キャロル・オコンネルのレビュー一覧

  • ルート66 上

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    キャロル・オコンネル『ルート66(上)』創元推理文庫。

    マロリー・シリーズの第9作。マロリーの幼少期が描かれるプロローグの後、いきなり警察がマロリーの自宅で亡くなっていた女性を検死する場面から物語は始まる。当のマロリーは改造したフォルクスワーゲンに乗り込みルート66をひた走る。マロリーが立ち寄る先々で発見される死体…暗躍する連続殺人鬼…一体、物語はどこに向かうのだろうか。

    少し中弛みしていたシリーズだが、久し振りに面白い作品だと思う。また、シリーズ第1作にも描かれたマロリーの生い立ちが再び描かれ、もしかしたらシリーズのターニングポイントとなる位置付けの作品なのかも知れない。

    現在は東京創元推理文庫からシリーズ全巻が刊行されているが、シリーズの2作までは最初に竹書房文庫から刊行されている。『マロリーの神託』という奇妙なタイトルに惹かれて竹書房文庫でシリーズを読み始めたのだが、そのストーリーの面白さとマロリーという特殊能力を持った美貌のヒロインに魅了された。調べてみれば、シリーズ第1作が竹書房文庫から刊行されたのは1994年であり、23年間を掛けてやっとシリーズ第9作まで翻訳されている。現時点でシリーズは第11作まで刊行されているようだ。

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    2017年04月03日
  • クリスマスに少女は還る

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    ネタバレ

    こんなに時間をかけて読んだ本は今までにないくらい、丁寧に読んでしまった。
    ミステリーの枠を超えファンタジーかとも思えるし、登場人物の多様性から群像劇とも思えるような。
    クリスマスを迎えるたびにこの本を思い出しそう。

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    2016年12月03日
  • ウィンター家の少女

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     マロリーシリーズ。

     邸宅で保釈中の殺人犯が殺された。屋敷には70歳の老婦人とその姪がいるだけだった。屋敷は、58年前に9人の人間が殺された場所で、老婦人は事件後行方不明になっていた当家の娘だった。

     過去の事件が!! って思うのだけど、マロリーなので過去には興味ない。
     相変わらずの割り切りっぷりで、姪と知り合いだったバトラーは不機嫌なのである。
     とはいえ、結局は過去が今に追いついてきた、って感じでそれを無視はできないのだけど。つか、無視できないことに、今度はマロリーがいら立つという。

     なんか、みな、ずっと不機嫌だったねww

     にしても、結局は家族のゆがみによってもたらされた悲劇で、ゆがんでいることがわかっていてもただすことができない、ゆがんで倒れていく様を見ていることしかできない、というのは悲しい。
     ま、それが人間として生きていくということであるといえば、そうなんだけどね。

     相変わらずの面白さのマロリーシリーズでした。

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    2016年08月16日
  • クリスマスに少女は還る

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    人は闇を嫌う。恐れる。
    闇の中に光があれば、それに向かって歩みだす。
    光は希望で、光は正義だ。
    人は光に近づき、そのまぶしさに目を細め、
    そして穴に落ちる。

    もっと端的にいえば、
    ろうそくの明かりにひき寄せられ、
    炎で羽を焦がしかけた蛾の気分、というか。

    この前に読んだ同じ著者の作品「愛しい骨」も
    子供の殺人事件を扱い、犯人を追うのは残された兄弟という似たような設定だが、
    まったく展開も雰囲気も違う。
    強烈な女性が登場するところは、どちらも共通しているが。

    犯人の追及の過程もさることながら、
    途中で子供たちの居場所がわかりかけた後の、
    引き込まれ感はすごい。
    そして、私は穴に落ちたわけだが。
    このラストについては納得いかない人もいるかもしれない。
    単純な私は、穴の底でただただびっくりしただけで、
    不快感や怒りはなかった。

    そして、
    雪が降る中、売却されてしまった野球場で野球が始まる場面は、
    ぜひ映像化してほしいと思うほど、美しかった。

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    2015年11月10日
  • 愛おしい骨

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    ネタバレ

    私たちには、天才を見ることができるのだろうか。
    否。
    太陽を見ようとした瞳が焼き払われてしまうように、
    その光り輝く才能を見測ることはできない。
    ただ、その放たれた光によって照らしだされた新しい世界を、
    その恵みによって育てられた果実を、
    享受するだけだ。

