konaのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
本編全13巻、短編集の『チョコレートデイズ』全4巻で完結したホラーライトノベルの傑作。ひたすら気味悪くて痛くて怖い描写、人の尊厳を嬉々として弄ぶ悪人、そこに一途に想い人を恋焦がれる者、まっすぐな少女、ねじ曲がった少年、多彩な登場人物が織り綴ったシリーズでした。
七瀬七海。幼女。小学生。ツインテール。『チョコレートデイズ』4巻でギャルJK化?この子が好き。まっすぐな正義の残虐少女って感じ。
水無瀬白雪。ご当主。小田桐を助けに現れるところ超名シーン。着物姿良いね。ビキニ姿ありがとうありがとう。
綾。人間じゃないただの肉塊。誰かの為になったら存在した意義があるかも、と…この娘は忘れない。
繭墨あざか。繭さん。ゴシックロリータ。チョコレート。紅い唐笠。遠くで観る分には可愛い。
この作品、男もいいね。"狐"こと繭墨あさと、金属バットの雄介、白雪様LOVEの幸仁、主人公のお人好し小田桐…
面白かった。 -
Posted by ブクログ
この最終巻は小田桐が認められなかっためでたしめでたしの物語をどうひっくり返すかが要点なのだけど、それは言ってしまえば小田桐が救われる可能性に背を向ける構造にもなっている
あざかが居なくなってもあさとが腹を塞げる、紅い女の影響は徐々に消えるから小田桐は何とか日常に戻れる。そうした平穏を壊してあざかを取り戻そうとする
作中にて定下があざか救出に反対するスタンスを取るけれど、落ち着いて考えれば彼は何も間違っていないと判る
誰がどう見たって小田桐は破滅への道を突き進んでいる
その端緒が描かれたのが七海や雄介との大食いかな
ぱっと見であれば、日常生活の象徴である食事を通して自分が生きていると感じ直す行動と捉えられる
でも、そのような行動が必要になった時点でこれから死と直面していくのだろうとも捉えられて
綾の事を朧気に覚えていた結奈が再登場したけど、そうした意味ではあそこで小田桐とも出会った事を結奈は記憶に残すのだろうと、そう思えたよ
けれど、腹に鬼を飼っている以外は普通でしか無い小田桐が異界へ行くのは難しい。そうして協力を求める相手先となったのがあさとか
かつては小田桐を騙して唆して罠に嵌めて幾つもの地獄に突き落とした張本人。小田桐が彼を助ける事は有っても、彼が小田桐を助けるなんて想像するのは難しい
ならば、小田桐に求められるのは今度こそあさとを正しく救う事だったのかもしれない
繭墨の家からは解放されても何がしたいという訳でもない、あれほど憎んだあざかも異界に堕ちてしまった。彼が自己の存在を感じられるのは相変わらず他者の願いを叶える瞬間のみ。けど、彼があざかの次に執着した小田桐は彼に何も願わない
だから小田桐が彼に促すのは彼自身の意志による行動となるわけか。その為にした小田桐の行動は本当に愉快痛快だったよ。「ここから出してみせろよ」と言われて家を破壊してしまうなんてね
あそこまでされたら閉じ籠もった心地で世を斜めに見るのも馬鹿らしいというもの。遂に遂にあさとと小田桐の協力関係が成立したわけだ
そして、描かれるはあさとと小田桐による最初で最後の事件。それは陰惨と云うよりもおぞましさばかりが詰まったエピソードでしたよ……
巨大な花が支配する屋敷を右往左往して集めるは誰かが忘れた肉体…。それは異界とよりも死界を近く感じてしまう空間
そもそもこの巻で描かれるのは小田桐が少しずつ己の死に近づく物語だったとするならば、そのような死界を彷徨う事で小田桐は死に誘われていたとも言えるのかもしれない
出会うは雨香の出来損ないのような白い子供に己の命を諦めかけた繭墨あさとの姿
