彩坂美月のレビュー一覧

  • double~彼岸荘の殺人~
    映画「ホーンティング」(原作シャーリー・ジャクソン「山荘奇談」)にミステリー要素を加えたような内容。
    トリックも面白いし、ダブルヒロインによるシリーズがあればと読みたいと思った。だけど、少々粗削りな部分が惜しい。
    間に一回くらい推理パートを入れていればしっかりとしたミステリー作品になると思った。
  • double~彼岸荘の殺人~
    久しぶりの彩坂美月さん。
    おもしろかったんだけど〜、、、、、、
    怪奇現象が起こる謎の館で怖いシーンが続くものの正体が分からず。
    で残り30ページくらいから突然謎解きが始まってちょいついていけなかった(^_^;)
  • double~彼岸荘の殺人~
    主要の登場人物のほとんどが超能力者で、それぞれ特殊な能力を持っているという設定。
    ホラーミステリーというだけあって、幽霊屋敷とうたわれる彼岸荘にて遭遇する怪異の数々は本当に恐ろしかった。加えてただ恐怖だけでは終わらず、そのメカニズムに対する裏付けもしっかり行われていて良かった。
  • 金木犀と彼女の時間
    とりあえず主人公がつらい。救いもあまりない。ただただ未来を変えたければ頑張りたまえとあがかされていて、しかも助けても何の見返りもないどころかえらい目にあう。
    読んでいて続きは気になるものの辛いです。いつか幸せになってくれるんじゃないかという一縷の望みをこめて読んでました。
    最後のあたりはちょっとだけ...続きを読む
  • 思い出リバイバル
    思い出を呼び覚まして、本人に再上映(リバイバル)できる人、「映人」を取り巻く物語。
    五話に分かれていて、それぞれの話の中で主人公が映人によって過去の思い出を”体験”し、そのことを通じて現在(今)のことを改めて理解する。
    過去があって今がある。そんな当たり前のことを思い起こさせてくれる物語です。彩坂先...続きを読む
  • 向日葵を手折る
    少女の恋と成長、そして自然描写がみずみずしく色彩豊かに描かれた青春小説でありながら、場面場面での意外な展開はサスペンス要素もあり、様々な魅力のある作品でした。

    そしてなんといっても終盤の展開が圧巻でした。最後にある真実が明かされた瞬間、張り巡らされていた伏線が一気につながるさまは、一種の壮観さすら...続きを読む
  • 向日葵を手折る
    初読みの作者さん。フォローしている方のレビューに惹かれて買ってみた。
    仕事が忙しく、年末は家でやることも多く、読み終えるのに時間が掛かった。

    父が突然亡くなり、母とともに祖母の家がある山形の集落に引っ越した小学校6年生のみのり。
    田舎の季節の移ろいとともに分校や村の行事が描かれ、その中でみのりが二...続きを読む
  • 柘榴パズル
    まさかこんな展開になるとは!
    日常に起こる奇妙な事件をさくっと解決していく複数のお話は、それほど引き込まれるという感じの内容ではなかった。
    話の間に挟まれる一家殺害の記事により、最後に重い事件が起こるのだろうと想像でき、それを求めて読み進めた。が、これが予想外だった。
    最後は良かったなぁ。
  • 向日葵を手折る
    父を亡くして母親の実家である山形の山村に引っ越して来た小学生の女の子が運命の人と出会う話。

    愛するものが理不尽に失われたり、全編を通じて「向日葵男」の謎の影が纏わりついたりするけど、基本、ガールミーツボーイで、ミステリー要素は盛り上げる割には結末がイマイチしょぼい印象。

    色々頑張ってるいいヤツな...続きを読む
  • 向日葵を手折る
    こんなに丁寧に思春期の女の子の心情を描くことができる筆者はどんな人?いくつ?今井先生に私も救われた。
  • 向日葵を手折る
    面白くて、あっという間に読み切った。
    登場人物の行動で疑問に思う所がいくつかあったけど、3人はもちろん、クラスメートの成長過程が丁寧に描かれていて良かった。ラストも良かった。

