佐竹美保のレビュー一覧
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ネタバレ魔法呪文作りで名高い二つの家が反目しあう、イタリアの小国カプローナでのトニーノの冒険。
大魔法使いクレストマンシーシリーズの一作。トニーノはあまり魔法が上手に使えないが猫と話ができる魔法の名家の子供。失われた歌を取り戻すことにより、国の危機を乗り越えることができるらしいが、その歌の在処がみんな分からない。途中でトニーノの姉とアンジェリカの兄が結婚していたというロミオとジュリエット的な展開も読める。パオロとレナータも仲良く行方不明になった弟・妹を探すし、両家はおそらく仲良くあっただろう。
人形に姿を変えられ、魔女に見つからないように館を脱出する下りはどきどきしながら読めた。 -
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ネタバレ大魔法使いクレストマンシーシリーズ。主人公は次期クレストマンシー候補のキャット。
もう一人の主人公といえるのがマリアン。彼女はこっそりと魔法を悪用している町に住む少女で、痴呆気味のおばあさんと暮らしている。機械技師になりたい兄はクレストマンシー城に密偵として送り込まれるがクリストファーの息子ロジャーと意気投合して飛行機を作ったり、ジュリアとジャネットがほしがった馬のシラクーザがキャットと心が通うようになったり。わくわくするような日常、古きものを解放する冒険だ。マリアンはきっとキャットにとってのいい伴侶になりそうだし、今後の展開にも期待が持てそう。 -
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ネタバレ大魔法使いクレストマンシーの一作。主人公はコンラッド。
このシリーズはクリストファーといい、大人に振り回される子供がかわいそうすぎる。子供を利用して悪事を企む大人の多さに絶望しそうだ。
今作のコンラッドも金に汚い叔父や無関心な母に振り回される。業が悪いなどだまされて進学する道を閉ざされ、変な屋敷で働くことにされるなんてむちゃくちゃだ。クリストファーとミリーの件は双方のコミュニケーション不足、屋敷でこき使われるのはそれが仕事なのだからそれほど酷いとは思えないが、コンラッドの進路の件はかわいそうすぎる。
可能性の世界を操って悪巧みをする一家は最終的に罰せられるのですっとはする。後、今更ながらキャ -
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大魔法使いクレストマンシーシリーズの第3作。才能のある気の強い姉と才能がない気弱な弟の物語。
もうこの話は姉のグウェンドリンに腹が立ちっぱなしだ。こんなどうしようもない姉はいらないとしか思えないのだが、弟のエリック通称キャットには大切な存在らしい。姉が弟の魔力を引き出して使った上に、弟の命を犠牲に世界を渡る。しかも並行世界のジャネットが身代わりに自分たちの世界に引き込まれる。ジャネット以外の並行世界のグウェンドリンは皆身代わりになった場所により救われているというのもまた救いようがない。それでもその優しさがキャットがキャットである所以、らしさだとは思うのだがスッキリしない展開だった。 -
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キキも19歳。この回で20歳の誕生日も迎えます。
年齢の割りにエピソードが幼いかな?と思われるところもありますが、本来児童書なのだから仕方のないことなのかも。児童書の主人公としては難しい年頃なのかもしれません。
「魔女の宅急便」は4冊セットで売られたりしているようですが、4巻まででやめといた方がよい、ということでしょうか?
でも、ずっとつきあってきた主人公のその後は気になるもの。不安定な乙女心の動きにやきもきしながら読み進みます。
先に読んだ小4の娘の「うぎゃ〜〜」との声に、なんかあったか!!と思ったりします。小学中学年向けですが、本当にそうなのか。もっともっと長いスパンでつきあい -
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キキも母親になり、双子の子どもがいます。今日は、ノノちゃんの結婚式。キキの子どもの女の子ニ二は魔女になるのか悩み、男の子のトトは魔女になりたいのになれない。そんな二人これからどうなるのでしょう。ノノちゃんが結婚。もうそんな年に。。。自分が一気に老けた気がする。「悪いことばっかり先々想像して、しばりつける親のやりかたって、自分の安心のためじゃないの」というセリフ。ドキッ。私の事言われているのかと思いました。はい、気をつけます。この前、私の所でも「もちつ、もたれつ」ありました。ありがたい事です。まだ、そういう世界が残っているというのは良いですね。
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ダイアナさんにしては珍しく全部が全部救われたわけではない終わり方。というか、最近悪役に容赦なく見えるのは自分の感性が変わったせいなんだろうか。まあ実際同情できる罪状ではないんだけど。
魔法が実在する並行世界だと、キリスト教の在り方も随分変わると思うんだけど、その辺どうなんだろう。ピンホーのお役目とその真相は好みだったけど、ちょっともやもや。
ジャネットの出番が少なかったのと、アイリーン姫の物語が伏線でも何でもなかったのが意外でした。マリアンは多分あのまま書くのをやめちゃうんだろうなあ。
クラーチは文句なしに可愛かったです。ミリーの活躍が多くて満足。 -
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キキ34才。今や、11才になる双子たちのお母さん。
私が気になっていた魔女が運命の相手を見つけると、魔女猫も相手を見つけて別々に暮らすようになるという決まりはなくなっていてほっとしました。やっぱり、キキの側にはジジがいないと。
これから進む道を決めないといけない大切な時期を迎えたキキの子供たち。特に娘のニニは今時の子だし、トトは男の子ということで中途半端な自分に悩んでいるところがかわいそうにも感じたけどちゃんと自分の道を見つけつつあって、子供って、ちゃんと成長していくんだな~って思いました。
魔女じゃなくったって、みんな魔法を持っているんだって思うと、なんだかこの世界もステキで捨てたもんじゃな -
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おばさんたちに大切に育てられたベッツィー9歳半が田舎の親戚の家に預けられて
自分で考えることや恐れずやってみることを学ぶ話。
フランシスおばさんに悪気は全くなく、むしろ愛情でいっぱいなんだけど、
新しい環境でベッツィーがどんどん立派に、イキイキと成長していく様子が面白かった。
守るだけが、なんでもやってあげちゃうのがいいことじゃないんだなぁ‥
なんとこの話、1917年の本なんだってあとがきに書いてあってびびりました。
確かに時代設定は昔だけど、訳は新しいし、100年ちかく昔の話だとは思わなかった!
いつもながら佐竹美保さんの絵はすばらしい!