伊集院静のレビュー一覧

  • なぎさホテル

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    伊集院静さんが亡くなって本当に悲しい。好き嫌いが激しく破天荒な様だが、文章にはあたたかみと品があった。なぎさホテルで過ごした7年間、I支配人はじめ何と多くの素敵な人々に支えられたことか。私も一ファンとして、あの時逗子の海を歩いてくれてありがとうと伝えたい。御冥福をお祈り申し上げます。

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    2023年12月08日
  • もう一度、歩きだすために 大人の流儀11

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    先日、惜しくも亡くなられた伊集院静さん。この大人の流儀シリーズは、週刊誌で掲載されているエッセイをまとめたものですが、その時々の社会的な出来事や、伊集院さんの身近に起きた出来事を、氏の無頼派的な目線でバサッと批評するのが受けたのか、人気のシリーズですね。
    本作はコロナ期間中に書かれたもの。愛犬との別れと重なって、いら立ち、寂しさを感じさせる内容が多かったです。
    ご両親に厳しく躾けられたという伊集院さん。自由で無頼派的な生き方の中にも、人として筋を通す品格のある生き方はカッコよかったと思います。エッセイ中心にしか読んでいなかったので、小説も読んでみたいと思います。

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    2023年12月08日
  • ミチクサ先生(下)

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    夏目金之助は、英語教師として愛媛の松山で正岡子規とともに過ごし、次の赴任先・熊本で新婚生活を開始。英国留学中に、子規が病死。帰国後、高浜虚子の依頼で書く初めての小説「吾輩は猫である」が評判を呼び、作家・夏目漱石として国民的作家となるが・・・。

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    2023年11月17日
  • ひとりをたのしむ 大人の流儀10

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    1.著者;伊集院氏は、小説家・作詞家。電通のCMディレクターになり、松任谷由実や松田聖子のツアー演出を手掛けました。その後、作家デビュー。「乳房」で吉川英治文学新人賞、「受け月」で直木賞、「機関車先生」で柴田錬三郎賞、「ごろごろ」で吉川英治文学賞を受賞。また、伊達歩の名で作詞家としても活躍。「愚か者」で日本レコード大賞を受賞。マルチな才能を発揮しています。
    2.本書;本の帯にある言葉です。「人は誰でも別れ、離れ、ひとりになる。そして、誰にも静かな時間がやってくる。喧騒が消え、孤独が友となる。一人の時をじっと味わう。人生、こんな楽しみもあったのだと、気付く」と。四章構成で著者の考えを35項目綴っ

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    2023年11月14日
  • ミチクサ先生(上)

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    夏目金之助と正岡子規の出逢いとその後の関係は、我々が思いもつかないような、深く鋭い関係であった。作者の伊集院さんの話づくりは素晴らしい。読みやすい、素敵な、作品です。

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    2023年11月11日
  • なぎさホテル

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    序章の文章の美しさに惹かれて読み始める。
    放埒な著者が、周りの人々に支えられながら作家としての礎になるようなものをつくる物語。
    突然現れた若者が周りの人にこうも親切にしてもらえるものかと驚くが、著者にそうさせる魅力や危なっかしさがあったのかもしれないとも思う。
    静かに淡々としていて、一見無愛想な印象を受ける筆者だが、人情が見える文章にぐっとくる。
    特に海を描写した文章の透明感が抜群で引き込まれるような表現力。

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    2023年10月31日
  • いろいろあった人へ 大人の流儀 Best Selection

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    共感を覚える箇所が多かったです。他人の心の内は本当に分からない、というのは私の実感(私から見てと、人が私を見ての両目から)です。
    これからも、それを前提に様々な可能性を考えながら人とは丁寧に接していきたいと思います。

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    2023年10月29日
  • ミチクサ先生(下)

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    この小説は、夏目漱石の一生を書いたものだけど、あの夏目漱石を持ってして、最初からその人生がひらかれたものではなかったわけです。

     優秀な学生ではあり、エリート街道を走っていきますが、子供の頃はまわりから期待や愛情を注がれてきた子供ではなかったということ。優秀な学生となったからこそ、道がひらけたけれど、案外、その後も語弊を恐れず言えば、漱石の人生は定まらない。

     学校の先生になるものの、そこで学生の不勉強さに辟易して、徐々にそこに距離を置き、絵を描いたりする中で見出したのが、小説だったということ。驚くことに、学校の方を辞めて、小説家に目指すあたり、過去の“ミチクサ”のおかげで、どんな道を歩も

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    2023年10月01日
  • 旅行鞄のガラクタ

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    伊集院さんが旅で手にしたガラクタの数々。
    ガラクタというと語弊がありますが、ちょっとした小さな旅の思い出。
    1年の3分の1を海外で過ごしていたなんて羨ましい。
    近寄りがたく気難しそうに感じるけれども、
    海外で知り合った方とはご家族とも親しくなったり、お墓参りにも出向くくらい親密に。

    昔、夏目雅子さんが好きでそれで知った伊集院さん。
    もう少し伊集院さんを知りたくなりました。

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    2023年09月22日
  • 許す力 大人の流儀4

