佐竹美保のレビュー一覧
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クレストマンシーシリーズの第2巻。
クレストマンシー、クリストファー・チャントの少年時代の物語。
彼の癖や弱点の理由がここで明かされる。
『インディ・ジョーンズ最後の聖戦』みたいなもの。
というわけで、これも原著では本当は第4巻。
原著どおりの刊行順の方がよかったんじゃないかなー。
その方が、ああ、なるほど、となると思うんだけどね。
誰も自分を分かってくれず、自分は惨めな状況にいると思っている少年の、周囲との相互理解への物語といったところかな。
その辺が前巻よりも、児童書っぽいかも。
個人的には1巻の方が好き。
お父さんが日本にいるってのは、別に作者のサービスじゃないよな?(笑)
この、ダイアナ・ウィン・ジョーンズの作品は、間違いなくファンタジーに分類できるんだけど、
なんか、SFな下味がついてんだよね。
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Posted by ブクログ
どうしても馴染めない部分があった。
それは「大家族」というところ。
私はこれが受け付けられない性格なのだ。
大家族がもつ温かさよりも、
無意識のうちに個人を縛り付けようとする
息苦しさが耐えられない。
ダイアナ・ウィン・ジョーンズは、
実はクレストマンシーのシリーズで、
けっこう親や大人たちの子に対する支配を
描いていると私は思う。
それが今回だと、個々人から一気に
大家族という今まで以上に大きな存在になっている。
ところが今までと違うのは、
物語の前半は母性のマイナスよりも
つながりというプラスの方を出していること。
それが私には受け入れがたかった。
しかしやはり他の本と同じように、
徐々にマイナス面が現れてくる。
先祖たちからの教えに囚われ、
新しい価値観を認めず、
変化を受け入れようとしない。
どころか、そこから抜け出そうとする者を
否定して押しつぶそうとする。
それは物語の結末までずっと続く。
というかもっとも大事な局面で、
全員が重大な問いにさらされる。
ところが他の作品と違い、
今回はダイアナ・ウィン・ジョーンズは
はっきりとした結論を書けていない。
え、どっちなの?というくらい
ぼやけた結末になっている。
それは今までの舞台イギリスのような
はっきりとした物言いの国ではなく、
今回はイタリアという母性的な
何もかも飲み込んでしまう舞台の
呪いだったのかもしれないと思う。
答えをあいまいにするという意味で。
だから正直言って、
せっかくトニーノたちのがんばりで
高まったカタルシスが一気にしぼんでしまった。
物語の中盤から後半にかけて、
トニーノたちが冒険するところは
いつもながらワクワクして楽しかった。
トニーノの分身ともいえるパオロの
葛藤の描き方も好き。
やはりダイアナ・ウィン・ジョーンズは
子どもを描かせたら天下一品だと思う。
そして他の方々とは全く逆で、
この大家族の大人たちがみんな見事なまでに
イヤーな部分が描かれていると思った。
リカルドは典型的だし、おばさんたちも。
そこも著者のうまさだと私は思う。
(おばさんたちのことは良い面も描いていたけれど) -
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ネタバレ『金色のマギノビオン』を読んで、作者のおすすめされていた本。(紅茶王子の時と比べ、絵柄や描写が濃い アシスタントの方を入れていないそうで、凄。
服装や建物、風俗などどれだけ参考文献にあたっているのだろう)
マギノビオン=ウェールズ地方の神話、という意味。
ゲームをやっていないので(フェイト=運命・宿命)
アーサー王は名前位しか知らず、読み進めて大河ドラマというより夢枕獏氏の『陰陽師』のようなだな、と思っていたので 巻末訳者の『アーサー王伝説』の誕生解説有難い。
紀元6世紀=ローマ帝国や飛鳥時代
紹介されていた以下も読んでみたい。
『ブリテン王列伝』ジェフリー・オブ・モンマス:12世紀
『アーサー王の死』トマス・マロリー:15世紀
『アーサー王宮廷のコネチカット・ヤンキー』マーク・トウェイン:20世紀
→トムソーヤの人だ。。。
金原氏の述べている通り、本作児童向けにて騎士としての格好良さに重点を置いているそうだけれど
