伊集院静のレビュー一覧

  • いねむり先生
    伊集院静氏の昭和の温かさ、厳しさ、無秩序、秩序が人との関わりでじわりと沁みてくる。
    ギャンブルの世界で名を馳せた人を私は知る由もなく、それでもただただいつの間にかいねむり先生の人柄に惹かれていった
  • いろいろあった人へ 大人の流儀 Best Selection
    伊集院静さんもまた「いろいろあった人」だと思いますが、いい出会いをされた方でもある、ということが本書を通して知ることが出来ました。

    一番好きなエッセイは「人が人を信じるということ」。この章に書かれていたM野先生。こんな先生に出逢えた子ども達は幸せだと私は思う。人を「信じる」ということを行動でも現し...続きを読む
  • もう一度、歩きだすために 大人の流儀11
    冒頭の「ふいに思い出す」の言葉にぐっと心をつかまれ読み始めた。

    日常の出来事を書き綴っていますが、こんなふうに色々と思い巡らしながら過ごすなら、気づかされることがもっともっとでてくるんだろうな。

    クスッと笑える場面もあり、楽しめた。
  • もう一度、歩きだすために 大人の流儀11
    2022年初版。大人の流儀は、週刊誌に毎週掲載された著者のエッセイ。全編に通じているのは、厳しい父・愛の溢れた母・早逝した弟・前菜との思い出。家人・愛犬との日々の出来事。そして震災・コロナ・政治について、著者の歯に衣着せぬ思いをぶつけています。若干、偏りもあるようですが押し切る強さがあります。読んで...続きを読む
  • いねむり先生
    昔から幅広い作家の本を分け隔てなく読んで来た自負があるが、中には確かに「この作家は特異だ」「コイツにだけは敵わない(まあ誰にも敵うはずもないのだが)」と、ある種「別格」の畏怖と云うか敬意を払う作家も居るには居る。
    例えば椎名誠や中島らも、そして本書の著者・伊集院静が、その数少ない例となる。
    敢えてそ...続きを読む
  • ひとりをたのしむ 大人の流儀10
    2021年初版。著者の亡くなられたのを、きっかけに10作品目です。「大人の流儀」というメインタイトルよりも、サブタイトルにいつも惹かれます。さらに一つ一つにつけられたエッセイのタイトルも胸を打つものが多い。「大人の流儀」というよりも正確には「伊集院静の流儀」が正しいかな。相変わらず両親・若くして亡く...続きを読む
  • ひとりで生きる 大人の流儀9
    2019年初版。昨年、著者が亡くなられたのをキッカケに大人の流儀を読んでいます。9作目です。連載エッセイをまとめていますので、当然重複する部分も多々あります。ただ、ブレることなく自身の思う事を忖度なく書かれています。私より少し年長の著者のその姿勢が羨ましく思っています。このシリーズの魅力はタイトルで...続きを読む
  • 誰かを幸せにするために 大人の流儀8
    2018年初版。8作目まで来ました。本来、忖度と周囲の目を気にして生きてきた私が、小さな伊集院静になってきているような気がします。酒とギャンブル、時には喧嘩。そんな著者が好き勝手に自分の考えや世間に対して思うことを吐露している。それが心地よい。お母さんの凛とした姿が素敵です。そして著者の家人に対する...続きを読む
  • 琥珀の夢 小説 鳥居信治郎 下
    わりと向こう見ずで猪突猛進タイプで、借金の肩代わりに優秀な片腕やら広告担当やら会計係やらが揃ってるなと。
    これこそ「神さん」の力であり人柄からついてくるモノなのだろうか。時代もあるだろうが、誰かを味方につける人は強い。
  • それでも前へ進む
    著者の本を初めて読みました。
    理不尽なことが多いですが、少しでも減らしていけるよう、前へ進んでいきたいと思います。
  • それでも前へ進む
     運命が人の行く末を決めるのではなく、人との出逢い、己以外の人の情愛が、その人に何か与えるのだと私は思う。人ひとりの力などたかが知れている。(P.40)

     人から受けた恩はその人に返すことができず、まったく違う誰かにその恩情を返すのが世の常なのだそうだ。(P.87)

     こうした心の琴線に触れる言...続きを読む
  • さよならの力 大人の流儀7
    2017年初版。最近、馴染みのある有名人の方々・先輩・同級生・後輩を見送りました。「さよなら」と言う言葉の重みを感じるこの頃です。生きていくことが大事な人を見送ることだと理屈ではわかっているつもりですが、こればかりは心の準備が難しいことだと実感しています。弟との別れ・前妻との別れ。青年期や中年で、そ...続きを読む
  • 琥珀の夢 小説 鳥居信治郎 上
    丁稚奉公というシステムが面白い。
    学校が全てではないとも言える。
    ほんとかどうかわからないけれど、支度金全部使って勉強と称した一等客船旅はなかなか
  • それでも前へ進む
    少し前に伊集院さんのエッセイ集を読んで、同氏のことを「かっこいい大人」と評していました。その思いは亡くなられて少し経った今も変わりはありません。この本は亡くなられた後に編集された、他の作家さん達の追悼文が収録されたエッセイ。

    若くてなりふり構わず生きていた頃、家族を失った時の喪失感、酒とギャンブル...続きを読む
  • 許す力 大人の流儀4
    2014年初版。とにかく著者の言葉には力があります。決して優等生ではない著者、今のご時世では憚れる「おんな・子ども」の連発。でも、誰もが許してしまうのではないのか。元旦の石川での地震、著者が存命であれば、どのように思うのでしょうか。報道や第三者をどのように表現するのか。当事者でなければ、他人事。その...続きを読む
  • 作家の贅沢すぎる時間 そこで出逢った店々と人々
    昨年亡くなられた伊集院静さんのエッセイ集。作品中の様々なシーンでかなりご自身の本音が語られている。この切り口で語られるエッセイが今後読めなくなってしまったのは悲しい限りです。

    昔から「カッコいいな!」と感じる大人の人たちがいました。例えば、古くは(というか、自分が青年の頃?は)司馬遼太郎さん、池波...続きを読む
  • 別れる力 大人の流儀3
    2012年初版。著者が亡くなったことをきっかけに、読んでいます。一つのテーマが5ページくらい、読みやすい。酒・ギャンブルに浸り、想像するに数々の女性とも浮き名を流してきただろう著者。独善的な文章が歯切れが良い。思っていることを忖度して嫌われることを恐れて、戦々恐々としている私からすると羨ましい限りで...続きを読む
  • 女と男の絶妙な話。 悩むが花
    色々な年代の男女からの質問に対して伊集院静さんが回答する1冊。日常の中でこのように質問形式を読む書籍な無い為、斬新な印象を受けた。
    読んでいく中では質問形式の方が真実が記載されており理解が進むように感じた。
  • 続・大人の流儀
    2011年作品。なんといっても東北大震災についての記述が印象深いです。実際に被災した著者の生々しい文章に心が動きます。被災したもの以外は他人事だと書かれてます。私は阪神・淡路大震災と熊本地震の被災者です。著者と同じで地元以外の報道は全て他人事だと痛感しました。ただ、だからと言って東北での地震の際には...続きを読む
  • 大人の流儀
    2011年作品。著者は私より9歳上です。ギャンブル・酒・喧嘩・多分女性関係。まさしく思うがままに生きた方と言う印象です。全く真逆な生き方をして来た私にとっては羨ましく思ってしまいます。著者は自分の尺度でダメなことはダメだと妥協をしません。今の時勢には逆行している感じです。でも、混沌とした今、そんな大...続きを読む