二木真希子のレビュー一覧
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ネタバレチャグムとバルサは、カンバル王に会うために北へ向かう。
タルシュの刺客に追われ、追いつかれ、カシャルに助けられ、牧童たちに助けを請い・・・
これまでの物語で出てきた人たちが再び登場して、チャグムとバルサに関わってくる。こんな楽しさはこのシリーズが長く、壮大だからこそ。
絶大な力を誇るタルシュに北の国々はどう立ち向かっていくのか。もう八方ふさがりか、枝国になるのが最善でなくても生き残る道なのか、ハラハラしながら読み進めた。
まるで歴史小説のようだったところに、異なる世界ナユグの影響がこちらの世界にも大きな影響を及ぼすことがわかってくる。絶妙なタイミングで上橋ファンタジーが・・・!
北からは天災が、南からは戦が。
バルサに新ヨゴ皇国への伝令は任せて、カンバル兵に扮してロタへ向かうチャグム。立派になって・・・(涙)
いよいよ、最終巻へ進む。 -
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ネタバレいよいよラスト三部作に突入。
前作「蒼路の旅人」で海に飛び込んだチャグムを追ってバルサが動き出した。
チャグムの計画は、たくさんの複雑な各国の事情や、チャグム自身が新ヨゴ皇国ですでに死んだ者として扱われている事実、また、予想以上のタルシュの力の及び方を前に思ったようには進まない。
なんと、カンバル王側近にもタルシュの息がかかっていた・・・!
誰にどんな思惑があって、どことどこがつながって・・・あぁ、もう混乱!
私の頭では一度さらっと読むだけでは、あちこちにほころびがあって、読みながら頼りない記憶をさぐる、読み進める、一度頭の中で整理してみる、読み進める、記憶をさぐる、頭の中で整理・・・んあぁぁぁ!となる。
驚いたことに、上橋さんは執筆の際、プロットを立てたり、メモをとったり一切しないとのこと。あとがきにそう書いてあって、どんな頭脳をお持ちなのか察しがついた。この頭脳がなければ、いくら筆力があってもこんな壮大な物語はできまい、とつくづく思った。
バルサとチャグムが再び、試練を共にすることとなって、わくわくせずにはいられない!すぐにでも第2部へ突入したくなる本作たっだ。 -
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ネタバレ上橋さんの頭の中はいったいどうなっているのか。
新ヨゴ皇国、サンガル王国、カンバル王国と出てきて、今度はロタ王国という国がでてきた。
どの国にも独自の王家の歴史と伝統、そして伝説や伝承があり、同じ(かどうかも定かではないけれど)異界を、「ナユグ」、「ナユーグル」、「ノユーク」とそれぞれの言葉で表わす、などという、見事にリアルな世界観で物語が成り立っている。一体どうしてひとりの人が、こんな壮大な世界を考え出せるのだろう。
冒頭のシンタダン牢獄の惨劇や、スファルが鷹に魂を乗せて空からバルサを追うシーンなどからは、「鹿の王」を少し思い起こした。
本作でバルサが守ることになる、アスラ、チキサ達「タルの民」がロタの人たちから疎まれ、ひっそりと暮らしてきた過去・・・
ロタ王に使える呪術師スファルが語る伝説と「タルの民」チキサが語る伝説の相違・・・
現実世界でも、色々な国、民族においても似たり寄ったりのことが史実としてありそうで、どんどん物語の中に引き込まれていく。
これからアスラ、チキサに待ち受ける未来は辛そうで、読み進みるほどに胸が痛くなるけれど、この上巻最後のマーサの言葉が温かく、安堵した。マーサのように、物事を先入観や偏見からではなく、フラットに見ることができて、仕事ができて、情に厚く、困った人には恩着せがましくなく手を差し伸べることができる人って、本当に尊敬する。あ、私、マーサがすごく好きかも(笑)
しかし、シハナよ。やっぱり大人しくスファルの言う通りに動くとは思っていなかった。やはり、お前か、シハナ・・・という感じで、下巻(帰還編)へ続く。 -
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ネタバレ守り人シリーズ、3作目。
これまでの2作と違い、そんなに血生臭い感じはしない。バルサの槍も今回はそんなに活躍しない。
今回は、トロガイ師やタンダの生い立ちもわかってくる。
これまでよりもっともっと異質な世界の幻想的なお話。
正直なところ、私の想像力がついていかないところがあって、
何度も頭の中に疑問符が浮かび、「えっと、で、この人は、何だっけ?どんな役目?」と、何度も立ち止まってしまっては、やはりよくわからず読み進め、そんなことを繰り返しているうちに読み終わってしまった感じ。
夢に囚われて現実世界に魂が戻ってこない。そんな世界を描いているという捉え方は端的に言い過ぎだろうか。タンダは、夢の世界に囚われた魂を救うため、自らそこに入っていくが、罠にはまり・・・というところから物語は大きく動く。
一ノ妃の、子を失った胸をえぐられるような哀しみ、そこから夢の世界に囚われ、もう現実には戻りたくないという思い、そして他の誰かをも巻き添えにしようという画策。現実では、きっとどうにかコントロールできている哀しみ、憎しみ、妬みに歯止めがきかなくなる夢の世界に、想像力がついていかないながらも、わかるなぁ、「生きる」って時に辛いよなぁ、と共感を覚えた。
