彩坂美月のレビュー一覧

  • 金木犀と彼女の時間
    上原菜月は七歳の時にタイムリープを経験して、自分がリプレイヤーだということを知っています。
    同じ一時間を五回繰り返すのです。

    そんな菜月が高校生になり文化祭の十月五日に人生三度目のタイムリープが始ります。
    その日はクラスメイトの天野拓未に告白をされた直後でした。本当は菜月は拓未に五回告白されるはず...続きを読む
  • 金木犀と彼女の時間
    同じ1時間を5回繰り返して、5回目で確定する、という
    ずいぶん限定的な制限つきのタイムリープもの。

    設定が面白かったし、主人公の視点から
    繰り返されて残り回数が少なくなるタイムリープに焦りを感じたりして
    読んでいてワクワクした。
  • 金木犀と彼女の時間
    高校生の菜月は、過去二度のタイムリープを経験したことがある。2つのタイムリープで共通していることといえば、精神的に追い詰められたことや同じ1時間を5回繰り返し、その後5回目の出来事が現実として歩むことである。
    そして文化祭の日、クラスメートの拓未から告白された直後、タイムリープが発動してしまった。な...続きを読む
  • 夏の王国で目覚めない
    彩坂美月が2011年に発表した作品の文庫版。高校生の美咲は、熱中する正体不明の作家 三島加深の未発表作が手に入るミステリーツアーに参加するのだが…。本作は良い意味で裏切られました。タイトルやカバー絵からもっと軽いタッチの作品を想像していたのですが、きっちりとしたクローズドサークルの作品です。とはいえ...続きを読む
  • 夏の王国で目覚めない
    チャットコミュニティでの正体隠匿状態から、推理ゲームが始まり、そしてそれが惨たらしい殺人ゲームへ…。

    読後感としては、主人公の成長物語であり青春小説のような感じもうける。

    革命的な部分ではないが、期待を裏切らず満足して読み終えれた。
  • 夏の王国で目覚めない
    家族の中に居場所はないと感じる美咲。ネットの中に居場所を見つけ誘われたゲーム。始まる参加型の推理劇。人が消え、殺される。誰が犯人でこのゲームの目的はなにか。いくつもの謎が提示され展開も早く面白い。美咲の高校生としての悩みや家族への想いも描かれていて推理ゲームだけではなく他の部分も楽しめる。二転三転し...続きを読む
  • ひぐらしふる 有馬千夏の不可思議なある夏の日
    「夏の王国で目覚めない 」が面白かったので読んでみたのですが、短編の連作的な印象でしたが、最後になるほどと思われる構造はとても面白かったです。そして青春小説的な爽やかさ、舞台となる土地の雰囲気や懐かしさの出し方などこれはもうさすがとしか言えません。2作ですっかりファンになりました。他の作品も読んでみ...続きを読む
  • 夏の王国で目覚めない
    ネットでの出会いで、現実の事件?に巻き込まれるお話。
    既読感があったのは、歌野晶午の密室殺人ゲームシリーズみたいと思ったからか。

    同じ作家のファンが集うSNSの会員サイトから集められ、ミステリツアっぽく物語は展開するのだか、果たしてその目的は?
  • 僕らの世界が終わる頃(新潮文庫nex)
    最初苦手なタイプかと思ったけど、途中から怒涛の展開で一気読み。以下すごいネタバレです。

    苦手と思ったのはまず設定。引きこもり中学生が初めてネットで小説を書いていきなり大ブーム、とか、その小説の登場人物がいかにも類型的で面白くないとか、なりすましの文体模倣がうますぎるとか(超ネタバレしますが、プロ...続きを読む
  • 僕らの世界が終わる頃(新潮文庫nex)
    遠田志帆さんのイラストに惹かれて、あらすじも気になって購入。

    自分がきっかけで友だちをイジメの被害者にしてしまい、校舎から転落させてしまった。それをきっかけに学校に行けなくなり、引きこもりとなった少年が主人公。多分高校生?なのかな?と思いますがカバーイラストと、描写的に中学生な気もしてしまい年齢が...続きを読む
  • ひぐらしふる 有馬千夏の不可思議なある夏の日
    読み進める内に段々足元が覚束なくなってくる様な、少し不安感を煽るほんのり薄暗い雰囲気がとても良い。
    途中で引っかかりを覚えた部分が伏線として物語の最後で綺麗に回収されて爽快な気分になった。

    ルパンとホームズに関する主人公の趣向が理由まで全く自分と同じで物凄く親近感を覚える…。
  • ひぐらしふる 有馬千夏の不可思議なある夏の日
    日常の謎系ミステリー。山形出身の作者が舞台にしたのは山形県だと思われる土地。
    その土地ならではの慣習なども交えつつ作られた青春ミステリーは、知っている人でないと書けないだろうなと。勿論その土地のことを詳しく知らなくても、面白く読めた。
    最終章で全ての伏線が回収され、あぁそうだったのかと納得。
  • ひぐらしふる 有馬千夏の不可思議なある夏の日
    読んでいる途中はやや中途半端な、ちぐはぐな印象を受けます。なんかすっきりと解決されないような、何かがかみ合わないような。しかしそれは最後に解消されます。なかなか手の込んだ作りのミステリーです。
  • 少女は夏に閉ざされる
    『未成年儀式』が改稿&改題され、大幅パワーアップ……と思いきや、クライマックスの大好きなあの台詞がない!
  • 文化祭の夢に、おちる
    一気に読めて面白かった。一気に読みすぎて結局何もしなくても戻ってこれたのかどうか理解できず。それにしても危険な文化祭準備だな。
  • 少女は夏に閉ざされる
    著者デビュー作『未成年儀式』に大幅改稿、改題をした作品。
    デビュー作だけ未読だったのでこちらを購入。
    当たり前の1日のはずが非日常へと突如色を変えた夏の1日。
    隔絶された空間で少女達の様々な思いが交錯する。
    色んな要素を詰め込みすぎなきらいは若干あるのですが一気読みさせてくれる。
    双子の姉妹が危うい...続きを読む
  • 少女は夏に閉ざされる
    サバイバルなのかミステリーなのかどっちなんだ、という感じもありますが、危機的情況からの脱出と、解き明かされる謎にカタルシスは感じます。少女たちそれぞれが抱える不安、秘密、想いなんかが複雑に絡み合って、独特の雰囲気を作り上げていますね。
  • 少女は夏に閉ざされる
     「新青春エンタ!」なんて標榜しているどこかの戯言みたいに、とかく昨今の小説はジャンル分けがしにくいものである。本格ミステリかなと思いきや恥ずかしいラブコメだったり、純文学かと思いきやバトルものであったり、第一印象がまるでアテにならないのは、まぁ多分、売る側がそんなこと考えなしに売っているからなんだ...続きを読む
  • 思い出リバイバル
    「たったひとつだけ思い出を再上映できるとしたら、あなたはどれを選びますか?」

    過去に自分が見ていた世界と時間を経て大人になった自分から見た世界は全くの別物。もし自分が思い出を再上映するとしたら何を選ぶだろうか。再上映したいと思えるような思い出を作るために今を生きてる。
  • double~彼岸荘の殺人~
    ミステリー×ホラー×超能力の三重奏がうまく調和していた作品。怪奇現象が起きる彼岸荘という閉ざされた空間で
    、殺人事件が発生する。それは目に見えない何者かの仕業なのか、それとも人による殺害なのか。そこに集められた者たちが常に見えないものに恐怖し疑心暗鬼になりながらストーリーが進んでいくのでドキドキしな...続きを読む