それはかつてあざかが死んでしまったと小田桐が勘違いして自身の命を投げ出そうとした場面を再現するかのよう。だからか、あさとを助ける為の行動は小田桐の死に直結するわけだ
StoryⅢで描かれるのはまるで今生の別れのような逢瀬ばかり
必ずしも協力関係とは言い切れない定下と互いを認め合うのに始まり、次は小田桐と深く関係を築いた者達との再会。けれど本題は白雪への誠意であり告白であり別れとなるのだろうね
白雪に話す小田桐勤の顛末。それは普通に過ごしていた少年が鬼を孕んだ為に人間で無くなったお話。だから、彼が巡る場所で人間らしい何かに出会える事は無いし、一線を越えかけていた降霊会の少女を恐れさせるにも事足りる地獄も見せられる
もはや小田桐勤は人間ではない。そうなった段になってやっと白雪に想いを告げられるなんてね…
あまりに遅すぎる告白だけれど、これから小田桐勤という存在を閉じるにあたって整理しなければならない生きた意味。彼女を愛して、彼女に愛された事は小田桐勤が生きて得られた最も大きな意味と言えるのかもしれない…
もう一つの面として印象的だったのはあさとが言うように小田桐こそ運命の中心だったという点かな。当初の小田桐はあざかの後ろをついて回る金魚のフンのような存在と認識されていた
それが多数の人間と関わり、相手を助ける事を無茶な程に諦めなかった為に雄介等の運命も様変わりした。小田桐があざかやあさとに出会った事で運命が変わったなら、彼らも小田桐に出会って運命が変わったと言える
その中にあさとまで含まれているのは何とも言えない話なのだけどさ
あさとまで変えられたなら、きっともう一人変えられる。繭墨あざかの運命だって変えられる。というより、あざかが大嫌いだからこそ、紅い女程度で運命を閉じようとする彼女が気に入らない
運命の終着点が決まっていた繭墨あざかを諦めない心一つで動かしてみせた彼は本当にとんでもない事をしてみせたものですよ
けれど、もっと凄い事をしてみせたのが雨香となるわけか
鬼として育ちきり食欲に負けそうになっていた彼女は最後の最後に小田桐を愛する心に拠って己の運命を変えてみせた。異界で一人生きるしか無かった運命を変えてみせた
雨香の決断は小田桐だけでなく、己を、そして紅い女すら救うものだね。小田桐の娘として育てられた鬼は小田桐と同じように近くにいる誰かを助けられる存在となっていたのだと思えたよ
春は戻ってきて、小田桐も元いた場所に戻れて
その上で彼が選ぶのはあざかの元を離れた生き方か…
最後まで小田桐はあざかを理解しなかったし、あざかは小田桐の言葉を聞かなった。相方と呼ぶには色々と不十分な二人はそれでも運命に拠って結びつけられていた
だとしたら、小田桐が自分の意志であざかと共に過ごさない別の生き方へと踏み出せた点はこの物語の中で得られた最も尊い価値の一つであるように思えたよ
最終巻として述べたい感慨は色々有るのだけど、そういった纏めは流石にチョコレートデイズ4を読んでからにしようかな -
Posted by ブクログ
ヒルガオの死を嘆き悲しみ暴走する雄介を通して、改めて己の不出来も愚かさも悟った小田桐。けれど、日傘達を死なせた時のように立ち止まらずに済んだのは、愚かであろうとも行動する重要性を知っているからか
ただ、この小田桐は満身創痍でありながら新たな危険に自ら飛び込むそれはそれで危ういタイプと化しているんだけど
どれだけ言葉を尽くしても、復讐を果たしてしまった雄介も、復讐に奔ろうとする久々津も最早止められない。そもそも腹に鬼を宿している以外の特別性を持たない小田桐では彼らを止める術がない
それでも小田桐が彼らを止めようとするならば、それこそ言葉を尽くすしか無い。そうした悪足掻きを辞めなかったからこそ、小田桐は久々津が目を逸らしていた感情を見つけ出し、雄介と真に向き合う事が出来たと言える