    確かに、この作品はその光の一片であり、輝く果実だ。
    長年行方不明だった少年の骨が、
    その父親のもとに届きだすことによって始まる極上のミステリーであるとともに、
    容疑者でもあり事件を追う帰ってきた兄、
    判事だが夢遊病を発症した父、
    異能者ともいえる家政婦と、
    個性際立つ登場人物たちの過去と現在と未来がからみあう見事な人間ドラマであり、
    心かき乱される恋愛小説である。

    楽しいのは、
    次々と登場する女性たちがそれぞれの強さを持ち合わせていること。
    好みが分かれるだろうが、
    私が魅かれるのは、
    手品も車の運転も酒もビリヤードも得意な家政婦ハンナ。
    その多才ぶりと、洞察力と賢さは印象深い。

    操られるマスコミ、警察内部の対立、
    明らかになる過去、暴徒、舞踏会とストーリー展開も素晴らしい。
    幼い恋が実ると思わせられるラストも。

    同じ作者の「キャシー・マロリー」シリーズでいらいらさせられたのとは大違いだ。
    シリーズ化されているということは読者に受けているということだろうが、
    私にはその良さは理解できていない。

    やはり天才の才能とは、凡人には見測れないものなのだろう。

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    2015年10月22日
  • 愛おしい骨

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    この作品は壊れた人たちの壊れてしまった愛の物語なんだろう。現代を舞台にしながら全編静かにそしてセピア色に綴られていく物語がかなりの量がありながらもだれることなく一気に読めてしまうのは多彩な登場人物、特にハンナをはじめとする魅力的すぎる女性陣たちのお陰だと思う。どこか雨が降ったあとの青空を思わせるような爽やかさを持つラストシーンが印象的だった。

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    2013年09月18日
  • アマンダの影

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    チャーリーがマロリーじゃなくて被害者と心寄せあう。
    犯人はちょっとしょぼーん(´・ω・`)
    んでも面白い!

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    2012年07月10日
  • 愛おしい骨

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    2011年版このミス第一位(海外編)。
    緩やかに時が進む小さなまちで、引退した判事の下に、
    彼の失踪した息子の骨が、欠片になって帰ってくる・・・。
    いったい誰が、何の目的でいまさら骨を送るのか。
    そして、彼の失踪した原因は?兄(主人公)は真相解明に乗り出す。

    幻想的な森を印象深くストーリーに組み込ませ、
    小人のような家政婦ハンナが絶妙に物語の引き出し手となっています。
    技巧に走るミステリとは一線を画し、ストーリーそのものに引き込まれます。
    敢えて赤裸々に書くのではなく、曖昧さを効果的に使い、
    上質の物語へ引き上げていく書き方がすばらしい。
    自然ともう一度読み返したくなります。

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    2011年09月03日
  • 魔術師の夜 下

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    常識を持ち合わせないがそれなりに筋の通った特異な性格のマロリーを描くのが作者は本当に楽しそうですね。
    ニューヨークに結集したマジシャン達はもともと第二次大戦中のフランスで関わりがあり、マラカイの妻ルイーザが当時、舞台の上で死んだ事情が今度の事件の大きな鍵となっていました。
    さすがのマロリーも曲者揃いの老人達に振り回されがちですが、そのためにいぜんより感情がわかりやすいので、内に秘めた思いが時々かいま見えて切ない。周りの人間も皆そんなマロリーに惹かれていくのです…
    姿の見えない妻が舞台にいるかのように演出しながらイリュージョンを続けている狂気の魔術師マラカイが何とも印象的。違う立場で長い戦後を生き抜いた老人達の決着、納得のいく落としどころでした。

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    2009年10月07日
  • 氷の天使

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    泥棒の心を持つ、美貌の刑事マロリー。彼女の保護者たち(マーコヴィッツの友人達)のマロリーに寄せる心がよい。チャールズ・バトラー(遅く生まれてきた騎士)も。

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    2010年03月14日
  • 氷の天使

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    シリーズ第一弾。浮いて鼻につきそうな設定の数々が見事に生きています。冷たく硬質な世界に吸い込まれる。

