彩坂美月のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレホラー?というか超常現象?系の小説を初めて読んだ。面白かった!
どんな話?
簡潔に言うと、霊というか超能力、異常現象がやばい家!!の話。
超能力持ってる方と主催者でなんか家の調査に行くんですけど、あれあれ?となってく話です。
色々、話の理屈通っててすごい!
ネタバレなんですが、
椅子に入って死んでたのは子供の動揺で電気分解事故死。女性投身自殺とワイン事件は、蓮の連れのあの人が社会的地位や評判を保つために、屋敷のせいにするために、ていう思いを屋敷に利用されて殺したって言う話。
その他ほとんどの現象は激ヤバ屋敷のせいだけど、ここの話は理屈通ってる気がして、はえすげえなーと思った。あと蓮の動機も -
Posted by ブクログ
父親が亡くなり、山形の集落に引っ越してきた小6のみのり、よそ者の入ってくることの少ない閉鎖的な村の中で過ごす日々が丁寧に繊細な描写で語られる
「ここは閉ざされた王国みたいだ」と感じる山深い村に残る風習や地域の行事
その一つである「向日葵流し」
その準備中に起こった事件
子どもたちが噂する〈向日葵男〉
なにやら不穏な空気をまとったこの村で、みのりは中学生になり
友人たちとの関係もまたすこしずつ変わっていく
村にきて一番初めに顔見知りになった怜
優しく穏やかでちょっと憂いのある少年の描写やエピソードがとっても好き
そして乱暴者の隼人
突然キれるような子だけれど、何故か目を離せない魅力を持つ
最初 -
Posted by ブクログ
あなたは、『向日葵男』を知っているでしょうか?
(*˙ᵕ˙*)え?
夏の代名詞とも言える『向日葵』。漢字で書くと今ひとつピンときませんが、”ひまわり”、とひらがなで書くと、太陽の動きに沿って、花の向きを変えていく真っ黄な大輪が頭に思い浮かびます。
この国では祭りが全国各地で行われます。季節を身近に感じてきた国民性もあって、そんな祭りにはその季節を象徴する草花を前面に打ち出すものも多々あります。ツツジ、朝顔、菊といった花々の他に、夏と言えば『向日葵』を祭りの中心に置くものがあるのは如何にもという気がします。
さてここに、そんな『向日葵』を川に流す『向日葵流し』という祭りが連綿と行 -
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読んで良かった。
気持ちの良い感動に酔いしれる青春ミステリーだった。
父親が亡くなり母の実家である山形の祖母の家に引っ越してきた小6の高橋みのり。
近所で出会った少年は、優しく話しかけてきてくれた藤崎怜。
乱暴な強い眼差しをぶつけてくるのは、隼人。
みのりと怜と隼人を中心に物語は進んでいく。
この土地では向日葵男というおぞましい怪物がいて…という噂があり、何者かによって向日葵の花が切り落とされる事件が起き、真っ先に向日葵男のしわざだと。
よほど暗い絶望感漂う事件が次々と起こるのでは…と想像していたが、殺伐としたものではなく結果としては、そういえば序盤から気にはなってたなと思い返すことがで -
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彩坂美月『向日葵を手折る』実業之日本社文庫。
田舎では有りがちな都会からの転校生が味わう閉塞感、豊かな自然の風景と四季の移ろいが見事に表現される中、少し薄気味悪いミステリーが静かに進行していく。
どこか懐かしさを感じる、草木の緑の薫りを感じる爽やかな青春ミステリーであった。
主人公の高橋みのりが山形県で小学6年生から中学を卒業するまでの4年間に起きた『向日葵男』が関連すると思われる事件が描かれ、最後の最後に全ての謎が氷解する。しかし、それはみのりの初恋の相手との突然の別れであった……
父親がくも膜下出血で亡くなり、小学6年生の高橋みのりは母親と母親の実家のある山形県の桜沢という集落に引 -
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ネタバレ山形県の田舎を舞台に主人公・みのりと怜と隼人という二人の少年との青春ミステリー。みのりが桜沢に引っ越してからの4年間を四季折々の描写と向日葵男の影が軸となり進んで行く。500ページ越えと少し長めながらもテンポがダレることなく進んでいくためスイスイと読むことが出来た。
“向日葵男”の正体はなんとなく想像はつくもののその原因はとても悲しいなぁと感じた。田舎特有の“疎外感”や無意識な“差別意識”は人を静かに狂わせていく。助けを求めることを自分からためらってしまう空気感は時間をかけて“向日葵男”という怪物を生み出していく。人には裏の顔を持っている。優しい先生やおとなしい親友は実はとんでもない本性を持っ