約100年前に刊行された『修養』『自警』から、東日本大震災後に逆境に立ち向かう全ての人に向けて2011年に編集されていますが、現代でもその内容は少しも色褪せる事なく、多くの気づきを与えてくれます。
逆境は全ての人にある。得意の絶頂にある人にも大統領の地位にある人にも、必ず自分の思い通りにならないこ
...続きを読むとがある。この自分の思い通りにならない事には二種類ある。つまり、天の授けるものと自分が作り出すものである。
前者は運命と称され、後者は自業自得と言われる。二種類の禍いのうち人生でどちらが多いかといえば、自ら作り出すものの方がはるかに多い。ただ人は普通、なぜ逆境に陥ったかを良く考えないから、天を怨んだり他人を怨んだりするのだ。知恵が少ない人ほど罪を他人に転嫁する事が多い。
逆境も善用すれば、修養のための大きな糧となり、順境に到達する手段となる。
逆境の時、一歩退いて、さて、この先は・・・と考えれば、前途が少しは見え、光も希望も認められるはずである。もう少しつま先立ちをして前を見る事が大事だ。
逆境を善用する方法
1.悲しみを共にするという同情心
2.他人の欠点を許す寛容さ
3.不幸の中に一条の光を見出す感謝の念
4.逆境は自他に対する試金石
5.逆境から得られる超俗的修養
順境にあるとついつい油断が生まれる。
人生の禍福は全て自分の心が作り出す。
人生の4つの力を貯蓄する
1.金銭、2.体力、3.知識、4.精神力
最も大切なのは『徳』の貯蓄をする事だ。
人生の決勝点を高いところに置き、自分に克つことが大事。