彩坂美月のレビュー一覧

  • 向日葵を手折る

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    夏に読めてよかった。文句なしの星5です。
    田舎に越してきた女の子と田舎にいるヤンチャな男の子と優しい男の子の3人を中心にミステリーがありつつ、メインは各々の人としての成長にフォーカスした作品。
    小6から中3までの4年間の成長を描いているため非常に長いがそれが気にならないほど、ひまわりや夕暮れ風景描写が秀逸で蝉の鳴き声が聞こえてくるようなそんな小説。
    良い意味で起承転結は薄く、悪くいえば続きがあまり気にならない話かもしれないが、思い返せば青春はそんなものだったかもしれない。それでいて心の片隅に残るような。
    圧巻でした。

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    2025年08月02日
  • 向日葵を手折る

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    ネタバレ

    思春期の複雑な心理描写がとても自然に表現されており田舎特有自然描写、同級生たちの関係性、異性との距離感全て主人公と一緒に共有し成長していくような気持ちになった。あらすじに書かれていた青春ミステリーというジャンルには読む前はピンとこなかったが読み終わったあとは納得した。これこそまさに王道の青春ミステリーです。

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    2025年07月11日
  • そして少女は、孤島に消える

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    最後まで展開が読めなかった。
    登場人物が個性的でいい味を出していた。
    孤島や山荘で怪人が出てくる系の話は大体展開が決まっているし正直飽きていたけれど、この小説は新しい。

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    2025年06月09日
  • 僕らの世界が終わる頃(新潮文庫nex)

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    最近、彩坂さんの作品を読んだ。
    近いうちにまた彩坂さんの作品を読みたいと思っていた。
    今回の動機はそれだけ。
    そしてまた彩坂さんの作品を読みたいと思った。

    一読をお勧めします。

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    2025年04月08日
  • 金木犀と彼女の時間

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    タイムループもの。告白されるまでの時間を繰り返すはずが事件がおこる。
    思春期の繊細さ、恋の甘さと何が起こっているのか分からない怖さ、一体誰が犯人かという謎が絡み合って良かった。
    一気読み。

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    2025年03月23日
  • 向日葵を手折る

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    ネタバレ


    自然や心理描写がとても緻密で、みのりたちと時間を共にしているような気持ちだった。
    この小説を読みながら、苦しさ、やるせなさ、悲しさ、感動、様々な感情の涙が流れた。子供ながらに、子供だからこそ誰にも言えない感情を抱えている。
    「土に埋めたら綺麗なものが生えてくるんじゃないか。」
    この言葉に子供の切実な願いがこめられていて、読みながら苦しくて涙が止まらなかった。
    向日葵を手折ったのは誰なのか、何故そうしなければならなかったのか。最後はそれぞれ前に進み、再会出来て本当によかった。

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    2025年03月23日
  • double~彼岸荘の殺人~

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    ネタバレ

    ホラー?というか超常現象?系の小説を初めて読んだ。面白かった!

    どんな話?
    簡潔に言うと、霊というか超能力、異常現象がやばい家!!の話。
    超能力持ってる方と主催者でなんか家の調査に行くんですけど、あれあれ?となってく話です。

    色々、話の理屈通っててすごい!
    ネタバレなんですが、
    椅子に入って死んでたのは子供の動揺で電気分解事故死。女性投身自殺とワイン事件は、蓮の連れのあの人が社会的地位や評判を保つために、屋敷のせいにするために、ていう思いを屋敷に利用されて殺したって言う話。
    その他ほとんどの現象は激ヤバ屋敷のせいだけど、ここの話は理屈通ってる気がして、はえすげえなーと思った。あと蓮の動機も

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    2024年07月14日
  • 向日葵を手折る

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    父親が亡くなり、山形の集落に引っ越してきた小6のみのり、よそ者の入ってくることの少ない閉鎖的な村の中で過ごす日々が丁寧に繊細な描写で語られる
    「ここは閉ざされた王国みたいだ」と感じる山深い村に残る風習や地域の行事
    その一つである「向日葵流し」
    その準備中に起こった事件
    子どもたちが噂する〈向日葵男〉
    なにやら不穏な空気をまとったこの村で、みのりは中学生になり
    友人たちとの関係もまたすこしずつ変わっていく

    村にきて一番初めに顔見知りになった怜
    優しく穏やかでちょっと憂いのある少年の描写やエピソードがとっても好き
    そして乱暴者の隼人
    突然キれるような子だけれど、何故か目を離せない魅力を持つ
    最初

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    2024年05月19日
  • double~彼岸荘の殺人~

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    ホラー100%。
    怖かった。。
    いや、面白かったですよ?
    刑事物は少し物足りなくなってて、ホラー的要因がある方が読み応えあるので、軽い気持ちで読んだら思ったよりホラーで怖かったという。。笑

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    2024年02月12日
  • 向日葵を手折る

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    あなたは、『向日葵男』を知っているでしょうか?

    (*˙ᵕ˙*)え?