小田桐の行動は何もかもが破れかぶれに見える。あざかであれば小田桐のそんな行動を冷笑しつつも見逃してくれる事が多かった
けれど、決してそうはならないのが白雪だね。彼女以上に小田桐を想う存在は居ない。小田桐を一人で危険な目に遭わせようとはしないし、彼を助けたいと考えている
そのような相手だからこそ、小田桐も彼女を危険な目に遭わせたくないと思う
その関係は誰かを大切に想う事で生じる衝動の強さを象徴するものだね。その強さはこの巻で生じた諸々をも象徴している
一方で衝動の強さなんて実の処はそう簡単に実行できるものでもないと描いているね
それを示したのが雄介か。彼を追い詰めたのはヒルガオの死であるように思われた。けれど、実際は大切な人が死ぬまで動けなかった愚かな自分から目を必死に逸らす為に復讐に奔っていただけ
そうして嘆き悲しむ雄介に対し、小田桐が言い放ったのは良い意味で彼を許し、今更復讐しても意味が無いと改めて突きつけるものだね
トドメとして、詭弁であったとしても朝子と秋が雄介に生きてほしいと願っているならば最早雄介に死ぬ事は許されなくなる。それを超える衝動を彼は持ち合わせていない
異様さを増したのは紅い女が登場した事によって
あのシーンは本作随一の醜悪さを持っていたよ……
舞姫の足を戻した見返りとして誰かの足を差し出せ
唯でさえ返答のしようがないその問いは互いの本音が露わになってしまう事で破綻の色合いを濃くするね
誰だって他人の為に自分の足を失って良いとは思わない。おまけに憎しみ合う関係なら尚更に本音はどす黒いものになる
ここで面白くも有りながら醜くも有るのが、口先では自らの足を差し出すと言う点だろうね。建前と本音、あまりに乖離した両者の言葉は人間の嫌な部分をコレでもかと表出させ人間嫌いとさせかねないもの
雄介や久々津のように欺瞞へと陥れば他者を憎み見下すだけに終わってしまう。何故なら上手くやれば自分の望みは叶うから
だからこそ小田桐は自身の欺瞞も愚かさも理解した上で、それを理由として自身を差し出すなんて愚かが過ぎるね。けれど自分を愚かであると認めない限り進めない道でも有ったのではないかと思えてしまう
だとしたら、本音が見えなくなった後で雄介が口にした安堵はもしかしたら建前かもしれないけれど、それでも尊いものだと思えたよ
人は簡単に自分の為に復讐へと身を浸す事が出来る。でも、同時に他者の無事を喜ぶ心だって持ち合わせている
建前かもしれなくても、激痛と喪失の中で小田桐より自分で良かったと口に出来た雄介の言葉ほど人間性を表したものはないように思えたよ
そうして雄介が他者の無事を喜ぶ言葉を吐けたなら、次の段階へと進める
期せずして雄介と舞姫は同じような足になった。一度は潰れて、戻る筈が無かった足が戻ってきた。また、舞姫は恨みの連鎖を自分で終わらせる矜持も見せた
その上で雄介にヒルガオの願いが届けられたなら、最早雄介には復讐に身を浸す理由なんて無い、許されない
きっと彼は多くの想いを抱えた上で生きていけるのだろうね
ただ、雄介はそれで納得と整理が出来たとしても、帳尻合わせの外に居た久々津が復讐を辞める理由は無い
特に久々津が小田桐を通して状況の理不尽さを説いたシーンは強烈。帳尻が合ったから、自分が失ったものを相手も失ったから許せだなんて都合が良過ぎる。久々津が提示した天秤は確かに真実の姿だろう
だからこそ、小田桐が反証として提示したもう一つの真実こそ何よりも大切であると思える。人は誰かを容易に傷つけるのに、傷ついた誰かを心配する心も持ち合わせている。
誰もが復讐に奔ろうとした状況を、一瞬にして互いを心配し合う状況へと変えた小田桐の行動は凄いものだと思えたよ……
小田桐は彼が信じる人間性を証明した。それは多くの犠牲と愚かさの上に成り立つものだろうけど、それは小田桐の信念と呼んで差し支えない程のものとなった
だから紅い女の誘いを打ち破る礎ともなって
