新渡戸稲造のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
逆境を越えてゆく者へ
爪先立ちで明日を考える
著:新渡戸 稲造
編:実業之日本社
出版社:実業之日本社
「牛の歩みのように遅くてもいいから、一歩一歩と進み続ければやがて必ず千里の遠きに達することができる」 本書は、東日本大震災によせて復刊されたことを知る。平易で、わかりやすく、100年前に書かれたことに驚きを禁じ得ない。
目次
発刊に寄せて 東京女子大学学長 眞田雅子
第1章 逆境を越えてゆく者へ
第1節 そもそも逆境とは何か
第2節 逆境にある者が陥りやすい危険
第3節 どのように逆境に立ち向かってゆくか
第4節 逆境の善用で精神を鍛える
第2章 人生の危機は順境で起こる -
Posted by ブクログ
この本は新戸部が、日本に宗教教育はないのに日本人はどのように道徳を学ぶのか問われたことに対して書いたもの
武士が当時の日本人の道徳的模範となっていた
知識は学んだものの心に同化して初めて真の知識
義に過ぐれば固くなる、仁に過ぐれば弱くなる
義理は正義の道理であり第二義的、礼儀作法は精神的規律の単なる外衣
→内側の魂の重要性
忠義は奴隷となることではなく、その良心に従って主君に仕えること
良心を積み重ねていった証が名誉であり、名誉を何より大事にしたのはその良心を保障するものであるから
当時の女と男の関係は、武士と主君の関係であり、決して奴隷関係ではない
当時は個人主義ではなく、家柄や家族は分かち -
Posted by ブクログ
まとめ&感想かいてみました
☆成り立ち
武士道は儒教思想や神道、仏教から忠臣愛国の精神や死を受け入れる諦観さ、長幼の序などの各思想の影響を受けていること
☆武士道の内容
義、忠、礼、勇など※それぞれの関係は整理できてない
☆武士道が与えた影響
→武家の女子。進んで自らの人生を自分の家庭に捧げる
→一般民衆にも義や忠、礼などの内容は受け入れられることになる。憧れでさえ
☆武士道の未来
盛者必衰の理。長くは続かないかも。
しかし、その精神はどこかに残り続けるだろう(?)
☆感想
鎌倉〜江戸時代の700年間日本の封建社会と共にあった武士道精神は、母たる封建社会制度を失いもはやその面影を探 -
Posted by ブクログ
日本の道徳の規範はなんであったか?
その精神の源流に迫るという意味では、日本人として一読はしたい一冊。「緒言」を読むだけでも日本人であることに誇りを持てる。新渡戸が紙幣の顔になったことにも自然と頷ける。
ただここで注意したいのは、その精神はずーっと変わらず民族の中にあるのだと新渡戸は言う。
ここで思ったのが、昨今の日本が無理に西洋の個人主義思想に傾こうともがき苦しんでいるように見えること。組織から離れ、自由になり、個人として生きていく。YouTuberや脱サラ、フリーランスのワードが流行ってるのもその例だろう。しかし、日本人の源流である精神には合わないから、「なりたくてもなれない」→ 「な -
Posted by ブクログ
新渡戸稲造の豊かな知識に、まず驚かされる。
今のように、スマホがあれば調べたいことがすぐにヒットする時代ではない。明治から大正にかけてのあの時代で、縦にも(時系的に)横にも(地理的に)ここまで博識な人はいただろうか。
さまざまな事例を挙げて、キリスト教や騎士道などと比較しながら武士道について説明しているのだが、とにかくわかりやすい。日本人特有の感性や価値観、生き方には当然今のわたしたちにも通じるものがあり、納得できた。
新渡戸稲造は最後に、武士は居なくなっても、その精神は消えないだろうと思っていたはずである。そして今、私たちの道徳的観念としてきちんと武士道は根付いているのだと思った。
ただ -
Posted by ブクログ
武士道を著したことで有名な新渡戸稲造。
彼が書いた武士道が武士という支配階級を通じて日本人とは何かを海外向けに記述されたものとするれば、本書はその反対。
日本に住む一般市民に対してこう生きるべきであるという指針を示すのが本書である。
今から100年以上前に記載された本であるが、その中で考える心の修め方は現在でもそのまま言えるものが多いと思う。
テーマは
・青年の特性・青年の立志・職業の選択・決心の持続・勇気の修養・克己の工夫・名誉に対する心がけ・貯蓄・読書法・逆境の心得・順境の心得・世渡りの標準・黙思など
以下、心に残ったこと。
・修養ある人の言行は一見、平凡である、その実、どこかにおいて -
Posted by ブクログ
1900年に英語で出版された『武士道』は、日清戦争に勝利して国際的地位を上げようとしていた日本という国が、その文化と精神性が世界でほとんど理解されていなかったことを新渡戸が危機感をもち、世界に発信するこほを目的として出版されたものである。英題は”Bushido: The Soul of Japan”。1905年の日露戦争の講和条件についてのポーツマスでの交渉の前に、仲介役の米国に対して日本の道徳的に当時の先進国に劣るものではないことを示すためにもこの本は使われたと言われる。時は下って、セオドア・ルーズベルトやJ.F.ケネディといった米国大統領もこの本を読んだと言われており、代表的日本論としてそ
-
Posted by ブクログ
ネタバレ岩波文庫の武士道は昔(大学時代だったか?)に読んだことはあったが、久々に改めて読んでみようと思ったところ、この現代語訳がちくま新書から2010年に刊行されていたので購入してみた。
流石に読みやすい。岩波文庫は現代であまり使われない表現などがあり、なんとくで理解していたと思う。
最後に解説でもまとめられていて良い。
「武士道」は武士の考え方、というものよりは日本人の思想がまとめられたものと感じる。
新渡戸稲造が述べる「礼」について『長い苦難にも耐え忍び、新設で妬みの心も持たず、誇らず、驕らず、非礼を行わず、自分の利を求めず、慢心しない』は、武士道を読んだあとからよく思い出す一文である。
武士道は -
Posted by ブクログ
有名すぎて読まず嫌いだった、1冊。
非常に分かりやすく、読みやすかった。標題の通り現代語訳されていることもあり、すっと入ってくる。
武士道という思考を中心に据えているが、女性問題、キリスト教、道徳など、現代でも問題とされる多くに言及している。2015年現在、政府は女性の社会進出を課題としている。しかし新渡戸氏が言うように、男女は同じカテゴリで比較できるものではない。女性の進出を妨げる事項は排除しなければならないが、平等は強制的に作り出されるものではないと感じた(本質的箇所ではないが…)
武士道の崇高さだけでなく、それが抱えていた問題点も無視していない。
色褪せる事の無い、いつ読んでも発見が -
Posted by ブクログ
ネタバレ武士道は中学生の頃に一度読んだがよく理解できなかった。
ので、十数年ぶりに再読するためにこちらを購入した。
非常に読みやすく、今回はとりあえず理解できた(はず)。
武士道はすばらしく美しい構造を持っているが、
これを現代で貫こうとするのはやはり困難である。
単純で稚拙な感想かもしれないけど、
むしろせっかく現代を生きているのだから
西洋的思考とこの武士道感覚をうまく混ぜ合わせ、
それを自身の言動に反映させたいと思った。
個人的には「礼」についての記述が好きだった。
「礼儀は慈愛と謙遜という動機から生じ、他人の感情に対する優しい気持ちによってものごとを行うので、いつも優美な感受性として表わ