彩坂美月のレビュー一覧

  • 思い出リバイバル
    「たった1つだけ思い出を再上映できるとしたら、あなたはどれを選びますか?」

    何人かの思い出が再上映されるが、それぞれ全く違うので飽きさせない
    そして最後には再上映させる人「映人」の正体が!!
    先が気になり、一気読み
  • 思い出リバイバル
    『たった一つだけ思い出を再上映できるとしたら、あなたはどれを選びますか?』

    一日二十四時間生きていく私たちは、その一瞬一瞬にさまざまなことを体験していきます。もちろん眠っている時間はカウントできないとしても、私たちは数々の体験を『思い出』として記憶していきます。そんな『思い出』は人によって当然に異...続きを読む
  • 向日葵を手折る
    他の皆さんのレビューであらすじは詳しく紹介されているので、ここでは敢えて省略。
    山形の集落で暮らす3人(みのり、怜、隼人)の、小6から中学卒業までの多感な季節を、瑞々しく描いた少し甘酸っぱい青春ストーリーであるが、そこに謎を秘めた不穏な出来事を融合することで、上質なミステリー性を帯びた作品となってい...続きを読む
  • 金木犀と彼女の時間
    あなたは、『これから何が起きるのかを知ってい』ると思う体験をしたことはあるでしょうか?

    何かをしている時に、これはかつて経験したことがある、というように感じる瞬間。それは、”デ・ジャブ”とも呼ばれ、恩田陸さんがとても好まれ、恩田さんの作品には必ず登場するものでもあります。その真否のほどは分かりませ...続きを読む
  • 向日葵を手折る
     彩坂美月さん初読でした。
     突然父を亡くし、母の実家・山形の桜沢という田舎、それも小さな集落に引っ越した小学6年生・高橋みのりが主人公の物語で、小6から中学卒業までの4年間がみのりの視点で描かれます。

     みのりと2人の少年(隼人と怜)の成長、田舎の豊かな自然や風習・行事のよさ、集落特有の関係性か...続きを読む
  • 金木犀と彼女の時間
    タイムリープ学園ミステリ。同じ1時間を5回繰り返し最後のターンが確定事項となるんやけど、とにかく面白い。タイムリープ中に成長していく主人公をめっちゃ応援するし、同級生達もどんどん好きになるし、皆で幸せになってくれと思いながらノンストップで読み切った。
  • 向日葵を手折る
    多感な子供達が大人になるまでの物語の中にミステリーの要素も加わったよう感じた。
    山形の山あいの村のそれぞれの季節の描写や子供達の心模様がとても丁寧に描かれており、井上陽水「少年時代」の情景が自然に浮かんで来るような気がした。衝撃的な事件を乗り越え成長した3人のラストシ―ンも感動的だった。
  • 思い出リバイバル
    都市伝説のようにささやかれる、思い出を再上映する〈映人〉。

    一縷の希望を持って映人に会いに来る人々。

    「ある犯罪の思い出」のラストが素敵だった。

    私にはリバイバルしたい思い出はまだないな。
  • みどり町の怪人
    一話完結の連作短編小説です。
    ジャンルとしてはホラー&ミステリ&イヤミス+ハートフルが混ざった感じでした。

    各ストーリーは完全に独立していますが、すべて「みどり町」を舞台にしていて、「みどり町の怪人」という都市伝説的な“なにか”が軸となって物語が展開していきます。

    町で暮らす人々は共通しているの...続きを読む
  • みどり町の怪人
    田舎町「みどり町」を舞台としたミステリー作品。
    みどり町に蔓延る「怪人」の噂、そこに住まう人々に起きる出来事、田舎特有の閉塞感が絶妙にマッチしていてとても引き込まれました。
    いつの時代も情報が錯綜し、それが噂となり、それがいつの間にか真実のように変わっていく。『幽霊の正体見たり、枯れ尾花』という言葉...続きを読む
  • 思い出リバイバル
    頁を開くと「たった一つだけ思い出を再上映できるとしたら、あなたはどれを選びますか?」の問い。