    夏の代名詞とも言える『向日葵』。漢字で書くと今ひとつピンときませんが、”ひまわり”、とひらがなで書くと、太陽の動きに沿って、花の向きを変えていく真っ黄な大輪が頭に思い浮かびます。

    この国では祭りが全国各地で行われます。季節を身近に感じてきた国民性もあって、そんな祭りにはその季節を象徴する草花を前面に打ち出すものも多々あります。ツツジ、朝顔、菊といった花々の他に、夏と言えば『向日葵』を祭りの中心に置くものがあるのは如何にもという気がします。

    さてここに、そんな『向日葵』を川に流す『向日葵流し』という祭りが連綿と行

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    2023年10月28日
  • 向日葵を手折る

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    読んで良かった。
    気持ちの良い感動に酔いしれる青春ミステリーだった。

    父親が亡くなり母の実家である山形の祖母の家に引っ越してきた小6の高橋みのり。
    近所で出会った少年は、優しく話しかけてきてくれた藤崎怜。
    乱暴な強い眼差しをぶつけてくるのは、隼人。
    みのりと怜と隼人を中心に物語は進んでいく。

    この土地では向日葵男というおぞましい怪物がいて…という噂があり、何者かによって向日葵の花が切り落とされる事件が起き、真っ先に向日葵男のしわざだと。

    よほど暗い絶望感漂う事件が次々と起こるのでは…と想像していたが、殺伐としたものではなく結果としては、そういえば序盤から気にはなってたなと思い返すことがで

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    2023年09月22日
  • 向日葵を手折る

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    ネタバレ

    向日葵男を怖れる小学生たちの話。

    色々な事件が起こる青春ミステリー。
    次が気になりどんどん読んでいけた。
    描写が細かく書かれていて、すごい。

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    2023年09月19日
  • 向日葵を手折る

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    父の死をきっかけに母の生まれ故郷である
    田舎に移住することになった女の子を通して、
    四季彩豊かな自然、人とのつながりを描いてる。
    そして、そんな喉かな雰囲気の作品にもかかわらず、終始向日葵男という得体の知れないものが
    ついてまわる。終盤向日葵男の正体を知った時
    はっとさせられました。

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    2023年06月12日
  • 向日葵を手折る

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    彩坂美月『向日葵を手折る』実業之日本社文庫。

    田舎では有りがちな都会からの転校生が味わう閉塞感、豊かな自然の風景と四季の移ろいが見事に表現される中、少し薄気味悪いミステリーが静かに進行していく。

    どこか懐かしさを感じる、草木の緑の薫りを感じる爽やかな青春ミステリーであった。

    主人公の高橋みのりが山形県で小学6年生から中学を卒業するまでの4年間に起きた『向日葵男』が関連すると思われる事件が描かれ、最後の最後に全ての謎が氷解する。しかし、それはみのりの初恋の相手との突然の別れであった……

    父親がくも膜下出血で亡くなり、小学6年生の高橋みのりは母親と母親の実家のある山形県の桜沢という集落に引

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    2023年06月12日
  • 向日葵を手折る

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    ネタバレ

    山形県の田舎を舞台に主人公・みのりと怜と隼人という二人の少年との青春ミステリー。みのりが桜沢に引っ越してからの4年間を四季折々の描写と向日葵男の影が軸となり進んで行く。500ページ越えと少し長めながらもテンポがダレることなく進んでいくためスイスイと読むことが出来た。
    “向日葵男”の正体はなんとなく想像はつくもののその原因はとても悲しいなぁと感じた。田舎特有の“疎外感”や無意識な“差別意識”は人を静かに狂わせていく。助けを求めることを自分からためらってしまう空気感は時間をかけて“向日葵男”という怪物を生み出していく。人には裏の顔を持っている。優しい先生やおとなしい親友は実はとんでもない本性を持っ

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    2023年06月11日
  • 金木犀と彼女の時間

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    起こるはずのない事件が発生する後半以降は、気になってページを繰る手が止まらない。前半の様々な出来事が伏線として登場する面白さも。
    その上で友情や人生への希望といった感情もうまく盛り込んでいる。

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    2023年03月11日
  • 柘榴パズル

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    幸せな家族の日常の謎に時折挟まる不穏な新聞記事。巧みな構成にいつの間にか引き込まれ、気がつくとこの家族の幸せが壊れないよう、祈りながらページをめくっていた。本を閉じたとき、感情がかき乱されしばらく呆然とした。すごく刺さった作品です。

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    2022年07月25日
  • 金木犀と彼女の時間

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    タイプリープって過去に戻ってやり直しが出来て羨ましいなって思っていたけれど。このお話を読んでとても怖いことなんだって改めて認識しました。
    その中でも困難を打破しようともがき苦しみながらも最後まで諦めない菜月はすごくかっこよかった。ハラハラドキドキで一気読みしてしまいましたー。
    青春の甘酸っぱさもミステリーもバッチリ味わえる作品です(*´ω`*)

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    2022年05月10日
  • サクラオト

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    伏線がそこかしこに散らばってるのに、自然な描写なのでストレス無く読み終えられた。大胆に伏線回収もしてくれるので読み終わりもスッキリ。特に最後の章は、この作品全体の謎が解明されていくので、わくわくしながら読み進めて、ついつい駆け足に…!
    作者のスリリングなシーンの描写がすごく好き。読んでるこっちまで身の危険を感じてゾワゾワするような感覚になって、表現力とはこういうことかと思った。

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    2021年10月22日
  • ひぐらしふる 有馬千夏の不可思議なある夏の日

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    ネタバレ

    『柘榴パズル』以来の彩坂作品。最初の4つは普通の『日常の謎』のような感じで、『古典部シリーズ』のような感じかと思っていたら、最後の最後で驚かされた。今までの4章分がまさかの「千春」が書いた小説という文面で進んでいたので、すっかり騙されてしまい呆気にとられてしまった。彩坂さんの小説、本当に面白いなぁ。もっと読みたい!

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    2021年08月12日