翔田寛のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
シリーズ第三弾にして、完結編。
慟哭のラストに、衝撃を受けます。
なぜ、棟方警部補の息子は死んだのか?
なぜ、目崎巡査部長の父は死んだのか?
なぜ、目崎巡査部長は、警視庁捜査一課に異動し、棟方警部補の下に付いたのか?
全ての疑問が、明らかとなる最終章です。
最後、関係者が集まる病院で、棟方警部補と仁川組との一戦は、ハラハラドキドキものです。
エピローグで、目崎巡査部長と、伯父である警察庁次長の目崎 健三が、2人で歩く姿に、涙が止まりません。
『棟方さん、自分はこれからどういう刑事になればいいんですか?』
『そんな事は、自分の頭で考えろ!』
いつもの声が、聞こえた気がした...
目崎巡 -
Posted by ブクログ
翔田寛『左遷捜査 2 迷宮入り事件』双葉文庫。
シリーズ第2弾。前作は非常に面白かったので、期待は大きい。
結論から言えば、前作に負けず劣らず本作も非常に面白かった。大当りだ。一つの殺人事件をきっかけに過去の事件と事件関係者の過去が連鎖的に次々明らかになっていくプロットは読み手を全く飽きさせない。また、主人公の二人の刑事、棟方と目崎の人物造型が見事だ。読み進むにつれ、偏屈者と思われたベテラン刑事の棟方が良い味を出し、若手刑事の目崎の成長していく姿が上手く描かれている。
特殊清掃を請け負う会社の社長の射殺死体が、早朝の荒川で発見される。忌まわしき過去を持つ二人の刑事、ベテランの棟方国雄と若 -
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『誘拐児』に続いて翔田作品、2作目。
少年は、まだ、冷たい川底にいる...
昭和49年8月、誘拐された男児の遺体が発見される。
時効を1年後に迎えた昭和63年7月、静岡県警は、特別捜査班を編成し、再捜査を開始する。
そして、平成27年8月、男児の父親が遺体で発見される。
複雑に絡む3つの時間軸のいたるところに、伏線が...
二度の敗北を喫した静岡県警は、三度目の捜査で、『真犯人』を探し出すことが出来るのか?
二転三転するストーリーに、ハラハラドキドキの連続です。また、関係者の『業』に、辛くなりますね。
しかし、40年をかけた多くの刑事たちの想いが叶い、最後に本当の真実に行き当たる場面は -
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終戦の翌年、昭和21年の夏、ひとつの誘拐事件が発生した。狙われたのは、実業家の長男で、まだ5才の子供。
しかし、警察の失態により、身代金は奪われ、犯人は取り逃がし、更に、子供は帰って来なかった...
それから、十数年が経ち、ひとりの女性の殺人事件が発生した。捜査を続けたところ、十数年前の幼児誘拐事件とのリンクが出て来た。
果たして、殺人事件の犯人は、誘拐犯の人間と同じ人物なのか?
母親の最後の言葉『お前は、本当の息子では...』に苦しむ青年とその恋人、反目する2つのグループの刑事達。
最初、バラバラであった3つの糸が不思議に絡み、やがて、ひとつの真実に行き着く。
各所に伏線があり、二転三 -
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このシリーズとても好きです
読みやすいし変なエモさもないし、物語が淡々と描かれるので映画を見ているような気持ちになります
起承転結もきちんとしているし物語の軸がぶれることもありません
登場人物の背景も丁寧に描かれています
そのため犯人に同情しがちです…
誘拐殺人は絶対悪ですが、犯人がなぜ復讐したくなったのかを考えるとすごく切ないです…
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静岡県警浜松中央署の日下悟警部補のもとに、少女誘拐事件発生の一報が入った。身代金の要求額は一億円。運搬役には母親が指名された。静岡県警は総力を挙げて解決に乗り出すが、混雑する《浜松まつり》会場や何台も -
Posted by ブクログ
以前読んだ「真犯人」が良かったので他の作品も読んでみたくなり手に取りました。
なんと「真犯人」と同シリーズだったんですね!
知らずに3巻を先に読んでしまいました笑
本作も淡々と物語が進んでいき、派手な演出もエモさもないまま事象だけが紡がれていきます。
それが本当に心地よくて読み応えがあります。
犯人の背景が今回も切なくて涙が出ます…私だったらどうしたのかなぁ…私も復讐したくなるかもしれません。
私もドナー登録しようという気持ちになりました。
私が死んだら私の臓器を必要としている人の手に渡って欲しいです。
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ミステリ界の気鋭による至高の -
Posted by ブクログ
2015年、高速道路のバス停で男が刺されているのが発見された。その男は昭和49年(1974年)の未解決誘拐事件の被害者の父親だった。捜査は41年前の事件に自ずと接触し、誘拐事件の時効直前、昭和63年(1988)に立ち上げられた、誘拐事件の特別捜査班にたどり着く。接触した当時の管理官から、操作の顛末を聞かされる…。
3つの時代の出来事を説明するという話ではあるが、基本的に昭和49年(1974)の話…ややこしいので西暦に統一、はほぼ伝聞のみ。ややこしいのが大半のメインとなる1988年の部分で、3つの捜査班がバラバラに動いているところに、2015年の捜査班が混ざってきて、正直なところ辰川以外の名前