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累計170万部突破! 国民的ベストセラー『大人の流儀』シリーズより珠玉のエッセイを抜粋。人は何かを失って、何かを手にする……。そして、あなたの困難、悲しみにもいつか終わりが来る。最後の無頼派作家が送る、希望と勇気、励ましの一冊。
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ベストセラー『大人の流儀』シリーズより抜粋して編集されています。淡々とした優しい文章で、幼いころから現在まで、様々な場面での出逢いと別れが書かれています。親しい誰かを失うことは、誰もが体験しうることであり、身を切られるような悲しい気持ちになります。著者自身もそのような悲しみを感じながら、その一方で、生きていること、出逢えたことの素晴らしさも語ってくれます。家族、著名人、偶然に関わった人も含め、様々な人々とのエピソードは、私たちは一人ではないということも教えてくれるのです。心を支えてもらえるような一冊。
Posted by ブクログ
ベストセレクション。 1度読んだものでも新たに読みと素敵な出会いがまってます!不思議だな〜 素敵な話も再読しても色褪せないのもわかる。 ぜひ〜
「いろいろあった人へ」というタイトルが気になり読み始め一気に最後まで読み切りました。後悔憤り情けなさ哀しみ慰め愛犬との想い出全てが溢れてきました。生きることにまたあるがままに向き合える思いにて出逢える本だと思いにます
著者の考え等のすべてに同意できるわけではないけれど、最後の最後の1行が、とてもとても深くこころに入り込んできた。
1.著者;伊集院氏(2023年11月没)は、小説家・作詞家。電通のCMディレクターになり、松任谷由実や松田聖子のツアー演出を手掛けた。その後、作家デビュー。「乳房」で吉川英治文学新人賞、「受け月」で直木賞、「機関車先生」で柴田錬三郎賞、「ごろごろ」で吉川英治文学賞を受賞。また、伊達歩の名で作詞家とし...続きを読むても活躍。「愚か者」で日本レコード大賞を受賞。マルチな才能を発揮した。 2.本書;ベストセラー「大人の流儀シリーズ」の中の一冊。無頼派作家が贈る希望・勇気・励ましを綴った。帯書きから「私は、これまでの短い人生の中で、多くの人との別離を経験してきた。・・人は別れる事で何かを得る」。四章・37項目の構成。第一章(10項);月(世の中の肌触りを覚えるには、理不尽と出逢うのがいい・・) 第二章(9項);天(愉しみなさい。・・でもあせっちゃダメだ。) 第三章(10項);心 (・・・哀しみにも終りがあるのよ) 第四章(8項);風(旅をしなさい・・・)。 3.個別感想(印象に残った記述を3点に絞り込み、感想を付記); (1)『第一章 月;あれから三十年が過ぎて』から、「自分だけが、自分の身内だけが、なぜこんな目に・・、と考えない事である。気を病んでも人生の時間は過ぎる。明るく陽気でも過ぎるなら、どちらがいいかは明白である。私達はいつもかつもきちんと生きていく事は出来ない。それが人間というものである。悔やむような事もしでかすし、失敗もする。もしかするとそんなダメな事の方が多いのが生きるという事」 ●感想⇒「自分だけが、自分の身内だけが、なぜこんな目に・・、と考えない」は良い言葉だと思う反面、時によっては難しいと思います。内容とはズレますが、人は育った境遇が異なるので、「なぜこんな目に・・と考えない」の受止めは千差万別です。例えば、裕福な人を見ると、「私の家は何で貧乏なのだろう」と誰かを怨む気持ちになる人もいると思います。振返れば、私も少年時代に、裕福な家庭を見るとよくそ う思いました。救ってくれたのが、周りの聡明な人達や読書での偉人の言葉でした。小中学校の恩師からも、励ましの言葉を数々頂きました。「自分だけ不幸だと思ってはいけない。もっと不幸な人もいるのだよ。自分で人生を切り開く気概を持ちなさい。」など。人間は弱い生き物だと思うので、人生の指針となる言葉を与えてくれる人・書物・・に出会い、心の糧にしたいものです。 (2)『第二章 天;そういう人生だったのだ』から、「(2011年3月発生の東日本大震災)大きな地震と、その直後から予期しなかった大きな津波が襲った。・・北上川沿いの大川小学校には、校舎がそのまま残り、慰霊碑と天使の像があった。碑に刻まれた犠牲者の数の多さと、祖父母、両親、子供、孫の名前と没年齢に言葉がない。・・先生と生徒を思っていると、・・・祈るしかすべがない」 ●感想⇒日本は地震大国です。1995年の阪神淡路大震災(死者・行方不明;6,437人)、2011年の東日本大震災(死者・行方不明;22,325人)。私は、阪神淡路の時、車で某工場に行く途中で信号待ち。その際、大きな揺れが起き、ボデーに衝撃を感じました。