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    2009年10月07日
  • 天使の帰郷

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    マロリーのシリーズ4作目。前作のラストで刑事の身分を捨て、ニューヨークから姿を消したキャシー・マロリーが実は故郷に帰っていた!
    チャールズがたどり着いた田舎町にはマロリーそっくりの天使像が…それは17年前に謎のリンチ事件で惨殺された女医の墓。
    亡き母そっくりに成長したマロリーが町に着いた途端に事態は動き始め、宗教団体の教祖が殺されて、よそ者のマロリーは黙秘したまま既に拘留の身。
    しかし保安官はマロリーが子供の頃を知っているので、実はその身を案じていた。
    6歳の時に全てを奪われた事件の真相を追って、どんな手段も辞さない決意のマロリー。
    町で進行する奇妙な出来事の歯車が次第にかみ合い、幼いマロリーの負った傷も明らかに。
    そして地元に広大な所領を持つ老婦人の切れっぷりも凄い。クライマックスはスーパーヒロイン二人の破壊的・痛快アクション!?

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    2009年10月07日
  • クリスマスに少女は還る

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    ネタバレ

    ページ数が多いし、登場人物が無駄に多くて(こんなにたくさんの警察関係者いらないでしょ)なかなか読むのが大変だった。
    でも、最後まで頑張ってよかった。
    10代初めの頃の女の子の、なにより大切な友情が心に沁み入る。あなたが私を助けてくれたから、頑張れたんだよ。って言う気持ち。悲しい結末なのに、懐かしく暖かくなる。

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    2025年12月18日
  • クリスマスに少女は還る

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    キャロル・オコンネル著、務台夏子訳『クリスマスに少女は還る』(原題:JUDAS CHILD)のレビューです。

    600ページを超える長編で、読むのが大変でしたが、読み終わったときの達成感と余韻はなかなかのものでした。

    序盤から中盤にかけては、登場人物が多くて名前が覚えられないとか、誰が大切なのか分からなくなるとか、海外文学あるあるの読みにくさはあります。

    ・過去に双子の妹を事件で亡くしたルージュが主人公ポジションですが、この本の真の主役は、サディーとアリ・クレイでしょうか。
    ・今回行方不明になった二人の少女のうち、グウェンは裕福な政治家家庭の可愛い娘で、サディーはその親友でぶっ飛んだ性格。
    ・主人公ポジションのルージュは、地方警察署の警官。
    地方警察署には上司にあたるクロフト署長がおり、また職員のマージ・ジョナスは世話焼きおばちゃんのイメージ。
    ・州警察のコステロとバディー・ソレルはエリートの位置づけでしょうか。ルージュの妹の事件の捜査を担当したオズ・アルモも州警察で、いまは辞めて私立探偵。
    ・事件に首を突っ込んでくる法心理学者、アリ・クレイはヒロインポジション。FBI捜査官のアーニーも捜査に入ってきますが、彼はアリと男女の仲の模様?
    ・オズに逮捕された神父のポール・マリーは服役中です。
    ・アリの伯父には、精神科医のモーティマーがいて、医師兄弟、ウィリアムとマイルズの二人と懇意にしています。
    ・他にも警察、教会、学校それぞれでいろいろな登場人物がおり、物語に重厚感を与えています。ただ、霊能者のくだりは冗長かも……。


    過去と現在の事件を題材にして緻密に組み立てられた読み応えのある小説ですが、ミステリとして読むと少し違和感があるかもしれません。

    信仰と職業倫理に関する考え方が核に据えられた、硬派な文学のような雰囲気も漂います。
    厚さも相まって手を出しにくいかもしれませんが、読んで良かったと思いました。


    —「グウェンは、自分がひとりぼっちで生き延びられるとは思っていなかった。だから、親友だったサディーが、あの子のためにもどって来たんでしょう」

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    2025年12月13日
  • ルート66 下

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    “ルート66”別名「マザーロード」

    20世紀アメリカポップカルチャーを象徴する大陸横断道路。
    古くはスタインベック『怒りの葡萄』で農民たちが西へ向かい、最近ではディズニーアニメ「カーズ」の舞台となる。
    1985年に廃線となる。

