伊集院静のレビュー一覧

  • もう一度、歩きだすために 大人の流儀11

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    さすが、伊集院さん。

    日常生活の中に散らばっている些細なことの中に、
    生きる意味や強く生きる糧がある。

    混沌とする世の中で、
    大切なものを失い、お先真っ暗に思えても、
    そこに浸ってもよいし、
    また一歩踏み出しても良い。

    既に、もう一歩を踏み出している著者の
    気概が伝わる本。

    ぶれないなあ、読みやすいなあ
    というのが、本音。

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    2022年11月04日
  • ひとりをたのしむ 大人の流儀10

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    ネタバレ

    ひとりをたのしむ、というより、人との繋がり方について言及されているように感じた。
    誰でもいつかは死ぬ。それを肌感で言語化して心に響くよう伝えることのできる作家だと思う。何度もこのシリーズを読み、泣いた。
    この本で、東北一のバカ犬(これは伊集院氏しか使ってはいけないワードです)ノボくんが亡くなってしまった、その寂しさがとても伝わってくる。一人と一匹ではなく、本当に二人、と書くにふさわしいと感じる。

    厳しくも少し優しいような今回の作品、伊集院氏は、私ごときが言えることではないが、優しく、こうありたいと思う理想の人間だと思う。
    私は、とても好きです。
    いつまでも、このシリーズを読めますように。

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    2022年10月20日
  • 琥珀の夢 小説 鳥居信治郎 上

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    サントリーの生みの親である鳥井信治郎の伝記であり、凡人ではなく、人より努力をし、人よりも行動力がある作品なのかなと感じた上巻だった。

    読んでいるうちに本に興味がない僕でもぐっと引き込まれ、優しい兄喜蔵という温かい家族に育まれた信治郎の人間力に魅せられてしまう作品かと思います。

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    2022年09月29日
  • いろいろあった人へ 大人の流儀 Best Selection

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    「いろいろあった人へ」というタイトルが気になり読み始め一気に最後まで読み切りました。後悔憤り情けなさ哀しみ慰め愛犬との想い出全てが溢れてきました。生きることにまたあるがままに向き合える思いにて出逢える本だと思いにます

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    2022年09月06日
  • もう一度、歩きだすために 大人の流儀11

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    いやはや、
    発売日に買ったにも関わらず、家庭の事情で本を読む時間が無かった。

    筆者がご病気でお倒れになり、復活後の著書。
    ニュースでご病気を聞いたとき、このシリーズも終わってしまうのか、と
    とても残念に思った。
    ところが、少年の頃より野球など運動をされ、その後銀座遊びなど豪快且つ男性が望む夢のようなライフを送られている方は、回復もまた豪快である。
    もちろん、ご本人のご努力と周囲のサポートが素晴らしいのだろう。

    愛犬を失なったこと、ずっと思い続けること、
    周囲に感謝して生きていくこと、
    政治家にはとても厳しく、なるほどーと教えを頂戴する

    そうしてすでに11冊。
    ありがたい。

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    2022年06月29日
  • 女と男の絶妙な話。 悩むが花

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    悩みがある人が、これを読むことでちょっと心が軽くなるということは大いにある本ですが、
    質問を読んで「自分ならどう答えるだろうか?」と考えながら読むのも面白いと思います。

    男女平等だと言われる日本社会で、「奥さんが強い家庭はうまくいく」とか、「女性は男性よりエライ」「大人の男の生き方」と性へのありかたを断言してしまって、ドキッとしてしまうが、とはいえビジネスの世界は置いといて、男と女って、ずーっと昔からそうあって、うまくいったりいかなかったりしているんだもんね。間違ってはいないよね。

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    2022年06月10日
  • 悩むが花

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    数年前に一度読んだ時に、悩みが吹き飛んだ記憶があって、また読んでみました。

    8年前くらいに出版された本なので、時代も価値観もいろいろ変わったし、伊集院先生の発言もギリギリアウトな部分も気になりますが、やはり面白かったです。

    本の中では、しょうもない質問に先生がブチ切れたり、回答になってないものもりますが、命と向き合う悩みだったり、対人に関することは誠実に対応しているのは流石だし、回答から改めて学ぶことが多かったです。

    昭和のおじさん節かもしれないけど、長く生きた先輩で、身近な人を亡くしたり、東日本大震災も直に経験して生きること死ぬことと向き合った人の意見はズシっとくるものがあるし、時にあ

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    2022年06月09日
  • もう一度、歩きだすために 大人の流儀11

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    2022/03/31リクエスト 2

    二度と会えない人がいる。
    もう取り戻せないときがある。
    だがそれでいい。
    人は哀しみを積み重ね、今日という日を生きていく。

    近しい人、近しい友の死は、あとになって切ないほど自分の身に迫ってくるものだ。
    沈黙が切ない。そのときはへこたれてもいい。
    それでもともかく人は歩きだすしかないのである。

    伊集院氏は、文章が優しくなったと言われる、そうは思えないが、と書かれている。
    でも、優しさが響く。
    哀しみを積み重ねていけばいいのか。それでいいんだ。
    忘れたくない想い、そのまま積み重ねて、生きていくね、N。

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    2022年04月20日
  • いねむり先生

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    本書の題名の「いねむり先生」とは、色川武大(阿佐田哲也)のことである。妻である夏目雅子を亡くした主人公である伊集院静は、自暴自棄的な生活を送っていた。その時に知人から紹介されたのが、「いねむり先生」である色川武大だ。先生との付き合いを通じて、伊集院静立ち直ってゆく。
    小説は、伊集院静が妻を亡くして2年後くらいから始まり、色川武大が亡くなって1年後に終わる。夏目雅子がなくなったのは1985年のことなので、小説の始まりは1987年頃のことであり、日本がバブル景気に向かおうとしていた時代だ。色川武大が亡くなったのは、1989年のことなので小説の終わりは1990年のこと。バブルの絶頂期のことである。伊