    読む前に考える。
    私だったら高校時代の淡いエピソード、それとも亡き父との楽しかった日々?
    過去に想いを巡らせながら読み進めた。

    思い出を一つだけ再上映してくれる不思議な存在・映人によって、過去の出来事を...続きを読む
  • サクラオト
    「サクラオト」「その日の赤」「Under the rose」「悪いケーキ」「春を摑む」「第六感」
    6話収録の連作短編集。

    彩坂作品に漂う不穏さは今回も健在。
    本作では更に緊張感もプラスされ趣向を凝らしたミステリーとなっている。

    春夏秋冬の各季節に聴覚・視覚・嗅覚・味覚・触覚の五感を掛け合わせた構...続きを読む
  • 金木犀と彼女の時間
    タイムリープ青春ミステリー
    小さい頃に初めてのタイムリープをし、両親に信じて貰えなかった事から他人との接し方に悩む主人公
    中学生の時にも経験し、高校の文化祭で三度目のタイムリープ。
    過去の経験から、1時間×5回繰り返すはずだったが、、、
    1回目に、まさかの出来事。死ぬはずのなかった同級生がなぜか屋上...続きを読む
  • サクラオト
    この作者様の他の作品を読みたいのですが、なかなかなくて…気分転換に選びました。
    五感をテーマにした五編+Extra stage「第六感」からなる本格ミステリーの連作短編集でした。

    とても読みやすくて面白かったです。そこまで長くないのでサラリと読めます。温かい話もありつつ、基本はホラーよりでした。
    ...続きを読む
  • 僕らの世界が終わる頃(新潮文庫nex)
    とても面白かった!
    普段ミステリー小説は読まないけどサクサク読めて、読みすやすかった。

    現代版ミステリーって感じだった。
  • 夏の王国で目覚めない
    男女7人の一夏の物語を記録した青春ミステリー作品。
    家庭で上手く自分の場所が出来ず悩む主人公・美咲がネットで出会った人々とともにミステリー劇をこなしながら、ミステリー劇・そして旅の真の目的を明らかにしていく物語。
    感想としては、本の厚さ自体は分厚いがストーリーがテンポ良く進むところがとても読みやすか...続きを読む
  • 金木犀と彼女の時間
    同じ時間を5回繰り返し、5回目が確定事項となってしまうというタイムリープ体験を持つ主人公が同級生の転落死を防ぐために奔走する青春学園ミステリ。
    明確に制約があるタイムリープという設定を活かしたミステリとしとても面白かったです。文化祭に部活、そして友人と高校生活が瑞々しく描かれているのもさすが彩坂美月...続きを読む
  • 僕らの世界が終わる頃(新潮文庫nex)

    普段ミステリーはまったく読まないからほぼ初だったが、面白かった。最後は続きが気になって少し夜更かししてしまった。

    主人公が強くなっていくところも、完璧かのように思えた兄や兄の友人が弱い一面も持っていたところも良かった。

    最後の方まで犯人が誰なのか分からなかった。
  • 柘榴パズル
    「物事は、なんでも見た目通りじゃないからねえ?」。いつも嫁の名前を間違える祖父、柔道部出身という母、どこか冷めた兄、年齢より幼い妹、そして私。ほんわかしたムードで4章300ページにわたって繰り広げられる家族ミステリーはところどころに不気味な伏線が引かれ進み、読者はなんとなく違和感をずっと感じながら読...続きを読む
  • 柘榴パズル
    "家族”を題材とした短編ミステリー小説。どこにでもいそうな山田家やその周りいる人々との交流を通したハートフルなストーリー、

    …かと思ったらそれは読者に対してのミスリードでしか無く本当は"家族"の愛に飢えた人間達が家族を演じる疑似家族であった。
    個人的な伏線としては
    ・祖母の描写は出てくるのに、父親...続きを読む