    既にいくつかの作品で“クール・ビューティー”で独自の世界を進むニューヨーク刑事マロリー。
    児童失踪事件を追うとともに、ベールに包まれた自分の父の秘密を辿る、マロリーの“旅”でもある。
    スタインベックの農民たちと、行方不明の子を探す親たちの集団の心理が被る。

    少しまわりくどい展開に我慢が必要だったが、エンディングが良いので救われる。

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    2025年01月08日
  • ルート66 上

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    下巻で感想を書く。

    ルート66、『怒りの葡萄』のマザーロード
    行方不明の子を探す親の集団は、まるでスタインベックの“農民たち”

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    2025年01月06日
  • クリスマスに少女は還る

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    ・600ページ超え!読むのに時間はかかるがとてもよかった。タイトルの意味に気づいた時涙がこぼれた。

    ・エピローグで裏切られる




    「あたしにあんたを置いていけるわけがないでしょう?」

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    2025年01月02日
  • クリスマスに少女は還る

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    ネタバレ

    事前情報なにもなしに読んだのだけど、ずっとホラーじゃないかってドキドキしていました。
    なんでそんなにホラーを疑ったかというと、多分、タイトルの「還る」って表記なんじゃないかな。
    いかにも「よみがえり」見たいじゃないですか。(個人の感想です)
    普通に「帰る」にしてくれれば、怖くなかったのに。

    でも200ページまで読んでも、誘拐された少女たちの話が見えてこない。
    あくまでも親や警察など、大人の話で。
    なので前半しばらくびくびくしながらも退屈でした。

    少女たちの状況が見えてくるにつれて、目が離せなくなりました。
    たった10歳の少女たちが、自分の知っていること、できることを総動員して、二人で生きて帰ろうとする。

    ところが、警察は一連の誘拐事件のパターンでは、一人はすぐに殺される、もう一人はクリスマスの朝に殺されるので、生きているはずの一人だけは早く救い出そうというスタンス。
    え?
    死体も上がっていないのに、いつものパターンでひとりは死んでいるはずって、決めつけちゃうの?

    タイムアウト。
    もう一人も殺されたであろうことにショックを受けて飲んだくれる警察署長。
    マジか。
    ちゃんと探してくれよ。

    これはフィクションだからなのでしょうか。
    それとも、アメリカの捜査ってそんなものなんでしょうか。

    それに引き換え少女たちは本当に健気で痛々しくて。
    心も体も傷だらけで、それが癒えることは当分ないのだろうけれど、それも含めて自分を受け入れて成長してほしいと思ったよ。

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    2024年06月27日
  • クリスマスに少女は還る

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    積読の中から1冊。いつかクリスマスシーズンに読もうと思っていたけど、結局、今。1999年初版との事。意外と古かった!
    少女2人が誘拐され、行方が分からなくなってしまう事件。過去に双子の片割れを誘拐され殺された経験を持つ刑事ルージュが事件を追っていく。警察やFBIの連携の悪さにイライラしつつ(携帯電話もない時代だし余計に)、早く彼女たちを助けてあげてとハラハラしながら読んだ。一方で誘拐された少女たちグウェンとサディは、協力し困難に立ち向かう。
    そして最後の最後でどんでん返し。あ〜これは思いもしなかった。クリスマスの奇跡だったのか。少しビターな結末でした。
    中盤でルージュが事件を目撃したディヴィッド少年と、グラウンドで野球をするシーンが、いかにもアメリカっぽくて良かった。

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    2024年04月29日
  • クリスマスに少女は還る

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    アメリカの作家「キャロル・オコンネル」の長篇ミステリ作品『クリスマスに少女は還る(原題:The Judas Child)』を読みました。
    アメリカのミステリ作家の作品が続いています。

    -----story-------------
    ●「近藤史恵」氏推薦――「残酷さと優しさに心を揺さぶられるはず。」
    ●「浅倉卓弥」氏推薦――「直近の慟哭本です。ラストがこれなら、この厚さに付き合っても納得。」

    クリスマスも近いある日、2人の少女が失踪した。
    刑事「ルージュ」の悪夢が蘇る。
    15年前に殺された双子の妹。
    だが、犯人は今も刑務所の中だ。
    まさか? 
    一方、監禁された少女たちは奇妙な地下室に潜み、脱出の時をうかがっていた……。
    一読するや衝撃と感動が走り、再読しては巧緻なプロットに唸る。
    新鋭が放つ超絶の問題作!

