仲谷鳰のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
第1話から皆一緒に過ごしていて、それがあまりにも当たり前の光景だったシェアハウス。でも何事にも始まりが有るもので
円子が最初の入居者だったとは
済む部屋を決められず流れで決めた入居。それを「決められない」ではなく「断れなかった」に変えたかさねは商売上手だね
ただ、始まりが有ったなら終わりもいつか訪れるもの
円子が出ていくと「決められた」背景には彼女の成長が垣間見える明るいものが有ったよ
一方で同居人が「消える」という点は無から生まれた紺には思う処があるようで
体が小さくなったり、甘味と塩味が逆転したり
そうしたいつも通りのバグな世界を過ごした後に突然訪れた現象には本当に驚かされたね
まさか世界からバグが無くなってしまうなんて
読者からすればバグのない世界こそ正常。太古の昔から世界がバグっていたなんて理解し難い話。だから紺達が突然放り込まれた世界はあまりにも普通でありきたり。何の変哲も無いけど、それこそ居るべき世界であるように思える
だけど、その為にバグの世界で唯一バグらなかったかさねが自分を失いかけるというのは面白い話
変わってしまった世界を受け入れざるを得ないかさねに対して紺が「バグの有る世界こそ自分にとって正しい世界」と訴える流れは胸に響く
バグの世界でバグから生まれた己は自分を主張出来る。同様にバグの世界でバグらない己は自分を主張出来る
全く異なる体質の紺とかさねの求める世界は全く同一なわけだ
そうしてバグを忘れた皆にこの世界は「正常すぎて間違っている」と訴える場面はなかなかにコミカルだけど、彼らが今までの世界で体験した欠片達をかき集めるかのような工程にはちょっとした感動が有るね
また、面前にいる者だけでなく世界そのものに願いを届けるかのように自分を取り戻してと街中に訴えるシーンは本作の集大成感がある。あの世界に生きる人達にとってバグという有り得ない現象すら自分の一部となっていたのだと伝わってくるよ
ラスト、祝福のように空から降ってきた新たなバグは世界が元通りになった事だけでなく、本作が美しい終幕を迎えられた情景すら祝福しているかのように思えましたよ -
匿名
購入済み7巻から展開が気になりすぎて、8巻まで夜更かしして読んでしまいました。最初の1巻からの流れ的に悲恋に終わりそうなイメージでしたが、とても良い終わり方でした。さやかのお話も気になります。
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購入済み
なかなか 複雑な感情を持っている2人が惹かれあっていくのがとても懐かしく感じます。 最初から恋愛感情を持っている作品が最近多いですが、これだけ複雑な心情を描いている作品は他にはないと思います。
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Posted by ブクログ
紺の出自が明らかになり彼が人間であると定義されたなら、次に待っているのは現実的な彼の処遇か
例外事象課でいつまでも特別扱いにしているのも可怪しい話。彼が未成年として扱われる様には人の温かさを感じてしまうね
だからといって、何も考えず彼の処遇を決めるなんて出来なくて。家庭訪問どころか裁判のように物々しい雰囲気は無から生じた少年の難しい立場を感じさせたよ
それでも咲間を始めとして大人達は紺に自分の人生について考える時間を懸命に用意した。その点はやはり彼が大人達に温かく守られた子供だとも感じられたね
大人ではなく同年代ではテオがいい感じの友人に成りつつ有るね
紺が普通とは何か違うと察しつつも、過度に踏み込まずむしろ紺に「話しても良い」と雰囲気を用意したのは良い関係だね
その言葉が有ったから、変に思われたら嫌だなと感じていただろう紺も彼に秘密の一部を打ち明けられたのだろうし
12話、頭の上に数字が見えるようになるなんて色々な作品で色々な設定が行われている代物だけど、今作のそれは良い意味で下らないなぁ(笑)
