キャロル・オコンネルのレビュー一覧

  • ゴーストライター

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    タイトルに惹かれて購入。
    シリーズ初読なうえに登場人物が多く、何度も前に戻りつつ名前を確認しながら読んだ。
    作中劇や事件の異常さに面喰らう場面も度々あったが、劇場の舞台裏の様子も細かく描かれており興味深かった。
    独特な筆致で、マロリーをはじめ取り巻く人々の個性が際立っており、面白い作品。
    訳者あとがきにある既刊も読んでみよう。
    長編ばかりなので、覚悟して臨みたい。

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    2021年09月28日
  • 修道女の薔薇

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    プロだけあって、話の展開は上手で、
    ある程度、楽しく読んだが、
    マンネリというか、
    デジャヴ感は否めない。
    (=セルフコピーみたいな出来)

    この後、続きも出ていないみたいだし、
    実際のところ、読者よりも作者本人が
    このシリーズ(主人公)に飽きていて、
    でもニーズ(契約?)があるから、
    しょうがなく書きました、的な
    一冊ではないだろうか?

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    2021年05月28日
  • クリスマスに少女は還る

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    クリスマスストーリーが好きだ。クリスマスに起こる小さな奇跡で暖かい気分にさせてくれる話だ。この小説は少女誘拐事件を追うサスペンス警察小説なのだが同時にクリスマスストーリーである。クリスマス直前に10歳の2人の少女が消えた。政治家の娘グウェンと親友の問題児サディ。15年前双子の妹が誘拐されクリスマスの朝に殺害されていた刑事のルージュ。彼の前に現れた顔に傷のある女、法心理学者のアリは何故か犯行のパターンに拘る。一方囚われ怪我をしたグウェンはサディに励まされ力を合わせて脱出のチャンスを伺う。2人は助かるのか?犯人は誰か?事件を通して苦しみ、翻弄され、あがき、闘う人たちの贖罪のドラマが平行する。ハラハ

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    2020年11月22日
  • 氷の天使

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    ネタバレ

    「愛しい骨」「クリスマスの少女は還る」の作家さん。
    『キャシー・マロニーシリーズ』の一冊目とのこと。
    幸いにして一冊目だったので、これから機会があったら、シリーズ読み進めてゆきたいのですが。
    冗長に過ぎる場面などあり、時間はかかってしまったけれど女性らしいきれいな表現(訳者の方のおかげもあって)楽しい読書体験でした。
    主人公はもちろんだけど(美貌のハイレベルすぎるハッカーという設定)ほかの登場人物、過去の人物においてもある意味、魅力的な人々。

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    2020年04月05日
  • ゴーストライター

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    「キャシー・マロリー」シリーズ。

    ゴーストライター、文字通りに幽霊のように姿をみせない脚本家がいる劇場で、
    次々と人が死ぬ。
    どうも昔の大量殺人が関係しているらしい。

    その事件を扱った保安官とマロリーが電話を切りあったり、
    保安官がニューヨークに来ようとして飛行機が飛ばないとか、
    事件の核心を隠していてライカ―が元奥さんに連絡するとか、
    鑑識と刑事とか、警察内部の主導権争いとかが面白かった。

    マロリーがほんの少し周りの刑事たちとうまくやろうとしていてのが印象的。

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    2019年07月18日
  • ゴーストライター

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    ザ翻訳文学。私にはかなり読みづらかったです。前回読んだ作品が大変読みやすい文体だったため、余計にこたえました。もう一度読み返した方がいいかも、と思いつつページを戻す気にはなれず。残虐シーン満載で好みのジャンルなのに、魅力を十分味わえなかったと思います。ぶつ切りでしか読めないので登場人物名がすぐにわからなくなり、何度も確認せざるを得ず、それも停滞の原因かと。やっと読めた、という感じです。

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    2019年06月12日
  • ゴーストライター

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     氷の天使キャシー・マロリーのシリーズ最新作。実は、前々作『ルート66』感動の最終章を境に、確実に我らが美しきソシオパス刑事マロリーは、変化を遂げたように思う。

     機械の如く無感情に見える彼女の中で何かが少しだけ変わった。ほんの片鱗に過ぎないかもしれないが、ある種の愛情に近いもの、優しさ、女性らしさのようなものが加わってきたように、ぼくには思えてならない。

     そんなものはおくびにも出さないという不愛想さは、無論かつてのままである。どう見ても、常時、鋼鉄の鎧で武装しているように見える。ホルスターに吊るした銃を意図的に覗かせる。超高級ブランドしか身に着けない。皮肉と攻撃性に満ちた会話と、人を寄

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    2019年03月18日
  • 生贄の木

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     劇画的なまでのけれん味たっぷりな誇張により、常に超越的な存在として彫刻のように描写されてきたこの世で最も美しく冷たい女刑事キャシー・マロリーのシリーズ最新作。と言っても10ヶ月前に邦訳された作品。さらに言えば原作は2011年にUSA出版済み。
     創元推理文庫の翻訳作品が原作出版から10年単位の遅れというのは今に始まったことではないのだが、そういった長い長い時差を経てもなお良作と呼べる物語(もう完結してしまったがR.D.ウィングフィールドのフロスト・シリーズや、新ミステリの女王ミネット・ウォルターズの作品群等含め)をしっかりと日本人読者に届けてくれる地道な無骨さは、海外小説の老舗出版社としての

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    2019年01月25日
  • 生贄の木

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    もうマロリーとチャールズの関係は修復不可能なのだろうか?良心と真実に忠実だった者が必ずしも報われる訳ではない辛さ。それでもマロリーの徹底した復讐はまるで仕事人。ココのために螢を集める姿とは対照的。さすが氷の天使。ここで描かれるNYは地獄。だからむしろマロリーは堕天使。

