3つの時間軸で進行するため、登場人物や時系列を整理しながら読まないと少し混乱する部分もありますが、それがまた物語の奥深さを生み出しています。事件の真相に迫る過程に緊張感があり、昭和と平成の刑事たちの執念が交差する展開は見応え十分でした。
本作は映像化もされているとのことなので、時間があれば映像作品もチェックしてみたいと思います。 -
Posted by ブクログ
「翔田寛」の連作短篇時代小説『幽霊が返した借金 おでん屋こはる事件帖(『神隠し―子預かり屋こはる事件帖』を改題)』を読みました。
「池波正太郎」、「木村忠啓」、「月村了衛」、「神楽坂淳」の作品に続き時代小説です、、、
「翔田寛」作品は、5年くらい前に読んだ『消えた山高帽子 ― チャールズ・ワーグマンの事件簿』以来なので久しぶりですね。
-----story-------------
幽霊が借金を返した!?
できた娘が失踪!?
おでん屋「こはる」が数々の怪事件を見事解決。
“思わずホロリ”とする連作時代ミステリー。
時は天保年間の江戸・神田白壁町。
おでん屋を営む主人公の「こはる」は、気になることがあると、首をつっこまずにはいられない性分である。
ひょんなことから近所に住む夫婦喧嘩の仲裁をしていたところ、奇妙な事件に巻き込まれてしまうこはる。
不思議なことに、借金を返したのは、すでに死んでいた女だというのである。
そんなことがあり得るのか?
断片的な材料から、「こはる」が導き出した謎の答えとは――。
表題作のほか、できすぎた女の失踪に隠された真実をあぶりだす『神隠し』、放火未遂に対する証言の違いの謎を解く『嘘吐き弥次郎』など四編を収録。
定町廻り同心もお手上げの怪事件の数々に、こはるが挑む“人情&ミステリー”時代小説。
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おでん屋兼子預かり屋の「こはる」が数々の怪事件を見事に解決する連作時代ミステリー… 2010年(平成22年)に『神隠し―子預かり屋こはる事件帖』として刊行され、改訂・改題し文庫化された作品です。
■第一話 幽霊が返した借金
■第二話 運の悪い女
■第三話 神隠し
■第四話 叱られっ子
■最終話 嘘吐き弥次郎
天保八年、神田百壁町の甚兵衛長屋近くにあるおでん屋“おかめ”を営む「こはる」は、一年前に腕利きの大工だった夫「幸次郎」と死に別れ、母「おてい」、一人娘「さなえ」との三人暮らし… “おかめ”への客足が減るなか、幼子をあやすのが得意な「こはる」が思いついたのは、子預かり屋の商売だった、、、
―夜泣き、寝小便、よろず承り候… よそ様の赤子の世話はもちろん、夫婦喧嘩の仲裁やら何やらと相談にのるうちに、気になることがあると首をつつこまずにいられない性格の「こはる」は、身近で起こった奇妙な事件に巻き込まれ、その解決にひと役買うことに...。
『第一話 幽霊が返した借金』では、「文七」と「おきん」の夫婦の借金が、その家に居候していた姪で元芸者の「おえん」によって返済されたが、「おえん」は借金が返済された日には既に死んでいた事件を解決し、
『第二話 運の悪い女』では、近くの裏店で「おせん」という女房とその連れ子の14歳になる「お初」と暮らしていた「周蔵」が包丁で刺されて殺され、「お初」が行方知れずとなった事件を解決し、
『第三話 神隠し』では、提灯屋なかやの女中で、働き者で心優しく、ほかの者からも慕われており、店の主人の後妻の話もあった「お照」が突然失踪した謎を解き、
『第四話 叱られっ子』では、母親に嫌われて叱られてばかりいる「松吉」が、本当は心優しく、ほかの人をかばうような心の持ち主であることを証して、母親「おふじ」の愛情を取り戻し、
『最終話 嘘吐き弥次郎』では、火事騒ぎの不審な点をきっかけに、「こはる」の夫で大工の「幸次郎」が足場から落ちて死んだ事件の真相を明らかにする、
人情ミステリなのでどれも優しいし、心が温かくなるんですけど、どれもそこはかとなく哀しいんですよね… 人間の業とでもいうか、罪を犯さざるを得なかった人への愛惜が感じられる展開でしたね、、、
「こはる」のキャラって、自分の頭の中では、「宮部みゆき」作品の、ぼんくら同心「井筒平四朗」シリーズに登場する、煮売屋の未亡人「お徳」と、少しイメージがダブりましたね… いずれの作品もおでんが食べたくなるしね、愉しめる作品でした。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ他の方が仰っていたように、情報量が多いかもしれません。ややこしいというか、次々に出てくる事柄がどこでどう繋がってくるのか整理仕切れないままラストに突入しました。
そして、ラストで怒涛のごとく明かされる真実。田宮事件は冤罪、もしかしたら真犯人が別にいて7年経って再び動き始めたのではないか、もしくは模倣犯の起こした犯罪かもしれないと散々思わせておいて実は違った。入江さんのやったことはどうなった? 田宮龍司くんを救う会はどうなった? 色々と消化不良になるラストだった。
ストーリーはいいのですが、登場人物が多く、視点が次々に変わることと、上記の理由により少々読みづらさを感じました。