    地方のそこで暮らす人々の閉塞感と仲間意識。人々の距離感が近いのが良くもあり悪くもある。

    山菜が好きなので食べ物が美味しそ...続きを読む
  • 向日葵を手折る
    夏の季節に夏の本を読むのがすごく好きだ。
    夏はあんなに暑くて毎日ギラギラとしているのに
    気が付いたらいつの間にか去っていってしまって
    気持ちを持て余してしまう。
    そんな時に夏の本を読むのが好き。

    ミステリ部分はほぼオマケのような感じで
    田舎で暮らす多感な時期の子供たちの成長期のような。

    思い出に...続きを読む
  • 夏の王国で目覚めない
    再婚した父に、新しい母と弟。高校生の美咲は、家族になりきれない寂しさを埋めるため、正体不明の作家・三島加深の小説に入れ込んでいた。
    そんなある日、三島加深のファンサイトで「謎を解けば加深の未発表作が贈られるミステリーツアー」に誘われる。


    家庭で孤独を抱える少女・美咲が、ネットで知り合った人と共に...続きを読む
  • 僕らの世界が終わる頃(新潮文庫nex)
    気になる展開でハラハラするシーンもあったのですが、
    いかんせんちょっと中だるみしました。
    渉くん、もう少し動いて欲しいかった…()

    扱っている題材や、
    作中作など色んなギミックがあるので面白いなぁと思うのですが、
    普通そんなに踏ん切りついて動けるようになる?というリアリストの視点と、
    早く動いてほ...続きを読む
  • 向日葵を手折る
    山形の集落に引っ越しをした小学6年生のみのり。そこで出会った同級生たちとの生活が始まるが育てた向日葵が切り落とされる事件が起き、そこから向日葵男という都市伝説のような話を聞く。その見えない噂に怯えつつ同級生の怜と隼人2人の男子との交流を経て成長していく。青春ミステリーではあるけれど、どちらかというと...続きを読む
  • 思い出リバイバル
     「映人」。都市伝説としてネット上を賑わす人物で、依頼者の過去の思い出をひとつだけ「リバイバル」してくれるという。
     その映人のリバイバルのおかげで人生の新しい一歩を踏みせるようになった人たちの物語。

     本編5話とプロローグからなり、主人公は各話で異なる。

         * * * * *

     過去...続きを読む
  • 向日葵を手折る
    繊細と粗暴、二人の少年たちの運命的(BL的?)な関係に、連星の周囲を回る惑星のように少女が巻き込まれていく。粗暴な少年の方は最初悪役的に登場し振る舞うのだけれど、さすがにこれを鵜呑みにする読者はほとんどいまい。基本的に少年たちの物語であって、ヒロイン抜きでも物語は成立する。ので、傍観者でもある少女を...続きを読む
  • 思い出リバイバル
    たった一つだけ思い出を再上映できるとしたら、あなたはどれを選びますか?

    これは(映人)と呼ばれる人物が、報酬も受け取らずに思い出を体験させてくれるという不思議な物語。

    ただし、決っして破ってはならないルールがあり、「過去を悪用してはならない」
    「内容を誰にも話してはいけない」
    「何が起こっても、...続きを読む
  • みどり町の怪人
    プロットそのものはイヤミス風だが、最後は丸く収まる展開。故に、読後感は悪くないが、それでもハートウォーミング系とまで言えないだろうか。むしろ、そちらに振り切った方がいいのかも知れない。
  • みどり町の怪人
    1990年代前半に広まったみどり町の怪人という都市伝説。大きな台風が来た夏に怪人は現れ、女性と子供を狙うというもの。20数年前の殺人事件が噂の根拠となっている。怪人とはなんなのか。ということと、その噂によって人々の心の中で作られていく怪人。想像することで大きくなっていく不安や恐怖。その棲み着いてしま...続きを読む