翔田寛のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ誘拐殺人事件の新聞記事に導入され、場面は現代へ移る。2人の刑事に事件の一報が入り、急行した現場では1人の高齢男性の刺殺体が。取調を進める中でかつての事件の遺族であった事がわかり、風化しつつあった事件との関連が紐解かれていき、錯綜する思惑の中時効を迎えた事件の最後の一手を打つ事となった。
娘が結果的に事件の真相を掴んだ事で、遅かれ早かれ真実は明かされていたと思うとやや肩透かしを食らった気はする。また、どんでん返しを期待していると少し物足りないかもしれない。
無謀に思われた捜査の中でもう一歩の所まで辿り着いた刑事達への手向けとなった第6章には心震えた。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ評価は4.
内容(BOOKデーターベース)
「そんなことは自分の頭で考えろ!」警視庁捜査一課に配属された26歳の目崎敦史は指導係のベテラン刑事・棟方国雄からどやされてばかりいる。「辞めさせデカ」の異名をとる棟方の厳しさに反発も覚える目崎。しかも棟方は独断専行タイプで、課内では冷遇状態である。―石神井公園の殺人現場に二人は急行する。被害者は少年時代に強姦殺人を犯した人間だった。違和感をすくい、足を使った捜査で掴みとった衝撃の真実とは!?徐々に連係を強める昭和と平成の“年の差バディ”シリーズ、心揺さぶる第一弾!
シリーズものと言う事で期待込めて4.
全員が心に闇を抱えすぎで、これで冷静に捜査ができるんか?しかし、悪党はいつまで経っても悪党か? -
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翔田寛『冤罪犯』角川文庫。
幼女誘拐殺人事件を描いた警察小説。同名の単行本を加筆修正、文庫化。シリーズ化されるようだ。巻末にシリーズ次作の『黙秘犯』の冒頭試し読みを収録。タイトル通りなら冤罪なのだろうが、読み進むうちに模倣犯の線も見えてくる。果たして、真相は……
捻りに捻ったことで、不自然さを感じる事件の真相が少しマイナスのポイントだろうか。執念の捜査を続ける香山亮介、三宅義邦、増岡美佐、香山と衝突する入江正義の警察の面々の人物造形は非常に良い。
千葉県の休耕地で発見されたブルーシートをかけられて半裸で遺棄された幼女の絞殺死体。死体の遺棄状況は7年前に犯人逮捕で解決した田宮事件に酷似していた。拘置所内で自殺した田宮事件の犯人は冤罪だったのか……
本体価格760円
★★★★ -
Posted by ブクログ
昭和21年、戦後の混乱した日本で起こった誘拐事件と、その時効目前の15年後に起こった家政婦殺人事件。
「おまえは、ほんとうの息子じゃないよ。私が誘拐......。」この言葉を最後に息を引き取った母親。
いったい自分は誰なのか?この謎を追う息子・良雄。
一方、家政婦殺人事件を追う刑事たち。この事件と15年前の誘拐事件が繋がりを見せ始め・・・。
プロットは興味をそそるんだよなぁ。いかにも重厚なミステリーって感じだし。プロローグなんかも闇市の混沌とした様子を上手く描いていて迫力がある。八月という真夏の季節感もこちらにまで暑さが伝わってくるような書き方。
こりゃ、傑作かも!?って思って読み進めたんだが・・・。
面白いんだけど、解りにくい小説。
登場人物が多いんだよね。いや、別に多くても良いんだけど、特徴がわかりにくい。例えば、刑事が二組登場するのだが、互いに反目しあってるのはいいけど、読んでいくうちに、どっちがどっちだか解らなくなりそうだった。もう少し、キャラに特徴を付けても良いと思うけどなぁ。
場面もコロコロ変わるから、なんか落ち着かない。この点については、東野圭吾氏が「場面転換も巧みで、読者を飽きさせない」と支持してるそうだけど、う~ん、そういう見方もできるのかなぁ、と渋々納得。
昭和21年の描写は、当時の生活感をだしてるし、目の前に情景が浮かぶような上手さ。それに対して、15年後(昭和36年)の描写はいただけない。時効の都合で昭和36年に設定してるんだろうけど、時代の持つ匂いが伝わってこない。昭和36年って、さすがに戦争直後のようなことはないにしても、まだまだ日本は貧しかった時代だけど、その匂いがしないんだよなぁ。
プロットが良いだけにもったいない気がするなぁ。
ついでに気になった点をあげると、母親の気持ち・感情が描かれてない。ラストで息子の気持ちは語られているし、ウンウンと納得させるだけの描写もされてるんだけど、母親の〇〇〇の行動の理由とか△△△した感情が抜けてるんだよね。このあたりを描いてあると、解りやすい物語になったと思う。
マイナス点を挙げたけど、概ね満足できる一冊だった。
動機と犯行手順、それに関わる人物の行動にも破綻はないし、構成自体は緻密。
最後、母を想う息子の言葉、ちょっぴりウルッとしてしまったな。
☆4個
背表紙~
終戦直後の夏、5歳の男の子が誘拐された。<使い古しの新円で百万円を用意しろ。場所は有楽町カストリ横丁>という脅迫状に従い、屈強な刑事たちが張り込むなか、誘拐犯は子どもを連れて逃げてしまう。そして15年後、とある殺人事件をきっかけに、再びこの誘拐事件が動き出す。第54回江戸川乱歩賞受賞作。
構成で読者を引っ張る小説だと想う。もっとキャラを特徴つけて丁寧な文章だと、かなりの傑作になったんじゃないかなぁ。まぁ、そうすると、今の倍ぐらいにページ数になっってしまうか・・・。 -
Posted by ブクログ
ネタバレひさしぶりにミステリを読んだ気がします。
2008年乱歩受賞作。
乱歩賞ってほんとハズレがないですね。
戦争末期の誘拐事件がからむ昭和30年代の殺人事件という設定がいい。
登場人物が少し多いけど(刑事さんは1組でもよかったかな)、それぞれの個性が出てるので覚えやすかったです。
いろいろな角度からいろいろな人がそれぞれの目的でアプローチして、それが過去にあった一つの事件に集約され、その真相にたどり着く。
なんていうか、ミステリの醍醐味を味わせてくれる作品です。
物語中の伏線もきっちり回収してるし。
最後がちょい説明調(2時間ドラマの最後の10分みたいw)なのと、ちょっとご都合主義的は出会いもあるけど、まあ許せる範囲でした。
謎解きとスリルとサスペンスと感動。
ぐいぐい引き込まれて一気に読みました。