    *第2位「本の雑誌」この10年の絶対おすすめ翻訳ミステリー・ベスト10(「霜月蒼」・「杉江松恋」・「千街晶之」選/2005年10月号)
    -----------------------

    1998年(平成10年)に刊行されたノンシリーズ物、、、

    『東西ミステリーベスト100』では、海外篇の58位にランクインしている作品… ミステリとしても愉しめ、クリスマスの奇蹟として感動できる作品でした。


    クリスマスも近いある日、二人の少女が町から姿を消した… 州副知事の娘「グウェン・ハブル」と、その親友でホラーマニアの問題児「サディー・グリーン」だ、、、

    誘拐か? メイカーズ・ヴィレッジ署の警察官「ルージュ・ケンダル」にとって、これは悪夢の再開だった… 15年前のこの季節に誘拐され殺されたもう一人の少女――双子の妹「スーザン」。

    だが、あのときの犯人で神父だった「ポール・マリー」はいまも刑務所の中… まさか……。

    そんなとき、顔に傷痕のある女「アリ・クレイ」が「ルージュ」の前に現れて言う… 「わたしはあなたの過去を知っている」、、、

    一方、何者かに監禁された少女たちは、奇妙な地下室に潜み、力を合わせて脱出のチャンスをうかがっていた……。


    600ページを超える長篇で、登場人物が多いので万人向けではないかもしれませんが… 個人的には、とても愉しめた作品でした、、、

    捜査する側の立場(これも地域の警察署、州警察、FBIと入り乱れていますが… )からは警察小説として愉しめるし、捕らわれた少女たちの立場からは冒険小説として愉しめるるんですよね… 捜査側は「ルージュ」、捕らわれる側は「サディー」に、それぞれ感情移入して愉しみました。

    それにしても… ラスト数ページで物語の様相が一変しましたねー

    「サディー」のことにはホントに衝撃的! クリスマスの奇蹟、まさに"クリスマスに少女は還る"でしたね。

    この真実を知って、さらに「サディー」のことを好きになっちゃいました… メインのミステリ要素よりも、こっちの方が強く印象に残りましたね、面白かったです。



    以下、主な登場人物です。

    「グウェン・ハブル」
     聖ウルスラ学園の生徒

    「マーシャ」
     グウェンの母。ニューヨーク州副知事

    「ピーター」
     グウェンの父

    「サディー・グリーン」
     グウェンの親友

    「ベッカ」
     サディーの母

    「ハリー」
     サディーの父

    「デイヴィッド・ショア」
     聖ウルスラ学園の生徒

    「ルージュ・ケンダル」
     メイカーズ・ヴィレッジ署の警察官

    「スーザン」
     ルージュの双子の妹。故人

    「エレン」
     ルージュの母

    「ブラッドリー」
     ルージュの父。故人

    「チャーリー・クロフト」
     メイカーズ・ヴィレッジ署の署長

    「マージ・ジョナス」
     メイカーズ・ヴィレッジ署の職員

    「フィル・チャペル」
     警察官

    「ビリー・プア」
     警察官

    「ハワード・チェイニー」
     検察官

    「コステロ」
     州警察の警部

    「バディー・ソレル」
     州警察の捜査官

    「オズ・アルモ」
     私立探偵。もと州警察捜査官

    「アーニー・パイル」
     FBI特別捜査官

    「アリ・クレイ」
     法心理学者

    「モーティマー・クレイ」
     精神科医。アリの父

    「ドッド」
     クレイ家の執事

    「ウィリアム・ペニー」
     心臓外科医

    「マイルズ」
     ウィリアムの弟。医師

    「ポール・マリー」
     神父

    「ドミナ」
     神父。マリーの師

    「エリオット・カラザーズ」
     聖ウルスラ学園の園長

    「ミセス・ホフストラ」
     聖ウルスラ学園の寮母

    「ジェラルド・ベッカーマン」
     聖ウルスラ学園の教師

    「ジョン・スチューベン」
     犬の調教師

    「マーティン・フランド」
     霊能者

    「ジュリアン・ギャレット」
     ジャーナリスト

    「バーマン」
     上院議員

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    2023年06月02日