タンダとバルサのつながり、チャグムとの再会には心が温まった。3人(とトロガイ師)の絆はお互いを支える大事な大事なものになったのだなぁ。 -
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ネタバレずっと気にはなっていたけれど、シリーズの多さに身構えてしまい、それとなく読むことを避けていた作品。でもついに、上橋さんの「鹿の王」と「狐笛・・・」を読んで、手を出すことになってしまった。私にとっても長い旅になりそう(笑)
端的に言って、素晴らしいファンタジーだった。これまで読んだ2作品よりも、よりファンタジーだったと私は思った。すごい世界観。圧倒的な世界観。この世界観とストーリー展開の完成度は言わずもがなだと思うけれど、物語の端々で人間の機微が巧みに表現されていたり、人間世界の真理をつく表現があったり、はっとさせられることが多かった。この世のものでないものの卵を勝手に宿され、運命に翻弄されるチャグムのやり場のない怒り、権力者によって父親を奪われ、故郷を追われることとなったバルサの怒り、哀しみ。そして、バルサの「人生なんて不公平なものだ」という悟りの境地ともいえる心境。何より、国の祖とさせれる人物が、自身の威信のために事実を捻じ曲げ、正しい史実が語られなかったというこの物語の基礎とも言える背景や、星読み達がいつのまにか政のためだけに働くようになり、本当に大切なことに目が霞んでいたというようなことは、現実世界でのあれやこれやを暗に指摘されているようで、うむむむと唸る思いだった。
チャグムとの別れのシーンはぐっときた。チャグムもバルサもタンダもなんとも強い精神の持ち主だ。与えられた運命を、自分なりにもがき、抗いながら生きていく。人生は本当にそういうものなのだろうと腹落ちする感じがあった。
まだシリーズ1作目。旅は始まったばかり。 -
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守り人シリーズ3冊目。
トロガイ師の過去に迫ります。
最初名前が出て来た時に男性だと思っていた自分が懐かしい。
チャグムやシュガ、帝の隠密部隊も登場し、一作目好きな方には嬉しかったと思う。
花や花の守り人を主軸にしつつ、裏テーマは恋愛だと思っている。
個人的にはバルサとタンダの恋愛(?)の行方がとても気になる!!
バルサがより自覚したって事で進展あるのかな?
そしてバルサの『ガキの頃は不幸を呪っていたけれど、幸福を認める気になったのはこんな年になってからだ』ってセリフがささる!
あんなに強くて格好良いバルサも色々な人や戦いを経て、情緒面でまだ成長(?)していくんだなぁ…って。バルサ可愛い。
トロガイ師が最後にタンダやユグノに語る台詞がひたすらに優しい…。 -
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ネタバレ守り人シリーズ、そして旅人シリーズの集大成となる最後の物語。今までの話が統合されて出てくる感じで、一気読みしてきた身としては感慨深いものがある。何年もかけて読んでいたら登場人物を忘れてそう(笑)
チャグムの足跡を追いかけて、いつもぎりぎりのところまでたどり着くのになかなか会えずにもどかしく感じたが、最後にああなってこうなって、うーん序章にぴったりだという展開とオチ。
しかし世界観が広がりすぎたせいもあるかと思うが、タルシュ帝国がロタ王国に感づかれてほしくなかったことをチャグムはイーハンに教えたかどうか、というところが省略されていたり、チャグムの追手がそれだけしかいなかったの!?と疑問に思ったりする場面もあった。追手といえば、バルサが人を殺したのは(このシリーズでは)初めてじゃないかな…。それだけ緊迫感があったということか。 -
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最強に見える人でも、当然こども時代はあったし、最強になる前の時代があったわけだし、最強に見えても決してそんなことはない、ということを示していて面白い。トロガイの話なわけだが、そんな弱いところを見せたシーンで弟子が活躍する、というのも王道で良いね!
ただ、サグとナユグという2世界で理解していた中で、ナユグとも違う、数年間に一度の邂逅というような異世界感を理解するのに少し時間がかかった。それと、花が結局何がしたかったのかよく分からないまま終わってしまった感はある。
自分の人生が、立場や現実によってなかなか思い通りに行かないというのは本当にそのとおり。そういう中で迷いはあれど、もがいていくということが大事なんだよなと改めて思われされました。 -
購入済み
テレビでそれも私の大好きな綾瀬はるかが主演するということもあって、そちらから入りました。何部作ということで現在はその2期目が途中終了したのでしょう。テレビが終わってからなんとなく作者を見ると、独特な作風の上橋菜穂子でした。長編小説の第1巻であり、変な名前や独特の地名など覚えることばかりですが、2巻までは読んでみたい。