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    2019年01月11日
  • 生贄の木

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    ネタバレ

    ウィリアムズ症候群という病気を本書で初めて知った。
    今回、マロリーは、浮浪児時代、庇護者役だった娼婦(名前忘れた)的な立場に立たされることになる。
    過去作に出て来た元児童娼婦(エドワード スロープが引き取った)、父親(前作「ルート 66」)、大叔母さん(過去作「天使の帰郷」)のエピソードのように、ココも今回限りの存在っぽく(少なくとも数話は塩漬け)、個人的には今後が気になる。

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    2018年08月17日
  • ルート66 下

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    フォルクスワーゲンを選んだ理由がわかり、スッキリ。
    マロリーのお母さんは、親友に恋路の邪魔をされるわ、恩を仇で返され殺されるわ(過去作)、散々な人生だと思う。

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    2018年08月17日
  • ルート66 上

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    年間80万人とも言われている児童失踪があるアメリカならではの舞台背景だと思う。
    登場人物が多い割には、「この人誰だっけ?」と思う場面も少なく、読みやすい。

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    2018年08月17日
  • 生贄の木

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    ネタバレ

    「キャシー・マロリー」シリーズ。

    悪徳警官の賄賂とか証拠隠滅とか、極端な例として殺人とかは、
    刑事ミステリーにはある意味欠かせないパーツだが、
    腹黒上官、それもトップに上り詰めようとしている元警官が直接手を汚したというのは、
    なんだかしっくりこなかった。
    いくら金と権力を併せ持つ存在の後押しがあるという設定としても。

    現在の殺人事件、マロリーの処遇、過去の殺人事件、
    遺伝的特徴を持つ目撃者である少女とマロリー、
    といろいろな話が盛り込まれていたが、この順で興味が引かれたので、
    正直現在の殺人事件のことは途中でどうでもよくなっていた。

    とはいえ、シリーズの中では面白かった。
    きっちりしっか

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    2018年08月05日
  • ウィンター家の少女

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    マロリーシリーズ第8かな?
    チャールズは相変わらず残念だけど、オルテガおばちゃんが掃除以上に活躍するのがイイ
    ネッダは残って欲しいキャラだった。。。

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    2018年06月22日
  • ルート66 下

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    最後まで読んだ甲斐はあったよね。前シリーズをすべて読んでいないけれど、ラストを読んだら、過去を振り返り1から読む必要はないかな、と思う。 とにかく描写がくどくて、こちらの想像力とのピントが合っていないのよ……。

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    2018年06月08日
  • 生贄の木

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    キャロル・オコンネルの作品で読んだことがあるのは『クリスマスに少女は還る』と『愛おしい骨』だけなので、このマロリーシリーズは読んだことがない。最初に感想を言うと、主人公であるマロリーの過去を知っていれば、もっと面白いんだろうな、と思った。マロリーはこの巻の前には、どうやら何か月か失踪していたようだ。クールビューティ&タフネスの女刑事という、いかにもアメリカらしい鉄板キャラ。結構この設定は好き。相棒のライカーはそんな彼女とは好対照で、ややお調子者のような感じ。そこそこ切れ者なのだが、なにぶんマロリーの能力が突出しているので、ライカーは損している。ただ彼がいないとマロリーの行動は謎が多すぎるので、

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    2018年06月06日
  • 愛おしい骨

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    キャロル・オコンネルの最初に読んだ本『クリスマスに…』では魔手に襲われた姉妹の15年後、そしてこれは兄弟の20年後か。。。
    少年期からおば様方から秋波を送られていたお兄ちゃん、そして20年ぶりの帰還にも(。・ω・。)ノ♡。そんな役にピッタリな俳優は誰だろうな???とか考えてたら楽しかった

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    2018年06月05日
  • ルート66 上

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    マロリーのシリーズ、9作目。
    (もう10作目も刊行されています)
    マロリーの重要な面が明らかになるので、初期作品を読んでいる方は必読ですよ。

    ニューヨーク市警のキャシー・マロリーは、天才ハッカーにして、見た目は完璧でクールな美女。
    幼い頃はストリート・チルドレンだったため、ごく普通の感情が理解できず、善悪の判断も危ういのでは、と周りに心配されていました。
    そんなマロリーが突然、失踪。
    マロリーの部屋には見知らぬ女性が残され‥

    マロリーは改造したフォルクスワーゲンで、ルート66を爆走。
    じつは、古い手紙をたどりながら、という旅でした。
    シカゴからロサンジェルスへ向かうルート66は、マザーロー

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    2018年06月02日
  • 氷の天使

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    『ルート66』上下巻を買った後で、マロリーのシリーズが何冊もあることに気付き、1作目を古書で入手^^;
    天才的な頭脳と鮮烈な美貌を持つ女刑事もの!

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    2018年04月29日
  • 生贄の木

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    だんだん分厚くなるマロリーシリーズ…登場人物の名前がこんがらがって何度も一覧をひっくり返した。
    ネズミの大群に襲われた老女に怖気をふるったあと、袋に入れて吊された被害者の惨状に犯人への怒りを…感じようにも無理がある。どいつもこいつも最低な奴だった。
    初耳のウィリアムズ症候群なる病気、その特異な症状と、ココの不憫さ!
    マロリーに西海岸で何があったのか読者は全く知らされないままに、怒濤のように「断食芸人」を追い、権力闘争の罠をくぐり抜け、過去の出来事をたどり、追及し、復讐し…というマロリーについていく。疲れたーでもまたまた楽しめましたね。そして靴ひもを懸命に結んだココ、ホタルのやさしい灯りに眠った

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    2018年04月12日