小田桐は彼が過ごす日常へと帰ってきた、左手と共に
何か異常な事が起こっているのにその痕跡が消失した光景はこれから始まる更なる異常の始まりであるように思えたよ… -
Posted by ブクログ
ヒルガオが死に雄介は壊れてしまった
前々から手の施しようの無い人物では有ったけど、一緒に馬鹿が出来る程度には社会に紛れ込める人間性は持ち合わせていた。けれど、ヒルガオの死は雄介を決定的に壊してしまうね
人間性を捨て去った彼を小田桐は全く制止できない。彼にすら暴力を向けてあさとや舞姫を殺そうとする雄介は手遅れとしか思えない
この巻ではそんな雄介を始めとして、手遅れで救いの無い相手に対してどのように救いの手を差し伸べるのかという点が描かれていた気がするよ
StoryⅠの少女達は典型例
狐のゲームとして舞台を用意されながらも放置されていたが為に、そしてルール違反をしてしまったが為に救いが消え去ってしまった少女達
また、一つの体から頭が3つ生えている異様も、自分達の親を殺してしまった罪も何から何まで救いが有るなんて思えない。だから少女達も絶望していた。何の意味も無い死を望む
だというのに、諦めが悪い小田桐は彼女らを助けようとしてしまうんだねぇ⋯⋯
勿論そこには自分が誰かを殺すなんてしたくないという自己中心的な考えは有るかもしれないけれど、同時に足を折ったって彼女らを助けてやるとも豪語している。小田桐は本気で救いようがない彼女らに救いの手を差し伸べようとした
そうした温かみを受けられたからこそ、彼女らも意味の有る死へと自らを走らせたのだろうね⋯
菱神とて既に救いのない存在。というより、これまで通りの救いを手にしようとしても、自らは人形である事実がどうしても邪魔をして従前の生活へと戻れない
だから本物の己を解剖して、偽物の己を解体してしまった。おまけに自身の破壊に他者を巻き込むようになったなら最早手に負えない。壊れてしまった彼に救いが有るとは思えない
対して、舞姫が示したのは偽りの救いかな
施術をしたとて菱神が望む『本物』には成れはしない。けれど自身の造り手である人形師が本物と同じにすると言った。理性が崩壊しかけた彼にとって、差し伸べられた手が本物であるかに関わらずそれが救いであるならば掴む以外の選択肢はなかったのかもしれないね
StoryⅢの鎖少女は極めつけ⋯⋯
今の小田桐は雄介を救いたいと思っている、まだ救えると夢見ている。そんな彼から救ってやってくれと頼まれたならお人好しで愚か者な小田桐が見捨てられる訳がなくて
けれど、助ける対象はそもそもが人買いの施設に囚われていた少女。無事で居ると信じる方がどうかしている環境
でも、施設を訪れた当初の小田桐が人買いの生存に疑問を覚えていなかったように、小田桐の察しの悪さは同じように察していなかった者にとって救いとなる事が有るのかもしれない
それは雄介が頼り、そしてあざかですら認める小田桐だけの特性だね
ただ、小田桐が向き合う事になった真実はあまりに悲惨で残酷で絶望的で何も救いが無い代物だったけどさ⋯⋯
三人の少女達や菱神には欺瞞であっても何か差し伸べられた。けれど、あの鎖少女に関して出来る事なんて何も無い。というか、唯一差し伸べられる行為が死亡宣告だけだなんて本当に救いが無さ過ぎる⋯⋯
それでも小田桐が優しく抱え揚げて外に出してやれたなら、何も救いがなかった少女にとって仮初でも救いとなったのかもしれないね⋯⋯⋯
そしてこの巻の本丸と言えるのは雄介
小田桐が彼を友人扱いしているから忘れがちだけど、彼はもう救いが無いし救われてもならない人間に見えてしまう
大切にしたかった家族には死なれて、代わりに父親を殺して他にも人間を殺している。そうして今はヒルガオを喪った苦しみに狂って誰かを傷つけようとしている
そんな彼に救いの手を差し伸べる人間は普通居ない