そんな描写の中で何かを見出そうとするなら、少しずつ穂野の事を紺が意識し始めたのではないかと感じられる点かな
多分、穂野は作中で指摘された通り何も考えてないんだろうけど、多感な少年は必要以上を考えてしまうもの
このお揃いの運命の影響が紺に何を齎していくのか興味深いね
かさねの過去が描かれる16話、なのだけど既に小学生の時点である程度の達観をしている少女だったようで
定期的にバグる世界で自分だけは何の影響も受けない。それどころか観測者として事実をただの事実として受け止めている
静止した世界の中で自分だけ世界が止まっていると認識できている。普通の人間であればその寂しさに押し潰されてしまいそうなのに変わらぬ表情でうろちょろとしている。何故なら彼女は観測者だから
そんなかさねにとって一番判らないのはバクではなくむしろ自分自身だったのだろうな…
バグの正体が判らないのは皆が納得しているからまだ良い。けど自分の正体は誰も納得してくれないし、自身を観測する事も出来ない
なら、静止した世界を歩き彷徨っていたのは自分自身を少しでも理解し世界に受け容れられているのではないかと根拠を探したかった為なのかもしれないね
まあ、普通に非日常感を楽しんでいた面もあるのだろうけど
それでもかさねは感情を読み取り易い紺を通して他人への理解を進められた。それはかさねが少しだけ世界に受け容れられた一歩だったと言えるのかもしれないね -
Posted by ブクログ
冒頭からバグがどうのと言い出すから何事かと思いきや、一定期間毎に世界の何かが『普通』からズレる現象を指しているのか。
世界単位で異変が頻繁に起きるなんて大混乱なんてレベルじゃないんじゃ……と心配になるけど、頻発が『普通』になれば受け止める人々も大混乱に陥ることはないのか
急成長した植物に包まれた世界を「ちょっと困った」程度に受け止めて、中にはバグの中で発生したアスパラを売っている農家すら有って
それらは逞しさと表現出来るかもしれないし、これはこれで『日常モノ』と定義する事もできそうだ
皆してバグに慣れているものだから、バグへのリアクションは薄くならざるをえない。けれど、中心となる紺とかさねはバグそのものよりもバグに関わる自分達を見ている
かさねはバグに巻き込まれない特異体質の為に外側からバグを観察している。それは研究者として役立つ体質なんだろうけど、皆と同じじゃない疎外感がどうしても生まれる
紺はバグで心躍らせる事は有りつつも、一番気にしているのはバグよりもかさねというのは良いね。こういう展開だと恋愛的なものを期待してしまうけど、そこは紺が中学生である為に素直じゃない親愛的な要素の方が目立つ構図になっているような。それだけに二人の交流を邪推すること無く純粋に楽しめる
かと言って、かさねを気遣ってばかりというわけでもない辺りに多感な中学生らしさも見えてしまう
バグを利用したイタズラをされたからって、イタズラ返しするだなんて。まあ、今回は思い付きの行動だった事とかさねがバグを楽しめる人間だったことでイタズラは完遂できなかったけど
「…そのうち困らせてみたいよな」という紺の台詞に彼がかさねをどう見ているのか、そしてどう関わっていきたいのかが示唆されているような
なら恋愛要素は学校関係で発生するかと思いきや、こちらはこちらでバグを純粋に楽しむ集まりに成りつつ有るのは面白い
紺、テオ、穂野。この3人は早速怪談偽装やツチノコ探しやらでバグを精一杯に楽しんでいるのだけど、その中で他人へ必要以上に迷惑をかけないという趣旨で行動しているのは好印象が持てて良いね
何というか、昔の子供向けドラマに出てきそうなタイプの三人組に成りつつあるように思えて、本作をどのような方向性で楽しめば良いのか示してくれるかのようだよ -
無料版購入済み
主人公複雑だなぁ
絵が好みだったので百合漫画という情報以外は確認せず読み始めましたが、主人公がドライで良いですね。
もっとキャッキャした感じかと思いきや、そんなすぐに恋愛脳にならない主人公。
淡々と対応してるのが逆に男前で好印象でした。
好意を寄せられて動揺することもなく、寧ろ複雑な感情を抱いているのも、綺麗事だけじゃなくて良かったなと思います。