翔田寛のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
内容紹介
「そんなことは自分の頭で考えろ! 」警視庁捜査一課に配属された目崎敦史は、コンビを組むベテラン刑事・棟方国雄警部補からどやされてばかりいる。目崎の経験のなさのせいでもあるが、“辞めさせ屋"の異名をとる棟方への反発も覚える。初の現場は石神井公園で発生した殺人事件。被害者は少年時代に強姦殺人を犯した人間だった。捜査を進めるうちに二人の関係に変化も兆しはじめ……。
血気盛んな若手刑事と、職人気質で周りと相いれないベテラン刑事。もう何十年と使い古されてきたシチュエーションです。
それだけに皆読みなれていて、それほど新味が無くとも安心して読める題材です。本書もその手の本が好きであれ -
Posted by ブクログ
ネタバレ明治維新ミステリーシリーズになるのかな?世界遺産富岡製紙場を舞台にしたミステリー。
開業の翌年、明治6年に製紙場で起きた事件。事件を解明するのは工場長の娘であり工女第1号の尾高勇。父と友のために立ち上がり、明晰な頭脳で推理する・・・というストーリーだけど、肝腎の密室の謎とか事件の真相は添え物の感があるり、それを期待して読んだら肩透かしを食らう。
だけど、折しも先週富岡製紙場見学に行ったばかりなので、場面が目の裏にしっかり浮かんで、臨場感半端ない。維新当時の空気感とか、工女たちの生活とかを垣間見れてそちらの点で面白かった。
登場人物としては、勇の父親である工場長が素晴らしい人物であるのと、司 -
Posted by ブクログ
世界遺産登録で注目を集める富岡製糸場。このお話の舞台は、製糸場開業の翌年の明治5年、たくさんの工女たちが働いていた頃です。
近代化を担い、国家財政を支える期待を背負って設立された製糸場で、女工の1人が遺体で発見されます。
そこは完全な密室。あるいは自殺かとも疑われますが、凶器は見つかりません。
死亡した女工の親友であった別の女工も行方不明となり、工場を不穏な空気が覆います。
皇太后・皇后の行啓を間近に控える中、事件を解決しようと中央からも役人が派遣されてきます。
工場長の娘であり、工女でもある少女、勇(ゆう)は、友人が犠牲となった惨事の謎を暴こうと知恵を絞ります。
日本の発展のため -
Posted by ブクログ
第54回江戸川乱歩賞受賞作品。
題名から想像できるように、自分の出生の秘密を探る作品です。
時代設定は昭和36年。
この年におきた殺人事件から、その15年前の誘拐事件が絡み、真相を究明していく物語りとなっています。
しかし、この真相究明については、2組の刑事が別々の角度、捜査から最終的には真相にたどり着くようになっています。
これが、わかりにくい。読んでて混乱してしまいます。あれ、こっちのチームがこういうこと考えてたんだっけ?とか、こっちのチームは何を追っかけてたんだっけ?とかとか
さらに、登場人物も多く出てきて、この人誰だっけ?ってなってしまいます。
そんなわけで、ちょっと読み進めるのに苦