ここで事態を難しくするのは小田桐は彼の救い主ではなく、憎むべき相手の一人である点だね
雄介は小田桐と友人みたいな付き合いを出来ていたかもしれないが、ヒルガオの件で小田桐を許せなくなった。だから彼に何を言われても救いとならない
最早救いが無いと判る一瞬、そこにこそ救いがあると信じられる小田桐はやっぱりお人好しだよなぁ
小田桐は雄介に救いの手を差し伸べられないかもしれない。でも、代わりに雄介にはまだ救いの余地があるかもしれない。小田桐の言葉はそれを教えてくれるものだね
雄介は何処かへ去り、入れ替わるように久々津は救いを失った
また、この巻では陰が薄かったあさととて救いようがない境遇で微かな救いを求めている
そんな彼らと改めて向き合う中で小田桐は何が出来るのだろうね? -
Posted by ブクログ
最近同作者の新作を味わった関係でこちらも読みたくなる欲に耐えられずつい読み始めてしまったよ
読んだのはかなり昔の筈なのにちょくちょく覚えているシーンがあるのは結構心に刺さる作品だったからなんだろうなぁ
紅い唐傘を差すゴシックロリータ姿の繭墨あざか、腹に鬼の子を宿す小田桐勤
メイン二人の設定だけでも強烈に惹き付ける力を持っているのに、作中に依頼人や関係者として登場する人物がそれぞれに狂気を宿しているものだから何もかも強烈
依頼人や関係者は登場時こそ発言が支離滅裂な事が多い。けれどあざかによってその思惑が解説される事で、それは狂気のままに一本気の通った人物であると判る
ただ、それは他者の理解を許す存在ではないから理解してはいけない。だというのに小田桐が生来持つ気質や腹の鬼が彼らと感情や記憶をリンクしてしまうが故に小田桐は狂気に接する苦痛を得てしまうという展開は恐ろしい
もう地獄から逃れられないと実感した小田桐はそれでも地獄を避けようとするね
それは生物として当たり前の行動なのだけど、地獄を忌避しながら地獄そのものの身体で地獄のような繭墨あざかの傍に侍る小田桐は矛盾の塊
だから基本的に彼は受動的で狂気は相手の方からやってくるか、小田桐は知らず知らずの内に引き寄せてしまう
その最たる例が繭墨あさとか
最初は友人の顔をして近づいて来たのに、彼が小田桐に齎したのは破滅と地獄と裏切り
彼の狂気が小田桐も静香も壊してしまった。その経験が小田桐の人生から全てを奪った
そんな彼が地獄の中で望んだのが「死にたくない」であり望んだ相手があざかだった。なら、それは一種の約束で
彼が地獄の中で選んだ一つが有るならば、その一つだけには誠実に有るべきで
今までも、そしてこれからも地獄ばかりな小田桐がそれでも自分の意志であざかの傍に戻ってきたシーンにはジーンと来るものがあったし、何よりも鬼の子と対面するシーンは本当に良かったよ
彼にとっては災厄の象徴で自分が普通ではないと意識付ける重石。腹が疼いた際には殴りつける事さえ有った
それでも無邪気な子供に静香と自身の面影を感じて、鬼の子を自分達の子供だと認知した。そして彼女に唯一の名前を付けた
その経験は小田桐にとって自分の人生を改め直す転機となるね
だから、あれ程に恐怖を覚えた静香さえも抱き締められた。それらは彼が自身の地獄を認められた象徴的なワンシーンだと感動してしまったよ
久し振りに読んだけど、想定以上に情緒を揺さぶられたというか結構楽しめてしまったよ
やはり良い作品は良いものだね -
ネタバレ 購入済み
切ない
ただただ切ない。
タイトルの通り、本当に一人だけ……
みんながトールのことを考えて行動してる。
対立したり、諦観のような視点もあるけど、生きることと夢を見ること叶えることを諦めないで欲しいという訴えは届いた気でいる。
終盤に少しSF展開があるけど、そのまま読み続けて欲しい。
どんでん返しとそっと胸にくるものがあるから……