それでも乙女や貴婦人やわちゃわちゃあるシーンは多いので(助け出されたが、特に求婚されなかった乙女は好みじゃなかったのか、騎士に既に相手がいたのか。。)
大人向けに振り切った作品はいろんな意味ですごそうだなぁ、と。
映画化や漫画化もしているのだろうなぁ。
槍が基本すぐ粉々になったり、血塗れでも死ななかったり、人の力で粉砕しすぎだろう、と思うけれど
神話だと思うと受け入れやすい。
そこまで機微が描かれておらず、短絡的に思えたり、「何故そうなる??!」という物語もあるので
山田南平氏のこれからどう描くかに期待したい。
(他の人の感想にあったけれど、マーリンの最期、ええええ???? という感じ。 キスしながらねだるって惚れていたら断れなさそうではあるけれど。。。)
『「…とはいえ、いったんある女性を心に決めたとなると、男というのはまず気持ちを変えることはありますましい。」』
『「わたしはライオネスの妹で、リネットとも、気性のあらい女とも呼ばれております」』
→これ、別に恥じていないのか、どういうトーンで言っているのか気になる。
『さて、ボーメン卿がたちさるとすぐにライオネス姫は後悔し、』
→ええ。。。
『「この指輪の魔力で、わたしはとても美しくなれるのです。」』
→魔法アイテム?? どうやって手に入れ、ライオネス姫が亡き後は争奪戦になるのか?? -
Posted by ブクログ
百年以上前に建てられた頃には不思議な魔法がかけられているといわれていた、立派な洋館「ゆりの木荘」も、今では有料老人ホームとして利用されており、そこで暮らしている二人のおばあさん、モリノさんとサクラさんも平和な毎日を過ごしていたのだけれど⋯⋯。
そのきっかけとなったのは玄関ホールにある昔のままの古時計と、かつてサクラさんが歌った記憶があるという手まり歌で、気が付いたら二人とも十歳の女の子になっていたのは、七十年程前の時代にタイムスリップしてしまったからだったのだが、その不思議な出来事にはある切ない理由が潜まれていたのです。
角野栄子さん、上橋菜穂子さん、柏葉幸子さんと、名だたるファンタジー作家の作品で描かれている、美しくも人懐こい雰囲気が魅力的な佐竹美保さんの絵と、不思議なものの特性を謎解きにも見事に活かした、富安陽子先生の物語との融合は、小学中級からという本書の対象年齢に寄り添った、シンプルな分かりやすさが特徴的でありながら、いろんな要素が最終的にはきちんと結び付く物語の構成や、富安先生ならではの特別な絆に心響くものがあったりと、毎度のことながら、その作り込みの素晴らしさには感嘆させられるのです。 -
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宝石(一部宝石以外も含む)にまつわる物語を8編収録。『水晶ー魔法使いの弟子』『ルビーー赤い目の悪魔』『ベゾアール石ー大草原の民サヌバ族の子』『猫目石ーツタンカーメン王の墓』『ムーンストーンー幽霊屋敷の双子の姉妹』『トルコ石ー旅人を守る石』『オニキスとアメジストー大きな屋敷の貴族の娘』『珊瑚ー魔石館の主人との約束』
児童書。一本あたりが短く読みやすい。良くも悪くも因果応報な話、頑張る人が報われる話、石にまつわる少し怖い話など。タイトルは魔石館とあるが、魔石館について触れられているのは最後の珊瑚の話だけ。
取り上げられているものは有名な石ばかりで、ベゾアール石は初めて聞いた。動物の胃でできる結石。記憶にはなかったが、検索したところハリーポッターにも登場するらしい。 -
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ゲームやら何やらで有名なアーサー王の物語。
アーサー王とかエクスカリバーとか聞いたことあるから、物語としてはどんなものか興味があって読み始めた。
なんか思ったよりアーサーの話が少ない。アーサーは王様だから当然なのかもだけど、アーサー自身が戦うんじゃなくて、円卓の騎士たちが活躍するもんだから、アーサーがかっこよかったところは、一番最初の、剣を岩から抜いたシーンのみだった。しかもこれはエクスカリバーじゃないし。なーんだ…
そして抜けない剣を抜くのは別にアーサーだけじゃないし。
マーリンの最期もなんだかなーだし、ランスロットもかっこいいのかあの人?だし、グウィネヴィアに至ってはなんだこの人状態で…
登場人物が多いのもまた大変だった。