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    2021年12月19日
  • 誰かを幸せにするために 大人の流儀8

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    初めて伊集院静さんの本をきちんと読みました。
    自分も馴染みがある仙台の事も書いてあって、勝手に親近感を持ってしまいました。

    「独りで歩ける心身」
    「他人に迷惑をかけない」
    「己一人のために生きない」

    自分の子どもにも教えていきたい事だなと感じました。

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    2021年11月04日
  • ひとりをたのしむ 大人の流儀10

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    この作家の小説は読んだことがない。
    小説を読んでから、このエッセイ集を読むと、また違って見えるものがあるのだろうな。
    忠臣蔵を題材にした作品を読んでみよう。

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    2021年11月04日
  • 琥珀の夢 小説 鳥居信治郎 上

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    ネタバレ

    上下巻通した気づきメモ

    ①商業の町大阪の歴史や文化
    ・大阪商人の気質(丁稚時代の学びなど)
    ・浄瑠璃、花街など、文化

    ②鳥井信治郎の商人としての気質や優れた判断
    ・陰徳、他者からの信頼の高さ
    ・譲らない、負けん気の強さ、「気張る」
    ・先見性、経験を元に商売を工夫する

    ③日本における洋酒生産と市場形成のための努力
    ・赤玉ポートワイン、角、オールド
    ・ビール事業を売却してまで、生産に何年も要するウイスキーに懸ける思い
    ・山崎蒸留所建設にあたり、妻の努力もあった
    ・戦争と国産ウイスキーのかかわり

    などなど。複数の観点を持って、読めた本だった。
    つい、オールドと赤玉を買ってしまった。また、大阪

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    2021年09月26日
  • なぎさホテル

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    文句無しの星5つ
    最高の文章と嘘のようなほんとの話
    人と人が関わると素晴らしいもの
    伊集院静心から尊敬いたします

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    2021年07月12日
  • ひとりをたのしむ 大人の流儀10

    購入済み

    コロナのこの時期だからこそ

    コロナのこの時期だからこそ、考えさせられるものがある。作者のように力強く生きることは、人それぞれだと思うが、周りの人々との距離感、付き合い方、そもそもの自分自身の生き方を改めて考える良いきっかけになった。

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    2021年04月19日
  • なぎさホテル

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    伊集院静作品で、何度か目にした
    「なぎさホテル」。
    あちこちに書かれているように
    人はあたたかく、眺める景色は
    美しい。
    本当に、奇跡のような場所。

    数年前に、跡地を見に行ったけれど、
    ここで奇跡のような物語があったのかと
    思うと、映画のシーンのように思われた。

    人の情け、海景の美しさ、
    書くことの厳しさ。
    そのどれもが、見事な一幅の絵のような
    物語になっている。

    読後にしみじみと、海を眺めたくなった

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    2021年02月08日
  • 琥珀の夢 小説 鳥居信治郎 下

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    鳥井信治郎が初めて起こした自身の店は<鳥井商店>で、事業が拡大して出資者も現れるような中で新たな店名を考えて<壽屋洋酒店>とし、戦後にウィスキーの商標にも使っていた<サントリー>という会社名にしたというのが経過である。一代で大きな企業を創り出した鳥井信治郎御本人を知る人達も非常に多い筈で、色々な挿話が伝わっていることと思われる。本作のような「一代記」という物語も、そうした伝わっている挿話、本当に在った出来事に大きく依拠しているのは間違いない。しかし…自身の夢を実現しようと奔走する「本作の鳥井信治郎」は、正に「小説の主人公」だ。「そこで、そういう具合にしてしまう?やってしまった??」というのが連

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    2020年09月21日
  • 大人の流儀

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    家から煙草屋までのひとときでさえ、人は何かにめぐり逢うものである。
    それが私たちの生、社会なのだ。
    街を理由もなく歩いてみる。

    企業の真の価値は資産や資本金、株価ではなく社員。

    時代に決して流されることなく、1人の大人として振る舞う、そのための心構えをほんの少ししれた気がする。でも結局、何事も経験してみないと分からない。自分が何かを経験する時にこの本の内容がやっと腑に落ちるのかもしれない。それまで大切に読み続けたい本だ。

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    2020年07月11日
  • 別れる力 大人の流儀3

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    伊集院節、やっぱり気持ち良いです。 氏のお母様と愛犬ノボ、素敵ですね。このお二方が出てこられるお話が特に好きです。 自分も大人の男になりたい、と思いつつ。。。 程遠いです。

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    2020年06月23日
  • 女と男の品格。 悩むが花

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    元気が出ない時読み返して前向きになれそうだと思う。
    どの相談にも、伊集院さんらしい愛のある毒と激で包んでいる。
    あったかくて凛として人間臭い。それで良いと思わせてくれる。

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    2020年06月06日
  • ひとりで生きる 大人の流儀9

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    伊集院静さんの「大人の流儀」シリーズ第9作。不思議な作家さんだと思います。最後の無頼派ともいわれ、昭和の匂いがプンプンする根性論的な意見も時に飛び出すのに、中高年はもちろん、若年層からも人気がある。本書を読んでもよくわかりますが、やはり、二本足でしっかり立って人生を生きてきた人の経験から出る言葉は、強く、優しく心に響くんですよね。本書では老いた愛犬への暖かいまなざしが特に印象的でした。

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    2020年05月22日