蛭子能収のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
蛭子さんの考えを綴った本で、読む前の予想どおり押し付けがましくないものの、読む前の予想と違って確固たる信念に裏付けられた思想というか生き方が語られていたと感じた。
繋がり絆をやたらと価値あるものとして扱う昨今の風潮への疑念、自分ひとりでやりたいことができる自由こそが最上のものであり多くの場合で友だちは自由を奪う存在になりうるという達観、それでも他人とのふれあいは楽しかったりするし時には頼ることも大事という現実感、本来は自然と備わっているだけのはずである個性というものを目標と捉えてしまっているという指摘、今の世は生きにくいという不満は自分の人生の責任を自分でとる気のない者の態度であるとする批評な -
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Posted by ブクログ
筒井康隆・原作『筒井漫画瀆本 壱』実業之日本社文庫。
筒井康隆の原作を17名の漫画家や芸能人がコミカライズしたアンソロジーの文庫化。『壱』というからには『弐』もあるのだろう。
大昔、筒井康隆にハマり、文庫本を読み漁った時期がある。SF、コメディ、ミステリー、ナンセンスと様々なジャンルで、その才能を発揮した筒井康隆の作品を漫画化するとどうなるのか……かつて、筒井康隆が自らの作品を漫画化した『筒井康隆全漫画』も読んだが、漫画家により解釈や表現の仕方に特徴があり、興味深い。
収録作品は、内田春菊『ムロジェクに感謝』、相原コージ『死にかた』、吾妻ひでお『池猫』、 いしいひさいち『大富豪刑事』、