大島弓子のレビュー一覧
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甘いソーダ水のように優しくて懐かしいチビ猫。可愛い!「ギャザー」、「お月様の糞」、「ねのくに」、「椿の木の下で」など、どれも大好きです。子どもの頃に感じた嫉妬心や劣等感、生きることの単純でない苦しさが、チビ猫や猫たち、少女を通してよみがえってきます。そういえば、手探りで歩きながら、生きていくのに必要な現実の手触りを怖々と覚えていったなぁなんて…。大島さんは切り取られた生身の現実をまるごと描くだけで、それに対する答えは用意していません。生きるということは、いろんな理不尽さに自分なりの答えを見つけながら、自分の命を紡いで行くことなんだなと思いました。
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Posted by ブクログ
「四月怪談」に限らず、大島弓子について。
大島弓子を知る以前・以後、と人生をわけることができるぐらい大きな出会い。
高校生のころ、初めて手に取ったのは「毎日が夏休み」。
このなんともうらやましいタイトル。
自信がもてない自分に、それでも大丈夫と言ってくれた気がした。
話ももとより、印象的なフレーズ、エピソードも心に残る。
太陽の下で文字を読んだ後、他に目を向けたときの、あのチカチカとする感覚。
屋内で冷たいデザートをたらふく食べた後、
太陽の下にでたときの、あのさらに体が満たされる感覚。
そういったものをマンガにしてくれる。
そんな感覚は自分だけじゃないんだ、と安心させてくれる。
日 -
Posted by ブクログ
思春期の女の子が持つきらきらとした理想や不安感、残酷すぎるほどの潔癖さ、汚れた者たちへの嫌悪感。大人になるということはそれらを脱ぎ捨て、生々しく醜悪な現実を泥だらけになりながら生きるということの切実な意味を知ってしまうことなのかもしれません。汚れた存在に抗いながら、客観的で乾いた視線で大人が持つ湿った感情を切り捨て、現実と幻想の間を行ったりきたりしながら、幻想に脚を取られないように、かと言って現実という沼に引き摺りこまれないようにもがき苦しむ季節の後に、長調から短調へと旋律が切り替わる、誰にでもそんな瞬間が訪れるのでしょうか。この本の中には思春期の少女だけではなく、それをとおに通り過ぎた人々に
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Posted by ブクログ
全編いい感じの編集
「たそがれは逢魔の時」
昔の好きな女の子に気持ちを伝えられなかった
過去に縛られている40の男が
当時の面影がある少女に出会い恋をする話
妻は浮気していて
この少女は売春をしている
男は抱いていいといわれるが
預金を全部渡して売春をやめるようにつたえる
少女は売春をやめ 男はまた過去に縛られて
妻と何事も無かったように生活を送る
深い・・・
「裏庭の柵を越えて」
結構好きな話
世間からはずれた感覚の大学生のお兄さんと
小学3年生の女の子の話
大学生の価値感はなんか共感できた
「赤すいか黄すいか」
普段は能天気だけど生理痛になると
自暴自棄で陰鬱な性格になる女の子