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    久しぶりに読んだ伊集院さんの大人の流儀。こういう大人の話が最近胸を打つ。許せないものがない人間などこの世にいない。それを目の当たりにしたときにどうするか、そっとポケットにしまう、それだけでいい、なんてカッコよすぎる。それができる力なんだろうなぁ、つまるところ。

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    2023年09月17日
  • ミチクサ先生(下)

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    いよいよこの下巻で夏目漱石が数々の作品群をどのようにして描き続けたのか、が分かる。
    文豪の作品をまだ一度も読んだことのない私に、漱石の作品を読みたいと思えるきっかけを与えてくれたことだけは間違い無い。

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    2023年09月13日
  • ミチクサ先生(上)

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    新聞に連載されていた時から、まとめて読みたいと思っていたところ、文庫本が出たので夏休みに読んだ。

    夏目漱石と正岡子規。学生時代に育まれた友情は、長く影響を与えるものなのだ。そして、時代に仕事を残す人は、見合う他人を惹きつけるものなのだと思う。11年の作家生活の中で一作一作新境地を切り開いた夏目の畏友こそが正岡であった。

    また、夫人の入水を、よくあること、と揺るがない女中とくにも驚く一方、最後に抱き留めたのは夏目だった。そして入水せざるを得ない感受性を持った夫人が、夏目を教師から作家へと後押ししていく。

    伊集院さんが正岡子規を描いた「ノボさん」という作品もあるので読んでみようと思う。伊予の

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    2023年08月13日
  • なぎさホテル

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    桑田佳祐さんのファン、という理由で手にとった一冊。
    伊集院静氏の本は初めてですが、読み進めやすい文章と描写でスッと読めた。
    お酒と借金にまみれ苦悩する若かりしころ、「なぎさホテル」の支配人・スタッフに温かく迎えいれられた著者。
    素性のわからない者を住まわせるなんて、不思議な物語のようではあるが、昭和の古き佳き時代はこんなこともあっただろうと思う。
    借金に苦しみながらも本を買い、借金のためとは言え、知人を訪ね歩く著者には不思議な魅力を感じて、帰る場所や時間のある人生を少し羨ましくも感じた。

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    2023年06月22日
  • ひとりをたのしむ 大人の流儀10

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    このシリーズも10冊目。コロナ禍真っ只中の発刊だけあり、あらためて伊集院さんの信念を強く感じることができました。ご自身の闘病もあったからか、負けない思いと励ましのエッセイが多く、勇気をもらえました。

    『働かざる者食うべからず』
    父上の教えを体現し書き続ける氏を、すごいなぁと思っていました。
    自分は、働かなくて良いならって、ずーっとぐうたらな思考でしかなかった。それが、少し変化があったんです、ここ最近。「なんか俺も頑張ってみようかな」って。。。
    答え合わせに正解したみたいで、なんか嬉しくなりました。

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    2023年06月17日
  • ひとりをたのしむ 大人の流儀10

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    そうか、伊集院さんくも膜下出血だったのか
    よく回復したな
    長生きしたノボも亡くなった
    人に対する見方も伊集院さん独特で
    面白い
    でも鹿児島の男は、彼が書いているタイプばかり
    ではない
    人の顔色ばかりみて、卑怯な輩も
    けっこういるよ

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    2023年06月11日
  • ひとりで生きる 大人の流儀9

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    人間は一人では生きていけない
    人間は一人で生きるようには、できていない
    孤独を知り、生きることを知る
    孤独は辛いけど、人を凛とさせる
    人との関係性の中で生きながら
    孤独を噛みしめて生きる
    そんな雰囲気のある人がいいな

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    2023年06月05日
  • ひとりをたのしむ 大人の流儀10

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    とうとうノボさん亡くなったんですね。お二人のやりとり、最高でした。家族って凄い。奥様とお母様も。病気回復されて良かったです。

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    2023年04月06日
  • 旅だから出逢えた言葉 3

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    「おだやかで、やわらかい時間が、私たちの国の間にはあったのですね」
    「六月を綺麗な風の吹くことよ」(子規)
    「水の動きも止まっている池の水の上のようなところに立っているイメージ」
     -松井秀喜のスイング練習のイメージ

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    2023年03月08日
  • 君のいた時間 大人の流儀Special

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    編集部から、亡くなった愛犬のことをまとめて一冊の本にと申し出られ

    ー だから無理だと言ったんだ。
    好きだった犬のことをスラスラと書けるわけがない。

    そうは言っても、愛犬・乃歩(のぼる)を語る伊集院さんが
    楽しそうで嬉しくてたまらない様子がおかしくて。
    東北一のバカ犬のノボ。
    たくさん愛され、生き抜いた。

    P89
    〈人間は、辛抱が、その人の、その後を決めたりする。そう考えると、いきるということはつまらぬことかも知れぬ、と思ったりする〉

    大人の流儀もチラリと。

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    2023年02月20日
  • なぎさホテル

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    伊集院静のエッセイが好きで、結構読んでいたが、小説は久しぶり。伊集院静は、私小説家だということを再認識。本人もこの作品の中で書いているが、実際にあったことをモチーフにすることが、ほとんどのようだ。すごい人生だよなあ。

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    2023年02月17日