後方車に追突されたと思い、後ろを見ました。追突ではなかったので、すぐにラジオをつけたら、阪神での大地震報道。工場に着いたら、木々がなぎ倒され、屋根が吹き飛び、地震の恐ろしさを身をもって感じました。当時テレビで阪神淡路大震災の映像を見る度に、胸を締め付けられました。東日本大震災では、二万人超えの死者行方不明者。津波の影響が大きいとの事。某テレビ局のアナウンサーが津波で人、家、車・・が流される映像にコメントしていました。「映画の1シーンを見ているようだ」と。無神経にも程があると憤慨です。❝人の心に寄添えない❞マスコミには、❝思いやる心とは何か❞という人間教育が必要です。原子力発電も話題になりました。我国は、経済至上主義を見直すべき、時代の節目を迎えているようです。それにしても、与野党共に気骨のある議員がいませんね。 (3)『第四章 風;人が人を信じるという事』から、「(先生の教え)いいですか、国家は政治家が何かをするのではなく、国民一人一人が正しい事は何かを知る事です。マスコミが正しいと信じてはいけません。マスコミも多くの過ちをしてきたのです。・・人間がいかに愚かで、いかに素晴らしいかを知るのが学問の最初です。・・差別はおろか肌の色も関係のない一つの市民だという考えは、衝撃だった。・・・何人もの教え子に人間として何が一番大切かを教えてくれた人が日本中にいるのだろう」 ●感想⇒マスコミ、特にテレビのレベルが落ちています。ワイドショーは視聴率に拘り、テーマ選択やコメンテイターは人気取りで競争状態。あまり有益とは思えない番組が増えたと感じます。私は、娯楽以外は、テレビを見ません。世の中の動向やモノの考え方に関する情報は、新聞・雑誌・書物・先達から得ています。「教え子に人間として何が一番大切かを教えてくれた人が日本中にいる」に関しては、私も、恩師・上司・祖父母・・から教えられました。「自分の境遇を嘆かず」「仕事は世の為、人の為にする」「人の恩義を忘れたら、畜生にも劣る」等。会社に入社した時の上司はこう言いました。「我が社の強みは、マニュアルには書いていない。先輩が後輩に仕事の意義と心を伝える事だ」と。私の解釈は、「マニュアルにあるhow-toではなく、モノの考え方を伝える」でした。解答はなく、各人が知恵を絞るテーマでしょう。 4.まとめ;「大人の流儀シリーズ」は、無頼派と言われた、伊集院さんのエッセー。苦難や悲しみに出くわした際に、どう行動すれば良いかのヒントをたくさん提示しています。本書は、別離をキーワードに、読者に希望、勇気、励ましの言葉(ヒント)を豊富に綴っています。上記の3点の他にも、「自分が人生を決め、そこに向かって歩き続ける」など、有益な言葉の数々。本書を読み終えて、某作家の言葉を思い出しました。「喜び、悲しみ、怒り、寂しがり、そして笑い、そういう風な感情が出来るだけ幅広く、活き活きと豊かにある人の方が人間らしい」。私は、素直に❝喜怒哀楽の情❞を表し、❝人の気持ちに寄添う情❞を大切にしたいと考えます。(以上)
別れがテーマのエッセイ。今まで自分が通ってきた悲しみも許せるような気がしてきた。 何度も読み返したいと思う。
伊集院静さんもまた「いろいろあった人」だと思いますが、いい出会いをされた方でもある、ということが本書を通して知ることが出来ました。 一番好きなエッセイは「人が人を信じるということ」。この章に書かれていたM野先生。こんな先生に出逢えた子ども達は幸せだと私は思う。人を「信じる」ということを行動でも現し...続きを読むておられた。 この章を読むだけのためにでも、この本を読んでほしいって思うほど。
共感を覚える箇所が多かったです。他人の心の内は本当に分からない、というのは私の実感(私から見てと、人が私を見ての両目から)です。 これからも、それを前提に様々な可能性を考えながら人とは丁寧に接していきたいと思います。
筆者がこれまで生きてきた中での人との出会い、そして、別れを作品にしている。特に死別後の筆者の生き方、思いを知ることができた。伊集院氏の他の作品も読んで、お人柄を知ってみたいと思った。
なにか、自分を励ましてくれる言葉に出会えるのではないかと読み進めました。 決して分かりやすく前向きになる言葉ではないけれど、自分の中の似た経験や思いを重ねて、かみしめて、あるいは、想像するしかない出来事に思いをはせて、そうしているうちにじんわりと自分の中から癒えていくような感じがする一冊でした。
大切な人との別れを主テーマにした珠玉のエッセイ集だ。「生きていた力がある」「サヨナラニモチカラガアルンダヨ」という言葉には亡くなった人への敬意と生きていく自分たちへのエールを感じる。人間としての質と言うか格が違う感じ。
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